BADENDの先に掴むもの   作:超高校級の警備員

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 皆様、新年あけましておめでとうございます。

 実はこの章まだ完成していない状態ですが完成している話だけ先に流します。
 本当は年明けにお年玉感覚で投稿したかったのですが、
 年の終わりに近づくにつれてその年の運を使い果たしたかのようにイライラする出来事が多くなり執筆がまったくはかどらなくなっていまして。31日の昼間なんかツ○ヤにビデオ返しに行こうとした瞬間自転車パンクですよ。
 とりあえずできる限り頑張って続きを書きます。
 この作品も残り話は少なく、お待ちしている方も少ないと思いますが、

 今年もよろしくお願いします。


裏山でリビングデット
進む者、迷う者


ー一誠sideー

 

 あの日、俺はアザゼル先生からこんなことを聞かされていた。

 誇銅は禍の団とつながっていると。

 これが何を意味しているのか馬鹿な俺はすぐには理解できなかった。

 そして誇銅が英雄派のメンバーを笑顔で治療している写真を見せられ、誇銅は越えちゃいけない一線を越えちまったってことを理解した。

 なんでだよ誇銅、俺たち仲間じゃなかったのかよ!

 

 誇銅との最後の短い会話。

 俺は誇銅に理由を聞こうかと思ったけど、危険だから下手なことはするなと先生やオカルト研究部のみんなにも止められている。

 確かに一般人がたくさんいる学園で結界もなしに俺の力は使えない。たぶん朝倉さんに一瞬の隙で斬られると思う。

 本当は誇銅に戻って来るように説得したかったけど、みんなの俺を心配する気持ちが痛いほど伝わったから。

 すまん、誇銅。

 だが、それより目先の問題は……。

 

 

   ◆◇◆◇◆◇

 

 

「あれからギャスパーの様子はどう?」

 

 リアスはレイヴェルに心配そうにギャスパーの様子を聞く。

 本当はリアスが直接様子を伺いたかったがギャスパーから帰ってくる返事は当たり障りのない返事だけ。

 それでリアスはギャスパーを弟のように可愛がっていた一誠に頼むが結果は同じ。

 そこで同じ学年の小猫にを行かせるが惨敗。

 ほかの眷属を行かせて駄目だったとこでギャスパーと少しでもかかわりがある人物に頼んでやっとレイヴェルだけが違った結果を見せた。

 

「はい、今のところ変化はありません」

「そう。それと貴方もショックなのはわかるけどゆっくりでいいから元気出しなさい、レイヴェル。

 代わりと言っちゃなんだけど私たちがいるわ。

 もっと仲間に甘えてもいいのよ」

 

 リアスはレイヴェルの肩にトンと手を置いて励ます。

 本当だったら妹になるはずだったレイヴェル。そして今は自分の大事な一誠のマネージャーをしてくれている大切な人物。

 情愛の厚いと言われるグレモリーのリアスがレイヴェルを気に掛ける条件としては十分である。

 

「はい……」

 

 だが、レイヴェルはその言葉にあまり励まされた様子はなく元気のない返事で返す。

 レイヴェルもレイヴェルでギャスパーと似たような状態になっていた。

 

 

   ◆◇◆◇◆◇

 

 

 誇銅が死んだ日。学校では転校したことになっているが俺たちには真実が伝えられた。

 誇銅たちが禍の団とつながっていると発表された日にいなかったギャスパーとレイヴェルは相当ショックを受けた様子だった。

 ギャスパーはその日以来再び引きこもるようになってしまった。

 引きこもるといっても何もない時はずっと部屋に引きこもっているだけで学校にも来るし部活にも顔を出す。

 しかし、見るからに元気はなく会話も「はい」「いいえ」くらいしか言わない。

 誇銅はギャスパーが心を開くきっかけになった人だもんな。そりゃ悲しいよな。

 一応レイヴェルとだけはきちんと会話できてるらしいけど、そのレイヴェルも最近は元気がない。

 レイヴェルもいきなり誇銅の死を聞かされてショックなんだろう。

 

 俺もつらいよ、仲間を失うのは。

 お前とお別れしたのはこれが二回目だな。今回もひょっこり戻ってきそうな気がしちゃうよ。今度はきちんと確認されたっていうのに。

 誇銅が意地を張らずにもっと早く俺たちのとこに戻ってくればこんな最悪なことにはならなかったろうに。

 そうすれば禍の団からの誘いから守ってやれただろう。

 

 誇銅が最後に残してくれた誇銅の神器。

 本来神器は持ち主が死ぬと次の所有者に宿るといわれている。だけど誇銅の神器はその場に残ったそうだ。

 誇銅が最後に残してくれた力、『破滅の蟲毒(バグズ・ラック)』は俺たち託されたがなぜか誰も受け取ることができなかった。

 先生は一度禁手化されたことによって特殊な神器に変わってしまったのかもしれないと。

 誇銅の意思を継げなかったことは残念だけど誇銅は俺たちに希望を残してくれたんだ。

 もしもの時はそのすさまじい回復の力でみんなを助けてくれ。

 

「よう、兵藤」

「おお、匙」

 

 旧校舎の廊下でばったり匙に出会った。

 誇銅がいなくなった日、誇銅もそのことを悲しんでくれた。

 手には角型の封筒を持っている。

 

「ちょうどよかった今部室にリアス先輩か朱乃先輩はいるか?

 部活についての重要な書類があって早めに確認してもらいたいんだ。

 会長がいない分ちょっと仕事が溜まり気味なんだ。

 でも会長が戻ってきた時にあんまり仕事を残しときたくないんだ」

「大変だな」

「まあ最近いろいろ忙しいことが立て続けに起こったからな。しょうがない。

 それに、休みをとるまえ会長はすごく申し訳なさそうな顔をしてた。

 ここで仕事も課題もしっかりやってかっこいいとこ見せてやるぜ!」

 

 匙からみなぎるやる気が目視できるぜ。

 今の様子から匙は仕事も修業もしっかりとこなせてるみたいだな。

 同じポーンとして俺も負けちゃいられねえぜ!

 俺ももっと頑張ってリアスにかっこいいとこ見せねえとな。

 

「でも、会長に渡された修業の課題がな」

「厳しいのか?」

「いや、厳しさで言えば前より楽なんだけど……なんていうか……難しい」

 

 難しい?

 俺の見た中で匙は結構器用な奴だと思う。

 俺たちとのレーティングゲームでは『黒い龍脈(アブソーブション・ライン)』を起用に使って移動や攻撃をしてたし、俺の血を器用に抜くなんて並みの技術じゃないと思うぜ。

 

「それってどんな課題?」

「それは秘密だ。

 まあ見せる機会があれば成果をみせてやるぜ。

 例えば俺たちのレーティングゲームの再戦とかな」

 

 確かに俺たちのレーティングゲームは引き分けに終わった。

 さらに言えば俺と匙との決着もはっきりしていない。

 勝負自体は俺の勝ちだが、俺は匙の残したラインを見抜けなかった。

 だったら次の勝負で白黒はっきりつけてやるぜ!

 その後匙とは別れて仕事の依頼主の元へ行った。

 もう魔法陣でジャンプできる魔力はあるけど俺が自転車で依頼主のとこへ行くことに需要があるから今でも自転車だけどな。トホホ。

 

 

 

 

      ◆◇◆◇◆◇

 

 

 

「……グス、誇銅先輩……」

 

 ギャスパーは部屋で一人誇銅を思い出して涙を流した。

 その涙はもちろん誇銅の死を嘆くなみだであるが、同時に誇銅の裏切りについて事前に知らせてくれなかった仲間たちからのある種の裏切りの涙でもある。

 

「誇銅先輩、僕は先輩たちを信じていいんですか」

 

 ギャスパーは今回の件でいままで自分を救ってくれたリアスと一誠、自分を仲間と言って暖かく迎えてくれた仲間に初めて疑念を抱いた。

 

「本当にここが僕の居場所なんですか」

 

 さらに誇銅がいなくなったばかりだと言うのにリアスはすぐさま新しい戦車として昔オーディンが置いて行ったヴァルキリーを眷属入りさせたのだ。

 まるで誇銅がいなくなった穴を事務的に埋めるように。

 もしかして誇銅の存在はかなり軽んじられてるのではないか。

 考えれば考えるほど疑心暗鬼が湧き出てくる。

 それでもギャスパーはここに残った。

 自分を追い出した苦痛の過去と自分を快く受け入れてくれた安らぎの現在がギャスパーをここに縛り付ける。

 ここを出て行く勇気も不安に足りえる証拠もないのだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

     ◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ん、ここは……ああ、またあの場所か」

 

 僕は目を覚ますと真っ暗な場所にいた。ただ真っ暗だが僕はこの場所を知っている。そう、死ぬたびに来てしまう場所だね。

 一体僕は何度ここに来てしまうんだろう。

 こういう経験は人生に二度すれば十分すぎると思うよ。

 

「あれ? 流石に三度目となると冷静に状況判断するね」

 

 ファウル君が突然目の前に現れる。

 しゃがんで僕をじっと見てる体勢で少し口角を上げて。

 突然現れたというか、まるで最初から僕の目の間にいたけど全く認識できなかったって感じだね。

 

「ねえファウル君!!」

「ダメ」

 

 僕が言い切る前に全く表情を崩さずに僕の願いは拒否される。

 

「まだ何も…」

「生き返らせてほしいでしょ。

 ダメだよ誇銅君。前回はこちらの不注意が原因だったけど、今回は完全に一つの世界で起きた出来事。

 諦めて」

「わがまま言ってるのは理解してる!

 けど、お願い! ダメなんだ今死んじゃいけないんだ!

 こんな別れ許されるわけにはいかないんだ!

 こんな……家族を悲しませるだけ悲しませて何も残せない別れなんて……。

 僕はまだ支えとなれる思いですらあまり残せていない……」

 

 ファウル君の体を揺さぶって泣きながら必死に懇願する。

 突然の別れがどれほどつらいか僕は知っている。そう言う意味では僕は既に他界した両親を憎んでると言っても過言ではないほど許せない。別れの言葉一つ残さずに逝ってしまうなんて。

 でも、それからの僕を支えてくれた思い出があったからこそ僕は立ち直れて、両親を憎まずに愛せる。

 自分を許せない涙で言葉がうまく出てこなくなった辺りでファウル君は僕の両手をそっととって、さっきまでの作り笑いとは違う本物の笑顔を僕に見せてくれた。

 

「その言葉を待っていた。

 本当は誇銅君はこのまま自然のルールに従って輪廻行きなんだけど、主の指示でね、誇銅君がよみがえりを強く希望するならチャンスを与えよと。

 僕としては誇銅君にはぜひ生き返ってほしかったんだよ。

 いや~よかったよかった」

 

 そう言ってファウル君は僕に二枚のカードを渡した。

 一枚は僕がこの世界で初めて死んだ時に会ったルールちゃんが描かれている。

 ただし、ポケーと空を見上げて仔犬が必死に止めているにも関わらず崖の方に歩いて行ってる絵が描いている。

 もう一枚は真ん中に蝶のような羽を広げた全身真っ青な人型とそれを見守るように四方に四種類の生き物が描かれている。

 さらに前者には『THE FOOL』、後者には『THE WORLD』と書かれている。

 どうやらこれはタロットカードのようだね。

 

「それはこれから誇銅君が受ける試練の鍵。

 好きな方を選ぶと良い」

「試練って?……あれ、ファウル君?」

 

 突如ファウル君がまたただ僕が認識できなくなったかのように消えて、その代りに僕の前に二つの扉が現れた。

 片方には『THE FOOL』と、もう片方には『THE WORLD』と書かれている。

 そしてどっちにもカードが入るぐらいの小さな差込口がついている。

 

「……これが試練の始まりなんだね」

 

 僕は片方の扉に対応するカードを差し込む。

 するとカチャと鍵が開く音が小さく鳴る。

 僕は扉を開けて奥へと進んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「二つの扉に一つの選択。二者択一。

 決断すると言うことは逆に言えばそれ以外の可能性を全て捨てること。

 だが、誇銅君の選択が必ずしもそうとは限らない。

 これは一つの可能性を掴むと言う意味でも捉えられるが、僕が言ったのは選択ではなく試練だ。

 つまりこれは片方の選択を殺して片方を生かすという意味でも捉えられるんじゃないかな?

 まあそれも定かではないけどね。

 さて、誇銅君が選んだ扉はどっち?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これを見ている君たちに聞いてるんだよ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 ここまで読んでいただきありがとうございます。作者のu(mkr)です。
 最後に死神(ファウル)が言った通り誇銅が最後に選んだ扉は読者に選択していただきたいと思います。
 つまりアンケートを実施します。
 世界の扉か、愚者の扉の二択でございます。
 アンケートの回答は活動報告にてお願いします。感想に書くのは他の方のご迷惑になりますゆえ。
 ちなみにこれはこの物語の結末を左右するものとなります。
 締め切りは最終章に突入するまでです。一歩手前の章になったら一度報告します。
 すぐに新しい戦車を迎え入れたのはきちんと予備が……ないでもないっす!

 よければ感想、批判おねがいします。(ぶっちゃけ怖いけど向き合って行かなきゃ成長できないから)
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