それぞれの五線譜を   作:めるびー

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本当に本当に長らくお待たせしました。
いろんなリアルの事情が重なって更新が遅れました。
お気に入りが100件を超えたことに震えております。あとUAも10000件になりそうです。
今回からまた本編の方のお話になりますのでもしよろしければ引き続きよろしくお願いします。


いじっぱりふたり

「来週から中間試験が始まります。念のために言っておきますが、今回も30点以下は赤点とします。各自復習を怠らないように。」

 

「中間試験かぁ…めんどくさいなぁ。」

 

帰りのHRで教師から告げられた中間試験。教室内でもすでに嘆いている奴や、勉強会の予定を立てている人もいた。

 

「あ、太田君も勉強会に来ない?明後日にする予定なんだけど。」

「悪い、その日は予定があるからパスで、また今度にでも誘ってよ。」

 

クラスの人との会話もそこそこに、俺は三玖に目をやるととても険しい顔をしていた。

 

「どうしたの三玖。体調でも悪い?」

「ううん、フータローが来てから初めてのテストだから怖いのと、…ちょっと楽しみ。」

「まぁ中間試験が終われば林間学校だしね。それを楽しみにそこそこ頑張りますか。」

 

試験前は俺も毎回風太郎に勉強を見てもらっているので当分は音楽活動もできないだろう。俺たちは軽い世間話をしながら図書室に向かった。

 

─────────────────────────

 

「はぁ!?また避けられた?」

「あ、あぁ。なぜかはわからないんだが二乃と五月は無理だった。」

「間違いなくお前のせいだろ。」

「うん、フータローが悪いと思う。」

 

そんな話もありつつ、仕方ないのでそろっているメンバーだけで勉強をしているとあっという間に夕方になり、きりのいいところで俺たちも身支度をした。

 

「奏、ちょっといいか?」

「どうした?」

「正直、放課後だけでは時間が足りないんだ。あいつらも頑張ってはくれてるが…どうしたらいいと思う?」

「ふぅ」

 

その時急に一花さんが後ろから風太郎の耳に息を吹きかけていた。相変わらず思わせぶりなことをする人だ。

 

「そんなに根詰めなくてもいいんじゃない?中間試験で退学になるわけじゃないんだし。わたしたちも頑張るからさっ、じっくり付き合ってよ。」

 

「そうそう、風太郎。あんまり根を詰めすぎてもいいことねぇぞ?」

「ご褒美くれたらもっと頑張るんだけどね」

「あ、駅前のフルーツパフェがいいです!」

「私は抹茶パフェ。」

「「「言ってたら食べたくなってきた。」」」

「…そんなに慌てなくてもいいのかもな。」

 

「上杉さん、太田さん!早くしないと置いてっちゃいますよ!」

 

─────────────────────────

 

「って待ちなさーい!あなたたちよくあの状況から帰れましたね。あそこは一緒に行くところでしょう。」

「だって帰って勉強しなきゃと思って…」

「正直眠い。」

「二人とも正直すぎます!それに太田君は三玖にも引き止められてたでしょう!」

「なんだよ、それをいいにきたのか?」

「違います。上杉くんに電話を取りつげとのことです。」

 

どうやら中野家の父親から電話らしい。一応仕事で契約上雇用主との話になるので、俺と五月さんは少し離れたところで見守った。

 

「ところで五月さん。勉強の調子はどう?」

「問題ありません。予習復習はちゃんとしていますので。」

「今日も風太郎と喧嘩したんでしょ?聞いたよ。あいつは言葉の選択が悪いから…またなんか余計なこと言ったんだろうけどいいやつだからさ、偶にはあいつの授業。受けてやってよ。」

「…考えておきます。」

「風太郎も五月さんも素直じゃないなぁ。」

 

─────────────────────────

 

「す、すまない二人とも。ま、待たせたな。」

「人の親と話すだけでどんだけ緊張してんだよ。」

「父からいったい何を言われたんですか?」

「…世間話をしただけだ。」

「それだけでその汗の量ですか!?」

「とてもそうは見えんが…」

「おまえたちは人の心配より自分の成績を心配したらどうだ?中間試験の対策はしてるんだろうな。」

「なんですか。私が信用できないのですか?」

「2人とも落ち着けよ。風太郎、確かに時間がないのはわかるが五月さんに当たっても仕方ねぇだろ。」

「あ、あぁ。すまん。熱くなってた、今日はもう帰る。」

 

一人で帰る風太郎を見送って俺は少し五月さんと帰り道を歩いた。

 

「ごめんね。五月さん、風太郎も多分反省してるだろうし今日のところは見逃してやってよ。」

「まぁ、あなたがそういうなら…しかし彼は、いや、私もですね。なぜあんなに売り言葉に買い言葉で話してしまうのでしょうか。」

「きっと相性がいいんだろうね。まぁ、五月さんもそんなに悩むくらいならさっきも言ったけど風太郎の授業、受けてやりなよ。あいつ、案外いいやつだからわからないところがあったら教えてくれると思うよ?」

「太田くんには悪いですが、やっぱり受ける気にはなれません。」

「さいですか。」

「けれど…」

「?」

「彼がいい人なことは、太田くんが心配しなくてもとっくにわかっていますよ。」

「そりゃよかった。」

 

そうして俺は、五月さんを家に送ってそのまま自分の家まで帰った。




今話も読んでいただきありがとうございます。
実はこれを今書いてるときも忙しさに追われているので書きたいことはやまやまあるのですが、今回はこれで終わらせていただきます。
また、ご意見ごそれでは次回もよろしくお願いします。
感想ございましたら感想の方へお気軽にどうぞ。
@merubi_toka
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