MUV-LUV 世界の自衛隊の奮闘 (リメイク予定)   作:島田愛里寿

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どうも!本編にいったん区切りをつけるお話です!!

感想がご意見お待ちしております!!



第十三話 後処理

ヨコハマ包囲が完了し後、強行突入を行おうとしていた自衛隊上層部にとってまたもや面倒なトラブルが生じた。将軍殿下による現場部隊への説得があったからだ。

 

例え天皇陛下の大権ほどの権限は有してはいないと言っても天皇陛下から大権を与えられている現状、彼女の意見を無下にするのは天皇陛下をないがしろにしていると同じ。

 

そのため沖田は陛下に現状の報告を行いご聖断を仰いだ所…

 

「すでに事は収束していると朕は思う。なれば国の体制を立て直し、国民の生活の安定と戦線の維持に努めるべきであろう」

 

との判断を受けたために強行突破は中止となり、首都圏一帯に展開していた自衛隊部隊は各駐屯地に撤収。

 

戒厳令は解除される運びとなった。

 

(なぉ。先陣切って突入する気満々だった長尾陸将は地団太を踏んだという)

 

 

そして国家の立て直しが図られた。

 

戦後からこれまで天皇が将軍に与えていた政治主導権を奪って好き勝手していた議会から決定権と発言権を将軍に戻し、天皇家にも発言権を戻した。さらに議会もこの12.5事件後に行われた調査で米・ソ・欧州系の工作員にたぶらかされた議員が多かったためにそういった政治家は全員が自衛隊により身柄を拘束されて尋問部隊によって徹底的に痛めつけられたのちに銃殺刑に処され、工作員は凌遅刑となった。

 

軍にも捜査の手が入り、近衛軍・本土防衛軍・帝国軍の一部要員が拘束された。

 

そうして政治体制や軍の正常化を行ったのだが、問題になった物が幾つかある。

 

国連軍と米軍、そして狭霧大尉以下決起部隊の始末だ。

 

狭霧大尉以下決起部隊の決起理由を問いただした結果、国を憂いて立ったことは明白であったが、決起は決起。反乱部隊と見なされてもおかしくないのだ。

 

しかし沖田統合作戦本部長は彼らの国を思う志と衛士としての錬度を失うのは惜しいとし、投降した者は狭霧大尉以下全員を自衛隊預かりとしたのだ。

 

これにアルトリア陸将補は「動乱を起こした者らにはしっかりとしたけじめをつけるべきです!」と反対の意向を示したのたが、自衛隊における戦術機の配備数の少なさやBETAとの戦いで必要な衛士をむやみに減らすべきではないということには同意していたのと、彼らが搭乗していた不知火も自衛隊預かりとなると聞いて渋々承諾した。

 

次に厄介なのは米軍だ。ウォーケン少佐以下の部隊は即刻強制帰国させたが、未だ一部部隊は本土に残っており、始末に困る有り様だった。止む終えないので一時的に捕虜扱いとして近隣の自衛隊駐屯地のMPに拘束させ、米国政府との交渉で決めるとなった。

 

最後の厄介事はヨコハマの国連軍だ。オルタネイティヴ4の直轄地なので下手に手を出すと国連軍が本格介入してくる可能性があるのと、将軍殿下と直属の近衛が残っておりその返還交渉もしなければならないためにさすがの沖田も頭を抱えていた。

 

それに香月博士の進めるオルタネイティブ4の詳細も不明なために下手に手を出すと面倒な事態になりかねないのだ。

 

とはいえ国連側としてもオルタネイティブ4の詳細は知りたかったようで自衛隊との協議の結果、近いうちにヨコハマ基地への自衛隊部隊による査察を行うこととなり、実行部隊として統合作戦本部直属のMPとMP所属のパトロールレイバー中隊、『パトレイバー隊』を投入することとなった。

 

このため佐渡島への攻撃計画は先延ばしにされ、自衛隊もMPレイバー隊用に開発し正式採用されたが、量産計画途中で放棄されていた零式の増産を検討することとなった。

 

(ちなみに12.5事件の際にパトレイバー隊は市ヶ谷駐屯地防衛の任についていたので発砲の機会がなく第二小隊二番機パイロットのストレスが溜まっているとかなんとか…)




次回は佐渡島奪還作戦ですが、トータルイクリプス編が終わってからですね…

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