書き溜めているものを貼り付けています。
誤字脱字の確認はしておりませんスミマセン……
エタらないようにとにかく急いでます……
しばらく休んでいたら、ジタンがビビの様子を見に来たようだ。
「ヴィエラもここで休んでたのか」
「うん、ベッドを使わせて貰ってるよ」
ベッドに腰掛けながらニコッと微笑んだら、ジタンはにんまり微笑んだ。ジタンって美人や女の子に弱いしね。
それからビビと少し話してから部屋を出て行き、私はビビとお喋りをする。
ビビはずっとガーネット姫を助けられなかったことを悔やんでいて、しゅんと暗くなっていた。
私はヨシヨシと背中を撫でてあげて、ビビの魔法は強いと慰めてあげた。
「だけど、ボクなにもできなくて……」
「じゃあ、次は私を助けてくれれば良いよ。これからこの森を抜けなきゃ行けないから、先に進まないと行けない。そうなるとモンスターと戦わないといけないからね。ビビが居たら心強いよ」
「ボク……」
「大丈夫、ビビは優しくて強い子だよ」
ポンポンとまた背中を撫でていれば、ジタンとスタイナーが部屋に入ってきた。
話を聞いてみると、ガーネット姫救出に行きたいからビビにも力を貸して欲しいとのこと。
もちろん私にも手伝って欲しいと言ってくれた。
「ヴィエラは強いし、回復魔法も使える。居てくれたらものすごく助かるんだ。一緒に来てくれないか」
「いいよ。お姫様を救ったってなれば、恩を売って得できちゃうだろうしね!」
ふふんと微笑んだら、スタイナーにも感謝いたすと頭を下げられた。
私は盗賊じゃないから扱いが丁寧で安心だね。
そうして色々準備を整え、森の奥へと進むことになった。
ジタンはブランクさんから解毒剤をうけとり、シナさんもアイテムを分けてくれた。
「ブランクさんと離れちゃうの寂しーい」
そう言ってブランクさんの腕に絡めば、ブランクさんが焦ったような顔をしたので、普段はクールだけどいざこうなると慌てるからあんまり耐性ないんだなぁと感じた。
「え!ヴィエラってブランクみたいなのが好みなの!?オレの方がイケてない?」
自称モテモテなジタンくんがブランクさんに負けたと感じたのか驚いていて、その反応を見たブランクさんは満足そうに鼻で笑っていた。
わぁ、かわいいって思っちゃうのは歳を感じるな……(中身25歳)
「離れたくねぇならここに居れば良いさ」
「うーん、お姫様に恩を売っておきたいから行ってきます」
そして何気なくほっぺにチューしていったら、びっくりして後退って頬を押さえていた。ウブ過ぎるのか可愛いか。
「そんじゃ行ってきまーす!」
おっきく手を振って「さぁ行こう!」とみんなを先導し、ずんずん森の奥へと歩いて行く。
すると背後でジタンが「はぁー……」と溜め息を吐いていて、女にモテると自負していたからショックだったんだろうね。
なので、少し歩みを遅らせて隣に並び、キミには麗しのお姫様がいるじゃあないかと背中を叩いた。
「お手並み拝見です」
「……ヴィエラって結構遊び人?」
「さぁ、どうでしょう」
ニヒヒと笑ってみたら、遠くでガサリと音がした。
モンスターの気配に皆が警戒態勢に入り、茂みからファングが飛び出してきた。
レイピアを抜いて私は後方に下がり、アシストに入る。
するとスタイナーはビビを呼んだ。
「ビビ殿!ファイアを頼む!」
「う、うん!」
ビビはファイアを唱え、スタイナーの剣に魔法を集めた。その剣でファングを斬れば、ファイアの魔法も上乗せしてダメージを与えて一発でファングを倒してしまった。
「二人の連携技かっこいいね!ビビ凄いじゃん!」
褒めてあげると照れくさそうに帽子を握り、スタイナーの提案だと聞かされた。
スタイナーはおっちょこちょいで頼りないところもあるけど、真面目に騎士をやってきただけあって経験値があると思う。
「スタイナーさんすごいですね!流石プルート隊の隊長!」
「なになに、これくらい造作も無い事である。これもビビ殿のお陰で出来る技なのである。そこにいるコソ泥の手なんて借りることなどないのである!」
スタイナーはジタンを睨み付け、ジタンはため息交じりに相手をしていられないと言わんばかりに先に進んでいく。
ガーネット姫を助けたいのも個人的な理由だから、スタイナーがいようがいまいが関係ないからね。
私は小走りで追いかけ、そして横の方から出てきたゴブリンにびっくりして「きゃ」なんて高い声を出してしまった。柄にもないのに。
そんなゴブリンをジタンはダガーで切り捨て、こちらもあっという間に倒してしまった。
私の出る幕がないけど、本来私が居ないのが普通だから、これでいいのだ。むしろこんな雑魚に手間取っていたら先が思いやられる。
「おい貴様!姫様の居所はこの方角で合っているのだろうな!」
確かにスタイナーの言うとおり、こちらが森の主のいる場所なのかよく分からない。
でもなんとなく薄暗さと気味の悪さが強くなっているし、変なツタのようなものがどんどん張り巡らされているから、合っているのかもしれない。
「足下のツタがどんどん奥へと伸びてる。多分そこに親玉がいると思うんだ」
ジタンも同じ考えだったみたいなので、私もそう思ったと賛同すれば、スタイナーはムムムと唸って着いてくる。
それから何体もモンスターが出てくるのでとにかくやっつけるのだが、みんなが強いので私の出番がホントにありません。
「そういえばヴィエラ殿はどんな特技があるのであるか?」
私の能力ってタンタラスとジタンくらいにしか見せていないから、確かに何が出来るのか分からないよね。
スタイナーには軽く魔法とレイピアの剣技って言っておいた。
「魔法は相手を状態異常にする物が主かな」
こう言うと完全にサポーターなのだが、レベル的には私が一番威力があるのでアタッカーです。
「この森の主と交えるのであれば、ヴィエラ殿のお力添えが必要であるな!必ず姫様をお助けせねばならん!」
カチャカチャと鎧を鳴らしながら彼は歩みを早め、ツタの伸びる先へと急ぐ。
するとようやく親玉の巣が見えて、ドデカい花の化け物がそこに居た。
全員が臨戦態勢に入り、その化け物の後ろにガーネット姫が倒れているのも確認できた。スタイナーはビビの魔法を頼み、いきなり魔法剣で攻撃を入れた。
「姫様、今すぐお助けいたします!盗賊の手なぞ借りん!!」
スタイナーはそう言って敵に斬りかかるが、バシンと大きなツタではたかれてこっちに飛ばされ戻ってきた。
流石にボス相手なのでファイア剣一発じゃ全然倒せないようだ。
「そんなこと言ってる場合かよ!コイツは一筋縄じゃいかないようだぜ!」
ジタンも迫り来るツタをよけ、根元にダガーを突き立てる。だがそんな攻撃が全く効いている感じはしなくて、スタイナー同様に叩かれてこちらに飛ばされていた。
「ビビ、ファイアをとにかく撃って!あいつ植物だから炎が苦手だと思う!ビビへの攻撃は私が守るから、撃つことだけに集中して!」
「わ、わかったよお姉さん!ファイア!」
ビビは魔法に専念し、私はビビに迫り来るツタを簡単に切り捨てる。
レベル差があるのでレイピアの剣でも糸を切るようにたやすく切り落とせた。
「えええ、ヴィエラすっげえ……オレも負けてられねぇな!」
そんな私の姿をみてジタンも負けじと刃を突き立て、スタイナーも迫り来るツタをいなしながらも根元を攻撃していく。
どんなに小さな攻撃でも、何度も何度もやられていたら傷は大きくなっていき、化け物も苦しみ始めていた。
「頑張って!このままなら行けそうだよ!」
私はビビを守り、ビビはどんどんファイアを打ち込んでいく。そしてジタンとスタイナーの攻撃で根元もボロボロになり始め、倒すのも時間の問題だ。
だが化け物は花粉を大量にまき散らせて私たちの視界を奪ってしまう。
私の魔法もステータス異常回復はもってないんで暗闇が治せない。
「みんな、一回離れた方が良い!私目薬持ってるから持ってなかったらこっち来て!」
涙目で鞄をあさって目薬を見つけ、目を洗う勢いで使ってやったらめちゃくちゃスッキリした。んんー!効くぅ。
私の視界がはっきりしたが、ジタンとスタイナーがツタに襲われていて、それをファイアウィップで焼いてあげた。
「ビビ、お目々開けて?ちょこっとしみるぞー」
涙目になっているビビの大きな目にも、洗浄するごとく目薬をたっぷり使ってあげたが、ビビはしみるぅって嘆いてた。かわいいな。
「ったく、危なっかしくて見てらんねぇな」
その時ブランクさんが颯爽と現れ、加勢してくれる。
ジタン達に迫り来るツタを次々切り落とし、その間に私が駆け寄って目薬を渡した。
「ありがとねブランクさん、心強いよ!」
「フン、退いてな、オレが手本を見せてやる」
そう言ってバッサバッサとツタを切り、そして目薬で復活した二人も加勢に入る。ビビは流石に敵の側にみんながいるからファイアが撃てず、慌てているようだけど、今は魔法攻撃は危険だとちゃんと判断できてエライねと褒めてビビのもとに戻って肩を叩いた。
化け物の根元はどんどん切り刻まれ、痛みに奇声をあげた。
化け物もそうなのだが、三人もツタの攻撃で怪我だらけになっていて、私は後方で回復魔法を唱えた。
「ホワイトフレイム」
三人を白い炎が包み込み、そして傷が癒えていく。力が戻った彼らは更に攻撃を強め根元を切り進み、ついに化け物は力尽きた。
「よっしゃあ!勝ったぜ!!ありがとうなブランク」
「フン、お前もまだまだだな」
ニヤッと微笑んでから、みんなでガーネット姫の介抱を始める。意識はなく、急いで解毒剤を飲ませたからこれで平気だと思うが、まだまだ休ませないといけないのだが、森の様子がおかしくなり、森の主が居た場所からたくさんの花カマキリみたいなモンスターがどんどん湧き出した。
それは我々を取り囲むようににじり寄り、姫様はスタイナーに運ばれてみんなで逃げる。
何処へ逃げるんだ、と言われても、どんどん追いかけてくるからとにかく走り出しているに過ぎない。
「森の様子がおかしい……森が追ってくる……?」
どんどん追いかけてくるモンスターの数が増え、後ろを振り返る暇すらなくなっている。
流石の私もこの量を相手にするのはキツい物があるわ。
その時我々を先に逃がそうとしているのかジタンが後方を走ってくれていて、最悪な場合おとりになろうと思っていたのかもしれない。
私はちょっと横目でそれを見ながら走り続け、ジタンにモンスターの触角が迫ったその時、ブランクが横から体当たりをして捕まった。
私はその光景を目にして足を止め、二人の様子を見守る。
そしてブランクは手に持っていた何かを投げ、よく見ると背後のモンスター達はどんどん石化していっていた。
「ブランクさん!あとでまた会いましょう!」
私は彼が固まる前にそう告げ、光が見える森の出口かと思われる場所まで全速力で駆けた。
出口に出てから数秒後にジタンも転がり出て、そしてまもなく森が石化して中へは入ることが出来なくなってしまった。
ジタンは石化した森の石壁を叩いて、余計なコトしやがってと小さく呟いていた。
「大丈夫、石化しただけなら治せる方法があるはず。死んでないから希望がある」
そう笑えば、ジタンもそうだなと立ち直り、今後のことを話さないとなと焚き火を起こして話し合いが始まった。
姫様はまだ目が覚めず、のんびりとしたジタンの態度にスタイナーが癪に障ったのか、とにかくジタンに食ってかかった。
私とビビは彼らの事情を知らないので口を閉じてそのやり取りを眺めている。
私たちはたまたま着いてきてしまっただけだし、ね。
それから姫様も目を覚まし、アレクサンドリアには戻らないと告げ、とにかくこの霧の立ちこめているこの場所から離れて高原へ行こうと言うことになった。
だがここは高い崖に囲まれていて、簡単には上には登ることが出来ないのである。とにかく身体を休めようと言うことでテントを張り、ゆっくりと休ませて貰った。
次の日、姫様も元気になったみたいで、ようやく周囲の探索が始められるようになった。
「ブランクから貰った地図によると、この周辺に洞窟があるって書かれている。上へ抜けられるかもしれないから、まずはそこに行ってみよう」
ジタンの指示でこの場を離れ、霧の中を進んでいくとモンスターに出くわす。
ジタンが先陣を切り、スタイナーが続く。そしてビビのファイア……うんうん、いい連携だ。
「姫様は白魔法がお得意で?」
「ええ、少しですが」
この時召喚の文字が出ているのであるが、今の彼女のMPでは到底使うことが出来ない。
初見の方々はなんだよ使わせろよ!って悔しがってるだろうね。
「私も後方支援が得意なので、前線は彼らに任せましょう」
たまーにファイアウィップで焼いてあげたりするが、ホントにその程度。
今の彼らは私がめちゃくちゃ強いだなんて思ってないだろう。うひひ。
「さて、洞窟が見えてきたよ。なんか寒くなってきたね」
洞窟を目の前にして、めちゃくちゃ寒くてびっくりした。
踊り子のような格好の私は間違いなく一番薄着です。寒い死ぬ。
「ヴィエラのその格好だと凍死しちまいそうだな……目の保養には良いんだけど……」
最後に本音を入れてくるのがジタンの良いところである。
流石にジョブチェンジで温かい格好になっておくか。
ローブ系がいいな、何にしようかな。
「あの、氷の洞窟ってしってる?」
突然ビビが口を開き、ジタンも氷の洞窟は名前だけ知っていると言っていた。
「おじいちゃんから聞いただけなんだけど、その洞窟は霧の下から上まで続いている洞窟なんだって」
かなり優良な情報を得た私たちは、この氷の洞窟を進むことになった。
中に入れば氷の花々が宝石のように輝き、光を放っている。本当に美しい世界に私もうっとりした。
「へっくし!ああ、何にジョブチェンジしよ……」
結局まだ決めずに居て、寒さにくしゃみを放ってしまった。
さみいー!うーん、初めてのジョブチェンジだけど、回復も攻撃も出来る赤魔道士にしよう。
セージや錬金術師も良かったのだけれど、多分威力が強すぎるだろうから今はまだやめておこうと思う。
メテオやフレア、アルテマブロウとかめっちゃ強いの使うにはまだ早い段階だし、この世界には赤魔道士がいないからね。
「ジョブチェンジ、赤魔道士」
すると身体に光が集まり始め、踊り子のような格好から赤いローブの魔法剣士へと姿を変えた。
武器はレイピアのままだから前戦の戦いも出来る。うん、いいね。
「え!すげぇ魔法だ!服が着替えられるのは便利だな」
「ちょっと特殊な魔法なんだ。服装によって戦い方も変わるから、さっきのファイアウィップももう使えない。今はケアルと下級黒魔法とかまたステータス異常系かな」
「頼もしいぜ。それじゃあ進もう」
寒さも耐えられる程度になり、どんどん奥へと進んでいく。
その途中壁の中に閉じ込められている宝箱に気が付いて、ビビのファイアで溶かして入手していく。冒険しているって感じ。
その時強い冷たい風が吹き、モンスターが現れた。
マンモスの鼻がないバージョンのような魔物は長い牙を持っていて、しゃくりあげるような攻撃や爪の攻撃、ブリザドも放ってくる。
凍って滑る足場に苦戦しつつ、モンスターに攻撃を入れていき、私もファイアを唱えてやった。
そしたら結構な爆発になってしまって、モンスターは吹っ飛び、崖下へと落下してしまった。
「……お姉さん、今のファイア凄い威力だったね」
「えっとね、ちょっと手元が狂ったんだ。うん」
ビビの強みである黒魔法を奪っちゃいかん。次からはスリプルやポイズンで応戦していき、洞窟をどんどん進んでいった。
途中道が二つに分かれていて、風の弱い方へと進めば氷付けのモーグリがいたので、ビビのファイアで溶かしてあげた。
すると最初はとても攻撃的な言葉を放ってきたのだが、氷を溶かしてくれたことに気が付いてすぐにお礼を言ってくる。そして自分を氷付けにしたやつの特徴を教えてもらってから元の道に戻り、吹雪く先へと進んでいった。
でも流石にその吹雪の寒さには耐えられず、ビビは転んで下のくぼみに落っこちてしまう。
スタイナーも様子を見に言ったのだが、本人もくぼみに落下し動かなくなる。
ジタンは溜め息を吐いて二人を起こしに行くが全く起きる気配がない。
「姫様、この吹雪で寝ると死にますよー」
「でも、目が、開けていられ……な……」
私の隣にいたガーネット姫もついに睡魔に耐えられず眠りに落ちてしまった。
そして残った私は眠気はないが寒くて辛い。
ジタンがガーネット姫まで眠ってしまったことに焦り始めたが、本人も謎の睡魔に襲われて膝をついた。
「こんなところで……眠っている場合じゃ……」
倒れるジタンを眺めつつ寒いなと腕をさする。こんなのじゃあったまらないよさむいよ!
寒さに縮こまっていると、チリンと鈴のような音が聞こえてきた。
その音にジタンも反応し、何とか目覚めてその音の方を見つめる。
「この寒さと眠気は誰かが手を引いているかもしれないね」
「……よし、いくぞ」
私とジタンは先へと進み、凍り付いた滝の麓までやってきた。
その時、鈴の音を聞いて上を見上げると、ビビの姿に似た何かがそこにいて、目の前まで降りてきた。
「そのまま眠っていれば苦しまずに済んだものを」
ビビに似た何か……黒のワルツ一号と呼ばれる黒魔道士だ。ここでは自己紹介はしてくれず、そのまま戦闘に入るようだ。
私はレイピアを抜いて一歩下がり、前線はジタンに任せた。
「いでよ、氷の巨人シリオン」
一号はシリオンという大きな氷の翼のついた魚のような化け物を生み出し、二対二の戦いが始まった。
シリオンは翼でジタンをはたき、私はファイアで一号を攻撃する。だけど間違いなくワンパンになってしまうので、あえて外してちょっと当てる程度にしている。
「小娘……威力はとんでもないが当てられねば意味は無いぞ!」
「下手くそなんですー」
一気に距離を詰めてレイピア振るうが、翼のついた一号は空を飛んで上へと逃げてしまった。
だけど私もヴィエラになって高くジャンプできるから、一号の居るところまで一気にまたも距離を詰められた。
「くっ、はやい!」
「はいはい、リングにお戻りくださーい」
蹴りを入れて転がし、背後に回ってもう一発蹴ってあげた。
ステータス高いから普通の蹴りもつよいみたい。
そして高所からたたき落とすときに背中の羽を両方とも切り取っておいたので、飛ぶことが出来ず一号は氷の床にたたきつけられた。
私は華麗に着地し、ふふんと鼻を鳴らした。
「ぐ……シリオン、後は任せたぞ……」
落下ダメージが相当なものだったみたいで、一号は死んでしまう。
その瞬間シリオンが津波の準備を始めたので、上手くいくかは分からないがジタンの前に立ち、バリアを張る。
そしてまもなくシリオンの起こした津波が押し寄せたが、私の張ったバリアのお陰で全くダメージは無かった。
「助かったぜ!」
「そんじゃ、たたみかけるぞー!」
私はシリオンの翼を切り落とし、それもういっちょ!と両方切断する。そしてジタンに胸のコアを狙うように指示をした。
多分そこが弱点でしょう。たぶん。
「うをぉおおお!!」
翼をもがれたシリオンは為す術もなく、ジタンの刃を受けて倒れた。
シリオンはガラスが砕けるかのように散り散りになり、そして吹雪で固まっていた滝は溶け出し流れ始めたのだった。
「おわったね!おつかれ!」
「ヴィエラのお陰だ、ありがとう」
「どういたしまして、さて皆さんは無事かしら」
倒れている一号に雪をかぶせて隠し、二人で急いで戻ればみんなが目を覚ましたようで身を起こしているところだった。
何かあったのか聞かれたけど、なんかみんな寝ちゃったから、先に偵察に行ってたんだと言って黒のワルツ一号のことは誤魔化して先に進んでいく。
ようやく洞窟の出口に出られて、新鮮な空気と適度な温度にぐぐっと身体を伸ばした。
ああ。綺麗な景色、ああ、寒くない。
「やっと霧の上に出られましたね!やはり青空の下が一番!」
ガーネット姫は感激して胸元で手を握りながら空を仰ぐ。
魔の森に落ちたりしてからは青い空を見てないから随分久しぶりになった気がする。
「あそこに村が見えるぜ」
ジタンが指さす方向には小さな村があった。
「ダリ村だね。聞いたところだと農業が主な村だったはずなのに、畑が見当たらないね」
私の言葉でジタンはダリ村を思い出したようで、確かに、と呟いた。
それからガーネット姫が家出をしている最中なので、姫だと言うことを気付かれてしまってはいけないと、ジタンに待ったをかけられた。
ていうことで呼び名もガーネットからダガーへと変更になり、言葉遣いももっと柔らかくなるように練習しようと提案された。
スタイナーは相変わらず城に戻りましょう!と言うが、ダガーは聞き入れずダリ村へと進み始めるのであった。