今回から徐々に敵勢力が動き始めます。そろそろ動かさないとね……?
それと、評価、感想ありがとうございます!
それではどうぞ
――清水 幸利side
夢を見ている
空は真っ黒で、星のような物が瞬いている。足元はまるで水面のように透き通っていた
……一際大きな蒼白い『満月』が水平線の向こうに見えていた。
そして満月の中にたった一つ、たった一つの『玉座』が据えられていた
玉座と呼ぶにはあまりにもボロボロなものだったが、そこにはただ一人が、歴戦の戦いで歪に変形した鎧を纏った【王】らしき存在が腰掛けていた。その顔は玉座の影に隠れて見えなかった
また、玉座の横には背後に見える
俺はそれを遠くで見ているだけ
――だけど、その王と相対するように現れた存在がゆっくりと、ゆっくりと近づいていく
その手には剣先が螺旋状になっている剣を携え、もう片方には黒い炎を滾らせている
……俺だ
そして、夢の中で俺は『王』に対して剣を突きつけた。……表情は影に隠れて見えなかった
――やがてゆっくりと『王』は立ち上がり玉座に立てかけてあった剣を握りしめる
そして……剣を俺に突きつける
……月光に照らされて『王』の顔が見えr「起きて!!ユッキー!!」
「あぁ……谷口さん、おはよう……」
「おはよう!ユッキー!みんな待ってるよ!!」
さっきまでどんな夢を見ていたんだっけ……と考えるもどうにも思い出せず、一先ず訓練の準備をすることにした。
……だけど一つ言いたい
「あの……谷口さん?」
「うん?どうしたの?ユッキー?」
「……できればそのユッキーって言うのはやめていただきたい……」
遠藤じゃああるまいし、ヤンデレに酷い目に合わされそうなあだ名はちょっとやめて欲しいかな……
「うーん……じゃあ!シミミンで!!」
「…………………………ユッキーで良いです(諦め)」
酷い二択(染みかヤンデレの被害者か)を迫られた朝だった。……なんて日だ
◆◆◆
――遠藤浩介side
「――ここが反逆者の住処か」
ヒュドラを倒した後祝福で休んでいる()と突然扉が独りでに開いたので、褪せ人の本能に従って躊躇なく中に入ると中には、広大な空間に住み心地の良さそうな住居があったのだ。
頭上には円錐状の物体が浮かんでおり、その底面に煌々と輝く球体が浮いていたのである。僅かに温かみを感じる上、蛍光灯のような無機質さを感じないため、確かに原作で太陽みたいだと言ってたのが分かる気がした。
次に、注目するのは耳に心地良い水の音。扉の奥のこの部屋はちょっとした球場くらいの大きさがあるのだが、その部屋の奥の壁は一面が滝になっていた。天井近くの壁から大量の水が流れ落ち、川に合流して奥の洞窟へと流れ込んでいく。滝の傍特有のマイナスイオン溢れる清涼な風が心地いい。よく見れば魚も泳いでいるようだ。もしかすると地上の川から魚も一緒に流れ込んでいるのかもしれない。
川から少し離れたところには大きな畑もあるようである。今は何も植えられていないようだが……その周囲に広がっているのは、もしかしなくても家畜小屋である。動物の気配はしないのだが、そこには種やら野菜やらが保存されていた。水、魚、肉、野菜と素があれば、ここだけでなんでも自炊できそうだ。緑も豊かで、あちこちに様々な種類の樹が生えている。
川や畑とは逆方向、ベッドルームに隣接した建築物の方へ歩を勧めた。建築したというより岩壁をそのまま加工して住居にした感じだ。
「これは、また凄いな……」ウズウズ
「?浩介どうしたの?」
石造りの住居は全体的に清潔感のある白く石灰のような手触りだ。エントランスには、温かみのある光球が天井から突き出す台座の先端に灯っていた。どうやら三階建てらしく、上まで吹き抜けになっている。
取り敢えず一階から見て回る。暖炉や柔らかな絨毯、ソファのあるリビングらしき場所、台所、トイレを発見した。どれも長年放置されていたような気配はない。人の気配は感じないのだが……言ってみれば旅行から帰った時の家の様と言えばわかるだろうか。しばらく人が使っていなかったんだなとわかる、あの空気だ。まるで、人は住んでいないが管理維持だけはしているような不思議な光景だった。
俺たちはより警戒しながら進む。更に奥へ行くと再び外に出た。更に奥へ行くと再び外に出た。其処には大きな円状の穴があり、その淵には魔法陣の彫刻が刻まれておりその隣にはライオンぽい動物の彫刻が口を開いた状態で鎮座している。試しに日色が魔力を注いでみると、ライオンモドキの口から勢いよく温水が飛び出した。どうやら水を吐くのはライオンというのがお約束という決まりらしい。
褪せ人として戦っていた頃は全身が血まみれだったりして石鹸を使用したことはあるが、基本的に風呂なんてものは入ったことは無い自分からすればこれは素直に嬉しいものだった。
「ほう、風呂ですか……大したものですね……」ウズウズ
「……浩介と入りたい」
「……流石に駄目です」
「……ショボン」
それから、二階で書斎や工房らしき部屋を発見した。しかし、書棚も工房の中の扉も封印がされているらしく開けることはできなかった。本当は筋肉式解除術をしたかったが、流石にやめることにして探索を続ける。
俺たちは三階の奥の部屋に向かった。三階は一部屋しかないようだ。奥の扉を開けると、そこには直径七、八メートルの今まで見たこともないほど精緻で繊細な魔法陣が部屋の中央の床に刻まれていた。いっそ一つの芸術といってもいいほど見事な幾何学模様である。
しかし、それよりも注目すべきなのは、その魔法陣の向こう側、豪奢な椅子に座った人影である。人影は骸だった。既に白骨化しており黒に金の刺繍が施された見事なローブを羽織っている。薄汚れた印象はなく、お化け屋敷などにあるそういうオブジェと言われれば納得してしまいそうだ。
(狭間の地ではいつものことなんだがな)
その骸は椅子にもたれかかりながら俯いている。その姿勢のまま朽ちて白骨化したのだろう。魔法陣しかないこの部屋で骸は何を思っていたのか。寝室やリビングではなく、この場所を選んで果てた意図はなんなのか……
(ま、その意図が重要だったりするんだがな)
この魔法陣がどういうものか知っていた俺は何の躊躇もなく魔法陣に足を踏み入れたのだった。ユエは相変わらず抱き着いたままなので必然的に一緒に魔法陣に入ることになった。
そして、魔法陣の中心に足を踏み込んだ瞬間、カッと純白の光が爆ぜ部屋を真っ白に染め上げる。
まぶしさに目を閉じる俺だが。直後、何かが頭の中に侵入し、まるで走馬灯のように奈落に落ちてからのことが駆け巡った。
やがて光が収まり、目の前には、黒衣の青年が立っていた。
魔法陣が淡く輝き、部屋を神秘的な光で満たす。
中央に立つ俺の前にいるこの青年は、よく見れば後ろの骸と同じローブを着ていた。
「試練を乗り越えよくたどり着いた。私の名はオスカー・オルクス。この迷宮を創った者だ。反逆者と言えばわかるかな?」
話し始めた彼はオスカー・オルクスというらしい。【オルクス大迷宮】の創造者のようだ。
「ああ、質問は許して欲しい。これはただの記録映像のようなものでね、生憎君の質問には答えられない。だが、この場所にたどり着いた者に世界の真実を知る者として、我々が何のために戦ったのか……メッセージを残したくてね。このような形を取らせてもらった。どうか聞いて欲しい。……我々は反逆者であって反逆者ではないということを」
そうして語られた内容を簡単に要約すると、こうだ
自分たちは【反逆者】ではなく【解放者】であること。そして神々が人を駒にして遊戯のつもりで戦争を促していた。
それに耐えられなくなった【解放者】のリーダーは同志を募り、【神界】へ攻め込むも洗脳された人々によって討たれてしまったそうだ
成程……つまりは神をぶっ殺せばいいのか(IQ低下)
本来はこれだけで終わる筈だが、生憎この世界は『狂い火』や『糞喰い』、『死王子』等の勢力がごちゃ混ぜになっているため、それらの討伐も並行して行わなきゃならないのが褪せ人の辛い所だな
一応ユエに俺の旅についていくかを聞いたところ
「?なんで離れる必要があるの?」
「アッハイ」
爆速で返答されました。怖い(直球)
それから俺は『生成魔法』を入手したことを確認して今後の方針を軽く話してオスカーの遺体は墓に埋めることにした。
――とここまで大人しくしていた俺だが、そろそろ疼く収集癖を抑えられずにいた
「――さて、漁るか♠」
「浩介?!」
俺は即座に『オスカーの指輪』を使って入れる場所に入り、目のつく限りのアイテムを手に入れていった。たまらねぇぜ(光悦)
「これも……使える……これも使える……これも、これも……」
「浩介が生き生きとしてる……!」
その日は夜までアイテムを漁り続けてたのは言うまでもなかった。
だって……そこにアイテムがあるんだもん……
◆◆◆
「風呂に入るのも悪くはないな」
己の収集癖に散々翻弄されながらも漸く得ることが出来たつかの間の休息、俺は風呂に浸かっていた。ぶっちゃけ体力を回復するだけなら祝福に触れるだけでいいのだがなと思っていると突然何かを感じ取った。
(な……なんだ!?このプレッシャーは……!?)
同時に風呂の扉が開いた音を聞いた。ここには俺とユエしかいない……ということは
(ま、まさか……!?)
ヒタヒタと足音が近づいてくるに従って俺は冷や汗をかき始める。生憎防具は外してあるため今の俺は防御力が皆無に等しいのだ
タプンと音を立てて湯船に入ってきたのはもちろん
「んっ……気持ちいい……」
(しまった……に、逃げられん……!詰んだか……?!)
視線を逸らしているため分からないが、恐らく一糸まとわぬ姿で俺のすぐ隣……それも俺に寄り掛かる様にしな垂れくるユエがそこにいる
「……あ、熱くなってきたからそろs」
「駄目」
「……うっす」
即時撤退をしようとしたが、体全体に風魔法か何かで押しつぶされるようにして湯船に戻される俺の姿がそこにはあった。
「……浩介の身体……凄い……」ペタペタ
「……こそばゆいので止めていただきたい……」
この世界に転生して武器を振ったり、スタミナの続く限りの運動をしている内に同年代と比べてもかなりの筋肉質になってはいると自負しているが……触ってて楽しいのだろうか?
「……こっちも」
「それ以上いけない」(懇願)
「いいや限界だッ!!ヤるね!!」
「ユエさん!?ちょ、待っ」
徐々に息遣いが荒くなったと思ったら遂に遅いかかってきやがった!オレのそばに近寄るなああーーーーーーーーーッ!!
――数時間後
「はへぇ……♡しゅごぉい……♡」
「はぁ……はぁ……勝った……」
ナニがあったかは具体的には言えないが、フィジカルの限りを尽くして何とか夜の戦いを制した俺の姿がそこにはあった。
……まぁ、ひたすら俺の血を飲ませまくったのが勝因でしたね
「はうわっ!!?」
ま……またプレッシャーが!?それに今度は複数?!
◆◆◆
一方そのころ
「……勘弁してくれよ」(恐怖)
「え、えりりん……?ちょっと、いや、本当に怖いよ!?」
たまたますれ違った清水と谷口はなんてことはない会話をしていたのだが、突然遠藤がいた部屋の向こうから感じた途轍もないオーラに驚愕し、何事かと扉を開けるとそこには
「……」
無言で『マレニアの義手刀』を磨き上げる雫の姿と
「ふふふ……なぜだろうね?今なら神すら殺せそうだよ」
両手に雷を滾らせ殺意の籠った笑顔で虚空を見つめる香織と
「……何か大切な物を獲られた気がする」
遠藤から貰った武器を起点として作った武器に弾丸を詰め込み始めるはじめと
「……何かを奪われた気がする。……だったら取り戻す。僕は『勇者』なんだから……」
辺りに紫の電気を放出しながら重力波のような何かを発している光輝と
「……」
死のオーラを漂わせながらどこか不機嫌そうに横になっている恵理の姿がそこにはあった。
その異様すぎる光景に清水は膝を突きうなだれ、谷口は清水を慰めた。
「胃が……胃が……」
「し……しっかりしてユッキー……」
――しかしこの時の彼らは気づいていなかった。今この場にはあと1人足りないことに
◆◆◆
「さて……そろそろ檜山を傀儡にするとするか」
月明かりに照らされるラニはその手に『セルブスの秘薬』を携え、王の障害となる檜山を傀儡にする為に檜山の部屋に向かって行った。
「む?ここにはいないのか……?」
しかし、部屋の中はもぬけの殻で誰もいなかった。ラニは周辺を見渡していると
「……いた」
そこにはどこかおぼつかない足取りで彷徨っている檜山の姿を見たラニは周囲に誰もいないことを確認して檜山の下へゆっくり近寄って行った。
……その時だった
ゾクッ
(何だ……!?この気配は……!!)
ラニはどこか得体のしれない気配を感じ取った。その気配の先には……檜山がいた。
そして……
【【シャブリリ】に侵入されました!】
「これは……!『狂い火』の連中か!!」
「な……何だお前!?」
『話は後です。【三本指】様が貴公をお呼びです……行きましょう』
そう言って檜山の手を掴み何処かへ逃げ去って行こうとする鉄笠の男……シャブリリをラニが逃すわけもなく
「逃がさん!」
咄嗟に『夜の彗星』でシャブリリを撃ち抜こうとしたが、そこに割って入ってくるかのようにまたしてもあの気配を感じたのだった。
【【指痕爛れのヴァイク】に侵入されました!】
「こ……こいつは……!」
『……』
――その褪せ人は、かつてエルデの王に最も近づいた1人であった。だが結果として彼は『狂い火』に焼け爛れ今や【三本指】の配下として仕えているのだ。
その鎧は焼け爛れ、また両の手に持つ二本の戦槍はヴァイクと同じように黄色い狂い火に内側から蝕まれていたのだった。ヴァイクがラニの魔術を受け止めている隙にシャブリリは檜山を連れて撤退してしまった。
『良くやりましたヴァイク。さぁ、戻りましょう』
『……』
「待て!!」
【【シャブリリ】が元の世界に帰還しました】
【【指痕爛れのヴァイク】が元の世界に帰還しました】
「おのれぇ……!!」
……こうして檜山はシャブリリに誘拐されたのだった
果たして清水が見たのは夢か、あるいは……
とはいえ、まだ気にしなくてもいいです……今の所は
あと、ユエは返り討ちに遭いました。
ユエ「吸血姫に勝てるわけないだろ!大人しくしろ!」(発情)
褪せ人「馬鹿野郎お前俺は勝つぞお前!」(筋力99)(体力99)
ユエ「勝てなかった……♡」
褪せ人「……普通逆では……?」
何 だ こ れ
オリジナル侵入者(出るのはだいぶ後又は予定)を出しても良いですか?
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良いですよ
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うーん
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ここにラニ様の「神殿」を建てよう