荒野を飛び跳ねる影。飛び交う銃弾とレーザー。私はこう思った。
『レンジャー隊はまさか……やられたのか!? そんな……人類は負けたのか……』
オペレーションオメガの発動に伴い、レンジャー1,2,3,4の援護のために陽動として動員された全人類。その中の一人が私。言うまでもないね。
「はぁ……はぁ……はぁ……ここまで逃げれば……いや、まだ追ってくるか……」
まあ、ただの一人の兵士だから、コスモノーツにやられる客観的に見たやられ役なのだけれども……。
「α型やβ型よりも遥かに厄介ね!本当に!」
黒アリに類似していて酸を投射するα型、蜘蛛に類似していて強酸性の糸を複数放出するβ型、ダンゴムシ風で転がって攻撃するγ型、その他諸々の敵が出現したことはあったが、人型の小さな侵略者は初めてである。そして妙に連携が取れている。ブーストと滑空で逃げても逃げても追いかけてくる。幸いなことに耐久力は高くないから長距離電撃系で簡単に倒せるのが救いかしらね。
「これで終わり。」
「どこかに人類は生き残っていないのか?」
「……ん?声か……?」
街だった痕跡のあるところに来た。人は居なさそうだけれど。
「……3,2,1……突撃ー!」
銃声。銃声。銃声。私は隠れる。
「……銃声が止んだ。」
「……チラッ」
何言ってんだろう。私。
「……!」
背の高い人のような何かに首を捕まれ、持ち上げられる少女。EDFとしての本性か、いつの間にか手と脚が動いていた。
「待て!」
身体は
「……人形、お前にまだ仲間がいたんだな。」
「…っぐぅ……」
「貴様、名前は?」
「お前ごときに名乗る名前などないわ!」
嘘、忘れただけです……殆どの時間を肩書きと孤独と共に過ごしていたので……
「人形……こいつ大丈夫か?」
いかにも、こんな人知りませんと言いたげな表情で首を振る少女。……人形ってなんだ?確かに民間人……には見えないけれど。
「まあ、いいや。人形、お前には消え……ッタァ!!何しやがる!」
「あ、間違えて撃っちゃった。」
説明しよう!ボルトシューターとは射程600m強、正確には631.6mの電撃を多数発射する
「何しやがる!」
ブレード?を振りかざしているが……遅い。
取り敢えず全弾撃っておこう。
「……ふぅ……怪我はな……いはずがないか……」
「明らかに切創があるし……話せる?」
「お名前は?」
一切反応がない。ただぼうっと一点を見つめている。
「すきあr……痛い!」
「遅い。蜂より遅すぎる。」
「助かったわ。」
「私は……P38です。」
「へーえ……貴女、P38っていうのね……で、本名は?」
「え?本名がP38です。」
「そ、そう……」
「たぶん……あの痺れているのが私達の敵の鉄血工造製エクスキューショナーです……おそらく……」
「へー……」
「動けるか?」
靴で突く。
「ぐっ……」
「まだ寝てていいよ。」
申し訳無いが、流石に腹が立ったので寝ていてもらおう。
これが戦術人形"P38"との出会いである。
どうしてこうなった
(2022年04月18日修正)