オラリオの花剣士   作:リコルト

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どうも、初めまして!作者のリコルトです!
就活の息抜きで得意な花言葉で新作を作らせて頂きました!学業や就活の関係でなかなかすぐには投稿できないことが多くなりますが、極力投稿していこうと思いますので、拙い作品ではありますが、見ていただけると嬉しいです!

それではプロローグをどうぞ!


プロローグ

 

 

 ーー迷宮都市『オラリオ』

 

 

 大陸の最西端にある都市の一つで、名前の通り迷宮(ダンジョン)を保有している世界唯一の場所とされている。

 

 迷宮には地上とはレベルが違うモンスターで溢れており、危険は数知れず。普通の者でなら、そんな危険な環境に飛び込みたくはないと考えるだろう。

 

 しかし、迷宮にはそこでしか採れない素材等が存在する。そういった素材は、地上で高く取り引きされ、瞬く間に富を得ることが可能なのだ。

 

 また、中には富ではなく、名声を手にするために迷宮に挑戦する者達も少なくはない。未だ迷宮は知らない部分が多い未知の領域。そんな未知の領域を開拓すれば、その者の名は永遠に刻まれるだろう。

 

 そんなハイリスク・ハイリターンが存在する都市ーオラリオには、日夜多くの人々が集まり、世界で最も熱い都市と呼ばれている。そして、その地に住まう神々の恩恵を受け、迷宮に挑む人々のことを世界は

 

 

 

 『冒険者』と呼んだ。

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――

 

 

 誰も寄せ付けない圧倒的な実力を持つオラリオ最強派閥であったゼウスファミリアとヘラファミリア。

 

 その二大派閥が最後の三大冒険者依頼である『黒竜』の討伐に失敗し、壊滅してから八年が経過した。

 

 

 ゼウスファミリアとヘラファミリアの壊滅は、衝撃的だった。それは社会というものが大きく覆ってしまうのではないかという不安を覚えさせ、実際にそれは具現化してしまった。それが『暗黒期』だ。

 

 圧倒的な実力を持つ二大派閥は、オラリオに潜む悪を抑圧していたのだが、その抑圧という蓋が無くなれば、答えは言うまでもない。悪は再び活動を再開し、暴走を始めた。オラリオの治安は大きく荒れ、悪に怯える日々が続いていた。

 

 しかし、時が経ち、新たにオラリオを象徴する派閥として新たにロキファミリアとフレイヤファミリアの二大派閥が頭角を現す。ゼウス・ヘラに代わる新たなファミリアの時代は、暗黒期の最盛を終わらせた。

 

 

 と、同時期にオラリオでは新たな形のファミリアが生まれる。それは富、名声ではなく、『正義』を追い求める治安維持を目的としたファミリア。

 

 有名なのは、真面目な気質な眷族が数揃う実力派集団である『ガネーシャファミリア』が挙げられるだろう。その実力は俺も知っているし、信頼に足るものだ。そして……少数精鋭の乙女達のみで構成された新興ファミリアである『アストレアファミリア』。ここ数年で大きく力を付け、『正義』に対する姿勢はどのファミリアにも負けていないだろう。

 

 

 

 だが、俺はもう一つ知っているファミリアがある。

 

 

 あのファミリアは、誰よりも『暗黒期』という荒れた時代を危惧し、『闇派閥』の撲滅とオラリオの再生を掲げ、オラリオの治安維持活動と迷宮攻略に積極的に動いた。その結果、『闇派閥』は数を減らし、迷宮から得られる物資はオラリオの経済を明るい方向へ動かすことに成功する。その活動は、どのファミリアも見習うべきだと思われていた。

 

 

 

 しかし、それは叶わなかった。

 

 

 

 なぜなら、そのファミリアは壊滅したからだ。

 

 

 

 積極的な治安維持活動と街を潤すための迷宮攻略。これが壊滅した原因となった。そのファミリアの副団長を指揮官とし、ある闇派閥を壊滅させる作戦を実行したのだか、闇派閥の道連れ覚悟の罠により副団長を含めたファミリア全員が死亡。

 

 

 そのファミリアの生き残りは同時期に、オラリオで急激に不足していた深層素材の解毒草を採りに行っていたファミリア随一の実力者だった()()のみとなった。

 

 

 この事件により、『闇派閥』の撲滅とオラリオの再生というマルチタスクは、ファミリアを滅ぼす不相応なハイリスクな行いとして、教訓として、伝わった。

 

 

 その結果、普及する筈だった『闇派閥』の撲滅とオラリオの再生を両立させる理念は、ロキファミリアやフレイヤファミリアといった並々ならぬ実力を持つファミリアが、オラリオの象徴として行うのみ。

 

 大抵のファミリアが、冨や名声のためにと迷宮に挑戦し、街の荒れた様には目を向けない。それにより迷宮でしか取れない素材でオラリオで潤ったことは良いかも知れないが、その利益は闇派閥にも流れているのは言うまでもない。

 

 一方で、『闇派閥』の撲滅のために積極的に動けるのは……本当に指で数えるだけしかいない。あまりのアンバランスさに嘲笑してしまう。

 

 

 なぜ、そんなに知っているかって?

 

 

 

 

 それは、俺がそのファミリアの()()だからだ。

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

 オラリオ南西に位置する第六区画。

 

 

 

 

 都市外から多くの商人が集まり、様々な商館や市場が広がるオラリオの経済の要であり、魔石製品やダンジョン由来の物品、都市外や諸外国の産物が売られる交易場が広がっている。

 

 目新しい物が多く売られており、商人だけでなく、観光客も多いオラリオでも賑わいがある場所なのだが、その大通りに面して一店のフラワーショップがあった。

 

 

 店の名は、『花の神(アンテイア)の庭』

 

 

 外装はレンガ造りのシンプルな茶色い五階建ての建物となっており、一階のみで商品となる花が売られている。五階は屋上だろうか、花を育てるビニールハウスのようなものがあり、オープンな場所が広がっている。

 

 一方、店の内装はかなり華やかで、多種多様な形や色がある花で溢れており、それを目当てに多くの女性客が店を訪れ、繁盛している様子。そんな女性溢れる店の中で、紫陽花柄の羽織を着た淡藤色の髪の青年が、たった一人で接客を行っていた。

 

 

華陽(かよ)さ~ん。夫に感謝の気持ちを込めたブーケを送りたいのですが、何か良いのありますか?」

 

「おっ、リネアさん。じゃあ、白いダリアとピンクのガーベラの花でブーケを作りましょう。二つの花には感謝の気持ちが込められてますからね」

 

「では、それでお願いします!」

 

 リネアという女性客の要望が固まると、淡藤色の髪の青年は慣れた手付きで、白いダリアとピンクのガーベラでブーケを作り、その完成した姿をお客に見せる。

 

「わぁ~!すご~い!流石は華陽さんっ!」

 

「気に入ってくれて良かったです。じゃあ、お会計は700ヴァリスですね」

 

 会計を済ませると、ブーケを持ったリネアという客はブンブンと手を振って、『また来ま~す』という声を残して、店を後にする。

 

 しかし、一人の客が去ると、次のお客様の要望のために花を準備し、華陽という青年は次のお客様の接客をすぐに始めた。

 

 

「いらっしゃいませ!本日はどういった花を?」

 

 

 

 ―ハナミヤ・華陽―

 

 

 かつて、『闇派閥』の撲滅とオラリオの再生に尽力した『アンテイアファミリア』の団長にして、最後の生き残りとなってしまった青年。

 

 

 仲間を失い、主神もいないオラリオで、彼がやるべきこととは、何なのか―――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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