BADENDの先に掴むもの   作:超高校級の警備員

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BADENDからのリバイバル
悪と呼ばれた仁王と飛将軍


 三大勢力の会談から数日が経つ。

 朱乃さんたちからの救援を聞き部長が誇銅を助けに行った。しかし、助けることができなかったらしい。

 部長が戻ってくると大きな爆発が起きて誰かの腕が飛んでくる。アーシアは怖がって俺の後ろに隠れたが、俺はすぐにこれが誇銅の腕だとわかってしまった。

 認めたくなかった。どんなにボロボロになっても帰ってきた誇銅の死を。ギャスパーなんか誇銅の死を聞いて以来すごく落ち込んでいる。

 その後誇銅の使い魔解約のために誇銅の家に行くと、使い魔のももんがは窓の傍で頭から血を流して固くなっていた。

 使い魔の頭と窓ガラスには血の跡がついている。きっと誇銅の危機を察知して何度も出ようとしたんだろうな。

 今でも思う、このオカルト研究部のドアを開けると誇銅がいるんじゃないかと。……いや、あるわけないか。これからは誇銅の分もしっかりと部長のために頑張らないとな。

 

 ガチャ

 

「あ、久しぶり。い」

 

 バタン!

 

 ……俺はドアの前で深呼吸をしてどこのドアか確認する。

 うん、オカルト研究部の部室のドアだ。

 

「あれ? イッセー、どうしたのそんなところにぼーっと立って」

「ああ、部長」

 

 オカルト研究部のみんなが集まる。

 

「部長、ここってオカルト研究部の部室ですよね?」

「そうよ、何わけのわからないこといってるのよ」

 

 俺はもう一度ドアを開ける。

 さっきのが幻じゃないことを祈りながら。

 

「急にドアを閉めてどうしたの一誠? あ、皆さんもお久しぶりです」

「誇銅!!」

 

 幻じゃなかった!

 俺は思わず誇銅を抱きしめる。

 

「一誠、ついにそっちの趣味も目覚めたの!? 僕にそんな趣味はないよ~」

「誇銅! あなた生きてたの!?」

「誇銅くん!」

「誇銅君!」

「誇銅さん!」

「誇銅先輩!」

 

 みんなが誇銅の名前を呼ぶ。

 

「お前……あの爆発で生きてたのか!?」

 

 先生の疑問は当然だ。俺も気になる。

 

「いえ、死にましたけど?」

 

 え? どういうことだ? お前は今ここにいるだろ?

 

「僕は一回死んで、昨日帰ってきたんです」

「帰ってきたって?」

「そのままの意味ですよ?」

 

 え? もうわけわかんねえ。

 

「いったいどうやって生き返ったんだ?」

 

 そうだぞ! 自分からも死んだって言ってるしわけわかんねえよ。

 

「僕の禁手化です。いや~しないしないって言われてたけど、しちゃいました、禁手化」

「どんな能力なんだ?」

「僕は教えてもいいんですが、家族のみんなに口止めされてるので言えません」

 

 家族? お前が家族と呼んでるのは俺たちじゃ……?

 

「ああ、そうそう、部長。今日はこれを渡しに来たんでる」

 

 ん? これは!

 

「退部と届けと……戦車の駒」

「はい、お姉ちゃんに摘出してもらいました」

「おい! どうやって摘出を」

「あ! バイトの面接の時間だ! それじゃみなさんまた明日」

 

 あ、行っちまった。

 誇銅が戻ってきてくれたのはうれしいけど……誇銅。

 

 

 

 

 

 

      ***

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 次の日、誇銅は堂々と学校に来た。

 

「おはよ~」

「おはよう、誇銅君」

「しばらく休学してたみたいだったけど」

「あはは、ちょっとね」

 

 誇銅はあの日からとりあえず休学になっている。

 いろいろ後処理があるので、それが済んでから誇銅の死亡処理することになっていた。

 だが、誇銅が生きていたので誇銅自身が復学の手続きをしたらしい。

 

「おはよう、誇銅」

「ああ、おはよう、一誠」

「今日オカルト研究部に来てくれ」

「ごめん、今日はバイトあるから行けない」

 

 俺は自分の席に戻る。

 誇銅の俺たちに接する態度は同じ。だけど……何かが変わった。なんだろう?

 バイトかな~。確か前はそんなにバイトを入れるような奴じゃなかったからな。

 

「どうした兵藤、元気ないなー。ところで転校生がくるってしってるか?」

「しかも女子が二人らしいぜ。しかも……かわいいこらしい!!」

 

 松田と元浜か、とても相談できる内容じゃないよね。 

 しかし、女子の転校生か~楽しみだな。

 俺はこの時、転校生の女子の妄想で頭がいっぱいになり一時すべての悩みが吹き飛んだ。

 

(ガラガラ)「よ~し、みんな席に着け、転校生を紹介する。二人とも入って来て」

 

 先生がそう言うと二人のかわいい女子が入ってくる。

 うわ! 本当にかわいい。

 

「清水月です。よろしくお願いします」

「朝倉恋。よろしく」

 

 二人の登場でクラス中大騒ぎ。

 

「キャー月ちゃんかわいい」

「は~月ちゃんの笑顔いやされる~」

「月ちゃ~んこっちむいて~」

「月ちゃん。ハァハァ」

 

 清水さんのことでクラス中大騒だ、中には危ない目をした人もいる。

 清水さん大丈夫かな……というよりこんな危なそうな人うちのクラスにいたっけ? 

 たしかに月ちゃんの笑顔はなんだかアーシア並みに癒される。

 それになんだかすごく引きつけられるなにかを感じる。

 俺がそんなことを思っている中、二人は先生に自分達の席を聞き席に着く。

 休み時間になると清水さんは女子達にもみくちゃにされたが、休み時間が終わる度に朝倉さんに救出されていた。 

 朝倉さんって意外と力強い!

 そしてお昼休みになるとまた別の騒ぎが起きる。 

 

「キャー恋ちゃんカワイイ」

「あ~なにこのかわいい生物。お持ち帰りしたい」

「恋ちゃん。こっちの玉子焼きも食べる?」

「恋ちゃん。ハァハァ」

 

 今度は朝倉さんを中心に騒ぎが起きた。 

 朝倉さんの食べる姿が小動物を連想させてみんな自分の弁当のおかずを朝倉さんに食べさせている。 

 あの体のどこにあれだけの量が入るんだ! さらにもともとの自分の弁当が3段重箱だ。 

 どんだけ食べるんだよ! さらに衝撃の一言「まだ足りない」あれで足りないのか!

 朝倉さんの食べる姿にクラスが癒され、清水さんのように揉みくちゃにされたが、清水さんと違って朝倉さんは自分でその中を難無く脱出した。

 

 

 

     ***

 

 

 

 放課後になり、部室で少しくつろいでいるとノックの音がした。

 

「どうぞ」

「失礼します」

 

 入ってきたのは転校生の清水さんと朝倉さんだった。 

 朱乃さんは二人にお茶を出し、部長が二人の対応をする。

 

「それでなんの用かしら」

「はい、誇銅さんの前にお世話になったという人と少々お話がしたいと思いまして」

「!!」

 

 清水さんは落ち着いた雰囲気で話す。

 もしかして清水さんは誇銅について何か知ってるのか!?

 

「自己紹介がまだでしたね。私は姓は董、名は卓、字は仲穎」

「姓は呂、名は布、字は奉先」

「あの董卓と呂布かい!?」

「はい、想像しているもので合っていると思います」

 

 清水さんと朝倉さんがあの董卓と呂布!! 

 全然想像と違うというかまず性別が違うじゃんかよ。木場なんて口にでてるしよ。

 二人の言葉に驚いていたが先生はすぐに立ち直り話しかけた。

 

「ヘ~あの董卓と呂布の子孫がこんなかわいい女の子とはな」

 

 先生に同意だな。

 

「私達は子孫ではありません」

「どういうことだ?」

「私達は過去。あなた達から見れば外史の世界から来たのです」

「外史!?」

「はい、あなた方の知る歴史とは少し違う世界です。でも私達の結果は同じようなものでしたが」

 

 へ~外史の三国志はかわいい子がいっぱいいるんだな。行ってみたい。

 

「それで二人は何の話をしに来たの?」

「まず、一般人の前以外で私達の名前を呼ばないでください。」

 

 清水さんはやさしく言い放つ。

 だがその言葉にはどことなく威圧感を感じる。

 

「なんでかしら?」

「それは私達の真名だからです」

「真名?」

「真名とは呼ぶことを許した者以外呼んではならない真の名。私たちはあなたたちに真名を許す気にはなれません。

 ですので一般人の前では仕方なく許可しますがそれ以外では呼ばないでいただきたい」

「なんで許可してもらえないのかしら?」

 

 え? なんで? 

 俺にはなんで真名というものを許してもらえないのかがわからなかった。

 そして部長の質問で清水さんは雰囲気を変える。

 

「私の誇銅さんにした仕打ちを忘れたのですか」

 

 清水さんが自分たちの名前をよばないでといった時から少し空気が重くなった。

 そして、今すさまじいほどのプレッシャーがこの空間を支配する。それは朝倉さんからも出ているが、大本は清水さんからだ。 

 その振る舞いは月ちゃんではなくまさに“董卓”

 

「あなたたちを責めるつもりはありません。あなたたちのおかげで私は誇銅さんに出会えたというのも事実なのですから。

 しかし、これ以上誇銅さんを苦しめるのなら容赦しません。

 警告はしました。では、さようなら」

 

 だめだ、このまま帰らせたら!

 俺は二人からはもっと詳しい話を聞けると思っていた。今まで一体何があったのか。誇銅からかすかに感じた違和感。いままで何が起こっていたのか。恐らく俺以外にもみんな知りたがっている。

 

「ちょ……」

(ギロッ)

 

 二人を呼び止めようと声をかけると、声を出し切る前に朝倉さんが殺気を含んだ目で俺をにらみつける。

 朝倉さんに睨まれて自分が殺されるイメージが見えた、俺の首がきれいに飛んでいくイメージだ。

 周りのみんなも臨戦態勢をとっていることからみんなも感じたんだろう。 

 二人が去ったあとも部室内は重苦しい空気を残し、しばらく冷や汗が絶えなかった。

 正直三国志はあまり知らない。が、俺でも呂布が最強の武将だったと言われているのは知っている。だが朝倉さんのイメージからは結びつかなかった。

 俺は朝倉さんがイメージとは全く違う強さを持っていることを肌で感じると同時に俺に殺気を放ったのがあの“呂布”なんだと理解する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   恋姫無双から  董卓(月)

           呂布(恋〉




 え? リアス以外見捨ててない? 他のリアス眷属は助けに行かなかったんじゃいないですよ。  渦の団とENDの裏側。

 ギャスパーが言うまでナチュラルに忘れていた上に気づいても行こうともしなかったんですよ。
 助けを呼びに行ったはずの二人は助けを呼ばず一誠sideの救援をしていました。誇銅の優先順位はかなり低いのです。
 助けに行ったリアスも正直しぶしぶと言った感じ。役に立たず価値もなくとも助けにも行かないとなると自分の信頼の問題になる。
 死んでたら新しい戦車も迎えられるし。
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