レッドリボン軍を立ち上げたドクター・ゲロは、その立場を使って様々な兵器を作っていた。ドクター・ゲロは個性マウス計画を考案し、他者へ新たな個性を付与することに成功する。
そしてとんでもない速さの宇宙船を創り上げたゲロは、子供を6号に任せてクローン達と共に宇宙へと飛び去った。
遥か遠い宇宙の先で、ドクター・ゲロは未知の細胞を発見するのであった……
デッデデ♫デーデデデデデーデデーン♫デデン♫
おかえりドクター・ゲロ! 研究のキモはラッキーセブン!?
デブリに紛れた細胞片を発見してから実に3ヶ月もの期間が過ぎた。あれから更に詳細に調べたが、細胞は地球上のどのデータベースにも確認できず、類が近いであろう生命まで推測することは不可能だった。
明らかに、地球の歩んできた歴史の外側に位置するものだった。尤も、あれから周囲を根こそぎ調べても新たな細胞は入手できず、挙げ句道を辿ろうとしても細胞自体の漂流した距離が遠すぎるせいか、その出処を断定することはできなかった。
その代わりと言っては何だが、その細胞の完全な培養に成功した。最初は1μm程度であった細胞片は、今や米粒大程の大きさになった。培養成功から二週間でこの成果である。
どうやら細胞自体の生命力も尋常でないらしく、この肉片だけの状態でも時折痙攣するような動きを見せている。一瞬フリーザ一族やそれに近い類なのではと検査にかけてみたが、遺伝子が覚えていた形状は人の様な体に奇妙な大きさの頭が乗っているという、この個性社会ではそう珍しくもないタイプだった。
だがしかし、それでもこの細胞には個性因子は確認できなかった。つまりは、個性によらない超能力(身体機能を超能力というのは語弊があるが)というわけだ。
この細胞を使えば、宇宙からの侵略者という……まあ、サイヤ人編とフリーザ編を合わせたようなものが出来るだろう。
サイヤ人編からは規模が宇宙スケールになったり、スカウターによる戦闘力や宇宙人の証明にもなっていた。そして戦闘力といえば欠かせないのがフリーザだ。明確に表された強さの指標の中で、当時4万相手にハラハラしていた読者の前で明かされるフリーザの戦闘力。「わたしの戦闘力は53万です」は「戦闘力…たったの5か…ゴミめ…」に並ぶ戦闘力によるインパクトを与えた名シーンだ。
何故自前で用意せずにわざわざこんな辺境の銀河にまで来ているのか。それはドラゴンボールを忠実に再現したいから、などという個人の感情によるものではない。
いや、勿論それもあるのだが、本当の狙いは地球に存在しない生命であるということだ。この船に搭乗しているアンゴルやモア達のように、外見的特徴を地球外生命体にするのは簡単だ。だがしかし、わたしのクローン技術はあくまで1を10にも100にも増やすものであり、0から1にする技術ではないのだ。
地球で手に入れることのできる細胞では、解析された際に人間として検出されてしまう。それではただの異形型個性の敵集団と扱われかねない。故に、こうして宇宙産の細胞を得たことは新たなステージへの足がかりとなるだろう。
まあ、本格的な研究を行うにはまだまだ時間がかかるが、RR軍すら滅んでないのだ。そう急ぐこともあるまい。
あとは、色々な星から資源を回収していった。流石手つかずの宇宙といったところで、地球では入手困難なレアメタルや、希少性の高い有機素材などが山程手に入った。更に、地球にない鉱物や特殊資源なども確認できたのは喜ばしい限りだ。
中でも、鉱物とゴムのいいとこどりのような新物質を入手できたのは僥倖だ。その弾力性からわたしはこれを超質ラバーと呼ぶことにした。
これを用いて、わたしはあるものを作ることに成功した。戦闘服、戦闘ジャケット。まあ、正式名称がわからないために名称はどれでもよい。フリーザ軍、サイヤ人の戦闘服と言えば分かるだろうか。
硬さも柔軟さも併せ持ち、その強度、伸縮性は共に地球の鉱物とゴムを大きく超えていた。当然並の銃器は愚か、現在わたしの有する中で最も殺傷力の高いプラズマレーザーでも完全に貫通するには至らない程の結果を残した。
デザインは原作を準拠し、肩当ての伸びたウイング型と帯状のストラップ型にした。色は複数用意したが、基本は白か黒だ。
宇宙人がいないのにその戦闘服だけが存在するというおかしな状態だが、開発が遅れるよりは全然いいだろう。それに、原作のものを再現できたということでわたしの意欲もどんどん湧き上がってくる。
…フム、こうしてはいられないな。スカウターはまだ難しいが、一般兵士の使っていた武器やヘッドギアのようなものでも作るか…。
ああ、当然、妻との時間もしっかりとるがな。
―――…
さて、宇宙旅行も9ヶ月目に突入した。6号に一年後に帰ると伝えた以上、そろそろ帰還の準備を進めねばな。
うん? その間の研究だと? わたしの行っているこれは現行の科学の域を超越したものだ。故に、並の人間、いや、本職の研究者ですら欠片も理解はできないだろう。わたしと対等に語らいたくばブルマかブリーフ、あるいは則巻千兵衛でも連れてくるのだな。
時間を合わせては妻との語らいを楽しんだり、降りられそうな星があるなら直接現地に赴いて地質調査や探索などを楽しんだものだ。ふふふ、重力の強い惑星が発見できたのは正直言って興奮した。
それで成果だが、まずあの戦闘服の量産に成功した。防御性能からわたしも着用してみたが妻にハッキリ似合わないと言われてしまったよ。
そしてフリーザ軍兵士が装備している手甲一体型の銃。こちらはエネルギーの理解が進んだことでプラズマやレーザーなどの誤魔化しではなく、純然たるエネルギー砲を撃つことが可能だ。原作ではナメック星人の宇宙船を貫通する威力を見せていたが、そちらの強度に関してはわからなかったので、この世界のレベルに合わせて鉄筋コンクリートの建物くらいなら貫通できる程度としておいた。戦闘に長けたプロヒーローなら余程油断しなければ対処は出来るだろう。わたしの目的はあくまで人造人間編の再現、その前フリの段階で全て滅茶苦茶にしては意味がないではないか。
因みに、エネルギーは折角だからと永久エネルギー炉で補充している。
それに、ある惑星を探索している際に、ミイラ化した動物のサンプルも手に入った。宇宙人ではないのが残念だが、そこは手を加えれば私の望む形状になるだろう。
あとは、メディカルマシーンに使える治療液が作成できた。試しに傷を負ってみたが、軽くかけるだけで瞬く間に傷が癒えていった。
今は小瓶ほどのサンプルだが、地球に戻った暁にはポッドの開発にも着手しよう。これはヒーローたちへのプレゼントのようなものだ。この世界はドラゴンボールではない。死んだ人間が蘇ることもないし、仙豆のように傷が癒え、かつ気力も全開するなんて都合のいい代物はないのだ。
だからこそ、宇宙船を制圧した際には是非とも使って頂きたい。わたしの人造人間編の前に主要人物に死なれてしまってはいけないからな。
目立ったものはこのくらいだが、未完成のものや実験途中のものを含めれば結構な数がある。
遅めの新婚旅行とはいえ妻も喜んでいたようだしよかった。わたしの年齢的に若者のようにイチャイチャとはいかないが、二人で過ごせる時間も久々に漫喫できた。
うむ、ではそろそろ地球に戻るとするか。航路を逆算、目的地を設定。これでよし。優秀なAIはこれだけで十分な成果を残してくれるし、機械の整備や雑用などはアンゴル達がいる。
わたしは安心して研究の時間に当てられるというワケだ。流石わたしだ。
〜〜〜
「あれが地球だよボミ……」
「…? はあ…」
「…………(通じないか…)」
〜〜〜
さあ、無事地球に降り立ったぞ! 当然衛星に捕捉されないよう電子的にも個性的にも隠しており、騒ぎも起こっていないことから見つかっていないと見ていいだろう。
6号には一年後に帰るといったが、予想より16日程早かったか…。通信が届く距離になった頃には送る時間すらなかったからな。出迎えがないのはしょうがあるまい。
いやそれにしても一年ぶりの地球だというのに、全然違和感はないな。宇宙船内を地球と同じ重力に設定していたからだろう。
庭や周囲の様子も機械で完璧に管理しているから変わりはせず、懐かしいままだ。
船から降り立ち、アンゴル達が研究資料や成果を運び出すのを眺めていると、ラボの入り口がウイィーンと音を立てて開く。
「お帰りになられたのですねドクター・ゲロさま。実に349日ぶりでございますね」
「6号か。しっかりやっているんだろうな」
「ええ、当然でございます。後ほど地球の情勢はお伝えしますが、今はどうか長旅の疲れをお癒やしください」
帰りの船では体力を消費するようなことは行っていないが……。まあ、宇宙空間ともあって常に肩肘を張っていたようなものだ。家のソファでリラックスするのもよかろう。
「ではドクター・ゲロさまと奥方様のよく好まれていたお茶菓子と紅茶をお持ち致しますね」
「ああ、頼む」
「ありがとう」
「いえ、わたしは人造人間ですから」
そう言って下がる6号をわたしたちは居間で待っていると、程なくしていい香りが鼻腔に届く。ウム、そう設計しただけあってわたしが淹れるよりも遥かに上手だ。
程なくして、お盆に茶菓子と二人分の紅茶を載せて運んでくる。この辺りは自動化出来るが、妻からの願いでしていない。曰く、「全部が自動だと腕が鈍っちゃいそうですから」とのこと。
6号に話を聞けば、ここ一年でレッドリボン軍の勢力は拡大し、さらに多くの地域に潜伏しているらしい。そして、アメリカにいる八木俊典はオールマイトとして着々と名を挙げてきているらしい。
ふむ、まだそんな時期か。確か緑谷出久が見ているというあのデビュー動画は帰国した際の初めての活動だった気がする。
オールマイトが帰国したら一度考えなければな。
そして、レッドリボン軍はさらに軍備を拡張したらしい。それで全国のヒーローも手を拱いているとか。一応勝手な行動をした兵士には厳しい処罰が下り、時には殺されることもあるので、一種の恐怖政治が成り立っている。それに、幹部級に施術される個性も彼らのモチベーションを上げるのに役立っている。基本的に、彼ら兵士は個性を持て余して暴れたいものか、或いは自身や個性に劣等感を持っている落伍者達だ。優れた兵力、自由に暴れられる力、ヒーローすら手を出せないという優越感。それらすべての万能感を得てしまっては、今更元の状態には戻れないだろう。まあ、余程の人物でもなければ脱退した時点で死んでいるが。
そしてこれまた驚いたのが、複数個性に対応できる人物が数人選別出来たらしい。5人いるらしく、二人は幹部で、二人が上級兵士。そして最後の一人は無個性の下級兵士なのだとか。
その経歴や行動などを纏めた資料に目を通し、問題なしと判断したためにレッド総帥に連絡を送る。資料に書かれた5人を本部に招集してくれという内容だ。
後日、集まった彼らには適した個性を追加し、昇級の話を持ちかけるつもりだ。
また、RR軍はヒーロー達とある種の膠着状態に陥っているらしい。
今までは少しの邪魔も許されない状況だったので徹底的な排除を行ってきたが、軌道に乗り、RR軍の立場も安定したから、行動に余裕が生まれている。
例を挙げるなら、外部で任務中の部隊をヒーローが鎮圧したとして、その基地は報復などは行わないのだ。勿論、その支部ごとの方針もあるから絶対とは言えないが、本格的に支部を攻め落とそうとでもしない限りは他所の支部は動かないのだ。
よって、現れる小部隊にヒーローは対処しつつも、基地に攻め入ることはできずにその場その場の対処をするに収まっている。
しかし………少し強すぎる気がしなくもない。RR軍を滅ぼした当時の孫悟空と人造人間編の孫悟空では地力が天と地どころか太陽系の端から端までくらい離れている。
ここはそんな星を破壊するのは当たり前のような集団はいない。今のRR軍に苦戦するようでは、いざ人造人間編を開始したとして、その力量差を感じられないのではないだろうか。
このあたりの問題はまかり間違ってもRR軍に世界を征服などされてしまってはあまりに残念だからな。フム、様子を見て適宜ヒーロー側にも救済措置をとるべきだと思っているが、まあ、今のところは大丈夫だろう。
他にも報告は多々あったが、注目のヒーローや兵器の管理と利益、後は世界の情勢だったりと、他愛のないものばかりであった。
そうして、地球帰還から四日後。本部に赴いたわたし(当然顔は見せていない)は例の5人に個性施術を行い、また処遇などを伝えたところで、さりげなくレッドに進言する。
まあ、要は銃器などを一気に大量生産したせいでこれから暫くはそれらの生産が遅くなるため、無用な争いを避けるように命令を出してくれと頼んだ。
レッド自身、わたしの兵力に驚愕していたものだから、あれが全力で行った反動が来ていると理解したらしい。これも真っ赤な嘘だが。
何も軍を縮小しろと言っている訳でも、戦うなとも言っているわけでもない。あくまで、必要のない諍いは極力避けてほしいだけであり、攻められたり、ヒーローが追ってきている場合の交戦もしていいと伝えれば、レッドは了解したとの意を返す。
その様子を確認してからわたしは退室し、専用のステルスジェットに乗り込んで研究所に帰る。
さて、今回頼んだ理由だが、ヒーローへの救済措置という捉え方もあるが、どちらかといえばわたしの時間を確保するためだ。兵器の開発など、いくら自動化しているとはいえ、その大本の管理自体はわたしが行わなければいけない。よって、宇宙で様々なヒントを得たわたしはそれをカタチにするべく数年ほどの実質的な休暇を頂いたのだ。
RR軍以降の展開のための下積みとも言える。宇宙生物の細胞の培養に、それらのデザイン設計やスカウターなどの他にも、わたし本来の目的である人造人間にも着手しなければならないだろう。
そうだな、6号は完全マシンタイプでの基本となるように造ったが、今度は生体メインの人造人間にするか。今思えば、わたしはバイオ研究はしてきたものの肝心の人造人間ではまだしていなかった。未来の17、18号のためにも、今のうちに慣れていたほうがいいだろう。
6号はマシンタイプで忠実だが、戦闘能力は後付のものでしかない。そして原作8号が同じく全人工性で戦闘力は高いが、代わりに人格は本来のドクター・ゲロの意に沿わないものであった。
ならば、次の7号は人格を与えず、戦闘能力に重きをおいてみるか。初めての試みなので下手に人格を与えて暴れられたりしても困る。生体を使う以上機械型のように初期化したりパーツを組み替えておしまいというわけではないのだから。
そして戦闘に重きを置くということは、それだけの技術を注ぎ込まなければならないというわけだが…。これは中々時間がかかりそうだ。未だ永久エネルギー炉の小型化が出来ていない以上、エネルギー弾を飛ばすこともできそうにない。当然肉体は強化し尽くすが、果たしてそれでどこまでいけるやら。
仕方がないので、足りない面は個性で補うことにしよう。わたしとて無い袖は振れない。
となると、そもそもの素体が優秀である必要もあるし、何より複数個性に耐えられる肉体が必要だ。果たして人造人間としての体に個性因子がどう働くのかはわからないがリスクを減らす努力はするべきだろう。
ふむ、あのリストから一人引き抜いて素体にするか…? いや、しかし昇進したばかりの一員が音もなく消えるのはマズイか。ああ、これは素体探しから始めなければならないか…?
そう思ったときに、とあることを思い出した。何分時間にして二年前の事であり、その直後には宇宙船の開発やら宇宙旅行や研究など過密なスケジュールが多くすっかり忘れていた。
ふふふ、我ながらナイスアイデアだ。サンプルは多いほどいいが、まさかあの時のものがここで役立つときが来るとはな。不要と思っても輝くときは輝くものだな。
冷凍保存してある志村菜奈の死体だ。これならば今の条件にも合致するはずだ。
やはり、彼女の遺体を回収してくれた妻には足を向けて眠れないな。
それにしても……ふふ。人造人間7号でOFA7代目にして名前も
作者「ドクーシャ!! やっぱそうだった!!」
読者「しょ…食卓の英雄…!?」
作者「ドクーシャ、黙ってこいつを読んだり評価して、オラのを底上げしてくれ!」
読者「ことわる! なぜオレがきさまの作品なんかに」
作者「これしかねえんだよ、日刊ランキングに2作品同時に乗せるにはさ!!」
読者「きさまの作品に評価するくらいなら消された方がマシだ…」
作者「こだわってる場合じゃねえ、なあっ!!終わっちまうんだぞ、特に低いランキングだと……!!」
読者「………気に入らんのだ……」
「このまえきさまはすぐに投稿すると言ったとき、既に他作品にかまけていたにもかかわらず、かくしていた!!」
「何が人造人間だ……!! いちいち癇にさわるヤローだぜ!!」
「そんなヤツに評価なんぞできるか!!」
作者「………わ、わるかった」
「あれは他作品が止まりすぎるのもだめかと思ってたんだ…もしものときのために…」
読者「いいわけなどどうでもいい!」
「オレを裏切ったことにかわりはないんだ…」
「なめられたもんだぜ……」
作者「…じゃあ、このことも知ってるか!? オラの作品『モンスターハンター:オリジン』が日刊ランキングに載ってるんだぞ……」
「お世辞にも高いとは言えねぇ!! 89位でだ!!」
読者「……!」
作者「頼む!! 見てみてえだろ、お気に入り作者の作品が同時に二つ日刊ランキングに載っているところを!!」
読者「っぐぐぐぐ…げ、ぐ、ぐ…!」
「寄越せ!! はやく」
ランキング圏外「みつけたぞ!!」
作者「ドクーシャ!!言っておくが、この評価は、いちどやったら、6時間は他作品を評価できねえ!!」
「いいな!!」
読者「なっ、なんだと!!」
「く……くそっ……!! こんなギリギリでいいやがって……!!」
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読者「いいんだろ、これで!!!」
作者「サンキュー、ドクーシャ!!!」
ランキング圏外「っ!?」
ランキング圏外「なにが起きた!?」
この話「「よっしゃーーっ!!」」