BADENDの先に掴むもの   作:超高校級の警備員

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準備間違いなレーティングゲーム

十日間の修業を終え僕たちはレーティングゲーム会場へ向かう。

 

「みんな! 絶対に勝つわよ!」

「「「「「おーーーーーー!」」」」

 

 なんだろうこのすごく間違った感覚は……。でももうレーティングゲーム開催日になってしまった。今更僕が何か言ってももうどうしようもない。それに具体的なことがわからないしね。

 

「あれだけ修行したんだ! 絶対勝とうな、誇銅!」

「あぁ……」

 

 僕たちは確かに強くはなれたと思う。でも、なぜか勝てる気がしない。なんていうか……勝ち筋が見えない?

 確かに僕たちは強くなった。でもやっぱり勝てる気がしない。なんだろう?この感覚。

 

「それでは皆様、そろそろ時間でございます。眷属の方々は魔法陣の上に移動をお願いします」

 

 僕たちは声に従い魔法陣の上に移動する。

 みんなその眼には敗北なんて見えていないようだ。しかし、僕にはやらなくてはいけない何かをしていないように思えてならない。あーもやもやする。

 

「それではこれより転移します。なお、一度フィールドに転移しましたらゲーム終了まで魔法陣による転移は出来なくなりますのでご注意ください。……それではお嬢様、ご武運を」

 

 その言葉とともに僕たちの視界は光りに包まれた

 魔法陣の光が収まるとそこはよく見慣れた部室、ん!?

 

「あ、あれ? 転移失敗?」

「どうやら学校がゲームフィールドのようね」

 

 部長の言葉から察するに学校の形をしたフィールドかな? それがこの現実的非現実を説明するのが一番可能性があるかもね。 

 じゃなかったら修繕作業で明日からしばらく休校になるだろうね。

 

『皆様、ようこそおいでくださいました。私はこの度グレモリー、フェニックスご両家開催のレーティングゲームの審判を仰せつかりましたグレモリー家使用人、グレイフィアと申します。我が主、サーゼクス・ルシファー様の名のもとに今宵のゲームを見守らせて頂きます。皆様、どうぞよろしくお願いいたします。 

 早速ですが、ゲームのルールについて説明いたします。今宵のゲームに用意いたしましたのはリアス様の通う人間界の学校、駒王学園といたしました。それぞれ転移先が本陣となっております。リアス様の本陣が旧校舎2階のオカルト研究部部室、ライザー様の本陣が新校舎最上階の生徒会室となっております。兵士(ポーン)の方々はプロモーションする際には敵本陣周辺までお越しください。

 開始のお時間です。なお、人間界の夜明けまでが制限時間となっておりますのでご注意ください。それではゲームスタート』

 

 始まったようだ。

 相変わらずもやもやはあるが始まってしまったからには悩んでる時間なんてないね。もう吹っ切って全力で試合に臨むまでだよ。

 

「ではまず皆これをつけてちょうだい」

 

 そう部長が言うと共に朱乃さんが皆にイヤホンマイクタイプの通信機を配った。

 ワオ! ハイテク♪

 

「戦場ではこれを使ってお互いにやり取りするのよ」

「さて、ではまず作戦を考えなければならないわね。

 まずは兵士(ポーン)の対処が先決かしら? 8人全員が女王クイーンにプロモーションしたら厄介よ」

 

 確かに。そんな状況はあまり想像したくないけどありえることだからね。

 

「どうします? いっそのこと校舎を破壊してしまいますか?」

 

 あ、朱乃さん、随分と大胆な作戦を……でも

 

「そうですね。いっそ派手にやって敵を一網打尽にしましょう。倒せなくても負傷指せれたら御の字、少しでも動揺させれればまずまずといったところでしょう」

「そうね、その作戦でいくわ。残りのみんなはアーシア以外でライザーのところに突撃よ! 短期決戦で勝負を決めるのよ!」

 

 確かに下手な作戦を立てるよりはずっといい。

 僕たちはライザーのいる地点まで走った。朱乃さんの攻撃を合図に突撃する予定だ。その際挟み撃ちにする為に僕たちは二手に分かれた。僕は一誠と一緒になった。

 僕たちは定置に向かったが、そこには敵が待ち構えていた。

 

「や~っと出てきた。待ちくたびれちゃったよ」

「2人共おっそ~い!」

 

 相手は声の感じと容姿から見て双子みたいだね。2人共大きなボストンバック背負ってるな~、あそこに武器とかが入ってるのかな?

 油断は禁物。僕と一誠はすぐさま戦闘準備に入る。

 

「ふ~ん、素手……か」

「私たちの敵じゃなさそうだね、お姉ちゃん」

 

 そう言うと2人はボストンバックに手を突っ込み……って!?

 

「チェ、チェーンソー!?」

 

 見た目に合わない凶暴な武器だね……。

 そして2人はチェーンソーのエンジンをかけ、それぞれ大上段に構えた。

 

「「バ~ラバラ! バ~ラバラ!」」

「一誠! そっちは任せたよ!」

「え!」

 

 二人相手にするのはきつすぎるからね。

 それとこれは偏見だけど、双子はコンビネーションが強そうだから分担させて戦う方がよさそうと思ったんだ。

 それに似た戦い方のような二人を置いたってことはそれなりにコンビネーションはいいはず。

 

「バ~ラバラ! バ~ラバラ!」

「遅い!」

 

 僕は振り下ろされたチェーンソーをかわし、一気に間合いをつめイルの腹を思いっきり殴った。

 女の子を殴るのは気が引けるけど部長のためだ、仕方ない。

 

「ぐっ!」

「もう一発!」

 

 相手はたまらずチェーンソーから手を離し膝をつく。

 ここで変な情けをかけて手痛い反撃を貰うのは馬鹿らしい。容赦なく追い打ちさせてもらうよ!

 

『ライザー・フェニックス様の兵士(ポーン)1名、リタイヤ』

 

 自分の敵を倒してほっとして一誠のほうを見ると、一誠は新たに表れたライザーさんの眷属と戦っているではないか! 僕は助けにはいろうと動こうとする。が

 

洋服崩壊(ドレスブレイク)

 

 ライザーさんの眷属の2人の衣服だけが破壊された。

 …………。

 

 

 

 

      ***

 

 

 

 「これが俺が修業中に編み出した技だ! おっ誇銅こっちもおわっ……た……ぜ……」

 

 一誠は恐怖した、誇銅の自分に向ける眼差しに。

 まるでさんざん味方の足をひっぱって勝ったら手柄をもっていく、負けたら人のせいにするやつ。そんな人を見るかのような悲しみと怒りと呆れがまざったような目を向けられたのである。

 その後誇銅はしばらく一誠を見る表情を崩さなかった。

 一誠はこの後も洋服崩壊(ドレスブレイク)を3回ほど使い敵を倒したが、幸いなことにその時は誇銅とは別行動をしていた。だがもし一緒に行動していたらと思うと一誠は誇銅に這い寄る恐怖を感じた。

 

 一誠が誇銅に恐怖を感じながらも移動していると朱乃さんの攻撃が始まった。攻撃の合図である。

 

「一誠! もし途中でライザーさん意外と戦うことになったら僕をおいて先に行って」

「でもそれじゃ……」

「一誠の神器はライザーさんを倒す可能性がある!

 残念ながら僕には不死を何度も倒す力はないし、強力な一撃も出せない。でも、一誠ならそれができる! 

 だからここから先はできるだけ無傷でライザーさんまでいくんだ!」

「……わかった!」

 

 一誠はライザーのもとへ向かうがやはり敵と鉢合わせてしまった。

 

「一誠!!」

「わかった!」

 

 誇銅の前にいるのは大剣を持った剣士と金髪ツイン縦ロールの少女。

 敵の二人は一誠が先に行くのを止めようとはしなかった。

 

「2対2のほうがよかったんじゃありませんか?」

「僕一人じゃ不満だと思うけど我慢してください。

 自己紹介がまだでしたね。リアス・グレモリー様眷属の戦車(ルーク)、日鳥誇銅です(ペコ)」

「これはご丁寧に。 わたくしはレイヴェル・フェニックスと申します。 

 兄のライザーの僧侶(ビショップ)をしております」

「ライザー・フェニックス様の騎士(ナイト)、シーリスです」

「ご丁寧にどうもありがとうございます。しかし、フェニックスとなれば僕も神器を使わせてもらうよ!」

 

 誇銅は両手に刺青を出現させた。

 誇銅も別にこの神器でフェニックスをどうこうできるとは全く思っていない。ただあんまり意味はないとは思ってるがちょっとした脅しくらいになればいいと思う程度である。

 

「シーリス」

「はい!」

「二人でこないのですか?」

「私は戦いません」

「そうですか。少しこちらの負担が減りました」

 

 誇銅とシーリスとの戦いが始まった。

 誇銅はシーリスに近づき攻撃しようとするがシーリスの発生させる衝撃波によってなかなか近づけずにいた。 

 シーリスの攻撃は誇銅に躱さるかかするだけだった。 

 お互い攻めきれず長い間拮抗した勝負になった。そこで誇度はダメージを受けながら攻撃するということを選択し傷だらけになりながらシーリスをなんとか倒した。

 

「ハアハアハア、戦車(ルーク)じゃなきゃたおれてました」

「あんな無茶な戦い方を……」

 

 レイヴェルは傷を負いながら戦った誇銅を最初は馬鹿なのかと思っていたが、誇銅の炎のような戦い方を見てその考えは変わっていく。

 レイヴェルが感じた炎は熱い炎を連想させるものではない。どちらかと言うと線香花火のようなはかなさがある炎だ。しかしそのお炎は消えずいつまでも燃え続けるかのような儚さにも見える暖かい炎。

 そこに小さくとも偉大な勇姿を感じたのである。

 

「そろそろ行っていですか? ライザーさんのところへ行きたいのだけど」

「……お兄様ならこの先にいませんよ。とっくに貴方の王と戦っていますよ。ほら、後ろをごらんなさい。

 それと貴方は戦いに夢中で気づいてないみたいだけど、あなたの仲間で残っているのはあなたと赤龍帝だけですわ」

「! 急いで部長のところへ行かないと!」

「なぜまだ戦うんですか? あなたは十分戦ったではないですか」

「……家族と言ってくれた……僕はそんな人を不幸にしたくな!」

 

 誇銅は傷だらけの体で激戦の中に走った。傷の痛みに耐えながら。

 

 

 

 

     ***

 

 

 

 

 

 

「あきらめろ赤龍帝。貴様は十分に戦った。リアスのことは俺に任せろ」

「お前みたいなやつに部長はわたさねぇ!」

「そうか。しかし、これで終わりだ!」

「させないよ!」

 

 ライザーの炎が一誠に放たれた瞬間、誇銅が一誠の盾になるように立ちふさがった。

 

「グッ……」

「誇銅!!」

「ごめん一誠。決戦までに間に合わなくて。 

 でも、ここで僕が時間を稼ぐからその間に力をためるなり回復するなりして。ライザーさん! しらばく選手交代です。お相手お願いします」

「フン! 生き残りか」

 

 その後誇銅はライザーの炎を真正面から迎撃する戦い方をした。誇銅だってそんな戦い方は無茶すぎるとは思っていた。他の戦い方ならもしかしたら一発当てれるかもしれないのに。

 だが誇銅は真正面から挑んだ。一誠に攻撃が行かぬよう、ライザーの目が自分から離れぬように、すべてを正面から受けた。自分を完全に捨ててまで希望につなぐため。

 もちろんそんな戦い方が長くで来るわけもなく誇銅は全身にやけどを負い倒れた。

 倒れながらも誇銅はギリギリで意識を保ちまだ盾になろうとする。しかし

 

 『リアス・グレモリー様の戦車(ルーク)1名、リタイヤ』

 

 立ち上がることはできなかった。

 

 

 

 

 

 

   ***

 

 

 

 

 その後僕は重傷のためすぐに入院することとなったらしい。悪魔になったおかげか傷は残らなかった。

 聞いた話によるとあの後一誠がボロボロになり部長がリタイアして負けてしまったらしい。

 しかし、結婚会場に一誠が乗り込みライザーさんと一騎打ちで禁手化(バランスブレイク)と聖水を使って勝って部長の結婚を破棄することに成功したらしい。よかったよかった。

 一誠も禁手化(バランスブレイク)できるようになったんだ……やっぱり僕をすぐにぬいたね♪ ちょっぴりくやしいけど、喜ばしいや。

 あーあ、だいぶ授業遅れちゃったな。

 

 

    ***

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「誇銅君は結局最後まで勝つための修業ではなく強くなることを選んでしまったミスにきがつかなかったね」

「それでも今回の失敗を糧にして成長できたなら今回の痛みも無駄ではなかったのでしょう」

「君はほんとに考え方が修行僧だね、刑死者(ハングドマン)

「人は失敗を糧にして成長する者なのですよ、死神(デス)

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