BADENDの先に掴むもの   作:超高校級の警備員

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悪魔の勧誘

 次の日学校へ行くと昨日腹を貫かれた一誠がピンピンしている。

 そして、周りの人に何かを聞いていた。多分昨日のことだね。

 

「ちょうどよかった、聞いてくれ誇銅」

「なに?」

「夕麻ちゃんって覚えてる。ほら、俺が彼女できたって言ってたじゃん」

「……たぶん放課後にわかると思うよ」

 

 授業中一誠はずっと何か引っかかっている顔だった。僕は何から悩めはいいのかわからず一時思考を放棄して普通に授業を受けた。

 昼休み、学園一のイケメンと言われている木場祐斗さんが話しかけてくる。

 

「リアス・グレモリー先輩の使いで来た。放課後一緒に来てもらうから、教室で待っていてくれ」

 

 木場さんは僕たちにそれだけ言うと去って行った。

 ……放課後になればわかるかな?

 

 

 

 

     ***

 

 

 

 

 

 授業も終わり、放課後となり木場さんが教室に来る。

 一誠は木場さんが女子たちに嬉々として見られているのを見て

 

「イケメンうぜぇ」

 

 とつぶやいた。相変わらずイケメン嫌いだね。

 そして、その一誠がうざがった木場さんがこっちに来る。

 

「兵藤一誠君と日鳥誇銅君だね。リアス・グレモリー先輩の使いで来た。ついてきてくれるかい?」

 

 僕たちが木場さんについていくまではよかったんだけど……

 

「そんな、誇銅君ならともかくどうしてあんな野獣が木場君と……」

「誇銅君×木場君なら嬉しいけど、どうして、兵藤も……」

「ううん、もしかしたら兵藤×木場君かも!」

「もしや! 兵藤×木場君×誇銅君の3P!」

「誇銅キュンが食べられちゃう!」

 

 なんですかその妄想は!? お願いだからその妄想は心の中でとどめておいてください!

 そんなことを考えているといつのまにか旧校舎へつく。

 中に入り階段を上がり奥の部屋までついた。

 

『オカルト研究部』

 

 なぜ、オカルト研究部? グレモリー先輩のイメージと違うね。一誠の顔を見るとたぶん同じことを考えてるみたいだけど。

 

「部長、二人を連れてきました」

 

 僕と一誠は中に入ると壁のあちこちの魔術的文字が書かれていて真ん中にあるソファに小柄の女の子が座っている。

 

「あの子は、一年のマスコットキャラ、塔城小猫ちゃん!」

 

 塔城さんは、こちらに気づいたのか視線が合う。

 

「こちらは、兵藤一誠くん。それでこっちが日鳥誇銅くん」

 

 木場さんの紹介でペコリと頭を下げたくる塔城さん。

 

「あ、どうも」

「よろしく」

 

 あいさつし終わるとまた黙々と羊羹を食べ始めた。

 水音がする方を見ると室内の奥にシャワーカーテンがあり、誰かがシャワーを浴びている。

 てか、シャワー付きの部室! ここどうなってるの!?

 

「部長、これを」

 

 ん? まだ、誰かいるの?

 

「ありがとう、朱乃」

 

 どうやら、シャワーをあびていたのはグレモリー先輩みたいだな。

 

「……いやらしい顔」

 

 塔城さんの言葉で一誠を見ると……うん、いやらしい顔だ。当分彼女はできそうもないかな。

 

「はじめまして、私、姫島朱乃と申します。どうぞ、以後、お見知りおきを」

 

 笑顔で丁寧にあいさつされ僕もあいさつをする。

 

「僕の名前は日鳥誇銅です。こちらこそよろしくお願いします」

「こ、こちらこそ、初めまして、兵藤一誠です」

 

 僕とイッセーはグレモリー先輩にあいさつを交わす。

 

「これで、全員、揃ったわね」

 

 グレモリー先輩は全員居るのを確認し、視線をこちらにむけた。

 

「日鳥誇銅くん、兵藤一誠くん、いえ、イッセー」

「は、はい」

「はい」

「私たち、オカルト研究部はあなた達を歓迎するわ……悪魔としてね」

 

 え!? 悪魔!?

 

「私たち悪魔は堕天使と太古の昔から争っているわ。冥界ー人間界で言うところの『地獄』の覇権を巡ってね。地獄は悪魔と堕天使の領土で二分化しているの。悪魔は人間と契約して代価を貰い、力を蓄える。堕天使は人間を操りながら滅ぼそうとする。ここに神の命を受けて悪魔と堕天使を問答無用で倒しに来る天使も含めて三すくみ。それを大昔から繰り広げているのよ。」

「いやいや、先輩、普通ありえないでしょう なあ、誇銅?」

 

 一誠は僕に同意を求めてくけど……

 

「一誠、とりあえず先輩の話を聞こうよ。昨日のこともあって嘘と決めつけるのは早いよ。僕だって混乱してるし」

「いやいや、ないって。これオカルト研究部の話だろう?」

「天野夕麻」

 

 その一言で一誠は目を見開ている。

 

「あの日、あなたは天野夕麻とデートしていたわね?」

「……冗談ならここで終えてください。正直、その話はこうゆう雰囲気で話したくない」

 

 一誠のの声には怒気がこもってた。しかたないね、一誠にとってはその話は触れられたくない話だからね……。

 

「一誠落ちついて、先輩の話はどうやら本当の事みたいだし、僕も天野夕麻のことは覚えているよ。僕もその場所にいたでしょ?」

「じゃあ、夕麻ちゃんは……」

「うん、存在していた……」

 

 一誠は怒気を抑え落ち着きを取り戻す

 

「話を続けるわね……」

 

 グレモリー先輩は一誠が落ち着いたのを確認し話を進める。

 

「天野夕麻、いえ、あれは堕天使。ある目的の為に、あなたに近づき、その目的果たしたから、あなたの周囲から記憶と記録を消したの」

「目的?」

「イッセーあなたに宿した神器が、危険因子だったため、あなたは殺されたの……」

「ちょと待ってください!!殺されたって……俺、こうして生きてますよ!? それに神器てなんですか!?」

「神器とは、特定の人間の身に宿る、規格外の力のことよ。例えば、歴史上に残る人物や世界的に活躍している人とかは、体に神器を有している。

 大半は人間社会規模でしか機能しないものばかり、ところが、中には私たち悪魔や堕天使の存在を脅かすほどの力を持った神器があるの。イッセー、手を上にかざしてちょうだい」

 

 一誠はグレモリー先輩のいうとおり、左腕を上に上げた

 

「目を閉じて、あなたの中で一番強いと感じる心の中で想像してちょうだい」

「い、一番強い存在……ド、ドラグ・ソボールの空孫悟かな……」

 

 確かにアニメキャラは一番強い存在に適してるよね。なにせ創造の世界は無限大だから。

 ちなみに僕も小さい頃はアンコパンマンが大好きだったしね。

 

「ドラゴン波!」

 

 高校生にもなってこれはきつい! しかも、ちゃんと、ポーズまでしっかり決める!

 すると、一誠の左腕が、赤く光りそこには、赤色の籠手が装着されていた。

 

「なんじゃ、こりゃぁぁぁぁ!!」

 

 一誠は、驚きのあまり、叫んだ。僕も驚いているけど一誠ががポーズまで付けたことにも驚いてるよ。

 

「それが、あなたの神器よ。一回発動したら次は自分の意志で発動可能になわ。

そして、その神器を危険視され、あなたは堕天使-天野夕麻に殺されたの」

「でも、俺は、こうして、生きてますよ!? 死んでないんじゃないですか!?」

 

 グレモリー先輩はポッケトから一枚の紙を取り出し

 

「死ぬ間際、あなたは私を呼んだのよ。この簡易用魔方陣でね、よほど強く願っていたのでしょうね。普段なら眷属の朱乃たちが呼ばれているはずなんだけど」

 

 なるほどね、だからあのとき突然グレモリー先輩が現れたのか……。

 すでに納得してきてる自分がちょっと怖い。

 

「でも、私が召喚されたときあなたはすでに死んでいたわ……そして、彼にあなたを、生き返させるか、決めさせたのよ。……悪魔としてね。」

「えっ……」

 

 突然の宣告。

 

「ごめん、一誠。あの時僕がモテるはずもないのに……罠だとわかったはずなのにとめなくて、ほんとにごめん!」

「誇銅、謝る必要なんてないぜ。あの時お前は精一杯俺を助けようとしてくれた。なにより、悪魔になったおかげで、リアス先輩のおっぱいも見れたし、朱乃先輩や子猫ちゃんとお近づきになれたし、悪魔最高! むしろ最初の言葉のことをあやまれよ!」

 

 みんなあきれてる……一誠は、悪魔になっても変わらないね。でも一誠らしいや。

 

「話は、終わったわね。そうゆうことよイッセー、あなたは、私、リアス・グレモリーの眷属として生まれ変わったの。私の下僕の悪魔として」

 

 僕と一誠以外全員の背中からコウモリみたいな翼が生えてきた。

 わ~悪魔っぽい。

 

「改めて紹介するわね。祐斗」

 

 木場さんは僕たちに向けてスマイルする。

 

「僕は木場祐斗。二人と同じ二年生ってことはわかっているよね。えーと、僕も悪魔です。よろしく」

「……一年生。塔城小猫です。よろしくお願いします。……悪魔です。」

「三年生姫島朱乃ですわ。いちおう、研究部の副部長も兼任しております。今後もよろしくお願いします。これでも悪魔ですわ。うふふ」

 

 そして最後にグレモリー先輩

 

「そして、私がは彼らの主であり、悪魔であるグレモリー家のリアス・グレモリーよ。家の爵位は公爵。よろしくね。

 それと誇銅。 あなたもイッセーと同じようにあなたの中で一番強いと感じる心の中で想像してちょうだい。 もしかしたらあなたにも神器が宿っているかもしれないわ」

「……わかりました」

 

 僕の中の一番強い存在。それはあの日……この世界に来るときに出会った存在。

 すると、僕の両手が、右は白く、左は黒く光り、そこには右は黒、左は白い刺青が浮かび上がる。

 

「見たことない神器。もしかしたら……」

 

 そして、グレモリー先輩は僕を見て、

 

「ところで、誇銅」

「なんですか?」

 

 グレモリー先輩によばれ先輩のほうに視線を戻した。

 

「あなたも、悪魔にならない?」

 

 グレモリー先輩が目立たない人の面白い一面を見つけたかのような笑顔で言ってきた。

 

「えーと、なんで?」

「理由は簡単よ。あなたの神器がほしいのと、あなたが気にいったからよ。」

 

 …………僕は、グレモリー先輩の言葉に軽く心を奪われてしまった。

 

「で、どうなの?」

「一つ質問です……あなたは自分の下僕をどう思っていますか?」

「家族同然と思っているわ」

 

 僕が心から望んだものはここで手に入る。 僕は選択した。

 

「はい、僕を悪魔にしてください!」

 

 いままで待ち望んだ僕を愛してくれる場所を。

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