ハドラーちゃんの強くてニューゲーム   作:モッチー7

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第34話

マトリフが呼んだ大量の援軍を観て皮肉を言うハドラーちゃん。

「随分盛ったな」

が、マトリフが意地悪そうにニヤリと笑った。

「まだまだ盛り足りねぇよ。色男……!」

そう言われてマトリフが指差した方向を見ると、

「……フローラ様!」

「カールだと!?」

ハドラーちゃんが驚く中、アバンとフローラはただ見つめあうだけだったので、マトリフは呆れた。

「おいおい、せっかくの勇者とお姫様の再会なんだぜ。抱擁の1つぐらいしろよ」

それを観てロカとフレイザード2号が笑った。

「はっ」

「つまり、不要な台詞が不要な間柄って事よ」

と言うか、それどころじゃないし、それにこの戦いでのカールの仕事はただの加勢だけではなかった。

「アバン、貴方に贈り物が有ります。彼から受け取ってください」

それを聴いてロン・ベルクの事を思い出したハドラーちゃんが慌てて声を掛けようとしたが、話は勝手に進んでいく。

「ドリファン!?」

「カールのお城に招かれまして、武具の仕上げをお手伝いしておりました」

ドリファンが持ってきた武器と防具は……盾以外はあの時見た最終決戦の時と同じだった。

(あの時、盾も用意して貰っていたのか!?)

そう思うと、ますます魔軍司令時代の自分がとても恥ずかしい存在に思えた。

何故なら、ハドラーちゃんが見た覚えが無いあの盾は、前の時間軸の地底魔城決戦の時に激戦に耐えられずに失われた物だからだ。

なのに……

(あの時の俺は本当に馬鹿だな……)

ただ、正直言って聖剣だけは余計だった。

何故なら……と思いきや!

「ヒュンケル!」

投げつけられた何かを掴んだ未来のヒュンケルは、その剣が身に覚えがある何かに似ている気がするが、何か違和感が有った。

「鎧の魔剣……いや、違う!なんだこれは!?」

「鎧の魔剣Mk-IIだ」

やって来たのはロン・ベルクだった。

「お前がここに来たか……で、例の依頼はどうなった?」

ハドラーちゃんの質問に対し、ロン・ベルクは首を横に振った。

「お前がアバンにハンデを与える為に俺の許に送ったオリハルコンの事か?」

「そうだが」

「それなら断る。鎧の魔剣Mk-IIの材料にさせてもらった」

ロン・ベルクの言葉に驚愕するハドラーちゃん。

「おい!俺が与えた悪魔の目玉で―――」

「俺が興味を持ったのは……あの銀髪の男だ」

ロン・ベルクにそう言われ、とりあえず鎧の魔剣Mk-IIを装着する。

すると、

「なんだ!?このパワーは!?これが、オリハルコンの力!?」

「鎧の魔剣Mk-IIも貴様の事を気に入った様だな?」

未来のヒュンケルはフッと笑うと、

「待たせたな。さあ、そろそろ行くか」

一方、完全にツンデレ要素を失った道化と化したハドラーちゃんは、開いた口が塞がらず口をパクパクするだけだった。

 

その時、ディードックが慌てて叫んだ。

「チッ!2匹逃した!旦那!気ぃつけろ!」

だが、その2匹は早々とアバンとヒュンケルの新たな武器の試運転代わりとなって霧散した。

その鬼神の如き強さに、みんなの士気は最高潮に達する。

が、それを無視してさっさと前に進もうとするバランをガンガディアが制止する。

「彼らの命懸けの努力を無下にする御心算か?」

だが、既にイライラしているバランは、悪態を吐きながらさっさと前に進もうとする。

「こっちは時間が無いのだ!これ以上バーンに時間を与え過ぎたら、何時地上界が消滅するか解らんのだ!」

バランの焦りにガンガディアは呆れて溜息を吐いた。

「だからこそ、出来るだけ大魔王バーンに勝てそうな逸材の力を温存したいのだ。そんな事も解らぬ様では、『竜の騎士(ドラゴンのきし)の弱点見つけたり』と言ったところか」

竜の騎士(ドラゴンのきし)の弱点だと!」

ガンガディアの言う竜の騎士(ドラゴンのきし)の弱点、それは、

「つまり、貴方は孤独だ。竜の騎士(ドラゴンのきし)の万能性に胡坐をかいた結果、今の貴方には頼れる配下が少な過ぎるのです!」

「貴様!俺1人では足りないと言うのか!?」

その答えを口にしたのは、アバンだった。

「確かに孤独は致命的な弱点ですね」

「貴様!?」

完全に狼狽するバランに対し、アバンは冷静かつ力強く言い放った。

「仲間達が私を前に進めてくれたから、今の私がいるのです」

「仲間……」

そこへ、ハドラーちゃんがダメ押しの言葉を口にする。

「それも、お前の徳故だ。信じるに値しない者には、仲間も身を投げ出しはしない」

孤独を弱点扱いする周囲に完全に気圧されるバランを視て、ハドラーちゃんは地底魔城に残したバルトスの事を思い出す。

(今のお前なら、そう言う筈だろ?バルトス)

更に、孤独が弱点扱いされる事態に拍車がかかる事態が発生した。

死の呪文(ザラキ)!」

「てやっ!」

フレイザード2号がザボエラに死の呪文(ザラキ)を浴びせ、ガッルールがガルヴァスを組み伏せてうつ伏せにする。

「バレバレなんだよ!卑怯者!」

「ガルヴァス!?貴様は敵前逃亡の名目で大魔王バーンに殺されたんじゃなかったのか!?」

フレイザード2号の死の呪文(ザラキ)に苦しむザボエラは、苦々しそうな表情でハドラーちゃんの方を見た。

「元はと言えば、貴様が身の丈知らずな反乱など起こすからだ!」

「身の丈?」

「そうだ!これ以上大魔王バーン様に逆らえば、貴様は地上界諸共、始末されてしまうだろう!」

それを聴いたハドラーちゃんが不満そうに答えた。

「それでは、何時まで経っても大魔王バーンの下ではないか。それでは、何時まで経っても強くなれないし成長もしないぞ」

それを合図に、ガッルールはガルヴァスをザボエラに投げつけた。

「ぎゃあぁー!」

「ぐえ!?重いではないか!どけ!」

そして、ガッルールはフレイザード2号に言い放った。

「往け!フレイザード!こんな雑魚2人、私1人で十分!あんたの極大消滅呪文(メドローア)、ちゃんとハドラー様の為に役立てろよ!」

そんなガッルールを見て、改めて孤独の弱さを思い知るバラン。

「……お前……」

そんなバランの肩をたたきながらさっさと前に進むヒュンケル。

「往こう。あの子がザボエラを抑えてくれている内に」

「!?」

こうして、鬼岩城へと進むハドラーちゃん達。

その中に、孤独の弱さを思い知って戸惑うバランも含まれていた……

 

「って!入口が無いと鬼岩城に入れないか」

なので、ハドラーちゃんが大魔王バーンへの挑発を込めて、クレオ達が暮らす異世界での修行のせいかと言える呪文を堂々と放った。

「右手に極大閃熱呪文(ベギラゴン)、左手に極大閃熱呪文(ベギラゴン)、合体!」

ハドラーちゃんがやろうとしている事を視て驚くバラン。

「何!?極大閃熱呪文(ベギラゴン)を片手でだと!?」

だが、バランが本当に驚くのはここからだった。

最大閃熱呪文(ギラグレイド)!」

ハドラーちゃんが放った最大閃熱呪文(ギラグレイド)は鬼岩城に巨大な穴を開けた。

「アバン、バラン、ついて来い。この先に、倒すべき敵の大幹部がいる筈だ」




ガンガディア
「筆者さん、貴方、『機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-』に浮気しようとしましたね?」

うっ……

ガンガディア
「『機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-』に浮気しようとしましたね?」

えーと……
取り合えず、次回からは鬼岩城内部での死闘に突入しまーす!

ガンガディア
(こいつ!……ごまかしやがった……)
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