ちょっとリアルが忙しかったので遅れてしまいました。
それではどうぞ
「で?それで俺たちのことを知ることができたのか」
「は……はい」
「近い!」
「はぃいいい!?」
俺たちは今、トレント君の上に三人で乗っかってシアの家族の下へ向かっている。シアは俺の後ろに、ユエは俺の前……というか俺に抱き着いている。流石に重装備でかつそこに二人追加となればトレント君が可哀想なので装備を脱ごうと上半身の防具を消したら……
『ちょちょちょちょちょ!いきなり何で脱いでいるんですか!?』
『いやー、だって流石にトレント君が可哀想だし……だったら俺の防具を取ろうかなって……それに、これが
『やることが極端すぎます!!それにそんな国はありません!……無いですよね?!ほら!ユエさん!何か言っ……て……』
『はぁ……♡はぁ……♡』
『女の子がしちゃいけない顔になっていますぅ!!』
『――やっぱり軽めの防具にするか(震え声)』
『チッ』
シアが見ている目の前で美味しくいただけれるどころか骨の髄まで貪られ(R-18&R-18Gな展開になり)そうになったので、急いで防具をつけることにして、その中で割と軽めで防御力がある『戦鬼』にした。
……狭間の地では何も言われなかったが、そういやこっちではユエと言う名の不穏因子がいたことを完全に失念していた。
それで、シアの話をまとめると
樹海の奥の亜人国【フェアベルゲン】でシアを含めたハウリア族は暮らしていた。ハウリア族は亜人族の中でも立場が低く、他の亜人族からは格下だと見られているとのこと。
そんな中でハウリア族の間にある日、亜人族に備わっていない筈の魔力を持った異端児が生まれた。これこそシアであった。
さらに、シアは固有魔法〝未来視〟を持っていたシアは、ハウリア族の手によって秘匿されていた。
だけど些細なことでそれがバレてしまい、一族総出で北の山脈に向かわざるを得なかったと。
しかし不幸は連続して、樹海を出てすぐに帝国兵に見つかり、必死に逃げた所ライセン大峡谷に逃げ込んだ。だがそこでもモンスターに襲われて今に至る……と
「お願いです。私たちを助けてください」
「良いよ、早速そこまで案内してくれ。ユエもついてきてくれるよね?」
「……浩介が言うなら」
迷わず即答した俺にシアは仰天とした表情を見せた。そしてすぐに調子を取り戻すと背中から強く抱きしめられた。……言っては何だが、その年齢に不相応な程に実った二つの果実が鎧越しとはいえ、俺に押し付けられ「浩介?」おっと俺の死が近づいたようだ。参ったね☆
「……私の方が抱き心地は良いし」ギュー
「ふふーん!私の方が胸は大きいのですよ!本当に抱き心地が良いのはどちらですかね?」ギュー
「アァ!?」
「ヒエッ」
「ハァアアアア……!(畏怖)」
「ブルル(お労しや我が主)」
すっかり調子を戻したというか、調子に乗り始めたシアに対して瞳を濁らせながらガチの殺気をぶつけたユエとの間に挟まれた俺。何だこの板挟みは……(畏敬)
……心なしかシアの俺を見る目がその……病む三歩手前というか、そんな気配がしたような……?まぁ、いいでしょう(お寿司フォース)
「……」
◆◆◆
「そ、そういえば!御二方は魔力を直接操れたり、固有魔法が使えるのですか……?」
「とは言っても、主にユエなんだけどね」
「どやぁ」
「……ぺったんこ」
「殺す」
「ヒエッすいません!失言しましたぁ!!」
「なぜ地雷の上でタップダンスなんかするのだ……これが分からない」
トレントに乗ってから暫く経った頃、俺たちはシアの案内の下、残りのハウリア族のいる方向に向かって行った。
するとシアがなにやら神妙な声で俺に尋ねてきた。
「……浩介さんは、私達の家族を助けて下さるの……ですよね」
「うん、そうだよ」
「あの……こう言ってはなんですが……何故、あっさりと引き受けてくれたのですか……?それに……私は亜人ですよ……」
「あぁ……」
まぁ、あんなにあっさりと自分の家族を無条件で助けてくれると言われても逆に心配になったか……そう考えた俺は、自分の心をそのまま伝えた。
「……俺はとある場所で、王をやっているんだ」
「うえっ!?浩介さん王だったんですか!?」
俺は脳裏に、
「……俺はそこで、君のような亜人の助けを得たんだ。……皆、皆、良い人たちだった。俺も何度彼らの力を借りたのか分からない位には……返しきれない恩があった……何度心が折れそうになったか、でも、彼らの助けが無かったら間違いなく俺は正気を保てなかった」
「私が……もしそのような人達じゃなくて、裏切ってたりしたら……どうするつもりだったのですか……?それでも今回のように助けてくれるのですか?」
俺は断言する
「助ける。それが裏切りだろうが、何だろうが。俺は手を差し伸べる、最後の最後まで」
「……浩介さん」
「だから安心して、君の一族も、君も助ける」
「……はい!」
「……邪魔が増えた」ボソッ
◆◆◆
それから数分後、トレントに揺られていた俺たちの耳に悲鳴と怒号が聞こえてきた。その声のする方向に目を向けるとそこには、ウサミミを生やした人影が岩陰に逃げ込み必死に体を縮めていた。
あちこちの岩陰からウサミミだけがちょこんと見えており、数からすると二十人ちょっと。見えない部分も合わせれば四十人といったところか。
そんな怯える兎人族を上空から睥睨しているのは、奈落の底でも滅多に見なかった飛行型の魔物だ。姿は俗に言うワイバーンというやつが一番近いだろう。体長は三~五メートル程で、鋭い爪と牙、モーニングスターのように先端が膨らみ刺がついている長い尻尾を持っている。
「ハ、ハイベリア……」
肩越しにシアの震える声が聞こえた。あのワイバーンモドキは〝ハイベリア〟というらしい。ハイベリアは全部で六匹はいる。兎人族の上空を旋回しながら獲物の品定めでもしているようだ。そしてその内の一体が狙いを定めて襲い掛かろうとしていた。
「こ、浩介さん……」
シアが襲われかけている同胞を助けて欲しそうに俺に声を掛けるが、既に準備は出来てる。覚悟はいいか?俺は出来ている
「リュウジクンガワガテキヲクラウ!」
「リュウジくんて誰ですか!?」
『黒弓』の連続射撃で放たれた矢は六本残らずすべてハイベリアに命中し、絶命した。ハイベリアはまるで蚊のように地面に落ちていった。
(ちっ……何も落とさなかったか……)
「みんな~、助けを呼んできましたよぉ~!」
「「「「「「「「「「シア!?」」」」」」」」」」
「……マジでウサミミだらけなのな……」
「……ちょっと不気味」
そしてシアの父親らしき人物が出て来て、シアの無事を確認しているようだ。……なにやら仕切りに視線を感じると思ったら、老若男女問わず俺に視線を向けていた。
「あれは……帝国兵……?」
「違う!あれは白馬……?の騎士様だ!」
「トレントを白馬と言うにはまぁ無理があるな」
「……同感」
そんなことを話していると如何やら一頻り話が終わったようで、シアの父親が近づいてくる。
濃紺の短髪にウサミミを生やした初老の男性だった。はっきりいってウサミミのおっさんとか誰得だこれ。……一部の層には人気があるかと考えていると
「浩介殿で宜しいか? 私は、カム。シアの父にしてハウリアの族長をしております。この度はシアのみならず我が一族の窮地をお助け頂き、何とお礼を言えばいいか。しかも、脱出まで助力くださるとか……父として、族長として深く感謝致します」
そう言って、カムと名乗ったハウリア族の族長は深々と頭を下げた。後ろには同じように頭を下げるハウリア族一同がいる。
「気にしなくていいですよ。貴方の娘さんの頼みなので」
「おぉ……シアの言っていた通りだ……」
「それで……物は相談なのですが……」
そう言って俺は樹海への案内をカムに頼み込んだ。すると案内自体はできるが、その為には他の亜人族の許しを得なくてはならないと言われた。……うーむ。
(どうすっかな……確か原作では……どうだったっけ?)
大分自分の記憶が摩耗していたことに気づかされた所で一先ず、何とかすると伝えた。
(……最悪拳を行使するか(脳死)……待てよ、『誘惑の枝』があるか……(天啓))
「浩介……いざとなれば私が何とかする」
「……それ多分皆死ぬよね?ユエ?」
「……浩介以外要らない」ハイライトオフ
「さぁ行きましょうか皆さん(震え声)」
俺は現実逃避をするかのようにハウリア族の先頭に立ってライセン大峡谷を抜け出すことにした。ハイライトの無い瞳で淡々と言ってのけたユエが怖いからではない。……そうではない(大嘘)
トレントにレーズンを食べさせて、トレントをひっこめた俺は歩くことにした。その隣にはユエが陣取っていた。
「ふふふ……」
……ハイライトが消えかけていたのはユエだけでは無かったことを思い知ることになったのは、まだまだ先だった。
さらに数十分後
「あの……まだ帝国兵はいますかね?」
シアが谷の先を見据えて不安そうに俺に話しかけてきた。……ユエの反対側に陣取りながら。ホいつ間に!?
「まぁ、いるだろうなぁ……」
「そ、その、もし、まだ帝国兵がいたら……浩介さんは……どうするのですか?」ギュー
「話し合い(物理)で分からせるか、拳(物理)で分からせるかの二択だな」
「浩介、それどっちも同じ。あとそこの駄ウサギ邪魔」ギュー
「へぇ~……だったらユエさんが離れたらどうですか?」
(……俺まーた何かしたか)
そんなやり取りを繰り返しているため、一旦ユエに腕を差し出す、そしてユエが俺の腕に噛みついて血を吸い始めた。そしてユエの表情に安らぎのような表情が見られた。
(ふぅ……一先ず安心……ッ!?なんだ……!?このプレッシャーは!?発生源……は……)
「……」
(ま……まさか……!?そ……そのようなことがあり得るのか……!?)
横目にシアを見ると、そこには薄目でありながら圧を掛けてくるような表情をしたシアがいた。
Q,ば……馬鹿な!?一体俺が何をしたっていうんだ?!
A,シアの望む言葉を掛け、更に襲われかけていた家族を迅速かつ無傷で助け出して、尚且つシアを全肯定して『君を守る』と言ったからです。
(……マジで俺、体の部位を分割されて所有されかねないぞ……あ、死ねるから復活するか!)
違う、そうじゃない。と清水の声が聞こえた気がするが……気のせいか
◆◆◆
シアside
(何ででしょうか……浩介さんの腕に噛みついて、光悦な表情をしているユエさんを見ると……ムカムカします……)
私と家族を助けてくれた騎士こと、浩介さん。
私がみっともなく助けを求めていた所に駆けつけて、あのダイヘドアの頭部を二つ同時に撃ち落としたあの姿に私は見ほれていました。その姿は紛れもなく『英雄』と形容するに相応しかった。
いざ浩介さんと話してみると、とても気さくで私の話を真剣に聞いてくれて相槌も打ってくれたりと好青年な感じがしました。
……そして浩介さんはここではない世界で『王』をしていると聞いて、納得しました。彼からは王の器量も風格も感じ取ることが出来ました。そして浩介さんからここでは差別の対象になっている亜人の助けを得て王になっているとだから今でも彼らに感謝をしていることを聞いて思わずこう思ってしまいました。
羨ましい
あの優しくて、誰とでも隔てなく、接することが出来るあの王に仕えることが出来た方たちはどれだけ幸せだったのか
私は酷く、その亜人達の事が羨ましくなってしまいました。私も彼の王に仕えたかった……浩介さんが語ったその旅について行きたかった……!例えどんなに険しい旅だったとしても……
……私は悪い子なのでしょうか?
浩介さんのそばに居るユエさんが、浩介さんに抱き着いているのを見ると……つい引きはがしたくなってしまいます……
私の中に黒い何かがうずめき始めている
私は……あの人に仕えたいと……所有物になりたいと……亜人としての本能が、今も私を突き動かそうとしています。
あぁ……シアは、シアは、仕えるべき主様を見つけ致しました♡
忠誠心MAX従属願望ヤンデレの完成です。
……どうしてこうなった?
褪せ人様は亜人族だろうが獣人だろうが、何だろうが助けを求めていたら声を掛けるどころか全部解決()までしてくれるので大分質が悪いですね……
この褪せ人様は、亀助けて竜宮城に行ったら乙姫達の悩みを全部解決して帰ってくるようなタイプです。
オリジナル侵入者(出るのはだいぶ後又は予定)を出しても良いですか?
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良いですよ
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うーん
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ここにラニ様の「神殿」を建てよう