深淵卿……?いいえエルデの王です   作:gnovel

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UA90000突破したので今回は番外編ということでたまたま原作時空に繋がっちゃった褪せ人様のお話です

感想・評価・誤字報告本当にありがとうございます!


番外編 狩人召集!尚間違いな模様

【別世界に召喚されています】

 

「あっ」

「どうしたの浩介?」

 

ユエとオルクス大迷宮を探検していた頃、俺は脳裏に浮かんできたメッセージ――【別世界に召喚されています】が過った瞬間やってしまったと思った。

 

「あー……『青い秘文字の指環』つけっぱにしてたんだった……」

「なにそれ?」

「うーんとね……ごめん! ユエ! ちょっと世界救ってくる!」

「は?」

 

そういって俺はどこかの世界に転送された。あとでオフにしとこ……

 

 

 

 

 

「いつか、あたしの恋人があんたを殺すよ」

 

その言葉に、ハジメは口元を歪めて不敵な笑みを浮かべる。

 

「敵だと言うなら神だって殺す。その神に踊らされてる程度の奴じゃあ、俺には届かn「は? ここ何処?」――ッ!?誰だ!」

 

魔族の女――カトレアに止めを刺そうとしていたハジメのすぐそばで何者かの声が聞こえた。〝気配感知〟に引っかからなかったことに驚きつつ慌てて距離を取るハジメ。――そこにいたのは見慣れない甲冑を纏った騎士だった。

 

「あ……あんたは、一体……」

「は? ここもしかしてオルクス大迷宮? そんなことある?」

「何を言ってやが……ッ!?」

 

ハジメは目の前の騎士の実力を本能で感じ取った。目の前のこの謎の存在の底知れぬ実力にハジメが呆然していると、騎士はカトレアを見つめて唸っていた。

 

「うーん……どう考えてもこいつが討伐対象じゃないよな……?」

「何を……言っているんだ……?」

「うーむ……そうすると……?いやでもこいつしかいないよなぁ……? まぁ、いいや耳寄越……違うな、ルーン寄越せ

「ッ!?」

 

突然目の前の騎士から放たれる膨大な殺意に、距離があるクラスメイトも思わず竦みあがる。そして騎士がまるで血のように真っ赤に染まり刃が波打つ異様な刀を抜刀するや否やカトレアに斬り掛った。

 

「ガァッ……」

(――ッ!? なんだあの刀は!?)

 

ハジメの意識は謎の騎士が取り出したあの禍々しい刀に向いていた。刀から感じられる途方もない怨嗟と濃密な血の匂いからあれがただの刀ではないことに気づき、ドンナーを構える。

カトレアは斬られ、絶命した。

 

そしてあっさりとカトレアを斬り殺した騎士が何かが可笑しいと言わんばかりに頭に『?』を浮かべていた。

 

「……あれ、こいつじゃないのか? 戻れんな……やっぱり侵入者がいるのか?」

「……お前は一体……?」

「うん? あぁ、そうかこの世界では男だったのか。成程成程」

「男……? どういうことだ? まぁいい、死ね」

 

ドパンッ!

 

ハジメは躊躇なくドンナーの引き金を引いた。油断しているその隙を狙っての卑劣な一撃だったがハジメにそれを躊躇するような精神性は無かった。

――だが、

 

「あー……やっぱそうなる?」

「――ッ!?」

 

目の前には甲冑に傷があれど無傷な様子の騎士が佇んでいた。

 

「うーん……このまま大人しく殺されて帰還するのもありだけどなぁ……やられぱなしはな……軽くあしらってさっさと元凶探すか」

「あしらう……だと?」

 

そういって騎士は刀を消すと、今度は両手に花弁のような鎖の鞭(ホスローの花弁)を二つ取り出した。ぱっと見工芸品と言われてもそのまま信じてしまえるくらいには美しい鞭だった。

 

そして自分を軽くあしらう程度と抜かした騎士に対しての殺意を高めたハジメはドンナーの照準を騎士に向けた。

 

「じゃあ、殺さない程度にするから」

「ほざけッ!!」

 

ハジメのドンナーを素早い身のこなしで回避したことを皮切りに戦いが始まった。

 

 

 

――数分後

 

「はぁ……はぁ……」

「やっぱ、体力があるもんだね……こんだけ出血してるからそろそろ『指切り』も視野にいれるか……?」

 

「ハジメ君!」

「ハジメ!」

 

ハジメは全身を縦横無尽に飛び交ってくる鞭で切り刻まれていた。傷口からは血が流れ、満身創痍であった。

 

一方騎士の方は、ハジメの弾幕を物理法則を無視したような挙動で全て回避し、確実にハジメに傷を負わせていた。傷ついたハジメを見て香織とユエが叫ぶ。

 

「……うーん。しかし本当にどこにいるんだか……」

「――喰らえッ!」

「ちょっ」

 

隙を見てハジメが騎士の顔面目掛けてドンナーをぶち当てた。今度こそ確実に殺した。そう思っていたが、騎士の物らしき声が聞こえた。

 

 

「マジか……冑飛ばされたな」

 

「あ……あれは……俺?……だよな?」

「あれ、遠藤君?」

 

冑の下の素顔を見てこの世界の遠藤浩介は驚愕し、それに釣られるように一同は遠藤浩介と騎士の顔を見比べた。二人の顔は殆ど同じであり、まるで鏡を見ているような気分に陥らせた。

 

「どういうことだ……?」

「あっ、ごめん、この世界のハジメ。『黄金樹の回復』」

「傷が……?」

「何で俺が回復魔法を使えるんだ!?」

 

黄金の光に包まれたハジメの身体は癒えていき、さらにその回復量が神水並であることと何よりこの別世界の遠藤浩介がなぜここまで強いのかについても疑問が湧いていた。

 

「はぁ……それにしても対象はいつ現れるのやら」

「な……なぁ」

 

別世界の遠藤浩介……褪せ人と呼ぶ。褪せ人は遠藤に声を掛けられた。

 

「うん? あぁ、こっちの俺か」

「順応性高ッ!?」

 

それから遠藤は褪せ人と情報交換として二人で話をすることにした。周りではクラスメイトが褪せ人と遠藤が交わしている会話の内容を聞いていた。

 

「ほい、これが俺のプレート」

「は、はぁああああああ!? ステータス高ッ!! 光輝の何十倍も強いじゃねぇか!! それに『魔法剣士』!?」

(――俺より高い、だと?)

 

褪せ人のプレートを盗み見たハジメはそのステータスが自信を上回っていたことに気づき驚愕していた。

 

「というか、この世界の光輝は男なんだな」

「……え?」

「ファッ!?」

「ぼ、僕が……何だって!?」

 

唐突に落とされた爆弾に遠藤は呆然とし、ハジメは思わず素が出て、光輝は頭に宇宙を背負った。また、それだけでなく光輝の周りも光輝をしきりに見て困惑していた。

 

「なんならハジメも男か」

「……?」

「え」

「???????」

 

追い打ちで完全に思考が停止した遠藤とハジメに加えて、この世界の香織は真っ白になり虚無っていた。

 

「そ……それはどういうことなの……?」

「ほい写真」

 

そういって渡された写真には、僅かに光輝とハジメの面影がある女子が写っており、ふわふわした印象を与える光輝らしき少女とハジメらしき小柄な少女がそこにはいた。

そしてそれを見たハジメと光輝は頭が真っ白になり――そして吐き出した。

無理もない何せその写真の二人は褪せ人の腕に絡みつき表情を柔らかくしており、所謂メスの顔をしていたことに精神が持たなかった。

 

「「オロロロロロロロロ……」」

 

二人は四つん這いになり遠くで胃の中の物を残らず吐き出した

 

「わぁああああああ!! 吐くな吐くな!!」

「え……え……え?」

「どういうことなの……?」

「……やらかした☆」

「『やらかした☆』じゃねぇよ!! ホントにこれが俺なの!? 嫌なんだけど!?」

ぶち殺すぞヒューマン(ガチトーン)」

「お前も人間だろ!?」

 

そして二人がある程度吐き終えた所で遠藤が褪せ人から詳細を聞き出した。

 

「……なるほど、つまりお前は確かに遠藤浩介であるけど、別世界の遠藤浩介なんだな?」

「そうそう」

「……そっちの皆はどうなってる?」

 

そういうと褪せ人は少し考えた後口切れ悪そうにしながら話し始めた。

 

「うーん……元気……だけど……」

「だけど?」

「次会ったら、多分四肢をもがれて監禁でもされるんじゃないかな……?」

 

褪せ人の口から発せられた内容に全員絶句した。そして遠藤が気が進まない中、深堀をしていった。

 

「……何て?」

「四肢をもがれて監禁」

「……誰に?」

「香織と雫と恵理と光輝とはじめに」

「ファッ!?何したらそうなるんだよそっちの俺ぇ!!」

 

そういうと褪せ人は考える素振りを見せて、話し始めた。

 

「うーん……そうだな……悩みを聞いてあげたり、家庭の問題を解決したり、あとは困っている人、助けを求めている人全員に手を差し伸べて助けていたら、こうなった……のか?」

「何で曖昧なんだよ!?」

 

『我が王、聞こえるか?』

「あっ、ラニ様!」

「「「!?」」」

 

突然虚空から聞こえてくる女性の物らしき謎の声に全員が動揺する。だが褪せ人はどこか嬉しそうにその声に返答した。

 

「ラニ様! よくここが分かりましたね!」

『こっちの世界から我が王が突然消えたのが気になってな、痕跡を辿っていたらここに繋がったんだ』

「流石ラニ様! そこに痺れる憧れるぅ!!」

「あのー……ラニ様って誰?」

 

内心嫌な予感がするものの聞かなければならないと思った遠藤が褪せ人に尋ねた。

 

「俺の伴侶」

「は、伴侶ぉ!!?? お前既婚者なのかよ!? ……待てよ、お前学生で、妻いるのにしかも妻以外の子に監禁とかされてたの!?」

「そうなるな」

『我が王。その件については後程聞かせてもらおうか』

「ヒエッ」

 

次々と襲い来る情報の暴力に遠藤は項垂れた。まさか向こうの自分が既婚者で尚且つ女体化した知り合いに監禁されるほどの狂愛を向けられていたとは思いもしなかった。

普段は自動ドアにすら認識されない程に影が薄い遠藤だが、この時ばかりはクラスメイトも流石に同情して憐みの視線を向けた。その中には項垂れている筈のハジメや光輝の視線も含まれていた。

 

「……別世界の自分が、妻がいるのにも関わらず女体化したクラスメイトを含めたハーレムを築いていて俺はどうすればいいのでしょうか……」

「う、うわぁ……」

「これは、流石に……同情する……」

「なんだこれ……新手の地獄か?」

 

そして一行が絶望の淵に沈んだ遠藤を慰めていると何やら話終えたのか、褪せ人の身体が光に包まれていくのが見えた。

 

「うーん。ま、短い間だったけど俺は元の世界に帰るとするよ」

『あれは時空が揺らいだ影響で起きた不具合だったのでな。この世界とたまたま繋がってしまったわけだ』

 

「アッ……ソウスカ」

「こ……声すら死んでいる……」

「謝罪と言っては何だけど……こっちの俺に渡したいものがある」

「ナンスカ……?」

 

そう言って褪せ人は『黒き刃』セット(黒き刃やタリスマンも含めた)を遠藤に渡した。遠藤は力なく受け取ったがそれらには尋常ではない力が込められていることに気づき、ハッと顔を上げた。

 

「お、お前は一体……!?」

「――俺は『王』だ。遠藤浩介」

 

そう言って褪せ人の身体は光となって消えた

 

――その後、遠藤浩介は自身の天職である『暗殺者』と完全に噛み合った性能をした『黒き刃』を身に纏い後に『深淵卿』という二つ名と共に『黒き死』という二つ名も授かることになったのはまた別の話……

 

 

「どこ行ってたの」

「いやですねその」

「今日は寝かさない」

「」




そりゃあ自分の同位体がまさか、ハーレム(危険度MAX)を築いていただけでなく妻もいるとか精神崩壊もんですわ……

因みにこの後はちゃんと檜山が断罪されて原作通りになりますが、遠藤に関しては『黒き刃』とタリスマンの効果も相まって普段よりも影が薄くなったとさ

閲覧ありがとうございました

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  • そんなことよりラニ様万歳
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