私のいつか帰るところ   作:にくはるまき

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色々私用にて多忙ですが、ポチポチ打ってます…

現在はウイユヴェールまで終わりました(›´ω`‹ )ひぃ


アレクサンドリアとアレキサンドリアが混ざる!!!!!!!ごめんなさい!!!!

FF14とかアレキじゃん!!!アレキいうから間違えるよウワァアン!!





アレクサンドリア

 

 

アレクサンドリアに到着し、ブラネ女王の逝去が城中で騒ぎになり、トット先生が内政を一時立て直してくれた。

我々は城の者ではないのでアレクサンドリア城下町にて待機になり、噂では怪我をしたスタイナー、ベアトリクスとも合流したようで、女王の国葬が行われたのであった。

 

アレクサンドリアの宿屋でビビとエーコと一緒に過ごしているけど、ジタンやサラマンダーは一緒じゃ無いからよく分からない。

と、言いたいのだが、ジタンだけはパブで一人飲んだくれになってふてくされているようだった。

 

そりゃ、日に日に新聞とかで情報がやってきて、ガーネットが新女王になられるとあれば、もう我々は気軽に声をかけて言い存在では無くなる。

 

ダガーでは無く、ガーネットになるのだから。

 

惚れた女の子とを忘れられなくて、だけど相手が女王となれば流石に無理だ。

だからジタンは酒場で腐っていたのである。

 

「ボク、お散歩してくるね」

 

「エーコも行ってくる!」

 

「街の外には出ないでねぇ」

 

二人の保護者代わりになった気分で居る私。

アレクサンドリアに戻ってからもう一週間だ。時が流れるのは早い。

 

私も暇なので、散歩することにする。

現在の私のジョブは慣れ親しんだ精霊使い。一番これが安定よね。

 

「ヴィエラ」

 

声をかけられて、振り向けばサラマンダーさんだった。

声をかけてくるとは思わなかったな。

 

「久々だね、元気だった?」

 

「することもねぇから退屈していたとこだ。運動がてら、手合わせ願いたい」

 

「おっけー。街の中は流石にまずいから郊外に行こうか」

 

二人で街の外に出て、広いところで足を止める。

ここなら思いっきり戦えるだろう。

 

「アレクサンドリアに来てから、本当に何もしてなかったわけじゃねぇ。鍛錬は怠らなかったつもりだ」

 

サラマンダーさんはそう言って拳を握りしめ、戦闘態勢に入る。

この流れだと武器は無しって感じかな。

まぁ、レベルの差もあるから私も武器無しの方がハンデになるかもね。

 

「そちらからどうぞ」

 

私の言葉でサラマンダーさんはダッシュで詰め寄り、私を掴もうと手を伸ばす。

殴るんじゃ無くてまず捕まえてってことか。

 

とりあえずその手の横へ一歩ずれて避けて、サラマンダーさんとの距離が一気に近付くが、両手でポンと押して返してあげる。

すると彼は横蹴りをしようと身体を反らせ、ぴょんと垂直に飛んで避けてサラマンダーさんの肩に膝をついて乗った。

 

「ちょこまかと……!」

 

私の腕を掴んでそのまま地面に叩き付けようとしたが、私は身体をしならせて向きを変えて両足で着地し、その衝撃を緩和させる。

私の腕はまだ掴まれてたままで、そのままサラマンダーさんは手に気を溜めて殴りかかった。

 

「グラビデ拳」

 

何やらヤバそうなものだが、片手でそれを受け止めたら重くてまともに入ってしまって地面が割れるほどめり込んだ。

 

痛いけど、致命傷では無い。HPや防御が高いからたいした怪我になってないのだろう。

それに、これがナックルだったら貫通してたわ。

 

「っ痛」

 

「……っ痛い程度なのか……!」

 

もう一発グラビデ拳をしようと拳をたたき込んできたけど、もう一度素直に受ける気は無いので蹴りでその拳を弾き、そしてもう片方の脚でサラマンダーさんの顔を蹴り飛ばした。

その衝撃でようやく手を離し、追い打ちにそのまま上がった脚でサラマンダーさんの腹へかかと落としを食らわせて地面に沈んでもらう。

 

彼の腹を脚で踏んづけたまま見下ろせば、ゲホッと血を吐いていたから流石にこれ以上はヤバいと思って「終わり終わり!」と彼を抱き起こした。

 

「ごめんポーション飲める?意識ある?」

 

おーい!と呼びかければうっすらと目を開けて、震える手でポーションを受け取り口に含んだ。

よかった。

 

抱えられたまま私に視線を移し、「渾身の一撃だったんだがな」と零した。

 

「へっへっへ、まだまだ修行が足りませんねぇ」

 

私がいたずらげに笑うとサラマンダーは身を起こし、自分の拳を握りしめてから立ち上がった。

 

「どこいくのー?」

 

「モンスター狩りだ、少しでもアンタに近付くためにな」

 

「この辺の敵は強くないからあんまり良い経験値にはならないかもよ?」

 

「無いよりは良い」

 

そしてサラマンダーさんは近くの森へと進んでいった。

ポーションで回復したといえど、まだ怪我が完治したわけじゃ無い~心配ではあるが、彼の技は自己回復のものがいくつかあったはずだから大丈夫だろう。

 

私は砂埃で汚れた服をはたいてから、久々にホワイトフレイムを唱えて自身を回復させる。

結構痛かったよサラマンダーさん……

 

まぁ、強くなろうとするのは悪くないからそのままそっとしておこう。

 

私は街に戻り、ジタンは今日もいるのかな?と酒場を覗いた。

そしたらタンタラスのメンバーも集まっていて、久しぶりの再会に入り口から「おっひさー!」って挨拶した。

 

「ヴィエラ!」

「ヴィエラさん」

「久しぶりズラ!」

 

ブランクさん、マーカスさん、シナさんがにこやかに手を振り、初対面となったルビィさんが「誰?」と首をかしげたので、丁寧に自己紹介をすることに。

 

「初めまして麗しのお嬢さん、私はヴィエラ。ちょっと色々ありましてプリマビスタに乗ってしまい、それから皆さんと仲良くなったのです」

 

プリマビスタでルビィは姫様誘拐大作戦のあのことを思い出して納得する。

あの後タンタラスのメンバーは魔の森を抜けてえっちらおっちらと色々あったからね。

リンドブルムにも戻れず置いてけぼりをくらったルビィはアレキサンドリアで頑張って生きていたというのである。

 

「丁寧にどうも、ウチはルビィ。最近アレクサンドリアで小劇場をつくったんよ、暇があったら観に来てな!」

 

「それはそれは是非とも!」

 

「おいルビィ、そいつ結構猫かぶりだから気をつけた方が良いぜ」

 

ブランクさんがそんなこと言うんで、ぴょんと跳んで彼の横に降り立ち、ニヤニヤしながら腕に絡みついた。

 

「猫なんてかぶってないぴょーん、ウサギかぶってるんだぴょーん。そう言えばアレクサンドリア地下での約束がまだだったね!ただいまのギューッ!」

 

そう言ってブランクさんに抱き付いてほっぺにスリスリしたら慌て出し、だけど平静を装って私の背中を撫でた。

 

「おっおい!し、しかたねぇな」

 

それを見てたルビィはニタリと微笑み、「なんや、モテへんと思ってたのにちゃんといるんやねぇ」と言って、「オレはいつだってモテモテだっての!」と返しているブランクさんが面白くて笑えた。

 

「それにしても、ジタンは相変わらずへこんでんのね」

 

へこんでるというか、ふて腐れてるというか。

ブランクさんから離れてジタンを見つめるが、目の前のグラスとにらめっこして何にも言ってくれない。

ま、後でどうにかなるさね。

 

「なぁなぁヴィエラ、ブランクのどこがええの?」

 

ルビィはジタンを置いといて私に質問し、私はにこやかに答える。

 

「ウブなとこがカワイイよね!!」

 

その瞬間隣ですっころんでるブランクさんと、それを聞いたルビィは大笑いであった。

 

「アンタおもろいわ!ブランククールぶってるけど全然クールじゃないし正直センス悪いし」

 

「何言ってるのそこひっくるめてカワイイんですよお」

 

「…………カワ……イイ」

 

まさか自分はカッコイイポジだと思っていたのに、カワイイとの発言に男としてのプライドにひびが入ったのだろう……いや、うん。すまん、かわいいんだわ。

 

女子二人でわいのわいのやっていたら、シナが「小劇場観に行きたいずら!」って言ってくれて、タンタラスそろって皆で行くことに。

 

でもジタンはそんな気分じゃ無いだろうから無反応であった。

皆で酒場から出て行き、その時ビビが居てブランクさんとぶつかってしまってビビがコケてしまう。

ブランクさんは悪いなと言って手を差し伸べ立たせてあげ、久しぶりの再会にブランクさんは微笑んだ。

 

「城の地下で会ったぶりだったな、元気だったか?」

 

「う、うん、色々あったけど、元気にしてるよ。お姉さんも一緒だし」

 

「そうそう、私とビビと、あともう一人可愛い女のこと一緒に宿を取ってるんだー」

 

「何だそうだったのか、オレはお前達を逃がした後にスタイナーっていう鎧のおっさんとフライヤってネズミの女、あと女将軍の……」

 

名前が出てこなかったようでブランクさんの言葉が止まり、その続きを先に行っていたはずのマーカスさんが「ベアトリクスッス」って教えてくれた。

 

「そうそう、そのベアトリクス将軍もボロボロの状態で、そいつらを抱えて城から抜け出すのが大変で……」

 

そう経緯を話してくれているが、マーカスさんはちょっと焦っている顔をしていた。

 

「兄貴、早く行かないとルビィが怒ってしまうっスよ……」

 

「げっ……そりゃあやばい……」

 

「ついでだからビビも劇を観に行こうよ、ルビィには途中で友達に会って誘ってたんだって言い訳するよ」

 

と、いうことでビビも連れて小劇場へ行ってみたら、ルビィはプンプンと怒っていて、背中を向けた状態で「ウチが時間にルーズなのは嫌いやのしっとるやろ!!いつまでウチを待たせたら気が済むんか聞かせてもらおやないのん!」と怒って振り向き、先頭に立ってた私は「大変申し訳ありません。ここまでへの道の最中、劇が好きな友人と再会してしまい、共に鑑賞しにいかないかと誘っておりました。ルビィ様に断りもなく、お待たせしたこと心よりお詫び申し上げます」と言ってピシッと日本式に角度もしっかりした礼をしたら、ルビィ2、3歩退いていた。

 

「ヴィ、ヴィエラそんな謝らんでもええんよ!ウチそんな怒ってないねん!な!!お友達も連れて来てくれるなんて嬉しいわぁ!ありがとー!」

 

だがそのにこやかなルビィの表情は一変し、私とビビの後ろにいたブランクに向かれていた。

 

「ブランク!アンタは後ろでコソコソ隠れてんの見えてるで!!後で話があるからな!!!」

 

ルビィには頭が上がらないタンタラスのメンバーであった。

 

小劇場でのお芝居を観ながら、ルビィの演技力が素晴らしいなと感心した。

あのプリマビスタでのお芝居も、皆上手かったなぁ、なんて、そんなに時間が経っていないのに何だか懐かしい気分になってしまった。

 

「あのお姉さんキレイだね、ビビ」

 

「うん」

 

私はグラスのお酒を少し喉に流して、彼女を見つめたのだった。

 

 

劇が終わり、ルビィにキレイだったわと伝えたら、嬉しそうに自分の頬を包み込んでいた。

 

「ルビィは歌は歌える?得意?」

 

「多分歌えると思うで?」

 

もしかしたら一風変わるオペラのようなミュージカルのようなものも出来るかもしれないと思い、その話をしたら、ルビィは目を輝かせていた。

 

「なんやそれ!面白そうやね!!」

 

「私は劇をやっていたことは無いけど、観るのは好きだったから……ちょっとまねられるかな?」

 

学生の頃の学芸会みたいなのや、ディ○ニーのあれとか。

紙を借りて台詞と歌を書き出し、脳内で映画を再生して、試しに舞台に立って披露してみる。

 

「ええやん!初めて見る劇や!」

 

「脚本は無いから私が書くくらいしか無いけど、どうせだったらオリジナルで作った方が楽しいかもしれないね」

 

オリジナルって言うが私は私の世界の物語を持ってくるのでぱくりデスけど。

 

「ヴィエラ書けへん?」

 

「歌も……ストーリーも多分書ける」

 

と言うことで私はこの小劇場でお仕事が出来てしまった。

さらさらと文字を書いているが、それを見たブランクさんが止めた。

 

「……文字が読めないんだが、何語だ?」

 

日本語で書いていました。と言うか日本語しか書けません。

この世界の文字は読めるのだけど、書けないという変なことになっております。

 

「なんてこった!!口答でストーリーを語るからブランクさん書いて!」

 

「ええ!何でオレが!!」

 

「ブランク……?」

 

ルビィの威圧でお仕事仲間になりました。

で、ジタンがあんな感じになっているから、アラジンをモチーフに劇を作ることにした。

 

「へぇ願いを叶えてくれる魔法のランプ、ねぇ。面白そうやね」

 

「3回擦れば中から魔神が出てきて、3つ願いを叶えてくれるの。そのランプはとある洞窟の奥深くに隠されていて、国の悪い大臣が盗賊に盗ってくるように依頼をする……」

 

と、箇条書きのように物語を話していき、最後、盗賊とお姫様が結ばれるって言う話になり、ブランクさんは「ジタンもそうなりゃ良いがな」とぼやいた。

だがこの世界に居た悪い大臣……というか女王はもう死んでしまったからね。

 

「まぁ、こちらは所詮おとぎ話だから」

 

と色々やっているうちに夜になり、ビビには先に帰ってもらい、私はそのままストーリーを完成させ、今度は台詞まわし、そして途中の歌もやったりして、いつの間にか朝になってしまっていた。

 

「こんどは、衣装をつくらんと、な!」

 

「ルビィは是非ともお姫様で……」

 

と、言うところで二人で意識を飛ばしてしまったとさ。

いろいろと話を煮詰め、そこから歌やダンス、細かなところはルビーに任せることにした。

 

私は正直そろそろこの空いている時間でレベル上げに行きたいなと思っていたのだった。

サラマンダーさんとの戦いで、手加減していた&甘く見ていたといえど、思ったよりも追い込まれていたからね。

もっとレベルの差を上げて武器だけで敵を倒せるくらいにならないと行けないから、今の状態だとそろそろ苦戦が始まってしまうだろう。

 

「ええ、どこか行くん?」

 

「ギザマルークの洞窟の上に居るヤバいドラゴン狩りでもしようと思って」

 

この大陸で一番強いのは恐らくグランドドラゴンだろう。

前回はセージになり、ギガフレアで無理矢理焼き尽くしたが、さて今は精霊使いでどこまで出来るだろうか。

 

「ドラゴン狩り!?大丈夫なのかよ……」

 

心配そうに見てくるブランクさんだけど、じゃあ手合わせする?と言ったら首を振っていた。

なんとなくだけど私が強いのは感じ取っていたらしい。

 

「ダガーが新女王になるまでまだ時間があるから、それまでには戻るねー」

 

私はそう言って劇場を出て、途中で会ったエーコにも女王誕生のときには戻るーって伝えてこっそりとアレクサンドリアの地下に侵入。

それからガルガントを使ってトレノを過ぎ、そしてピナックルロックスまで出る。

今回は追いかけられていたわけじゃないので、穴の出口で止めてもらい、ガルガントは後進して戻っていった。

 

ピナックルロックスからリンドブルムの城に入り、そして地竜の門を出てギザマルークの洞窟にやってきた。

あの時とは違い、もうネズミ族の死体は無かった。

モンスターだけは残っているのでレイピアのさびにしてやり、それからモーグリ達の巣になっている部屋にやってくれば、ここで結婚式を挙げていたモーグリ達の子供が走り回っていた。

 

「やあ、いつかの!こんなところでどうしたんだい?」

 

モーグリが声をかけてきたので私も「久しぶり」と手を振った。

上のドラゴン狩りに来たと言えば真っ青になっていて、「以前も狩ったから大丈夫ー」といって上から伸びてるツタを伝って上へと登っていく。

 

森の中に出て、ガルーダと出くわすがレイピアでたたき切れる。コイツはそんなに強くない。

 

森から出れば、大きな足音と共にグランドドラゴンが歩いている。

足音の数からして、一匹だけだ。

 

私はすかさず森から飛び出し、グランドドラゴンの首を狙う。

レイピアはグランドドラゴンの首をえぐるが、切り飛ばすことは出来ないくらい硬かった。

レベルの差ですね。

 

怒ったグランドドラゴンは爪で切り裂こうとしてきたが、こちらの方が俊敏なので全て避けるが、そのままサンダガを落としてきた。

範囲が広いから飛び退いてからすぐに離れたが、少し電撃に当たり左腕がしびれた。

しびれた程度で良かった。

 

「ファイアウィップ!!」

 

炎の輪っかでグランドドラゴンを包み込めば、輪は絡まりグランドドラゴンの攻撃を封じる。

この世界では無いけど、ドンアクっていう攻撃不可という状態異常を付与できた。

 

そしてその隙に先ほどえぐった首を狙い、何度も何度もレイピアで切り刻む。

暴れるが攻撃が出来ないグランドドラゴンは雄叫びを上げるだけでなすがままである。

ついにその首は中程まで切り刻まれ、流石にグランドドラゴンは死んだ。

 

経験値が入ってくる感覚があり、自分のレベルもぐんと入り40を突破した。

だけどこの感じならまだ狩れるから、グランドドラゴンを見つけてはとにかく攻撃をした。

ファイアウィップのドンアクが結構効く、逃げ回るだけのグランドドラゴンの翼を切り落として首を刻んで絶命させて、5体くらいは殺した。

 

単体での討伐故かレベルは50台にまで到達し、満足いくほど強くなったはず。

50台だなんてマジで終盤系のレベルですね……

今ならグランドドラゴンの首も、全力でなら切り飛ばせる。

めちゃくちゃ強くなったわ、私。

 

すでに日も落ちてしまって、辺りは暗くなってしまう。グランドドラゴンをそのまま捨て置くのももったいないので、牙やら翼をもいで四次元バッグに突っ込んで戻ってきた。

 

「大丈夫だったクポ!?」

 

「めちゃくちゃたくさん狩ってきたわ。ひひひー」

 

「す、凄いクポね……」

 

そしてモーグリ達に別れを告げてギザマルークの洞窟からリンドブルムへと戻った。

本当なら飛空挺に乗せてもらってアレクサンドリアに戻りたかったのだが、霧が動力である飛空挺達は動かすことが出来なくなってしまって、今では街への行き来が大変であった。

 

仕方ないのでリンドブルムの城からまたピナックルロックスに行き、ガルガン草でガルガントをおびき寄せてアレクサンドリアへと向かうのであった。

 

 

移動だけで時間がかかり、アレクサンドリアの地下に着いたことには朝になってしまっていた。

 

ふぬぅあ、とあくびを零しながら城内を歩いていたら、エーコを城からつまみ出そうとしているスタイナーさんと再会した。

 

「ヴィエラ殿!」

 

「お久しぶりー、元気そうね。なんでエーコつまんでんの?」

 

つままれたままのエーコはジタバタしていて、離してよおと嘆いている。

 

「無断で城内に入り込んだ挙げ句、騒ぎ立てるからなのである」

 

そして入り口にきてポイッとエーコを捨てる。

扱いが雑ねぇ。

 

「きぃー!レディに対して随分と失礼じゃない!」

 

「それ以上騒ぐと牢屋にぶち込むぞ」

 

両者がにらみ合う中、ジタン、ビビ、フライヤ、サラマンダーも騒ぎを聞きつけたのかやってきた。

 

「あらジタン、テーブルと同化するくらい潰れてたのに、元気になった?」

 

「随分嫌みがありそうな言い方だなヴィエラ……」

 

ジタンは苦笑いしていたが、スタイナーはガチャガチャ音を立てながら待たんか!と声を出した。

 

「悪いがお主達!ここは城内、お前達の来る場所では無い!!とっとと立ち去れ!」

 

「今まで仲間だったのにスタイナーさん冷たーい」

 

「感謝はしている。だがそれはそれ、これはこれ、である!」

 

やっぱりまだ頭硬いですね。

 

だけど、ビビがスタイナーのおじちゃん、と声をかければ、スタイナーさんは態度を変えた。

ビビには対等なんだよなぁ。

 

「僕たち、ダガーおねぇちゃんに会いに来たんだけど……」

 

「姫様でありますか?うーむ……わかりました、ビビ殿の頼みならなんとかいたしましょう!」

 

ビビにはチョロいおっさん。

こうしてそこで待っておれ!と言われてからスタイナーさんは中へと走って行き、しばらくしたら見時間時間がが謁見を許してくれた。

 

その場所まで案内され、サラマンダーさんは別に会う気も無かったから、影で立っている。

そして二階の通路からベアトリクスと共にドレス姿のダガーが顔を出してくれて、キレイになった彼女に何人かが見惚れたのだった。

 

「みんな、よく来てくれましたね」

 

「わぁ……ダガー、キレイ」

 

エーコはうっとりしていて、ビビもキレイだよ!とにこやかだった。フライヤも見事なものじゃと微笑んでいて、私も美しさが増したね。と言っておいた。

 

でもジタンは何も言わなくて、フライヤに何か言うことはないのか?と言われていたが、オレは、いい。って何も言わなかった。

ダガーが一番欲しかったのはジタンの言葉なのに、ジタンは何も言わず、彼女は寂しそうに目を伏せた。

 

「まってダガー!」

 

エーコは走り出して階段を登り、ダガーの側へと向かう。

 

「私たちもう会えなくなっちゃうの!?」

 

「いいえ、そんなことはありませんわ。でも、今までのように世界を自由に歩き回る事は出来なくなると思いますけど……」

 

口調も、王族の口調になっていて、ダガーではなくガーネットになったなぁって、ちょっと壁を感じた。

私ですらそう思うのに、彼女に惚れているジタンからしたら、まるで月を見ているかのように、手に入れることの出来ない相手なんだろう。

 

「あなたたちと一緒に冒険した広い大地のことは、一生忘れません」

 

それからガーネットは召喚士の絆の証として、持っていた宝珠を二人で分けようと言うことになり、エーコはそれを受け取る。そしてガーネット姫は去って行った。

 

去って行ったそのドアを見つめたままジタンは止まっていて、ビビに何で何も言わなかったのかと聞かれ、だけどジタンも感情に揺さぶられて辛そうな顔をしていた。

 

「オレの言葉が何も出てこなかったんだよ……!ダガーに会ったら離そうと思ってた言葉があったけど、そんなの全部嘘っだった!そんなのオレの言葉じゃなかったんだ!」

 

ふて腐れるように座り込んじゃって、私はかける言葉も見つからないのでただその丸めた背中を見つめる。

 

初めての本気の恋。だからこそ、やるせないんだろうねぇ。

 

それからプルート隊にも早々に去るように言われて城から追い出され、私はぶらぶらと夜の城下町を歩いている。皆酒屋に入っているか、家にこもっているかで誰も外には居なくて、私のヒールの音だけが木霊している。

こつん、こつんて、こういう音は好きなんだよね。

しばらく歩いているとサラマンダーさんが隣に並んできた。

 

「あれサラマンダーさんもお散歩?」

 

「お前、また強くなったな?」

 

「え?手合わせしてないのに分かる?正直えげつないくらい強いよ?」

 

「自分で言うか?」

 

「だってホントに強いでしょー?」

 

ニヒヒって笑ったら、サラマンダーさんが3メートルくらいバックステップして離れ、戦闘態勢に入る。

 

ここでやっても……まぁ、うん、いいか。誰も居ないし。

 

「かなりレベルの差を出しちゃったから、やめた方が良いよー」

 

と、私も戦闘態勢をとったらサラマンダーさんは地を蹴った。

まず私の足を払おうとしてきて、ぴょんとその場で飛べば、腕を掴まれてグラビデ拳が顔に迫る。

だけどその拳を額で受け止め、むしろ頭突きのように返して弾き、そして私は掴んでいるサラマンダーさんの手を握りしめれば、苦悶の表情でサラマンダーさんは手を離す。

でもその離した手を握りしめて胸へとグラビデ拳をたたき込むが、地面が割れ、私は耐えて立っている。

 

「なん……だと!?」

 

「胸触るとかえっちー」

 

全然痛くないのである。レベルの差が酷すぎる。

もう一度拳をたたき込もうとしてくるからその手を握りしめ、では残った拳で殴ろうとしてきたがそれも私の手によって止められてしまう。

 

「なんでそんなに力をつけてきてんだ……!!」

 

「とある山にいるすんごいドラゴンをレイピアでたたき切ってたら強くなれたんだよねぇ……っへっへっへ」

 

取っ組み合いの中、私はどんどん彼を後ろへと下げていく。

踏ん張っているが、靴がズズっとすれていく音が響き渡る。

 

「く……そ……!!」

 

「ほーらもう後ろは壁ですわよー?おほほほほ」

 

壁まで追い込み、両手を壁に縫い付けるように押しつけて、壁ドンしてる感じになってる。

 

「こんないい女に迫られて嬉しいぴょーん?」

 

「化け物みたいな女は願い下げだ……っく!」

 

腕がダメなら膝でと、膝蹴りを私の顎にクリーンヒットさせてきたけれども、その衝撃で私が上を向いてニンマリ顔で視線を戻せば参ったと降参された。

 

「ふふふ。女に迫られるのも中々悪くないでしょう?」

 

「嫌な思い出になったぜ」

 

掴まれていた手は結構痛かったらしく、ブンブンと振っていて、ゴメンよと言えば何も言わなかった。

まぁ、挑発してきたの彼だし。

 

……との時、ジャリ、石が擦れる音がした。

サラマンダーさんと私は二人でその方向を見たら、ブランクさんとマーカスさんがいて、今の戦いを見ていたらしい。

 

「ヴィ、ヴィエラ……その男……は」

 

ブランクさんが動揺してる。すんごい動揺してる。

そりゃお手々つないで押しまくって壁ドンかましてりゃそうか。

 

「彼は私の弟子なのだー」

 

「何も教えることもしねぇで師匠面か?」

 

「まぁ手合わせをよくやってあげててさ、なになにぃ?ブランクさんったら焼き餅ぃ?お手々いっぱい繋いじゃおぉよぉウヘヘヘヘ」

 

シュパッとブランクさんに詰め寄り彼の手を恋人つなぎで握り、そしてぐいぐい後ろに下げていく。

ブランクさんは「ちょ、まてって、おい!」と慌てているけど壁に付けられて、サラマンダーさんと違って身長差は大きくないから、私からの壁ドンが威圧があるのだろう。

 

「力強……!?ま、まてヴィエラ!ほ、ほら、別にオレは妬いてた訳じゃ」

 

「そんなこと言わないでぴょーん!あたしと、こうやって、スキマゼロになりたかったんでショー?」

 

ぎゅううっと身体をくっつけて顔まで近づけて耳元で「ブランクさんったらかわいいなぁ……」と、吐息と共に言ったら情けなく「ほわあああああ」って言っててめちゃくちゃ可愛かった。

 

「おい、あんまりいじめてやんな」

 

そこでサラマンダーさんに止められ、「てへ!」って言ったら引かれた。引くな。

 

「そういえばブランクさん達は何してんの?」

 

夜の街を徘徊しているって何なんだろうか。

 

「ジタンが少しでも安心できる様に、オレたちタンタラスがこの街の平和を守ろうって事で見回りをしているんだ。あの落ち込みよう見たら情けなくってな」

 

そう言ってるけど、かなり心配しているんだよね。

 

「ブランクさんやさしーヴィエラしびれちゃうー!」

 

「っお、おう、とりあえず今は忙しいから、またな」

 

そしてブランクさんはマーカスさんと二人で走って行った。

 

「ヴィエラ、アイツはお前の男なのか?」

 

「ううん?違うよ?可愛いなぁって思ってる」

 

そしたらサラマンダーさんは無言になり、そのまま去って行った。

恐らくブランクさんを哀れんでいたのかもしれない。

 

それからちょっと歩き回ってから酒場に戻れば、ビビ、エーコ、フライヤ、サラマンダーさん、そしてトット先生とジタンがその場に居た。

 

トレノでカードゲーム大会があるから、トレノに行かないかという話になり、久しぶりのトレノに顔を出したかったので、みんなで地下のガルガントを使ってトレノへといくのであった。

 

 

 

 





※誤字報告ありがとうございます!
めちゃくちゃあるとおと思うのでほんとスイマセン22.8.26
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