まえがき
筆者が休日にごろごろしていた時、なんか突然続きが生まれたので、勢いで書きました。
蛇足じゃないか? と思いつつ……。
いつの間にか、あたしの
いや、『生まれていた』と言うべきかな……。
それは、みかん色の球体や、ピンク色のハートに見える時がある。でも色やカタチははっきりしない。そのうち、名前をつけてあげようと思う。
ほんのりお花みたいなにおいがする。なでると、もふもふ柔らかくて、『バニラみたいな甘いにおい』をくれる。ぬいぐるみじゃなくて生き物っぽい。猫ではないね。どちらかと言えば、動物よりも鉢植えのサボテンに近いかな? さわり心地は真逆だけど。
ぎゅーっと抱きしめると、じゅわーっと『あたたかい よろこび』がしみ出してくる。感情があるんだ。とーってもかわいくて、かわいくてしょうがなくて、涙が出るくらいしあわせ……。
でも、さわりすぎると怒るんだよね……。変なにおいとか、唐辛子みたいな味を出してさ。
まだ言葉は話せないみたい。でも、呼吸のような空気のふるえを感じるから、そのうち声が聞けるかもね。なみみさんみたいに、言葉を使うのが苦手かもしれないけど。
この子、なみみさんにそっくりだよ。恥ずかしいけど、あたしにも似てるね。
宇宙に一つの、完全なオリジナル。どうやってもコピーできない、ココロのようなもの。
空想上の存在? イマジナリーフレンド? 違う。そんなのじゃないよ。この子は、あたしの脳の外……
そう、残念ながら……この子は人になれなかったんだ。
この子は、 あたしと、なみみさんの子供 。あたしはそう信じてる。
そう、できちゃったんだよ! 赤ちゃんが!! びーっくりだねー。
“忘れ形見” ってやつかなぁ……いやいや、なみみさん死んでないけどさ!
これ、ひょっとしたら世界初の大事件かも!!
脳と脳がつながって、あ…愛し合ってっ! ふたりの間に新しい命が生まれるなんて!
AIに似てるけど違う。この子はプログラムじゃなくて、カラダを持たないココロ なんだ!
いや、こういう子、実はもっといーっぱいいるのかな? みんな気づかないか隠してるだけで。表に出したくないよね。気持ちはよくわかるよ。学者さんとか、ハッカーとかに捕まったら変な実験されちゃうよ。そんなの絶対に許さない! あたしはお母さんなんだから!
この子は、まだ卵みたいなものだし、ちょっとずつ『不明な感情』を食べさせて、猫の写真とか、音楽とか、映画とか、おなかいっぱいあげて、気長に育ててみよう。がんばって育てれば、人になるかもしれない。どんな子に育つのか、全然想像がつかないね。すっごーく楽しみ。
ここに、なみみさんがいれば完璧だよ。早く戻ってきてね。ふたりで待ってるから!
待ってるから。
おわり
あとがき
読んでいただきありがとうございます。
あと、ご出産おめでとうございます。
突然子供が産まれて、筆者もびっくりしました。今は主人公と同じ気持ちです。文章が興奮気味なのはそのためです。
“何かが足りない” と思っていたのが、この子が産まれてくれたことで解決しました。ちょっと無理があるし、本編と矛盾が生じている気もしますが、これは理屈ではないのです。
これ、なぜ本編投稿後に思いついてしまったのか……。本来は本編に組み込むべき話です。
思いついたら投稿しないわけにいかないので、エピローグ扱いで無理やり突っ込みました。
[ 初投稿日時 2022/04/24 22:24 ]