そういえば、何かの参考にならないかとほかの作品を見ていたら第1話の前に設定を書いている作品が何個かあったのですが、この作品もそういうものがあったほうがいいでしょうか。
アンケート機能というものを使うか迷ったのですが、私の機械の操作が下手すぎて投稿だけで手いっぱいで何もわかりませんでした。なのでもし設定集のようなものが欲しい方いれば感想などで押せてもらえればすぐに対応させていただきたいと思います。
三玖さんを家に送った翌日、俺はまた風太郎に中野家に招集されていた。
「それで、今度の作戦は?」
「まぁ待て奏。今からこの5人にも説明するがまずはこれを見てくれ。」
「なんだこれ。テスト?」
五つ子も流石に昨日の今日でここまで自信をみなぎらせている風太郎を見て怪訝に思ったのか、それぞれテストを覗き込む。
「これは昨日出来なかったテストだ。合格ラインを超えた奴には金輪際関わらないと約束しよう。勝手に卒業していってくれ。」
「何でアタシがそんなめんどーなことしなきゃ...」
「分かりました。受けましょう」
「分かった。受ける」
二乃さんが断ろうとした途端三玖さんと五月さんが受ける意志を見せた。
三玖さんは昨日の俺との話があったからだろう。さては五月さんも何か風太郎とあったのだろうか。
「合格すればいいんでしょう。これであなたの顔を見なくてすみます。」
(あ、これ違うっぽいな。少なくとも前向きじゃないや。)
結局全員が受ける流れになった。それ自体は喜ばしいのだが──
「奏、これはお前の分だ。」
「なんで俺も?」
「お前もお世辞にも成績がいいとは言えないだろ。次の定期テストの予習も兼ねてるからやっとけ。」
どうやら我が幼馴染君はかなり優しいらしい。5つ子と並びテストを解いていく。合格ラインは50点、それぞれがペンを走らせ部屋には紙がこすれる音だけがしばらくの間、鳴り響いた。
「採点終わったぞ!すげぇ100点だ!」
「...5人合わせてだね。」
風太郎と俺はさすがに危機感を覚えた。ちなみに俺は45点、あまり人のことは言えない点数だった。
「奏はまぁ、5点程度なら正直問題ないと思うが...こいつらは、まさか」
「逃げろ!」
二乃さんが叫ぶと5人はそれぞれ自室へ逃げていった。
「三玖さんは逃げる必要も無いだろうに。」
「5人揃って赤点候補かよ。」
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週があけ、結局はテストの後勉強をする雰囲気でもなかったし風太郎にも採点結果を見た上で考える時間が必要だったため、そのままお開きとなっていた。
俺はいつも通り学校へ向かっていると、後ろから風太郎が走ってきていた。
「ギリギリセーフ...」
「寝不足か?また勉強してたんだろ?」
「まぁな。おっ、見たことも無い外国の車だ100万はするだろうなー」
「んなわけないでしょ。100万って言ったら俺の今背負ってるギターと同じくらいだぞ?」
「それそんな高かったのか!?」
どうやら風太郎の金銭感覚はかなり狂っているらしい。2人で車を見ていると、中から見知った顔が5つ出てきた。
「あ、カナデ!おはよう。」
「おはよう。」
俺と三玖さんが軽く挨拶していると、風太郎は早速逃げられていた。
どうやら昨日のテストの復習を聞いているらしい。
「じゃあ一昨日のテストの復習は当然したよな?問1厳島の戦いで毛利元就が破った武将を答えよ。」
全員が答えない、さては復習をしていないな。一方五月さんだけが悔しそうな顔をしていた。
「陶晴賢。」
そんな残りの4人に助け舟を出したのは三玖さんだ。
「すごいね、復習したんだ。」
「これは元々知ってた。」
「そうなんだ。歴史、好きなの?」
聞くと三玖さんは顔を真っ赤にして小さく首肯した。
「けど恥ずかしいから、誰にも言わないで。」
「そんな恥ずかしい趣味じゃないと思うけどなぁ...分かったよ。誰にも言わない。」
そのまま三玖さんは五つ子の輪の中へ入っていった。
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特に何事もなく数日が経ったある日、路上ライブをしていると珍しくメールが送られてきた。俺にメールを送ってくるやつなんて、親を除けば風太郎しかいない。それにしたって1ヶ月に1回あるかないかだ、メールを見ているとたった1件。
「助けてくれ。中野家にいる。」
「それで俺を呼んだのは分かるんだけどさぁ...俺が来てもわかんなくね?」
「動転していたんだ...それに味方は多い方が心強いし。」
「いや俺別に味方じゃないよ?」
「え?」
呼ばれてすぐ路上ライブを切り上げて来てみれば絶賛中野家裁判開廷中だった。罪状は痴漢。お風呂上がりの二乃さんとばったりあってしまったらしい。
「風太郎。別に異性に興味を持つことはいいが、良識は弁えないとダメだぞ?」
「だから、冤罪だって言ってるだろ!!!」
「と、まぁ冗談は置いといて結局風太郎はやったの?やってないの?」
俺が四葉さんを除いた五つ子と向き直ると二乃さんが即座に裁判長の一花さんに抗議した。
「裁判長、この男は一度マンションから出たと見せかけて私のお風呂上がりを待っていました。」
「それはけしからんですなぁ。」
すると三玖さんが即座に反論をする。中々の激戦になっている。
「異議あり。フータローは財布を取りに来ただけ。私がインターホンで通したし、録音もある。フータローは無実。」
「アンタまだこいつの味方するつもり?こいつははっきり撮りに来たって言ったのよ!」
「忘れ物を取りにきたんでしょ。」
見ているだけで水掛け論が起こっていたので俺は帰るのを諦めてギターの手入れを始めた。
「いや、奏くんいくらなんでも興味無さ過ぎないかな?幼馴染のピンチだよ!?」
「あー、正直あんまり興味無いね。路上ライブも途中で切り上げて来た割には...仕方ないけど俺が来てもグダってるし。」
俺の一言で二乃さんを除く全員が諦めムードを醸し出した。実際みんな勉強にしか興味無いフータローが覗きなんてしないと分かっているのだろう。
「何解決した雰囲気になってんの!?興味無いならあんただけ帰りなさいよ!!」
「二乃、しつこい。そもそもカナデはフータローに呼ばれて巻き込まれただけ。」
「まぁ二乃も三玖もそんなカッカしないで。私たち昔は仲良し五姉妹だったじゃん。」
その言葉が何の引き金になったのか。二乃さんは何かを呟いて家を出ていってしまった。
「おかげで助かったが、あいつ出ていったぞ...いいのか?」
「カナデとフータローは悪くない。ほっとけばいいよ。」
「俺もちょっと大人げなかったね。ごめん、今日はお暇させてもらうね。」
そうして俺と風太郎は帰るためにマンションを出ると入口のすぐ近くに俯いたままうずくまっている二乃さんがいた。
俺たちに気づくと足早にマンションに入ろうとするが、目前で自動ドアに閉め出されてしまう。
「チッ、使えないわね...」
鍵も持たずに出てきてしまったらしい。あんな喧嘩をしてしまった後で他の姉妹を呼ぶのもバツが悪いのだろう。
「何見てんのよ。あんた達の顔なんてもう見たくないわ。」
どうやら今回の一件で俺たちは本気で二乃さんから嫌われてしまったらしい。
これでは家の中にいるほかの姉妹を呼んでも余計なお世話といわれるのがオチだろう。仕方ないので帰ろうとしたところ────
「悪い、奏。先行っててくれ。」
「また忘れ物?」
風太郎はそのままマンションの前に座る二乃さんの横に座った。きっとまたお世話を焼いているのだろう。
「案外ちゃんと家庭教師やってんじゃん。俺には十分、お前が誰かに必要とされる人に見えてるよ。」
ふとつぶやいた声は誰にも届かないまま消え、俺は二人を背に帰路についた。
今回も読んでいただきありがとうございました。
前回のオリジナル展開の影響で自分からひけらかしたりはしないものの三玖は原作の同時期よりも自己肯定感の強い女の子になっていると思います。
また、今回の話の最後で察しの良い方は気づいたかもしれませんが、幼馴染設定なので小中高学校は一緒、当然修学旅行も同じところへ行っています。
その辺の話もいろいろしたいと思いますのでよろしくお願いします。