好き放題してた市長ですが、気が付いたらイカダで漂流していました   作:ひいちゃ

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さぁ、いよいよArk編に入っていきますよ!

主人公に次々と、この島の洗礼が……!


漂流5日目

「なんでこんなところに恐竜がいるんだよ!?」

 

 漂流の末たどり着いたこの島で、元・悪徳市長の俺はそう叫びをあげていた。

 

 獣や食べられそうな植物がたくさんあって、確かに暮らすには問題なさそうだ。しかし、この島にはそれ以上の問題があった。

 

 空をプテラノドンが飛んでいる。陸を見たことあるものの他、見たことのない恐竜たちが闊歩している。おや、あれはアンキロサウルスじゃないか? 確かアンギラスの素になった……。

 

 って、そんなことはどうでもいい!

 

 この島は恐竜が支配している島だったのだ!!

 

「こんな島に住めるか! 俺はイカダでこの島を出るぞ!」

 

 この島ではおそらく人間は恐竜の餌に過ぎないだろう。いくらイカダサバイバルを潜り抜けてきた俺でも、これは無理ゲーだ!

 

 そう言い捨て、俺はイカダに戻ろうとするが……。

 

「ああああ……」

 

 俺は崩れ落ちた。いつの間にか、イカダははるか沖へ流されてしまっていたのだ。

 

 あぁ、神よ……。あんたは俺に、この島で暮らせというのか?

 

* * * * *

 

 イカダは流され、俺にはこの島で暮らすしか、道は残されていないらしい。

 

 仕方ない。決心しよう、腹をくくろう。え、太すぎてくくれないって? やかましいわ!

 

 何はともあれ、まずやることは一つ! ねぐらを作ることだ!

 

 残念ながら、斧とかのグッズはイカダと一緒に流されてしまったので……。

 

「素手かよ。手が痛いよ……ってあれ?」

 

 神様のチートによるものなのか、イカダサバイバルで鍛えられてきたからなのか、木を全力で殴りつけても痛くないし、傷一つつかなかった。そればかりか、一撃で木を粉砕し、木材にすることができた! どんだけ強靭なんだよ。

 

 だけど、いける! 疲れる問題はあるが、これならなんとかいけるぞ!

 

 それから俺は無我夢中で木を素手で切り倒して、木材を確保していった。

 そして、十分に木材がたまり、ではどこにねぐらを建てようかと海岸をうろついていると……。

 

「おや、あそこに何かいるぞ!」

 

 海岸の向こう側に大きな恐竜がいるのを見つけた。あれは知ってるぞ。確か……トリケラトプスじゃないか?

 

「うわー、ちょっと感動するな」

 

 この島に取り残された時には絶望してたけど、本物の恐竜を間近で見られたことは嬉しいかもしれない。ちょっと近づいてみてみよう。

 俺は好奇心にあらがえず、トリケラトプスに近づいていった。って、待てよ。

 

「トリケラトプスって肉食じゃないよな? ちょっと待てよ大丈夫か?」

 

 肉食獣だったら即アウトだ。

 

 だけど幸いながらに、近づいても襲われることはなかった。

 

「うわー、感動があるな」

 

* * * * *

 

 俺は一時間ぐらいの間、トリケラトプスの雄姿を愛で続けた。さて、と……。

 

「そろそろ寝床作らないとな。暗くなる前に寝床を用意しろとディスカ〇リーチャンネルの人も言ってたし」

 

 今は夕方。急がないと、寒くてこごえ死んでしまう。俺は大急ぎで木材を集めて、これまた大急ぎで簡素な家を作り始めた。しかし……。

 

「うわー、ほんと馬鹿なんだから」

 

 このとんでもない島に住むことになって、気が動転していたらしい。完成した家は、四方を……ドアに囲まれた家になっていた!

 

「なんという致命的なミス……でも仕方ない。これに住むか」

 

 と、そこで後ろから恐ろしい雄たけびが聞こえた!

 

「うわっ、な、なんだ!?」

 

 後ろを見ると、また別な恐竜が、近くを通り過ぎていくところだった。

 

「あー、びっくりした。でも楽しいかもな」

 

 さて、それじゃ飯でも食べるか。でも、何を食べよう……?

 

 そう思って、これまでの採集で拾ったものを広げてみる。色々なベリーがたくさんあった。これならいけるかも。

 

「うおおおおお!!」

 

 そして俺は手に入れたベリーをむさぼり食った。サバイバルで、こんなにたくさんものが食べられることってめったにないぞ!

 

 でもそれは甘かった!

 

「な、なんか眠く……」

 

 い、いかん、ここは家の外だぞ! こんなところで寝たら恐竜の餌になっちまう! 寝るなら家の中で……。

 でも、睡魔は容赦なかった。俺はその場で昏倒してしまったのだった。

 

* * * * *

 

 そして翌朝、俺は砂浜で目を覚ました。幸いながらに、恐竜に食べられることはなかったらしい。

 

「どうやら、麻酔効果のある悪い木の実を食べてしまったんだな……。くそー、油断していた……」

 

 恐竜が闊歩するとはいえ、サバイバルにはぴったりな環境だっただけに、こんなトラップが待ち受けているとは思わなんだ。これからは食べるものには気を付けよう……。さて、と。

 

 (劇薬がまじっていたが)食事と、(強制的な)睡眠をとった俺は、改めて、この周辺を探索してみることにした。

 

 簡単な木製の槍を作り、それを手に進んでいくと……。

 

「おや、あの恐竜はなんだ?」

 

 とさかを持つ、人間の二倍の背丈を持つ恐竜が目の前を通り過ぎていった。

 俺は目の前に見たことのない恐竜が現れたことに感動し、その様子をずっと、ぼーっと見守っていた。ぼーっとしすぎて、背後から脅威が近づいてくることに気づかなかった。

 

「あれ、ちょっと待って!? 見とれてたら死んでるー!! なんでや!?」

 

 俺は背後から迫ってきた恐竜に食い殺され、そして復活して、あの家で蘇ったのだった。

 

 知らぬ間に神様から復活チートをもらっていたからとはいえ、俺はいきなりこの島の洗礼を受けたのだった……。

 




本編でも述べられてる通り、主人公はこの島に漂流してきた時に、殺されても復活するチートをもらってますww

そうしないと、動画本編でのあの死亡ラッシュを表現できないからね、仕方ないね。

次回もお楽しみに!
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