今回は褪せ人様が落ちた後の地上の様子になっております
流石に褪せ人様だけでこの難易度フロムの世界全域をカバーするのはほぼほぼ不可能(やろうと思えばできる)なので味方側を強化することにしました。
それではどうぞ
「「……」」
遠藤がユエと共にサソリモドキを攻略していた頃とある一室にて清水とラニは無言で佇んでいた。……いや現実逃避していたの間違いだった。
「どうしてどうしてどうして遠藤君どうしてどうしてどうして遠藤君……」
雫は現実を受け入れられず虚ろな目をしながら帰ってくるはずのない問いかけを延々と繰り返していた。しかし雫はまだマシな方であった。
「アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!」(SAN値0)
香織に至っては狂気の笑い声をこちらも虚ろな目をしながら部屋に響かせていた。どうやらSAN値が0になり発狂してしまったようだ。
回復が出来るのは今はここにいない遠藤のみである(無理難題)
「浩介何とか生き残れたね!あれ、浩介?何で返事しないの?ねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇ……」
はじめに関しては、啓蒙が高まりすぎたのか知らないが、どうやら遠藤の姿が本人には見えているらしく虚空に向かって喋りかけていた。
アメンドーズもビックリである
「……」
一方光輝は、遠藤の服や荷物を自分の周りに敷き詰めそれに蹲っていた。具体的に言うなら遠藤が使っていた枕に顔を埋めながら遠藤の上着を毛布のように掛けて、包まっていた。
こちらが無害な分まだいい方だと思っているが、こっちも十分おかしいのである(正気)
「ブツブツブツブツ……」(部屋の隅でブツブツと呟いている)
恵理は部屋の隅に頭を打ち付けながら何かをブツブツと呟き続けている。こわい(直球)
……この一室には凝縮された地獄が展開されていた。その光景を目の当たりにした清水は
「俺も発狂していいか?」
「貴公はせめて正気であってくれ」
――時は遡って遠藤が落下した直後
ハイリヒ王国王宮内、召喚者達に与えられた部屋の一室では……混沌が発生していた。
「し、しっかりしてください……皆さん……(泣)」
「アハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」
「キャハハハハハハハハハハハ!!」
愛子先生が泣きながら見つめる先には、泣き叫びながら狂乱する雫と香織が、そしてはじめは
「ま、待て!早まるな!!おい!誰か手伝ってくれぇ!!」
「離して!!早く浩介の下に行かせてよぉ!!!!」
「おぃいいいいいいいい!?誰かぁ!もっと、もっと人手をおぉぉぉぉぉ!!!!」
ボロボロと涙を流しながら剣の刃先を首元に押し付けて今にも自害しそうになっていた。それを必死になって止めているのはメルドといち早く復帰した龍太郎であったが予想以上の力で押し込まれるそうになる刃に大苦戦を強いられていた。
「……グスッ」
「はぁ……はぁ……漸く眠ったか……」
一方光輝もはじめと同じく自害しようとしていた為同じくいち早く復帰した清水の闇魔法によって眠りについていた。しかし元々高ステータスであり魔法耐性を持っていた光輝を眠らせるのに清水は全魔力を使用した為【オルクス大迷宮】にいた時よりも疲れていた。その光輝は眠りながらも涙を流しており、その光景を見て胸を痛めるクラスメイト達が多発したのだった。
……ちなみに今の光輝が見ている夢の内容は、『これまでの出来事が全て夢であり、いつもと変わらず楽しくデートをしている自分と遠藤』という目が覚めたら覚めたで発狂案件な内容になっていることはまだ闇魔法に精通していない清水にも計り知れないことである。
「あのー、中村さん……何してます?」
「んー!!んー!!」
一方恵理は今回の大戦犯こと檜山を縄で縛りどこかで見たことあるような魔法陣らしき物を描いていた。口を塞がれている檜山は俯いている恵理の表情が見えているのか恐怖で引きつった顔をしながら必死に藻掻いていた。
そして恵理は両手で印を結びながら魔法陣に魔力を込めだしていた。魔法陣には遠藤の物らしき髪の毛が添えられていた。
「……王様が読んでた漫画にね、生きている人に死者を憑依させる術があってね……」
「まさかの穢●転生!?待って待って待って待って!?流石にそれは洒落にならないって!!」
「辰……掌……これで……」
「だ、誰かぁあああ!!中村さんを止めてぇええええ!!」
そうこうしているうちに印を結び終えた恵理は『穢●転生の術!』と宣言したが、魔法陣には変化が無かった。
「……まだ未熟ね私も」
「んー!!んー!!!!(こんなはずでは……こんな筈では……!!)」
「と、止められたことを喜ぶべきか……そうでないべきか……!?」
あの日、迷宮で死闘と喪失を味わった日から既に四日が過ぎている。
あの後、宿場町ホルアドで一泊し、早朝には高速馬車に乗って一行は王国へと戻った。とても、迷宮内で実戦訓練を続行できる雰囲気ではなかったし、勇者の同胞が死んだ以上、国王にも教会にも報告は必要だった。
クラスメイトは心の支えを失い皆沈んでいたが、それ以上にやばいこと(発狂、自害未遂、生贄…etc)になっている特定多数を見て正気に戻り互いにメンタルケアを試みる、自分がしっかりしなければと明日への希望を何とか見出した者もいた。
清水もその内の1人だった。
『後のことは頼んだ』
それが最後にした会話になるとは思わなかった。もっと沢山馬鹿をやりたかった。もっと何気ない日常を噛み締めたかった。……何時か一緒に酒も飲んでみたかった。
等々悔やんでも悔やみきれないことばかりで気を落ち着かせるためにいつも飲んでいたジュースを飲んでも
「ははっ……不味いな……塩っぱくて飲めたもんじゃねぇや……」
己の舌が感じるのはグラスに注がれるジュースの味と……涙の味だった。ふと顔を上げて鏡を見るとそこには普段よりも顔色を更に悪くした自分が写っていた。
「……あいつにどやされるな……こんな顔……ははっ……」
『後のことは頼んだ』
「……あぁ……いいさ、やってやるよ……」
ゆっくりと立ち上がりながらドアを開けて今頃あいつが居た部屋に押し入っている皆を正気に戻すために魔力を漲らせた。
……原作においても負の感情で強くなった清水だが、今の彼はそれに近い状態にまで彼の力は進化の一途を辿っていた。今の自分なら彼女たちを少しでも正気に戻せるだろう。そんな確信と漆黒に輝く目を持ちながら清水は部屋を後にした。
「俺が、あいつらも……皆も守る……!」
――そして冒頭に戻る
「で、どうしよう……まさかこれ程までに悪化してるとは……え?俺の闇術通じんの?これ?」
「……ちょうど貴公も来たし、始めるとするか」
「え?なんの話!?」
明らかにやばいことになっているであろう遠藤の部屋に入る前に遠藤の伴侶を名乗っていたラニという人物が警告するように清水に言ってきたが、約束を果たすためと告げると素直にドアを開けた。
……その先には自分の想像の数十倍ものの地獄が展開されていたことに心が折れかけた清水だが、ラニの声で正気を取り戻せた。
そして、ふと清水がラニを見ているとその両手にかなりの大きさの袋が清水を含めた人数である6つ分の袋がそれぞれの近くに落とされた。
その音や大きさから察するに何やら武具のような物が入っているようだ。
「……ここで見た物、聞いたことは多言無用だ。さぁ小娘共そして貴公、我が王からの贈り物を受け取るがよい」
「「「「!!」」」」
「浩介の……?俺にもあるのか……?」
試しに清水が袋の中から取り出したのは何やら杖のような物だった。
「なんだこれ……?ねじれてるが、剣か……?それにこっちは……何かのペンダント?か……?」
その杖は狭間の地にて『神狩りの剣』と呼ばれている剣と『神狩りの聖印』と呼ばれており、それらを手に持った瞬間清水の脳裏に膨大な情報が流れ込んだ
「ガアッ……!?なんだ、これ……?!『黒炎』『薙ぎ払う黒炎』『黒炎の儀式』『黒炎の護り』?!……なんだよ……!これ……!!」
清水の脳裏には『神狩りの聖印』で強化される『神狩りの祈祷』の使い方が刷り込まれたのだった。これは清水の天職から習得できるのではと判断した遠藤が選んだのだった。
袋の奥にはそれを更に強化するタリスマンやその他のアイテムが入っていた。
そしてふと周りを見てみると、同じように遠藤から何かしらを貰っているのが見えた。
その中には
どれも遠藤が予め選んでいたであろう装備が詰め込まれていた。そして袋の奥にあった手紙にはそれぞれに宛てた内容が記載されていたようで部屋のあちこちからはすすり泣くような声と大声で泣く声が聞こえてきた。
「俺にも……あるのか……中身は……」
『マイフレンド清水へ お前がこの手紙を読んでるということは俺が予め渡した装備を既に受け取っている頃だろうZE☆』
「ノリが軽いッ!!なんだマイフレンドって!?」
『多分今頃マイフレンドってなんだ!?って言っているのが目に見えてるぞ』
「怖っ!?なんで分かるんだよ!?」
『あんまり長々と掛けないから結論だけ言うと、俺は生きてる』
「……は?」
『まぁ、色々言いたいことはあるだろうが、俺はトータスで起こっている異常事態を解決しなきゃいけねぇ。あれは俺にしか出来ないことだからな』
「……なんだよそれ。なんで俺たちに言ってくれないんだよ……何で……頼ってくれないんだよ……!」
『……申し訳ないことをしたのは分かる。だが、どうか皆を守ってくれないか?現状お前にしかこれは任せられないからな』
清水は文章を目で追って行くうちにだんだんと視界がぼやけているのが分かった。清水の目には涙が浮かんでいた。
どうして誰にも言わなかったんだ。どうして誰にも頼らなかったんだ。どうして……俺にも言ってくれなかったんだ。と遠藤に対する怒りと自分の不甲斐なさに腹が立った。
『じゃあ、いずれまた会おう 遠藤より』
「……お前はいつも勝手に人の内側に入り込んで散々かき乱して、居座るよな」
「初めて会った時もそうだった……お前がクラスで孤立していた俺に話しかけて来て、そこから友達になったんだよな……」
そして清水は目を閉じて暫く上を見上げるとかッと目を開き涙をぬぐった
「……お前の勝手に、わがままに、付き合ってやる。だから、後でぶん殴らせろ」
――この清水の思いに共鳴するかの如く黒炎が少しだけ巻き上がった。
「……だけど、遠藤……お前……次あったらマジでやばいことになることは分かっているのか……?」
若干震えた声で清水は先程の喧騒が嘘のように静まり返った雫たちに視線を向けた。それぞれが遠藤からもらった武具を握りしめて何かを呟いていた。
「……次あったら監禁……」
「……既成事実……」
「……手足を切断すれば……逃げないよね……?」
「……絶対逃がさない」
「……心配させた罰受けてもらいます」
(怖っっっっわ!!)
「……底知れぬ何かを見た」
全員が全員、目に淀んだ光を宿しながら手紙を見つめていた。その光景を見た清水は純粋に恐怖を覚え、ラニは遠い目をしながら遠藤の無事を祈った。
「「「「また雌が寄りそった気配が!!」」」」
「なんで察知できるんだろう……」
「……ひとえに愛の力という奴だな」
……将来付き合う女性はしっかり選ぼうと考えた清水であった
◆◆◆
一方そのころ
「『プラキドサクスの滅び』!!」
「「「「「「「「「「「「ギャアアアアア!!」」」」」」」」」」」」
「強靭!無敵!最強!フハハハハハハ……ハァッ!?」
「どうしたの?浩介?血吸う?」
「い、いや何か悪寒が……アッ待って、今の状態で血を吸うのは流石に勘弁……「ガブッ」ア゛ァ゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!」(汚い悲鳴)
とある階層にて二百体近くの魔物を一掃していた遠藤だが、突然言い様のしれない悪寒に襲われた上にユエの吸血で精神的にも肉体的にも瀕死になっていたのだった。
「はぁ……♡美味しかった♡」
「はぁ……はぁ……可笑しい……味方がいないんだが……?!」(HP1/2100 FP0/450)
この後聖杯瓶をがぶ飲みした
数日後……そこには、狂ったように魔物を蹂躙していくヤンデレ達の姿が!!
そして清水の胃は死ぬ
ベヒモス「く、来るなぁああああああ!!」
ヤンデレs「殺す。そして糧になれ」
清水「あーもう滅茶苦茶だよ」(神狩りの剣を振り回しながら)
メルド「なんだこれは……」(困惑)
檜山「」(十字架に吊るされ中)
なんだこのカオスな空間は……
オリジナル侵入者(出るのはだいぶ後又は予定)を出しても良いですか?
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良いですよ
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うーん
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ここにラニ様の「神殿」を建てよう