【本編完結】恋人にしたい殿下と何も知らないトレーナー&SP隊長 作:渚 龍騎
※pixiv様にも同タイトルで投稿しております。
※出来得る限りの配慮はしていきますが、ゲームやアニメを見た程度なので、ウマ娘の細かい設定や競馬などはからっきしとなります。不備があってもそこら辺は気にしないって方は気軽に楽しんでいただければと思います。
1 うちの愛バは気ままなお姫様
────君にとって〝光〟とはなんだ?
漠然としたその問いかけに、彼女はなんと答えるべきか分からなかった。
曰く、そんな具体的なものではないらしい。もっと抽象的で、道理も理屈も超えたものだと彼は言った。
差し伸べられた手は強くて、頼りになる。
彼の手を取ったことで、一つしか開かれていなかった道が、幾つにも増えて様々な選択肢が迫った。
其処にあったのは交した約束。
此処で語り合った遥かなる
本当の自分に気付かせてくれた
駆け抜けた軌跡は、今までにないほどの幸福の連鎖で、胸がとても張り裂けてしまいそうになった。
喜びを共有して、悲しみを教えあって、胸を埋め尽くすその想いの正体が未だに分からない。
けれど、それはきっとレースへの楽しさ以上に、気付いてはならなかった想い。
────祖国繁栄の礎。
────そして、もう一つ。
今までの私を否定した彼に、たった一言を告げる為。その夢を、永久に見ていたい。
──── Tá mé i ngrá leat
『現在『日本親善大使』として日本にお戻りになられた殿下は、ウマ娘トレーニングセンター学園に復学し、再びレースに出走することを──』
静謐なトレーナー室にテレビの音声だけが──否、もう少し詳しく挙げるなら、テレビの音に掻き消される寝息ぐらいだろうか。
ソファに寄り掛かり、静かに大きく寝息を立てる一人の男。徹夜により服と髪は乱れているが、その肝心の表情は雑誌で隠されてよく見えない。
そんな彼を見下ろして、彼の担当ウマ娘は「うーん」と靭やかな指を自分の顎に当てた。
「こんな時は、起こして上げるのがいいのかな?」
でも、どうやって?
綺麗に整えられた茶色を魅せる髪と、白に彩られた前髪。そしてアイルランドの国花たる花『シャムロック』を耳飾りにしたウマ娘。
その佇まいだけで、彼女が周りと違うのがひと目で理解できる。そんな上品なウマ娘──ファインモーションは、彼をどうやって起こすか悩んでいた。
「うーん……でも……」
トレーニング開始の時間はとっくに過ぎている。ファイン自身も予想外な出来事の連続にて、トレーナー室まで来るのに遅れてしまった。
その端正な顔を悩ませている理由は、起こし方が分からないだけではない。
宝石のような黄金に翡翠を滲ませた瞳を移して、視線を作業机の方へと向ける──積み重ねられた紙の束。その横には何本ものエナジードリンクとコーヒーの数々。
休日も大使としての仕事があるファインは、疲労による苦労は痛いほど理解できた。
「殿下」
どこからともなく突如として姿を現した黒服のスーツを纏うウマ娘──ファインモーションを護衛するSPの隊長は、彼女の横に立って男を見下ろした。
「近い日にレースもありますので、彼を起こすのが一番かと」
「でもトレーナーだって、日々の業務で疲れてるんだと思いますわ」
「それが、彼の仕事です」
ごもっとも。彼はファインモーションを走らせる覚悟を持って、この業務に励み、日々精進している。これくらいの疲労で倒れては意味がない。
だが、ファインモーションは彼がどれ程の苦労をしているのか、全て知っていた。
そこで彼女は「そうだ!」と明るく声を上げて手を叩く。ファインモーションが思い付いた名案。
「今日はお休みにしましょう!」
「…………は?」
思いもしない名案に隊長も口をポカンと開けていた。それも殿下に向けてあってはならない一言──いや、一文字を漏らして。
だがファインモーションの言葉から偽りを感じない。彼女の正真正銘の本音だった。
基本的にレースの出走やトレーニングに関して、ファインモーションは不満を持つ素振りなどは見せず、寧ろ全てを楽しむ。自ら進んでトレーニングも行う彼女にとって、レースも何もかもが大切な一時。しかしそんな彼女が、トレーニングを休みにする──あまりに突拍子もない発言だった。
「で、ですが……」
「今日の遅れは、後日のトレーニングで取り戻します。その為に、トレーナーに頑張って頂きますから」
「それでは彼が大変なのに変わりないのでは……」
「じゃあ今日はお休み! ほらほら! 隊長も今日はゆっくりしていてください」
「殿下……!」
隊長はファインに無理やり、トレーナー室の外へと押し出される。そして「私のことは心配しないでください」と、隊長の有無を言わさずに扉を閉めた。
「…………」
隊長を含めたSPの護衛には感謝はしている。けれども
部屋に自分とトレーナーしかいないのを再度確認して、眠るトレーナーの前に佇んだ。
いつだって、ファインモーションの周りにはSPがいる。見えない所にはいるものの、その気配から逃れることはできない。彼女自身とて、自分の立場を理解していない訳ではない。故に、それもまた仕方のないものだとは理解していた。
「トレーナー……?」
アイルランドの王家のお嬢様。その家柄
よく笑い、あらゆる物事に興味を示す姿は、誰もが魅了されて思わず微笑んでしまうらしい。
完璧たる家柄に、聡明で何事にも楽しむ誠実な性格、恍惚と光る容姿、全てが完璧だと感じられるファインモーションだが──欠点も確かに存在する。
しかしその欠点は、欠点とも言い難い。寧ろそれは、誰もが持つ長所だと言えるのだ。
──それは、彼女とて一人の女性に他ならない。
ましてや今まで箱入り娘として育った彼女は、誰よりも
「トレーナー、起きないとイタズラしちゃうよー?」
肩を優しく叩く。だが起きるはずはない。なにせたったの一瞬、肩をちょこんと触っただけなのだ。
良く言えば、天真爛漫。品行方正。
悪く言えば、常識知らず。そんな彼女に成人男性を起こす術など、知る由もない。
「うーん……こういう時は……」
思考を巡らせて、ファインは悩んだ。
曰く、成人の男性は優しく起こされるのを好む。それも歳下の弟妹や、状況は様々。だがそれらを好んでいるのは、一部の人間だけであると、ファインモーションは気が付かない。
彼女は両手を組み、靭やかな指を絡めて声色を高くしながら──、
「お兄さま! おーきて!」
まるで音符でも付きそうな程の明るい口調。意識がある時に言われたのなら、誰もが思わず微笑んでしまうだろう。だがトレーナーの耳には全く届かない。
「……これもダメかー」
ほんの僅かにションボリして、ファインは辺りに視線を巡らせる。点きっぱなしテレビ、資料やエナジードリンクの散らかった机、立ち上がった状態のパソコン等、見るからに仕事の真っ最中のようだった。
「なにをしてたのかしら……?」
ふとパソコンに目を向け、トレーナーが何をしていたのか気になったファイン。難しい作業こそできないが、マウスを動かす程度ならトレーナーにも教わっている──画面をスライドさせ、その内容に軽く目を見開いた。
《 今後のトレーニングメニュー 》
《 今後のレース 》
《 注目のウマ娘(対策) 》
《 ファインにオススメのラーメン屋 》
これらはたったの一部。しかしその全てが、ファインモーションに関するものばかりだった。
事細かに詳細を書かれ、全てに手抜きは感じられず、それらが一日で纏められたのではないと簡単に理解できた。
「ふむふむ……私の為に頑張ってくれてたんだね」
ファインに食べて貰いたいと、わざわざラーメン屋まで調べてくれていたこと──見る度に、ファインは思わず微笑んでいた。
スクロールさせていった最後、ファインの目に一つのファイル名が映る。それは『おかえり』とたった一言だけ綴られたファイル。
「…………見てもいいかな……? でも、人の物を見るのは良くないって……」
うーん、と暫く悩んだファインは僅かに罪悪感を感じながら、自らの好奇心を抑えることができずにマウスカーソルをファイルに置いた。
「確か見る為には、二回押せばいいんだよね……」
トレーナーに教わった事を思い出し、マウスをダブルクリックしてファイルを開く。ロードが入り、読み込んでいる少しの時間がファインにとって、刹那にも数十分にも感じていた。
そしてファイルが開かれ──、
「う……ん゛ん……」
「わ、あー……っ!」
驚きのあまり声を荒げ、耳も尻尾もピンと伸びる。慌てて誤魔化そうと振り返ったが、トレーナーは腕を組み直しているだけで、まだ起きていなかった。
「よ、よかった……」
ふう、と安堵の溜め息を漏らして、胸に手を当てる。それから視線をゆっくりと戻し、パソコンの画面へと向け、その内容に彼女は目を見開く他なかった。
開かれたファイルの一番上──
『──おかえり、ファイン』
いつだって思い返せば、何よりも最初に聞こえるのは、彼の迎えの言葉。なんの特別もない、ただただ至極当然の平凡な一言──それがあまりにも嬉しくて、忘れられない言葉。ファインにとっての特別。
「トレーナー……」
思わず笑みが溢れて、ファインモーションはファイルを閉じる。そして微かに高鳴る想いを抑え、彼女は眠りに付くトレーナーの横に──腰を下ろした。
「いつもありがとう、トレーナー」
たった一言、今の彼には決して届かない感謝を告げ、ファインモーションは瞳を閉じた。
◆◆◆◆
頭が痛い。これは寝不足による疲労か、それともエナジードリンクを飲み過ぎた影響なのか、どちらにせよ目覚めが最悪なことに変わりはない。
喉は乾いて吐き気もする。
そんな最悪の始まりに、男はまず飲み物を探す選択を取った。
明滅する視界を何度も瞬きすることで慣らして、朦朧とする意識の中で辺りを見渡した。
「あー……」
声が出ない。特に、疲労から来る睡魔は、あらゆる出来事を中断させて対象を眠りへと誘う。だからこそ、なおさら質が悪い。
男は頭を抑えて、ようやく意識が覚醒し始めたと同時に、一つの違和感を感じた。
まず読んでいたはずの雑誌が無い。大事なファインモーション特集が載った雑誌──寝惚けてどこかにやったのか?
いやちょっと待て。
思考に区切りを付ける。雑誌のことは二の次。なによりも明らかにおかしいのは、今の自分が置かれている状況だ。
点けっぱなしになっていたはずのテレビが消え、全てが静寂に包まれているこの空間──耳元に静かな呼吸音が聞こえた。
異様に肩が重く感じていたのは、単に肩が凝っていたからではなく、そこに
────では、誰の?
「え……ファ、ン……?」
なんて?
喉が乾いている所為で言葉にならない。
なんとか手を伸ばして、机の上に置いてあるエナジードリンクを手に取る。そして残っていた少量を飲み干し、僅かに潤った喉で再度その名前を呼んだ。
「……なんで、ファインが?」
驚愕、困惑、当惑、混迷、理解不能。兎にも角にも、現状を理解できない──昼寝から目が覚めれば、隣でファインモーションが寝ている。それどころかトレーナーである自分の肩に頭を乗せ、更には身をかなり近くに寄せていた。
「…………は?」
再度、意味不明な声が漏れる。
考えれば考える程に理解し難い状況。まずなぜファインが此処にいるのか、そしてなぜ隣で寝ているのかも意味不明だった。
ふと時計の時間に目を向け、ファインが此処にいる理由を悟った。
「ああ……やらかした……トレーニングの時間とっくに過ぎてんじゃん……」
頭を抑え、唐突に罪悪感が遅い来る。トレーナーになると決めたあの日に、あれだけの大言壮語を語って置きながら──やってしまったと、トレーナーは自分の情けなさに溜め息を漏らした。
窓から差し込む黄昏の一時。紅の陽光が差し込み、窓の外からトレーニングを終えた生徒たちの駄べりが聞こえる。寮の門限も迫りつつある事を思い出し、彼女を優しく揺らした。
「ファイン、起きて」
「……ん……ん……」
彼女も彼女とて疲労が溜まっていたのか、随分と深い眠りについている。そんな彼女を起こす方法は、一つだけ。それも誰にだってできることだ。
「あ、ラーメン食いに行かないと……」
瞬間、頭を肩に預けていたファインの耳が動く。そして薄っすらと目蓋を開き、何度か瞬きを繰り返してから「……は!」と一気に意識が覚醒した。
「はい、おはよう」
「…………あ、ごめんなさい!」
全てを理解したファインモーションは慌てて立ち上がり、トレーナーに向けて必死に頭を下げた。
だがトレーナーは頭を掻きながら「いや……」と口を開いて、
「俺もトレーニング忘れて寝てたから……ごめん」
「ううん! キミも毎日の業務で大変だろうし、仕方ないよ! 私もはしたない姿を見せちゃったね……」
ファインは「あはは……」と軽く笑う。その頬は紅い陽光に当てられている所為か、ほんのり赤く染まっているようにも見え、どこか彼女もトレーナーと目線を合わせようとしなかった。
そんな彼女に向けて「にしても」と切り出す。
「ファインがこんな所で寝るなんて珍しいね」
トレーナーがふと声にした瞬間、ファインが言葉に詰まる。その言葉に意地悪なんて性質は含まれない。単純に口走った
なんて答えるべきか返答に困り、端正な顔を悩ませた後に出た言い訳は──、
「暖かい日差しに当てられちゃったかな……」
ましてや眠る有り様を彼に見られるなんて、完全なる計算外。数分だけ静謐な一時を過ごしてから、彼を起こす──そんな安易に作り出した計画が、完全に崩れ去ってしまった。
「無理してない?」
「え……?」
珍しく慌てるような素振りを見せるファインに、トレーナーは心配気な眼差しで問いかけた。
質問の意味が理解できず、ファインは指を絡める自分の手へと視線を落とす。だが、その質問を解くのは難しくない。なぜならそれは、単なる心配から来るものだったからだ。
それを解いた時、ファインは思わず微笑んで、
「うん、大丈夫だよ」
「本当に?」
「私のことがそんなに信用できないの?」
揶揄いを含んだ愉快そうに笑みを浮かべるファインに、トレーナーも「まさかー」と微笑んで返した。
「だけど、疲れた時はいつでも言って。俺にできることなら、なんでもするから」
「ホントにー?」
ファインは目を細めてわざとらしく訝しんだ。すると彼は顔を逸らし、顎に手を置く。
「まあ、いつぞやみたく『家族になってください』ってのは困るから止めてほしいな」
「あははっ! そんなこともあったね!」
ファミレスに行く為に言われた言葉。それがトークアプリで送られた時は、流石に困惑する他なかった。
トレーナーははにかんで、
「あの時は告白でもされたのかと思ったよ」
「────」
「…………ファイン?」
「……うん? あ、そうだよね! 突然あんなこと送られたら誰だってびっくりしちゃうよね!」
沈黙を変えて即座に返したファインは、腕を組んでから顎に手を置いてポツリと、トレーナーにも聞こえない声で呟く。
「最初から〝家族になって〟はダメなんだ……」
ふーん、と理解した。
「ファイン? どうしたの?」
「ううん、なんでもないよ!」
否定して、ファインはトレーナーから一つ空けて隣に腰を下ろす。柔らかな良い香りがほんのりと鼻孔をくすぐり、それはファインの髪から流れているのだと、トレーナーは直ぐに理解できた。
「ねえ、トレーナー」
改まって、ファインが呼び掛けた。呼び掛けられた彼は反応だけ示して、散らかった机を片付けている。振り向くことのない横顔を眺め──、
「キミは私が帰って来た時、嬉しかった?」
悪戯混じりの反応に困る問い掛け。トレーナーにとって、いつもの好奇心から来る問いだと思っていた。
トレーナーはエナジードリンクの缶を、部屋の隅にあるゴミ箱に手際良く投げ入れてから振り返った。
「急にどうし──」
だが、いつもとは違う異変に気が付いたのは、ファインの表情を見たトレーナー自身。
いつもは揶揄いを含んだ笑みで、黄金の瞳を真っ直ぐに向けるファイン。しかし今の表情は、全てが違っているように感じた。
夕暮れ時というのもあり、沈み行く
いつもは真っ直ぐに見つめているはずの黄金の瞳も、彼と視線を合わせようとしていなかった。
「ファインが帰って来た時に嬉しかった、か?」
散らばった資料を束ね、静かに置いて「ふう」と溜め息を吐く。それが呆れのようにも聞こえ、ファインの感情に棘が刺さったような感覚があった。しかしそれは、当たり前の意味が込められた溜め息だった。
「──至極当然、嬉しかった。前も今も、君の走りがまた見られるんだと、奇跡でしかなかった〝光〟がまた、最高に輝いたように見えた」
言って、トレーナーは部屋の隅に目を向ける。その先に居並ぶのは、煌めきが未だに残るトロフィーの数々。かつてに駆け抜けた軌跡、過去に叩き付けた蹄跡の栄光は、全て二人が切り裂いた〝光〟だった。
「〝光〟……トレーナーは前にも言ってくれたよね。私にとって〝光〟とはいったいなにかって」
「そうだね」
〝光〟──外観的な輝き。恍惚と輝くものは、主観的にも具体的に、そして抽象的にも成り得る概念。それは、いつだって誰の心にもある希望という名の曖昧なもの。彼は、一番最初にファインモーションに問い掛けた──「君にとって〝光〟とはなんだ?」と。
「私ね、キミと駆け抜けて来て、ようやくその意味が分かったような気がしたんだ」
最後、URAファイナルズの完全なる勝利。それにて気が付いた彼が語る真の光の意味。彼と駆け抜けたからこそ、ようやく理解できた。だが、それは本当に彼の語る〝光〟なのかまで分からなかった。
「そっか。なら、もう一度だけ問おうか」
呟き、二人は向き直る。僅かな懸念を抱きながらも、精悍な表情を浮かべてトレーナーを見つめた。
ゆっくりと、静謐な空間で柔らかにその唇から紡がれる一つの問い掛け。それはかつて燦然たる矜持を見せた言葉だった。
「──君にとって〝光〟とはなんだ?」
そして問われた彼女は、ふと口角を上げて笑い、いたって悠然に答える。息を吸って────、
「私にとって〝光〟はね──」
◆◆◆◆
「そういや俺、徹夜で風呂入ってない……」
ファインの良い香りで気が付いたトレーナーは、自らの服を仕切りに嗅いで臭くないのか模索する。そんな彼の行動に口に手を当てて笑うファイン。
「あははっ! でもそれは、私のために頑張ってくれてた証だよ!」
「俺、臭くない?」
「うん? うーん……良いと思うよ!」
「え、なにが良いの? なんだその反応……やっぱ俺臭いんじゃないの!?」
そんなことないよー、と答えるファインに、トレーナーはこれではダメだと即座に立ち上がり、帰ったら速攻で風呂に入ることを誓った。
「あ! 今日できなかったトレーニングの分は、また今度絶対に取り戻すからね!」
「はい、申し訳ございません殿下。トレーニングメニューはお任せください」
「ふふふ。はい、よろしい!」
トレーナーの過去とか、二人の過去とかいる?
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どっちもいる
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なくてもいいかな
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二人の過去だけ
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トレーナーの過去だけ