深淵卿……?いいえエルデの王です   作:gnovel

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閲覧ありがとうございます!

今回は視点がかなり変わるのでご注意ください

褪せ人様って『祝福』に触れると全回復するんだよな……あっ(察し)ふーん……

それではどうぞ


回復!吸血!か、回復!吸血!!……もう勘弁してください

「はぁ……はぁ……やっと着いたぞ……クソが……」

 

息も絶え絶えになりながら漸く50階層まで到達した俺。既に体がボドボドになっているが、漸くたどり着いた……

まさかあの後追加の爪熊の群れに襲われたり、階層にいる魔物の抗争に巻き込まれるとは思わなかった(瀕死)……やはり『霜踏み』は偉大だった

 

でももう、勘弁してください(悲願)最後に『祝福』に触れたのは40階層なんです……

 

「……でだ、ここが例の場所か」

 

俺の目の前にある脇道の突き当りにある空けた場所には、高さ三メートルの装飾された荘厳な両開きの扉が有り、その扉の脇には二対の一つ目巨人の彫刻が半分壁に埋め込まれるように鎮座していた。

……ボス戦ですねこれは

 

「……差し詰め【双璧のサイクロプス】といった所か」

 

正直こいつらは、あの吐き気を催す邪悪こと『神肌のふたり(ふたりは神肌)』よりかはマシな部類だと言える。いや断言できる。

 

「……聖杯瓶も残り少ない……じゃあゴリ押すか(IQ低下)」

 

俺は片手に『巨人砕き』をもう片方に『腐敗した大斧』を持ち、ポケットには『勇者の肉塊』そしてタリスマンはジャンプ攻撃を強化するいつもの構成にした。

そしてゆっくりと扉の部屋に進んでいった。

 

「神肌よりはマシ……神肌よりはマシ……」ブツブツ

 

 

【この先筋肉があるぞ】

 

 

◆◆◆

 

――第三者side

 

扉の部屋にやってきた遠藤は油断なく歩みを進める。特に何事もなく扉の前にまでやって来た。近くで見れば益々、見事な装飾が施されているとわかる。そして、中央に二つの窪みのある魔法陣が描かれているのがわかった。

 

そして遠藤は主に『勇者の肉塊』をほおばり、『黄金樹に誓って』をしてゆっくりと扉に触れた。

 

バチィイ!

「痛っ!」

 

扉に触れた瞬間に扉から赤い放電が走り遠藤の手を弾き飛ばした。そして

 

――オォォオオオオオオ!!

 

扉の両側に彫られていた二体の一つ目巨人が周囲の壁をバラバラと砕きつつ現れた。いつの間にか壁と同化していた灰色の肌は暗緑色に変色している。

一つ目巨人の容貌はまるっきりファンタジー常連のサイクロプスだ。手にはどこから出したのか四メートルはありそうな大剣を持っている。未だ埋まっている半身を強引に抜き出し無粋な侵入者を排除しようと遠藤の方に視線を向けた。

 

だがその瞬間を見計らって遠藤は跳躍しながらサイクロプスに向かって……

 

「こんにちわ死ねぇええええええ!!!!」

「!?」

 

ドッグォオオオオオン!!!!

 

途轍もない速度と共に振り下ろされたその殺意の塊は、たちまちその場にクレーターを作り、サイクロプスは肉片残らず消滅した。まるで隕石が衝突したかのような跡地には拳大の魔石しか残らなかった。

そしてその様子を見ていたもう片方のサイクロプスが辿った末路に恐怖しながらも遠藤の殺意に漲った視線に怖気づき、逃げ腰になった。

 

 

おかしい、絶対可笑しい。なんだあれは、なんだあの殺意の化身は!!誰か助けて!!

 

 

しかしそんなサイクロプスの願いが届くはずもなく、遠藤が笑顔を浮かべながら逃げ腰になっているサイクロプス目掛けて跳躍して……

 

「(死の)お届け物でぇええええす!!!!」

「オオオォオオオオオオ!!(く、来るなぁあああああ!!)」

 

ドッグォオオオオオン!!!!

 

 

「……やはり暴力……!!暴力は全てを解決する……!!」

 

な ん だ こ れ

 

 

◆◆◆

 

あれから俺は、()()()無事だった二つの魔石を組み合わせました。それにしてもよく形状を保てたなこの魔石……

まぁ、砕けた所で今度はこの扉に矛先が向くわけで……運が良かったな

 

そして案の定魔石はピッタリとはまり込んだ。直後、魔石から赤黒い魔力光が迸ほとばしり魔法陣に魔力が注ぎ込まれていく。そして、パキャンという何かが割れるような音が響き、光が収まった。同時に部屋全体に魔力が行き渡っているのか周囲の壁が発光し、久しく見なかった程の明かりに満たされる。

 

「マジで真っ暗闇だな……先が殆ど見えん……」

 

あらかじめランタンを付けていたが、普通に松明でも良かったか?……いや二刀流出来ないから良いか(脳筋)

で、確かここには例のヒロインがいた筈だが……

 

「……だれ?」

 

うおっ!素直にビックリしたぞ……

 

そう思いながらも目の前の少女……ユエの話を聞いた。ここら辺は原作通りだな……(気になる人は原作を読んで、どうぞ(唐突のダイマ)。)

それから俺はユエを助けることにした。

 

え?裏切られる心配があるだろって?

 

大丈夫大丈夫。裏切られた程度では動揺しないから(前例あり)それに万が一裏切られて殺されても復活できるしヘーキヘーキ(脳裏に過るギデオンとの闘い)

……ただあのハゲ(パッチ)は許さん(脳内に過る例の場面)

 

話を戻して……俺は原作と同じくユエと名付けた。それから目のやり場に困るためパッと浮かんだ『黒き刃』一式を渡したら、まさかの拒否された。

……あれ?原作でこんなことあったっけ?

 

そんなことを考えていると褪せ人としての本能からユエを抱えてその場から跳んだ。俺が跳んだと同時に天井から降りてきたのは例のサソリだった。

 

(そういやこいついたな……)

 

その魔物は体長五メートル程、四本の長い腕に巨大なハサミを持ち、八本の足をわしゃわしゃと動かしている。そして二本の尻尾の先端には鋭い針がついていた。

一番分かりやすいたとえをするならサソリだろう。二本の尻尾は毒持ちと考えた方が賢明だ。

 

このサソリはいわば最後の防衛装置といった所だろう。今ここで俺がユエを手放せば逃げられる。そういう仕組みなんだろう

……ここまで言っといてなんだが、当然逃げるつもりは無い(断言)

 

「……名づけるなら【猛毒の番人】といった所か?」

「浩介……?」

「ユエ、捕まっててくれ」

 

俺はユエにしっかり捕まっておくように伝えた。……すぐさま凄まじい力と共に俺に抱き着いてきた。あれ?やっぱりどこかおかしいような……?

 

まぁいい(良くない)

 

このサソリは全身が硬い甲殻で覆われているから切断では無理か……かといってユエも背中に背負っている状態で二刀流はちとキツイか。有効になるのは属性……じゃあこいつの出番か

 

「カモン『王家のグレートソード』『金装の大盾』」

 

俺の手に握られたのはカーリア王家の意匠が施されたグレートソード……元々の持ち主はラニ様に仕えていた『半狼のブライブ』の物だが、使わせてもらうことにした。

FPも殆ど無くて、青雫の聖杯瓶もあと1個しかない状況だからこそ短期決着を狙うことに決めた

 

盾に関しては、『猟犬のステップ』用と咄嗟の防御用に且つはユエを覆えるだけの大きさを持つこいつを採用した。

 

「キィシャァァアア!!」

「さぁて……やろうか!!」

 

フロムでも稀に見る鬼畜連戦が始まった。

 

 

◆◆◆

 

――ユエside

 

「キィシャァアアア!!」

「はあぁああああ!!」

 

ガキン!

 

私を背負っている状態でも目の前のサソリモドキと互角以上の戦いを繰り広げる浩介を見て私は素直に驚愕していた。

 

(強い……!まるで修羅場をくぐり抜けてきたかのように……!)

 

時折浩介から放たれる強烈な冷気を纏った一撃をサソリモドキに与えつつ、サソリモドキから放たれる散弾針と溶解液を素早い身のこなしで躱しつつダメージを与えている。だけど……

 

「はぁ……はぁ……流石にキツイか……!」

 

どうやら浩介の魔力が尽きかけている様で、さっき浩介が飲んでいた青色の液体さえも枯渇してしまったことを考えると、これ以上は幾ら浩介でも不味い……!

サソリモドキも尻尾が切断されていたり、全身に凍傷らしき傷が見えていて互いに限界といった所なのは一目瞭然だった。

 

加えて浩介はここに来るまでに相当消耗していた筈……だとすれば今の浩介はかなり危ない!

私は思わず、浩介にどうしてここまでしてくれるのか抱き着きながら聞いた。浩介は息も絶え絶えに私に言ってくれた。

 

「はぁ……はぁ……言っただろう……?俺が着いていると!

「!!」

「大丈夫。例え俺が死んでもユエだけは外に逃がして見せる」

「浩介……!」

 

守られてばっかりでいいの?自分を必死に守ってくれている人におんぶにだっこでいいの?……このまま浩介が死んでもいいの?

 

そんなの良くない!!

 

「キィシャァアアア!!!!」

「ぐうッ……!」

「浩介!!」

 

サソリモドキの鋏の連撃を躱していたいた浩介だけど、遂に()()使()()()鋏を受け流すことをし始めた。しかし疲労困憊の浩介では完全には受け流せずダメージが蓄積し始める

既に浩介の魔力は限界にきている筈……その証拠にさっきまで使っていた瞬間移動に等しい回避を使わなくなった辺りからもう限界が近いことが分かる。体力は浩介が飲んでいた赤い液体で回復されたようだけど……

 

恐らくあの一撃をもう一度放ったら浩介の魔力は枯渇する……だから私は浩介を助けるための行動をした。

 

「浩介……信じて」

「……元より信じてるよ」(HP1500/2100 FP40/450)

 

私は浩介の首元に噛みついて血を吸った……

 

(何これ!?何この味!!これまで感じたことが無い程美味しい!!)

 

浩介の血を吸った瞬間脳にこれほどまでない程の快楽が襲った。血の一滴一滴にまで全身に染み渡ってくる快楽の暴力……この感じを表すなら『極上の美味が絶え間なく襲ってくる万人が病みつきになるような味』だった。

もう私は、浩介の血以外を飲んでも不味いと感じる……絶対そう言い切れるほどに浩介の血は熟成されていてこれ以上の無い程の快楽を私にもたらした。もうこれは責任を取ってもらって嫁にしてもらうしか……

 

「あ、の……ま……だ……?」(HP1/2100 FP0/450)

「あっ、ごめんもう大丈夫……ありがとう浩介」

 

……どうやら吸い過ぎてしまったみたい。浩介は息も絶え絶えになっていて顔色も青ざめていた

 

そうして私は全身にみなぎる魔力をサソリモドキにぶつけた

 

「〝蒼天〟」

 

その瞬間、サソリモドキの頭上に直径十、十一メートルはありそうな巨大な青白い炎の球体が出来上がる。

ピンっと伸ばされた綺麗な指がタクトのように優雅に振られる。青白い炎の球体は指揮者の指示を忠実に実行し、既に瀕死のサソリモドキに直撃した。

 

サソリモドキが声を上げる間もなく着弾と同時に青白い閃光が辺りを満たし何も見えなくなる。

やがて、魔法の効果時間が終わったのか青白い炎が消滅する。跡には、サソリモドキがいたであろう痕跡すらなかった。

 

(……あれ?こんなに強かったっけ?)

 

私は〝蒼天〟を撃ったはずなのにまだ余力があることから浩介の血がそれだけ凄まじいものだったことを改めて認識して浩介にお礼を言おうとしたけど……

 

「コヒュー……コヒュー……」(瀕死)

「浩介えええええ!!!!」

 

そこには既に今にも死にそうな1秒前(別名オワタ式)と言った感じの浩介の姿があった。さっきまでの戦いぶりが嘘のように酸素すらまともに取り込んでいないような息遣いをしていてもう正に死にそうになっていた。

 

「……い、今、何されても……死ぬ……気が、する……」

「浩介ぇええええ!!死んじゃ嫌ぁああああ!!」

「あっ……不味……い、意、識が……あ……祝……福」

 

この後サソリモドキがいた場所に座ったかと思うと、突然回復した浩介を見て、心配させた罰として更に血を吸った。

 

「……ごちそうさま♡」

「……可笑しい……『祝福』で回復した筈なのに……もう、瀕死に戻ったんだが……?」(HP1/2100 FP0/450)

 

浩介によるとその『祝福』という物は『褪せ人』という存在にしか見えないらしく、『褪せ人』である浩介がそれに触れると全回復するそう。

 

……へぇ……?

 

つまりは無限に血が吸えるってこと? と言ったら青ざめながら

 

「どうか、本当に必要な時だけでお願いします(涙目)」

「……考えておく」

「検討もしてください……」

 

――これで実質私達は夫婦になった。

 

浩介()()を助けて、()浩介()を助ける。まさに理想の夫婦像。

 

誰にも邪魔はさせない




この後もう2回絞られた

ユエ曰く褪せ人様の血は依存性が極めて高く、かつ極上の味が絶え間なく襲ってくるちょっとヤバめのお薬よりも更にやばいとのこと

そしてなんだこの無限ループはたまげたなぁ……(畏怖)

ちなみに褪せ人様の血を吸った所為で原作よりステータスが可笑しいことになってます

そりゃあ狭間の地を巡って様々な死闘を繰り広げて美味いもんを喰ってきた褪せ人様の身体と血はヤバくなるでしょうよという考えの下今回の話が展開されました。

オリジナル侵入者(出るのはだいぶ後又は予定)を出しても良いですか?

  • 良いですよ
  • うーん
  • ここにラニ様の「神殿」を建てよう
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