相棒は墜ちながら言った。全てには始まりがあり、終わりがあると。始まりはいつだったのだろう。
一時間後。
「見張りを排除。」
「突撃ー!」
「うぉー!」
「どうしてこんなことにー!」
十数分後。
「3,2,1……」
ドアブリーチングの代わりにファングの銃床でドアを破壊する。
「エクスキューショナー、前に出ろ!」
「は!?」
「君を盾にして双方ともに撃たなくて済むようにする……いいだろう?鹵獲人形さん?」
拒否権なんてない。前に出て盾になれ。
「辞めろ!撃つな!俺だ!」
「エグゼ!?」
「おっと……悪いね。」
「お前は!……新型の人形?」
「あー……人間だ。できれば……交戦せずに指揮官の身柄を渡してくれると……」
「尋問中だ。」
「うーん……参ったな……」
エクスキューショナーの首筋に尖らせてはいない鉄筋を押し付ける。
「ごめん。助けてくれ!」
「……正気か?」
「おっと……暴れちゃ駄目だよ。」
スキをみて抜け出そうとするも全くもがけていないエクスキューショナーをまだまだだなと思いつつ、迷っていた。
「捕虜交換と行こう。な?な?」
「……わかった。」
「まず、指揮官を連れてきてくれ。人形よりか弱いだろうからな。」
「なら、その二人を外に連れ出せ。」
「P38、ストリンガーと基地の外へ!」
「了解!」
「御無事で!」
「えーと……スケアクロウにハンターだっけ?よろしくおねがいします……かな?」
「なんだこいつ……?」
「人間か……人形程でもない。」
「辞めろ、こいつは強すぎる。」
「エグゼ?お前らしくないぞ?」
「こいつは……」
「あのー……あんまり過剰評価してほしくないんだけど……」
「エグゼを離せ!」
「あ、うん。」
痺れるカカシと狩人。処刑人は震えている。
「まあ……うん……機械だものね……」
「……」
「……」
「……」
「さて……と……指揮官はどこかしらね。」
「あそこ……だ……」バタッ
感電したハンターが震える指先で指した部屋へ。
「よいしょっと!」
バーン!とドアを蹴り開けてみる。
「あらぁ……お楽しみ中でした?」
尋問中だったらしい人形と、赤色の服を着た……これが指揮官?
「外が騒がしいと思ったら…………スケアクロウ?ハンター?」
「貴女は?」
「ドリーマー。」
「夢想家……へーぇ……」
「もしかして貴女が私を殺してくれるの?」
「さあ……痺れさせることくらいならできるよ。」
「そっか……」
長々と喋る気はないので文字通り、武器を掴み、持っていた腕をガックンとさせて武装解除。
「うちに来るかい?」
VRシミュレーションで学んだCQC。まさか、こんなところで活きるとは。
「キュー……」
「……君、強いね……なんて名前の人形なんだい?もしよかったら教えてくれないかな?」
「あー……私は人形じゃなくて人間だよ。ここに来る前は研究者で……まあ、ライカと呼んでくれるとありがたいかな。」
「なるほど……なるほど……犬の研究者か……ライカ……よし、覚えた。」
「助かるよ。」
ドリーマーがこんな性格になったのには理由が……ある……たぶん……