シンボリルドルフと壊れたトレーナー   作:宮秋

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ルドルフのおやつタイム

午後4時、俺が仕事を終わらせて生徒会室に遊びに行く頃にはルドルフも同じく仕事を終わらせていることだろう。

 

 

「胸に残り離れない苦いlemonの匂い、雨が降りやむまでは帰れない〜、切り分けた果実の片方の様に〜♪」ガチャ

 

「やあトレーナー君、今日はご機嫌だね?」

 

「というわけで、切り分けた果実を持ってきました」

 

 

俺はルドルフに近づくと机の上に箱を置き開封する。中に入っていた大量の果汁グミの見て会長様は目を輝かせている、

 

 

「ほら、食えよ」ガサッ

 

「頂こう!いただきますっ!」

 

 

ルドルフはグミを両手に一つずつ持ち口に放り込む。

 

 

「どうだい?美味しいかい?」

 

「ああ!最高だよ!」

 

「本当お前って安い女だよな」

 

「むぅ、少しトゲがないか?」

 

 

まあそんな所が可愛くてしょうがないんだけどな。

 

 

「!?んぅ……ッ!!」

 

「あ、それ酸っぱいやつ」

 

 

口に入れた瞬間悶える会長様を俺はスマホで撮影する。後で写真にしてからかう為だ、ざまあみろ。

 

 

「お味は如何でしょうか?シンボリルドルフさん?」

 

「く、悔しいな……。だがまだ甘いものは残ってるさ!」

 

 

そう言うなりグミを食べ続けるルドルフ。俺はその姿を横目に紅茶の準備をする。

 

 

コポポポポ…

 

「なあ聞いてくれよ、この前に身内にポテチを袋のまま粉々にされてさ、それ食ったんだよ」

 

「ふむ……興味深い話じゃないか。一体何が起こったんだい?」

 

 

俺はティーカップを置くと同時に話しだす、この話をすれば必ず乗ってくると確信していたからだ。俺は虚ろな目をしながら答える

 

 

「それがすげぇんだぜ、虚無感が…」ボソ

 

「……それは辛いだろうな、だがその感情は決して無駄ではないぞ」ウンウン

 

「そっかぁ…ありがと」ボソ

 

 

俺が話す内容は大抵くだらない事だと分かっている筈なのに真剣になって聞くあたり、彼女は優しいと思うし可愛いとも思う。

 

 

「まあ要するに歯ごたえが食事の満足度を変えるってこった、間違っても歯は失いたくないな」

 

「私だってそんな経験したことはないぞ……。だが歯医者に行けとは言わない、歯磨きを使う事をおすすめしたいかな、私は毎日使ってるよ?」フフン

 

 

自慢気にする皇帝様。でも多分そういう話じゃないですよねー? でも話には乗るけどな。

 

 

「まあ言うて俺は定期的に歯医者行って掃除してもらってるよ、歯磨きしてても上手く磨けない事があるからな」

 

「歯磨きは磨き方が重要…と」

 

「今のダジャレか?」

 

 

俺は真顔で言うと流石の会長様の顔にも焦りが見えてきた。あ、またハズレ引いた。

 

 

「他にも朝起きたらすぐに歯磨きまたは妥協してうがいをするのも重要だったり、歯ブラシを使う前はよく洗うとかもあるな」

 

「ほう、それはどうしてだい?」

 

「両方とも衛生的に悪いからって意味かな、ちなみに口臭には電動舌ブラシが有効だぞ」

 

「なるほど、よく覚えておこう」コク

 

「ちなみにルドルフの食ってるそのグミ、一応コラーゲンが含まれているとは書いてあるが、あれは食べると分解されてしまうんだよ、カロリー増し増しってこったな」

 

「むぅ、そうだったのか」

 

「つまり今俺はルドルフに食わせたことを後悔している」

 

「この流れ前にも見たような…」

 

「というわけでトレーニング増し増しね、断ったらその胸削ぎ落とす」キリッ

 

「あ…ああ」

 

 

真顔を保とうとしているのが分かる程に引きつった笑顔を浮かべながら俺を見てくる、そんな表情すら可愛くてしょうがないのだが。ここは少し変化球を…

 

 

「安心しろ俺は胸の無い子の方が好みだ」

 

「君は何を言っているのだ!?……ん?いや、ちょっと待ってくれ……つまり私はタイプではない?」

 

「別に気にしなくてもいい、俺は胸より尻派だ」

 

「尻派!?……ふーん…」

 

「正直男の尻には目を見張るものがある、触っても合法だし」

 

「……??」←宇宙猫

 

「ちなみに掘られたこともある、あれは痛かった」

 

「えっ……ちょ……!?トレーナー君!!それ……それどういうことだい!?」ガタッ

 

 

急に大きな声を出したと思った次の瞬間には机に乗り出してきた。いや近すぎですわよ。

 

 

「いやそのままの意味だよ」

 

「嘘だろ……?あ……あんな……!うそだ……うあぁ……うっ、ぐすっ……ああ……」ボロボロ……

 

 

なんで泣いたんですかね?まあ大体察しましたが。しかし泣きながらも必死の形相な会長様もなかなか良いもんだな。

 

 

「そんな……トレーナー君の処女は私のものだと思っていたのに…」ボソッ

 

 

聞こえてんぞこの変態野郎め!

 

 

「なあルドルフ……?」

 

 

俺は立ち上がって彼女の肩に手を置く、ゆっくりと振り返るルドルフ、俺は少し慎重な面持ちで伝える。

 

 

「せっかくだからあの歌の最後を教えてあげる」

 

「え……?」

 

 

俺は息を大きく吸い込み歌い出す、これはルドルフが知っているのかは知らない。

 

 

「今でも貴方は私の光ー♪」

 

「もう少し時と場合を考えてくれれば心に響いたのだが…」

 

「結構辛口だね、それ食ったらトレーニング行くよ」

 

「はい……。でも……ありがとう……。」

 

 

その後、2人で一緒に歯を磨いて練習に行った。

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