【凍結中】攻撃に当たりたくないので速度に極振りしたいと思います。   作:零十八二 零一二

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もう作業だな。『ポチ』


高速特化と初交流

【side of Zero】

「今日も来ちゃったねぇ…」

「だなぁ…」

 

これで三日連続ログインである。理沙に付き合うなどと言って始めたもののどっぷりとはまってしまった。

新しいスキルが手に入った時の達成感とステータスを上げる達成感が病み付きになってついついハードに電源を入れてしまうのだ。

当の理沙はというと勉強するように親に言われてプレイ出来ないとのことだった。

 

「ふふふー…私達二人で楽しんじゃうもんね」

「ああ、だがメイプル、お前は忘れている」

「何を?」

 

そう、それは…

 

「俺達は…まだ初期装備のままだという事を!」

「え?………あ!」

 

そう、俺達は初期装備のままだったのだ。

楓は装飾の一切施されていない盾に弱々しい短刀、俺はこれまた装飾の一切施されていない腕鎧にこれまた弱々しい刀である。周りの人を見ると上級プレイヤーらしき人もチラホラいて、そういう人は装飾のついた格好良い装備を身にまとっている。

 

「うーんどうするかメイプル………ん?」

 

返事がない。どうしたメイプルって!

 

「いない⁉︎あいつどこ行った⁉︎」

 

メイプルが消えた。周辺を探すと…見つけた。

赤い鎧の人に話しかけてる。あいつまた勝手に!そう思い追いかける。

 

「ぜひお願いします!」

「それじゃあついてきて」

「はい!あ、そのまえn「おいメイプル!」あ、ゼロ!この人が生産職の人教えてくれるって!」

「え、あ、どうも」

「ハァ…全く、勝手に行動するなって言ってるだろ!」

「ごめんごめん!じゃあ行こう!」

 

聞けぇ!

─────

しばらく歩いた所で一軒の店に入る。

中には女の人が一人カウンター越しに作業をしていた。

 

「あら、いらっしゃいクロム。どうしたの?まだ盾のメンテには早いはずだけど?」

「ああ、ちょっと大盾装備の新入りとその連れを見つけてな…衝動的に連れてきた」

 

そう言ったクロムの後ろから、俺達が姿を見せる。…ん?衝動的?

 

「あら、可愛い子達ね……クロム、衝動的にこの子達を連れて来たの?通報した方がいいかしら?」

 

そう言って、店主の女性が青いパネルを空中に浮かべる。

 

「ち、ちょっと待てよ!それは、何ていうか言葉の綾だって!」

「ふふっ…分かってるわよ。冗談冗談」

「はー…心臓に悪いから止めてくれ」

 

クロムはそう言ってホッと息を吐く。

 

「あなた達も怪しい人にそんなに簡単についていっちゃ駄目よ?」

「「はーい」」

「俺は怪しくねーよっ!?」

 

えどこが?

 

「ふふっ、まあ、お話はこれくらいにして、それで本題は?」

「この子達が格好良い装備が欲しいっていうから顔見せだけでもさせておこうと思ってな」

「成る程ね。私の名前はイズ。見ての通り生産職で、その中でも鍛冶を専門にしてるわ。調合とかも出来るけどね」

「へぇー…凄いんですね!あ、えっと私はメイプルって言います!」

「俺はゼロです。よろしくお願いします」

 

メイプルは無事噛まずに言えたな。よかったよかった。

 

「メイプルちゃんにゼロ君ね。大盾と刀を選んだのは何でかしら?」

「えっと…あの痛いのは嫌だったので、防御力を上げようと思ったんです」

「俺はまず当たりたくなかったので、AGIに振ろうとと思って」

「んー…成る程成る程。じゃあVIT特化とAGI特化装備が良さそうね…でも二人とも……予算、ないでしょ」

「ゔっ」

「あぁ確かに」

 

予算を確認するも、まだ何も買っていなかったため所持金はどちらも初期値の3000Gである。

 

「さ、三千ゴールドで足りますか?」

「いや足りないから」

 

何言ってんの?

 

「ふふっ…それじゃあ足りないわね。最低でも百万ゴールドくらいはいるわ」

 

え待って高くない?

 

「うぐぐ……しばらくオシャレはお預けだなぁ」

「だよなぁ」

「「ハァ」」

「他にはダンジョンに潜るなんてのもあるわよ?ダンジョンにはお宝がいっぱいあるの。お金を貯めるのも兼ねて、一度行ってみたら?まあ、強力な大盾や刀があるかは分からないけどね」

 

なるほど、その手があったか

それからクロムとイズにフレンド登録して貰って何時でも連絡が取れるようになった。

親切な二人にぺこりと頭を下げて店を出る。

俺達は取り敢えず現状の目標をお金を貯めることとダンジョンへと向かうことの二つに決めた。

 

「いざ!」

「いざいざ!」

「「格好良い装備を求めて!」」




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