<涼翔side>
今日も今日とて
「おはよう、しずく」
「……おはよう」
少し素っ気ない反応に思えるがそうでもない。一回だけ朝に彼女に話し掛けることが出来ない日があった。すると彼女は次の休み時間に
「何で……朝こっちに来てくれなかったの?」
と涙目で頬を膨らませながら言ってきたのである。そのとき俺は感じた。
(……これが……萌えか)
それと同時に彼女は俺が
「そういえば……涼翔って今日は暇?」
「……今日?今日は別に何も予定は無いけど」
「ならさ……一緒にイネスに行こうよ」
「イネス?」
「そう、育ててくれてる人がジェラートのクーポン券を貰ってさ……友達と行ってきてって言ってたから」
「それは嬉しいけど……私でいいの?」
「涼翔がいい」
(何だこの可愛い生物は!?)
そんなことを考えていると同時に変わったなと実感をする。出会って最初の頃は全くもってこっちに興味がなかったりした。しかし
「うん、わかった。楽しみにしてるね♪」
「うん♪」
そうしてチャイムが鳴る。
「それじゃあしずく、そろそろ戻るね」
「うん……また」
そうして俺は自分の席へと戻る。今日はきっと良い日になるであろう。そんなことを考えていると担任が入ってくる。それに反応して今日の日直が号令をかける。
「起立、気をつけ、礼。神樹様に、拝」
この世界独特の号令がかかり、今日もいつも通りの1日が始まる……はずだった。
「……あれ?」
自分以外誰も動かなくなったのである。
「しずく?……皆?」
声をかけるが反応はない……ただの屍のよう……っとふざけている場合ではない。
「もしかして……ついに私にスタンドがぁ!」
俺以外の時が
「……もしかしてこれカンニングし放題?」
そんな幼稚なことを考えて筆箱からペンを取り出そうとする。あ、駄目だジッパーが動かない。持ち物を確認していく動くのは
「これだけか」
謎の仮面の組織『大祓』から受け取ったスマホである。……小学生にスマホは早くないか?そう考えていたがこの神樹館の生徒、お金持ちの親が多くて意外とみんな持ってた。進んでるね!!そうこうしてるうちに辺りが光で包まれる。
「何だ……これ?」
思わず素が出てしまうぐらい驚く。辺りは大きな植物など、現実離れしており、これが本当に現実なのかを疑ってしまう。そんなことを考えて辺りをみていると人影が見える。
「……あれは……たしか……」
養父から聞いていた、自分と同じくお役目を担う者が三人いると。おそらくその三人であろう。
(本当にあんな少女達が戦うのか……)
たった十数年程しか生きていない少々達が世界の為に戦わなくてはならない。
(……悲しい世界)
だからこそ
「必ず……守ってみせる」
<side鷲尾須美>
ついにお役目をするときがきた。私はこの世界に入ってからそう考えていた。目の前には見慣れない樹海の様子に驚いて興奮している乃木さんと三ノ輪さん。
(あと、一人は何処だろう?)
私は父親からお役目は
(……
私と同じように養子へと出された、
「……あれ?そういえば、あと一人居るんじゃなかったけ?」
「それって……私のことかな?」
「わ!?」
「へぇ~」
「え!?」
乃木さんでも、三ノ輪さんでもない第三者の声が聞こえてくる。その声の方向をみると有坂涼翔、その人物がそこにいた。
(……いつの間に!?)
「一様話しかけたのだけど……誰も反応しなくて……」
気まずそうに話し掛ける彼に私達は
「「すみません」」
「ごめんね~」
謝るのであった。
<涼翔side>
なんとか三人に話し掛けることができた。さっきまでは二人はなんか興奮していて、一人はめっちゃ考えこんでいて話し掛けても何の反応がなかった。時が止まってる人にも反応してもらえないし、時が止まってる世界でも動いてる人に反応してもらえない。悲しいね。
「えぇっと、有坂涼翔くんでいいのよね?」
「あぁ、はいそうです」
「おぉ~聞いてたとおり女の子みたいだね」
「本当にそれな……まぁとりあえずよろしくなスズカ、アタシは
(典型的な人気者タイプだな、この人)
「私は
「す、スズカん?」
(何だろう……つかみどころがない?よくわからないタイプ?)
「私は
(真面目ちゃんだ……というか
三人と初めて話した印象であったが、あれだな良くも悪くも個性的なメンツが集まったな。あと、全員美少女とは。三人のそれぞれの噂は聞いていた。
「じゃあ……改めて
そうして自分達の紹介が終わったときであった。この世界に新たなる
人類の敵……【バーテックス】である。スマホにも【アクエリアス・バーテックス】と表示されている。
【アクエリアス】……英語では水瓶座を意味する言葉……何故星にちなんで名付けられたのであろうか?
(……って今は余計な思考だな)
今はこいつをどうやって倒すのか……それが重要である。そうしていると俺達全員が勇者アプリを起動する。
鷲尾須美は……白菊
三ノ輪銀は……牡丹
乃木園子は……バラ
そして俺は
(原作スズカさんじゃね?)
そう、俺の格好は殆ど原作スズカさんなのである。
(男の俺がスカートだと!!)
いくら、似合ってるからといってスカートを履きたいわけがない。
「おお、すごいカッコいい!!」
「……スカート……何故、スカート?……」
「似合ってるよスッズー」
「あ、ありがとう…」
今の俺の笑みは引きっているであろう。そこで俺は辺りを見回して気づく。
(あれ……武器無くね)
そう、三ノ輪銀は自身を上回るような巨大な斧のようなもの。乃木園子は穂先が浮遊している槍のようなもの。鷲尾須美は白銀の大きな弓のようなものなど様々な武器を持っていたが自分にはそんなものが存在しない。……もしかしてだが……
(俺ってあの化け物に格闘しないといけないのぉ!!)
戦闘までいきませんでしたね、すみません。次回はしっかりと戦闘へと入るのでそこまでお待ちください。それでは今回も見て頂いてありありがとうございました。次回もお楽しみに