まだ小学生にもなってないころ、よくあるファンタジーのアニメに憧れて、棒切れ持って走り回ってた。
2022年。俺が14歳の年に、人類は初の完全な仮想空間を実現した。
俺はその事実に期待が止まらなかった。
とこまでも駆けて、剣を振るって、ここでなら俺でも英雄になれるかもしれないと思っていた。
あの、絶望のチュートリアルに立ち会うまでは。
2022年、人類は完全なる仮想空間を実現した。
今日がその初の大型ソフトであるソードアート・オンライン、通称SAOのサービス開始の日である。
時計が約束の時刻を示す。
俺はすぐさま目をつぶり、あらかじめ被っていたナーヴギアの感覚を噛み締めながら合図を出す。
「……リンクスタート!」
ベータテスターではないが、十分な下調べはした。まずはソードスキルの習得だ。
そんなことを考えつつ、目を開けるとそこには…
世界が、広がっていた。
「すげぇ…!これが本当に仮想世界かよ!!」
俺、開入 皆渡(あきいり かいと)、
こちらの名前では名前の入り口感がすごいからhairuという名のプレイヤーはVRデビューしたのだった。
しばらく最初の町である始まりの街を歩いてると、走り回っているプレイヤーを見つける。
追っかけてるプレイヤーは、恐らく俺と同じことを考えているのだろう。
俺は、彼らを追いかけるために仮想の、しかし確かな地面の感触感じながら地を蹴り、この世界を駆け始めた。
「その迷いの無い動き、あんた元ベータテスターだろ?」
そんな会話をしてるなかに突っ込む
「俺も、教えてくれるとありがたい。」
控えめに声をあげてみる。
「俺、クライン」
「俺はハイル。」
「俺は…キリトだ。」
どうやら、お眼鏡にかなったらしいな。
それからしばらく最初の雑魚イノシシで練習した。
自分以外力を感じたら、撃つ。
「これ面白いなぁ!」
そう言って片手剣用ソードスキル「レイジスパイク」を撃つ。
「そうは言ってもよぉ…」
最初はこう言っていたクラインだが、何かピンときたようで、次の一撃で「リーパー」を繰り出していた。
「よっしゃあ!狩って狩って狩りまくるぜぇー!」
「おうよ!」
「あんまり奥に行くとレベル帯変わるぞー」
そんなこと聞き入れもせずに俺たちは草原のイノシシというイノシシを倒しまくった。
「ぜぇ…、ぜぇ、…、もぉ無理だぜ俺ァ」
そう言ってクラインが寝転ぶ。
「普段運動してないんじゃないのか?仮想世界じゃ疲労は感じないぞ」
と、俺が言うと、
「いや、精神的な問題だろう。わかるよ。」
キリトはピンピンしてるがカバーする。
それを見てクラインが
「お前さん、相当ハマってんな。」
と苦笑いする。
「正直、ベータテストの時は寝ても覚めてもSAOの事ばかり考えていたよ。この世界は、コイツ一本でどこまでも行ける。」
「わかるよその気持ち。俺はベータにはいなかったけど、この筆舌に尽くしがたいワクワク感は収まることはないって、わかる。」
「だろ!」
そう言ってキリトは眩しく笑う。
「まだ続けるか?」
と、キリトが聞くと
「もちろんよ!と言いてぇけど、腹減ってよ…」
クラインが腹の虫をならす
「夜何食うの?」
興味本位で聞いてみると、
「17時半に熱々のピザを予約済みよ!」
「ははは、そか。」
「じゃあな、クライン。」
キリトが少し寂しそうに言う。
そうしてクラインがログアウトしようとする所で、ようやく俺たちは違和感に気付く。
「ログアウトボタンがねぇぞ?」
しかし、気付くには遅すぎたのだ。
デスゲームの火蓋が、切って落とされようとしていた。
読んでいただきありがとうございます。
一日ボウズです。本当に名前の通りなので、感想くれると励みになります!
よろしくお願いします。