ようこそ悪正義の教室へ   作:ざきあ

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6.過去から未来へ

 

 

『アンタなんて産まなきゃ良かった!!』

 

『この不良息子め!出ていけ!!我が家の恥だ!!!』

 

 

『ねぇ、真は私のこと本当に好きなの?』

 

『真、お前彼女の事ちゃんと見てやってるのか…?』

 

『ごめん、好きな人が出来たから別れて欲しい、結婚の話も無かったことにして欲しい……真は私の事好きでもなんでもなかったでしょ』

 

『悪い真、俺…………お前、それ本気か?…………優し過ぎるぞ』

 

 

『兄ちゃん……親父が……』

 

『浅桜君、君には今日からこの会社で働いてもらう、拒否権は無いぞ、亡くなった親父さんから君を好きに扱って構わないと遺言があるんだ』

 

やめろ…やめてくれ……俺はもう疲れたんだ

人の人生をなんだと思ってるんだよ……

裏切られ続けて最後には人の事を所有物みたいに扱いやがって……

あぁ、けど俺は1度死んでるんだ……

新しい人生をやり直すんだ………………

 

 

『やーだー!しー君と一緒がいいー!』

 

『おはよしー君!学校行こ!』

 

『しー君徒競走1位だったね!凄いかっこよかったよ!』

 

『あ、おはよ真君……え?ちょ、ちょっと皆の前でしー君が恥ずかしくなって……真君も嫌でしょ……?え、そう?……けど癖ついちゃうかもだから真君って呼ぶね?それに来年から私達中学生なんだし……お互い名前で呼びあお?』

 

『おはよ真君……制服似合ってるよ///』

 

『真君、誕生日おめでとう!これ、私からのプレゼントね、中学生になったんだからオシャレにも気を使った方がいいよ?』

 

『これ、バレンタインのチョコ……その、は、初めて手作りでチョコ作ったからあんまり美味しくないかも…………え、ほんと?よかった〜……ご飯とお菓子じゃ色々と違うんだよ?』

 

 

 

『ん?何でもないよ…少し転んじゃって…』

 

『ごめん真君今日先に帰ってて』

 

『なんでも……ないよ……』

 

 

 

『たすけて』

 

 

 

ガバッ!!!!!!

 

「ちっa!?!?!?!?!?」

 

「ハァハァハァハァ………………またこの夢かよ……」

 

ベットから飛び起きた真はまだ4月という気温も高くない時期にも関わらず大量の汗をかいていた。

 

「クソっ……俺から拒絶したんだ……何を今更……」

 

大量にかいた汗を流す為シャワーを浴び、重い体を上げ学校へ向かった。

 

「真か、おはよう」

 

「……清隆、おはよ」

 

「……真、顔色悪いけど大丈夫か?具合悪いなら無理して学校行く事も無いと思うが…」

 

「あぁ、いや、大丈夫だ、ちょっと寝不足気味なだけだから……」

 

「そうか……なんかあったら言ってくれ、オレに出来る事なら力になるぞ…」

 

「……ありがと」

 

 

教室へ入ると皆いつも通り仲のいい友人達と談笑していた。

真はなるべくいつも通り過ごそうとするが隣人は真の顔をじっと見ていた。

 

「おはよ姫野」

 

「…………」

 

「どした?」

 

「……アンタ、まだ具合悪いの?」

 

「え、いや、まぁ少し寝不足で」

 

「そっ……無理しないで保健室でも行って寝てればいいのに」

 

「俺がいないと姫野寂しいんじゃないかと思って」

 

何となくからかってみるが姫野は嫌そうな顔でも怒った顔でもない、真剣な顔をして話してきた。

 

「あの事話してからアンタ調子崩してるでしょ……半分アタシのせいみたいな所あるし、アンタに倒れられたら色々困るんだよ……だから無理すんな…」

 

そう言う姫野はだんだん申し訳なさそうな顔をし始めた。

そう言われ真は姫野に対して気にするなと言うしか無かった。

 

その後神崎や一之瀬にも心配され、何となく教室の居心地が悪くなり屋上へ向かった。

真はこの学校へ来て初めて授業をサボった。

 

あぁ、俺は何をやっているんだ?

前世での記憶や夢を見たりするといつもこうだ

何も変わっちゃいない

俺は誰も救えてない

そもそも俺は誰かを救いたいのか?

いや違う

俺は俺自身の為に、生きようとしたんだ

そこにアイツは入り込んできた

だから救おうとした

けど失敗した

 

失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した

 

人生やり直し……いやまだ挽回出来るか……

分からない

何も考えたくない

俺はこうなる運命なのか……?

 

 

 

誰か助けてくれ……

 

 

 

「はぁ……教室戻らないとな……これ以上考えても仕方ない……」

 

そういい真は空を見上げた。

青い空が広がっている地平線の奥には真の心の中を移したかのように黒く染まっていた。

 

 

昼休みが終わり午後の授業が始まると担任の星乃宮が小テストをすると言い、多くの生徒が抜き打ちの少テストに対して不満の声を上げた。

 

「この小テストは成績には反映されないから大丈夫よ〜!けど、カンニングとかはダメよ!発覚したら退学だからね!」

 

そう言われ多くの生徒達は成績に関係ない事に安堵するが約数名はこれには何か意味があると感じ真剣に受けていた。

 

(知ってはいたけど、ほんとに中学の基本問題しか出ないな……最後の3問の難易度高過ぎだろ……)

 

真はそう思いながら空欄を埋めていった。

その時巡回していた星乃宮が一瞬真の席の近くで止まったが再度巡回を再開していた。

小テストが終わり少し疲弊している生徒達が談笑していると姫野が少し心配そうに話しかけて来た。

 

「あ、浅桜…小テストどうだった?」

 

「んー?多分満点じゃないか?」

 

「え……まじ?最後の3問訳わかんなかったんだけど……」

 

「まぁ…1.2問目は頑張れば解けるけど、3問目に関しては解き方知らないと無理だな」

 

そう答えた真に対して姫野はあまりの驚きに固まってしまった。

 

「…………アンタ勉強出来たんだ」

 

「おい、それはアレか、俺の見た目で判断してるって事か?ん?」

 

「いやだって……頭の回転早いとは思ってたけど、アンタどっちかって言うと不良っぽいし……」

 

「姫野さんや、ブーメランって言葉知ってるか?こー見えても高校で習う範囲は全部把握してるんだよ」

 

「……ならテスト前とか勉強教えて」

 

「別にいいけど、分からんとこあったら教えるスタイルでいいか?」

 

「それでいい、ありがと」

 

「うい」

 

この時姫野は真が少し元気になっていた事に安堵していた。

放課後、真は気分転換をする為にスタバでコーヒーを買い敷地内の端の方の海辺を歩いていた。

 

(潮風が気持ちいいな……)

 

けれどこの後、真の今後の運命を変える出来事が起こる事は知らなかった。

 

(あれ、先約がいたか……え??)

 

 

 

「……え……真君……?」

 

 

 

「千秋……」




幼馴染の松下千秋参上

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