魔法少女が3人となったが、1人と2匹の3人で活動する時間は案外早く17時から始まる
宮本のどかと東城あくあは人で無いため時間の縛りが無い
そのため東城あくあの【固有魔法分身】で分身を作り、昼間は町で魔女や使い魔を探す
弱ければそのまま倒し、強ければ安藤かつみが合流できる5時以降に3人? で討伐に向かう
弱い強いはキュゥべえの能力で数値として使い魔を見ればどれぐらい強い魔女が居るかわかるまで経験を積んでいた
キュゥべえの能力は便利だ
その少女が持つ因果(才能)を魔力量とし、その他を数値として見ることができた
私は他人を魔法少女にすることで得たエネルギーを自己強化やソウルジェムの回復に当ててきたため、今日まで生きることができた
そして魔女や使い魔を倒すことにより魔力を回収し、他の魔法少女や私自身の強化を行うことができた
弱い頃は苦労した
ろくに運動してこなかったこともあって魔法少女の姿だと走るのもぎこちなくて……
最初は魔女を倒せないので末期病棟にいる私と同じ境遇の少女達を騙すことで命を繋いできた
ソウルジェムを弄ることで力を自身を少しずつ改造し、少女達を騙したエネルギーで強化と浄化を繰り返し、魔女を倒せるようになったのは4年もの年月が経過していた
これではまずいと思い私は近くの学校に噂を流した
空き教室の噂だ
噂が馴染むのに半年が過ぎ、最初の頃はどうでもよい願いを持った少年少女ばかりが来た
ライブのチケットがどうしても欲しい、次の試合にどうしても勝ちたい
願いは叶うこと無く少しずつ願う人が減った頃彼女、東城あくあが現れた
人よりも多い魔力(才能)に可能性を感じた
願いも良い具合に狂っていた
彼女なら人を破滅に追いやり、殺して糧にして来た自分を受け入れてくれるかもしれない
東城あくあは魔法少女となった
本物のキュゥべえと偽物の私が契約した魔法少女には決定的な違いがあることを彼女で知った
東城あくあは私よりソウルジェムが濁らないのだ
これはキュゥべえがソウルジェムを作り出す時に濁りやすいように細工しているためだ
自己改造で濁りにくくなったものの、そんな私よりも濁りにくい
元の差と悪意
それに彼女の精神力もあるだろう
彼女は自身の願いで最強最速の馬になりたいと願い、努力を積んでそれを実現しようとしている
醜い私を受け入れてくれた彼女は馬としては強いかもしれないが、魔法少女としてはそんなに強くは無かった
それでも今の私と互角かやや劣るくらいだが
そんな中に颯爽と現れたのが安藤かつみだ
私はリングを投げたり操って攻撃するが、同時に操れるのは20個くらいで、多数扱うと直線的に投げたりしかできない
あくあは鞭で戦うように見せかけて蹄鉄入りシューズ(ウマ娘のあれ)のキックが一番ダメージ出せるから超接近戦タイプ
分身の固有魔法で接近ダメージは凄いけど面制圧には向いていない
足りない面制圧はかつみに任せてる
かつみの固有魔法はナチス
大量の火器や大砲、V1、V2を作り出して操る
それだけ魔力も普通なら喰うのだが、私と契約したことにより濁りづらくなっているソウルジェムのおかげで普通の魔法少女よりも大火力なのに魔力をそこまでくわないという化物が誕生してしまいました
防御に関しても表面装甲化とかわけがわからない魔法によってある程度の魔女の攻撃も耐えることができる
その分移動速度が人並みなのだが、あくあに乗ることでその弱点も補う怪物だ
今日も新たな魔女を見つけて使い魔の数が異様に多いのでかつみを呼んできて戦うことにした
かつみが戦えるのは家の門限の19時までなので2時間で決着をつけなければならない
「かつみ!」
「ナチチ! 任せろ!」
指揮棒を振るうと機関銃が並べられ、それが8の字を描くように動きながら射撃を開始する
魔女は弾幕で確実にダメージが入り、トドメの88mm高射砲の水平射撃により弾幕で少なくなった使い魔の身を呈した防御も虚しく魔女の土手っ腹に大きな穴が開く
穴が合いた次の瞬間に多数のアハトアハトによる水平射撃で穴だらけとなり崩れ落ちた
「グリーフシードゲット。ナチチ、最近魔女の質も落ちてきたね」
「いや、それだけあなた達の実力が上がってる証拠よ。かつみ、ソウルジェムを見せて」
「はーい」
「……濁り15%、あれだけの弾幕で3%しか上がらなかったのはなかなかじゃないかしら」
「まぁねー……効率よくやらないと私の火力に体が逝っちゃうからね」
「今日だけでグリーフシード3つ! なかなかじゃない?」
「ナチチ、私が居ない間に2匹も魔女倒したのか! 経験積みたいからもっと私にも回してよ」
「学校あるでしょかつみは! 私は分身置いておけば良いし、QBは自由だからかつみと使える時間が違うのよ」
「まぁ2時間しか活動できないからねー。今度親に門限伸ばせないか交渉してみるよ」
「1時間増えるだけで活動範囲がぐーんと伸びるからね」
「札幌まで遠征できるようになれば魔女に困ること無いでしょ」
「でも、札幌ほどの大都市なら魔法少女が多数居るわ。縄張り争いほど不毛な物は無いわよ」
「まー、なんとかなるっしょ」
私達は今北海道の千歳周辺を縄張りとして魔女狩りをしている
ちなみにあくあは日高町に住んで(飼われて)おり、定期的に日高に戻っているが、移動が面倒や悪天候の日は新千歳空港で時間を潰したりしている
あくあは分身を維持するために魔力を少しずつ使っているが、それでも月に1つグリーフシードで浄化すれば良いだけに済んでいるから凄い
私? 私は一般人から見えない事を良いことに温泉施設で寝泊まりしているよ
食事は廃棄物から頂戴してお金をかけずに優雅な生活をしているね
あくあは何を食べてるかって?
青草や私が取ってきたコンビニの賞味期限が切れたご飯をいただいているね
私とあくあはとにかく金が無いから時間潰しも兼ねて魔女狩りをして、どんどん成長しているのに才能ウーマンのかつみに勝てないのがなんともいえない……
とにかく私達は非常にバランスの取れた魔法少女チームと言える
火力のかつみ
機動力のあくあ
サポートの私
ただ現状だとあくあのストレスが凄い
それをなんとかしないといけないと私はかつみに相談するのだった
「あくあのストレスを軽減ねぇ」
「私は残飯や廃棄物でも栄養が有るのならば食べられるけど、あくあは馬状態なら青草や藁、野菜が美味しいらしいけど、人間状態だと普通の味覚を持っているから、残飯や廃棄物だと苦痛らしいわ。あくあのストレス軽減をどうすれば良いかしら」
「そうね……手っ取り早くならお金を稼ぐ事かな」
「お金を稼ぐったって基本が馬状態で、魔法少女状態……いや、人間状態もかつみのお古の洋服を着ることによってなんとかしてるのに……しかもあくあの年齢的にどう頑張っても高校生以上には見えないわよ」
「いや、なに、別に普通の方法でお金を稼ぐのは辛いけど、あくあには足がある! ここから札幌まで普通に移動できる足がね」
「何か良い方法が有るの?」
「グリーフシードを売れば良い……そうね1つ4000円ってところかしら」
「グリーフシードを?」
「別にQBがやっても良いわよ? というか2人でやれば? 空のグリーフシード1つにつき100円割引にしてね。QB、空のグリーフシードでもカスを集めれば10個で満タンのグリーフシード1つ分になるんでしょ? それで集めれば良いじゃない」
「空のグリーフシード10個で1000円、それを4000円で売るから3000円の利益、道中で魔女を狩ってグリーフシードが出れば更にお得か」
「1000円で調整もしてあげれば? ソウルジェムが濁りにくくなる、強さを引き出せる、素早さが上がる、魔力が少し上がる……調整も細分化して1つにつき1000円。金がかかれば価値が付与される。そうすればQBにもメリットがあるんじゃないの?」
「本当かつみは頭良いね。直ぐにそうやってアイデアが出てくる」
「QBも頭は良いじゃない」
「私の頭の良さはインキュベーターに依存しているからどうやったら稼げるかみたいなのは私自身が疎くてね。電卓が頭の中に有るみたいな感じかな」
「それはそれで便利そうね」
「でもそうするとかつみと毎日は戦えなくならない?」
「いいのよ。私も独自に動くし、夏休みにならないとテストだとか体育祭だとか校外学習だとかイベントが多くて数週間動けなくなりそうだからね。もちろん魔女狩りはするわよ」
「機動力無いんだから近場の魔女にしなさいよ」
「わかってるわよ」
こうして私とあくあはグリーフシードの売却と空のグリーフシードの回収、ソウルジェムの調整を始めた
あくあは現金をいくらか稼げることによりそれなりの食事と温泉に浸かることによりメンタルは安定していった