ようこそ悪正義の教室へ   作:ざきあ

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第3章開始です。


第3章 無人島サバイバル、干支試験編
1.夏のバカンス〜依頼


 

 

青い空、広い海、そして豪華な客船

……遂にやってきた夏のバカンス

しかし真は憂鬱な顔をしていた。

 

「どうした浅桜、そんな顔をして」

 

「神崎よ……これが普通のバカンスだと思うか?」

 

「そう言われるとなんとも言えないな……」

 

「だろ、なんかあんだろ多分きっと恐らく」

 

「あ、あぁ……」

 

明日の昼に無人島に着くと言われているので今日はゆっくり出来るだろうと思っている。

 

「とりあえず飯でも行くか、折角の豪華客船だし」

 

「そうだな、浅桜と2人で飯に行くのは初めてじゃないか?」

 

「お、確かに、いつもは柴田もいるもんな、そういや柴田は?」

 

「プールに行くと言っていたぞ、俺も誘われたんだか流石に初日からはキツくてな…」

 

「元気だな…」

 

そう言いながら2人は昼飯を食べる為に船内を歩いていた。

 

「にしても本当にデカイな」

 

「ああ、個人で旅行したらいくらになるんだろうな」

 

「恐らく数十…数百万ってとこか」

 

「…庶民には払える金額じゃないな」

 

「全くだ…ん、あそこの和食屋行かね?」

 

「ああ、いいぞ」

 

そして2人は高級そうな和食屋へ入っていった。

店内は全て個室になっており2人は店員の案内で席についた。

そしてメニューを開いて驚愕する。

 

「か、神崎……これ全部タダなんだよな……」

 

「ああ、その筈だ…値段は書いてないがどれも高級食材ばかりだな……」

 

「なんか怖くなってきた……」

 

メニューには松坂牛や伊勢海老など聞いた事のある様な高級食材ばかり載っていた。

前世や今世でも一般家庭に生まれた真は顔を引き攣らせながらメニューを見ている。

それは神崎も同じであった。

 

「ま、タダなら好きなもん頼むか」

 

「そうだな……」

 

そして店員を呼び注文を終えると神崎が真に問う。

 

「浅桜、恐らく無人島に着いたら試験があると思うんだが、俺はお前の指示で動けばいいのか?」

 

「ん、そうだな……基本的には一之瀬が指示を出してお前が補佐をすると思う、それに俺が陰でアドバイスをするって形でいいんじゃないか?」

 

「なるほど、了解した、どんな試験だと思う?」

 

真は無人島サバイバルの事を知っている為少し濁して話す。

 

「んー、正直何するかはわからんが、無人島って言うくらいだから何かキャンプをしながら宝探し的な事じゃないか?」

 

「宝探しか……確かにありそうだな」

 

「まぁ、ただのバカンスであって欲しいよ……」

 

「そうだな」

 

そうこうしているうちに注文した品が到着し2人は1口目を口にした。

すると2人は目を見開いた。

 

「うま……俺ここ毎日来るわ」

 

「確かに……これは美味いな…」

 

高級食材達に下を唸らせ2人は箸を止めることをしなかった。

食事を終え2人は店を出る。

 

「美味かった〜、神崎、この後どうするんだ?」

 

「俺は一旦部屋へ戻ろうと思っている」

 

「そか、俺ちょっと腹ごなしにデッキの方行くからまた後でな」

 

「ああ、わかった、それじゃ」

 

そして2人は別れ真はデッキの方へ歩いていると後ろから声をかけられた。

 

「ねぇ、ちょっといい」

 

「ん?」

 

振り向かと紫髪ロングでサイドテールをした少し不機嫌そうで美人な女子生徒が立っていた。

 

「えと、ナンパ?」

 

「は?違うから、ちょっとこっち来て」

 

「いや、要件言えよ…」

 

「いいから、早く」

 

「はぁ……わかったよ」

 

その女子生徒に強引に人気の無い所へ連れられ真は嫌な予感がする。

 

(こいつ、恐らく……)

 

「今電話するからそいつと話して」

 

「ああ、わかった…」

 

すると通話が繋がっている状態の端末を差し出されその表示されている名前を見た真は嫌な顔をする。

 

[…もしもし]

 

[ふふっ、初めまして、浅桜真君?]

 

[…どちらさまで?]

 

[あら、真澄さんから聞いていませんか?]

 

[電話するからそいつと話せとしか聞いてないな]

 

[そうですか、では自己紹介から致しましょう。私の名前は坂柳有栖と申します。趣味はチェスとカフェ巡りで、先天性心疾患を患っており、足が不自由な為いつも杖を持ち歩いております]

 

坂柳有栖

真がなるべく接触を避けていた人物である。

理由?色々めんどくさい

 

[はぁ、ご丁寧にどうも、杖って事はいつもベレー帽を被っている可愛らしいお嬢様か]

 

[ふふっ、可愛らしいなんてありがとうございます]

 

[俺の事は知っているみたいだからいいだろ?いつも真澄さんとやらに尾行させてたもんな]

 

「ッ!?」

 

そう言うと真澄と言われた女子生徒は驚いた顔をし、坂柳は楽しそうな声を上げる。

 

[あら、あらあら、バレてらっしゃったのですね]

 

[特に何かしてくる訳じゃなかったから放置させて貰ってたよ]

 

[ふふっ、そうですが]

 

[それで?Aクラスのリーダー格のお前が俺みたいな人間に何の用だ?]

 

[ふふっ、私は貴方に依頼をしたいと思いまして]

 

[依頼?]

 

[ええ、Sシステムにいち早く気付き、チェス部や他のボードゲーム部で荒稼ぎをし、中間テストの過去問をいち早く手に入れた浅桜君に]

 

[はっ、なるほど、全部知ってますってか]

 

[ええ、学食でご友人とお話していたのを耳にしまして、チェス部にも行きましたが私よりも早く過去問を手に入れた生徒がいると聞きまして、すぐに貴方だと思いました]

 

[なるほどね、それで?依頼ってなんだ?]

 

[このバカンスの間に恐らく試験が行われると思われます。そこで試験がありましたら葛城派を潰して欲しいのです]

 

[…なるほど、派閥争いを手伝えと]

 

[はい、勿論報酬もお渡し致します]

 

[良いだろう、やり方は問わないか?]

 

[ええ、好きにして頂いて結構です。人が必要ならばそこにいる真澄さんともう1人橋本君という男子生徒がいますので、その2人を使って頂いて構いません]

 

[使うって……まあそうだな、有難く使わせてもらうよ]

 

[ふふっ、それではお願い致しますね?真澄さん、彼と連絡先を交換しておいて下さい]

 

「はぁ、はいはい」

 

[ふふっ、それでは結果の方を楽しみにしております]

 

そう言って通話は切れた。

そして真は真澄と連絡先を交換しその場を後にしようとしたら呼び止められた。

 

「ねえ」

 

「なんだよ…」

 

「あんた、知ってて黙ってたの?」

 

「何がだよ」

 

「…尾行の事よ」

 

そう言われ真は溜め息をつく。

 

「はぁ、特に害が無かったしな、毎日大変そうだなとは思ってたけど」

 

「そう……」

 

「お前、苦労してんだな……」

 

「別に……」

 

「まぁいいや、じゃーな、真澄」

 

「…………は?ちょ!あんた!」

 

何か言っている真澄を無視して真は今度こそその場を後にする。

 

(苗字聞いてないしこれでいいよな〜、それにしてもまさか坂柳が接触してくるとは……まぁ、遅かれ早かれバレてただろうな〜)




遂に出てきました。
人気投票1位の坂柳有栖。

あなたの推しは!?

  • 坂柳有栖
  • 神室真澄
  • 一之瀬帆波
  • 姫野ユキ
  • 椎名ひより
  • 伊吹澪
  • 堀北鈴音
  • 櫛田桔梗
  • 軽井沢恵
  • 松下千秋
  • 長谷部波留香
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