ズダダダダッ!
激しい銃撃音が鳴り響く戦場。
「喰らいなさい!」
機銃だけではなく、ミサイルやレーザーまで含んだマリアンの一斉掃射。
「やったか!?」
しかし目に映ったのは傷一つない盾を構えたインヴェーダーの姿。
「ふふふ…無駄ですね」
「ならこれはどうだ!」
次にマービンが渾身の力を込めた拳をインヴェーダへと振るう。
「フンっ!」
インヴェーダーはマービンの動きに合わせて盾を構えると攻撃を防ぐ。
「ちっ…!硬ぇな」
「そんな攻撃では私の盾に傷一つ負わせるなんて出来ませんよ」
盾を持ったインヴェーダーはほくそ笑む。
「物理が効かないのであれば魔法はどうだ!」
エヴァが杖を掲げると無数の光の刃が形成され、インヴェーダーへと降り注いだ。
しかし盾はそれら全てを防ぎ、今だ健在である。
「馬鹿なっ!?」
「何度やっても同じ事です、この何層にもわたる超高硬度ガラスと魔術障壁で作られた盾はあらゆる攻撃を受け止める最強の盾!何人にも破られる事はないという事です」
自慢するかのように盾を見せびらかすインヴェーダー。
「さて、もうお終いですか?では諦めたらどうです?」
「くっ…」
確かにこのままでは埒が明かない、万事休すかと思われたその時、可愛らしい声が響く。
「待ってーーー!」
「姫様!?」
現れたのは背中にバットを背負い、騎士におんぶしてもらいながらやってきたちび姫だ。
「新入り、これはどういう事だ!それに姫様も!ここは危険です、今すぐにお戻りください!」
「私だって戦えるんだから!」
必死に止めるエヴァの心配をよそにちび姫はやる気満々だ。
「何が来たかと思えばヘラヘラした奴と子供の2人とは私も舐められたものですね」
そう言ったインヴェーダーのもとに突如、何かが飛んできたので慌てて盾で防ぐ。
「むむ?一体何が…これはボール?」
飛んできたのは野球のボールだった。
騎士がトスしたのをちび姫がバットで打ったらしい。
「こんなオモチャで私の盾が…ん?」
違和感に気づいたときには既に遅く、盾にヒビが入りそこから瞬く間に砕け散った。
「なっ!?」
「今よ、騎士!」
自慢の盾が砕けた事に動揺し、隙だらけのインヴェーダーに剣戟を打ち込む女騎士。
「ぐわぁぁぁ!痛いのは嫌だから防御力に極振りしたのにぃぃ!」
「そういえばコイツ、盾の話をするばかりで自分からは一切仕掛けては来なかったわね」
インヴェーダーのセリフにマリアンは呟く。
何はともあれ勝利だ。
「姫様…これは一体」
流石のエヴァもこの展開には驚きを隠せない。
「ふん…なるほどな、お前も考えたもんだ」
マービンは何か分かったのか女騎士に対して1人頷く。
「姫様は窓…もといガラスを割ることに関しては恐らく浮遊城一、相手がいくら固ぇガラスの盾とはいえ姫様ならやってくれると思ったんだな?」
マービンの言葉に頷く女騎士。
「えっへん、私凄いでしょ!」
胸を張るちび姫。納得して盛り上がっている3人に対して、エヴァは複雑な表情を浮かべていた。