BADENDの先に掴むもの   作:超高校級の警備員

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魁 華の都市伝説組

「テケテケ、二宮金次郎像、トンカラトン。どれも有名な都市伝説の怪人ですね」

「こっちの資料を調べても見つからないわけですわね。なんたって一般人の空想の産物なんですから」

 

 昨晩の事から金次郎の言った町の異変を調べると同時に彼らが言った都市伝説を調べた。

 人外の資料を探しても見つからなかったが一般人でも見ることができるネットでは彼らの事が詳しく描かれている。

 

「都市伝説から生まれた妖怪だから都市伝説組。わかりやすい名称ですね」

「だがこの記事を読んでもあいつらがなぜあそこまで強いのかがよくわからん。

 一般人でも簡単に撃退できるやつも多いし強力な怪物には見えんな」

「だけど実際彼らは強かった。今までの強敵となんら遜色ないくらいにね。

 それは認めないと」

「ああ、わかっている。この資料だけ見た感想だ」

 

 一誠たちが都市伝説についての記事を読んでいる時一誠の携帯が鳴る。

 非通知だ。

 都市伝説の記事を読んでいた直後であり少し不気味に感じたが、悪魔となって様々な非日常に触れた彼らにはそこまで恐怖心はない。

 最終的に一誠も誰からだろう? くらいの軽い気持ちで電話に出た。

 

『私メリーさん、今ゴミ捨て場にいるの』

「え、え!! ちょ、マジかよ!」

「どうしたんだいイッセーくん」

「……メリーさんの電話だ」

 

 メリーさんの電話は一方的にかかってきて一方的にしゃべってきられた。

 そしてすぐに再び一誠の携帯にかかる非通知。

 もう出ない作戦に出るが携帯の着信は何度でもかかる。そのメリーさんの非通知から。

 だから一誠はもう一つの対処法を試すことにした。

 

『私メリーさん、今あなたの家の前にいるの』

 

 徐々に近づくメリーさんの電話。

 電話に出るたびに駒王学園との距離が近くなる。

 リアスたちは噂通りならばまだ一誠が安全だがそれでも一誠の周りを警戒する。

 だが、何回目かの通話で少しおかしなことが起こった。

 

『私メリーさん、ここどこ……』

「え?」

 

 メリーさんが迷子になったのだ。

 その通話は一方的にきられることがなく事細かく自身の状況を一誠に説明しだす始末。

 一誠もその泣き交じりの声に優しく道を教えてあげる。

 

『私メリーさん、二丁目の交差点まで来たの』

 

 メリーさんは一誠のナビゲートで言われば場所まで進みそこに辿り着くたびに電話をかけてきた。

 最初徐々に近づいてきたメリーさんの電話の感覚はほぼ数秒おきだったが、今は普通に徒歩程の時間がかかっている。

 その現状にオカルト研究部の人たちも力が抜ける。

 

『私メリーさん、やっと駒王学園の旧校舎前まで来れたの』

「ああよかった。じゃあ俺のいる場所までは大丈夫?」

『はい、ここまでくれば大丈夫です。ありがとうございます。モウスグイクカラネ』

「!!」

 

 今まで穏やかそうな少女の声だったメリーさんの最後の不気味な声に一誠の背筋が凍る。

 そして今まで忘れていたメリーさんの結末に。

 次の電話はほんの3秒してからかかってきた。 

 

『私メリーさん、今オカルト研究部のドアの前にいるの』

「だ、だ、大丈夫だ! 壁に背をつけてドアさえ開けなければ撃退できると書いてある!」

 

 コンコン

 

 部屋のドアをノックする音が聞こえる。

 

 コンコン……コンコン……コンコン……コンコンコンコンコンコンコンコン!!

 

「ヒィ!」

 

 何度も無言で聞こえるノックに怖がるリアスたち。

 無言のノックもやがて止まり次はまた一誠の携帯に着信が入る。

 一誠は恐る恐るその電話に出た。

 

『私メリーさん、今回は別件だから殺さないから開けてほしいの。最後のはちょっと脅かしただけだから。ノックはちょっとやりすぎちゃったけど……。

 だからごめんなさい! そろそろ開けてほしいの」

 

 またまた泣き交じりの声が電話の向こうから聞こえると同時に同じ声がドアの向こうからも聞こえてくる。

 

「一応僕が開けてくるよ。イッセーくんは壁から離れないで」

「お、おう頼んだ木場。一応気をつけろよ」

「ターゲットはイッセーくんだからたぶん大丈夫さ。だけど警戒は怠らないよ」

 

 木場がゆっくりとドアを開ける。するとそこにはおっとり系の金髪美少女が涙ぐんだ目で立っていた。

 その姿を見てこんなことになるならすぐに開けてあげるべきだったと一誠はすごく申し訳ない気持ちでいっぱいになった。

 そしてメリーさんをソファーに座らせてお茶を出したところで話が始まる。

 

「では、自己紹介をさせていただきます。

 私は日本妖怪『都市伝説組』所属、メリーさんの都市伝説のメリーです」

「上級悪魔グレモリー侯爵の娘であり冥界からこの周辺を負かされてるリアス・グレモリーよ。

 さっそくだけど要件を聞かせてもらえるかしら」

「はい、今回私が来た理由は貴方たちにこの町の異変の証明をお見せするためです」

「照明とは昨日の悪魔たちの惨劇についての事でよろしいですか?」

 

 朱乃がメリーに確認をとる。

 昨日の一件で都市伝説組が自分たちよりも重大な事を知って隠していることを確信しここでしっかりと情報をはぐらかされないようにした。

 

「はい、その惨劇を起こした異変の正体についてお見せします」

「それで、どうやって証明してくれるのかしら?」

「今晩お見せする絶好の機会が訪れるハズです。

 場所の特定は不可能なので確定次第そちらの彼の電話に再び場所を指定します」

 

 そしてとだいたいの時間帯と大まかな場所を決めるとメリーは帰ろうとしたとき。

 

「あの、メリーさんはなぜわざわざ小刻みに電話をかけてきたんですか? 特に最初なんか数秒おきで面倒じゃないですか?」

 

 一誠が気になったことをメリーに質問する。

 メリーはこの質問に怪しくもうれしそうな笑顔をした。既にドアに手をかけていて一誠たちに背を向けていたメリーはそのゆっくりと振り返りながら説明する。

 

「それが私の呪いなのです。

 相手が電話に出れば確実にその人の所までたどり着けるのです。

 そして最後には伝承通りの結末へ……ふふ」

「でも途中迷っていらした様子でしたが?」

「うっ、や、やっぱり現代になって私たちの都市伝説も語る人が激減したじゃないですか。それで私たちの力も昔ほどはなくなってしまったんです。

 さらに私の都市伝説にはちょっとドジな話も二次創作で出回ってるじゃないですか。それで呪いの力が乱れることも多少あるんです」

 

 痛いところを指摘されたメリーから一気に怪しい雰囲気が消えてここに辿り着いた時の焦って可愛い少女の状態へとなった。

 

「私も一つ聞きたいのだがお前は昨日の妖怪と同じ都市伝説組なのだろう。

 だが昨日の妖怪は自分たちを華の都市伝説組と言っていたのだが何が違うんだ?」

 

 ここぞとばかりにゼノヴィアも気になる事を質問してみた。

 その質問にメリーはとても機敏に反応を示した。

 

「それは『都市伝説組』が日本妖怪の花型組だからです。まあ自称ですが。

 ですが私たちはそう確信してます。

 今の時代古風な妖怪を知る人間は少なく先輩方も昔ほど目立つ場はありません。

 しかし私たち都市伝説は多くの人に語られ今なお活動の場が豊富です!

 ですから人間を驚かせる、人間により知ってもらえる都市伝説組は妖怪の花型と言えるでしょう!」

 

 一変して饒舌にしゃべりだすメリー。

 無口なオタクが自分の趣味について語りだすようにその熱意からいかに自分たちの組に誇りを持っているかが感じられる。

 それからメリーは自分たちの組の自慢話をペラペラとしゃべりリアスたちをうんざりさせてから帰った。

 その後ゼノヴィアは質問したことを後悔したと。

 

 

 

   ◆◇◆◇◆◇

 

 

 夜になりメリーが指定した時間に指定された場所へついたリアスたち。

 だがそこにはメリーどころか人っ子一人いない。

 周りをきょろきょろと探していると一人の女性がこちらへ歩いてくる。

 マスクをつけた女性。その女性が都市伝説組であることも何の妖怪かもすぐにわかった。

 女性はリアスたちのすぐ近くまで近づいてゆっくりとマスクを外す。

 

「こんばんわ。『都市伝説組』の口裂け女よ」

「裂けてないじゃん?!」

 

 マスクの下は別に裂けておらず普通に綺麗な美人な口元があった。

 

「必要な時以外本来の姿は妖術で隠してるの。だって裂けた口じゃキレイに見えないじゃないの」

「まあそうですけど」

「それじゃそろそろ移動しましょう。早くしないとまた遠くへ行っちゃいそうだから」

「え、ここじゃないんですか!?」

 

「もちろん。現物見せてあげるんだからそりゃ相手も動くわよ。

 それにそんなとこで悠長におしゃべりなんてしてちゃ気づかれるわ」

「相手は手練れの悪魔を倒せるほどの強敵なのよ! そんな悠長なことしてて言い訳ないでしょ!」

「大丈夫。トンカラトンと赤マントが後をつけてる。

 一般人に被害が出そうなら二人が殺る手筈だから」

 

 リアスはそれでもいろいろ言いたいことがあったが口裂け女の有無を言わせない鋭いプレッシャーで無理やりだが納得させられてしまう。

 

「おっとその前にあなたたちの気配を消さなくちゃね。あなたたちできる?」

「舐めないでくれる? 私たちだってそのくらいのことできるわ」

 

 リアスたちはそれぞれ魔力を抑え込んで自らの気配を薄める。

 これも修行により身に着けた新しい技術。

 だが、口裂け女はフッと花で笑う。

 

「今回の相手はかなり感知能力に長けた相手。その程度じゃそいつどころか低級の妖怪だってだませないわね」

 

 

 口裂け女が自分の後ろを指差す。すると木の陰から大きなビデオカメラが顔をだす。

 

「あの映画泥棒はなんですか?」

 

 やけに背の高いガリガリで手足の長い映画泥棒がひょうきんな感じで木の陰から出てくる。

 

「……うん、面白けど今は反応に困るからとってくれる」

(カチャ)撮影モード

「撮れじゃねえ! 取れ!」

 

 ガリガリの男が映画泥棒の被り物をとるとそこには顔面蒼白で、目鼻や髪などは一切ないのっぺらぼう。

 

「え~と……のっぺらぼう?」

 

 のっぺらぼうはチッチッチッと人差し指を左右に動かすと胸のポケットから名刺入れを取り出し名刺をリアスたち一人一人に配る。

 渡された名刺には気に入った人間をどこまでも追い回し連れ去らう、または憑り殺すという都市伝説、スレンダーマンと書かれている。

 

「こいつはその名刺に書いてある通り名前はスレンダーマン。

 気配を隠すことに関しちゃ都市伝説組でこいつの右に出る奴はいない。

 こいつの近くならば自分以外の気配も目視以外では察知できなくすることも可能よ」

 

 スレンダーマンは誇らしげ腰に手を当てて胸を張る。

 もしも彼に顔があれば間違いなくドヤ顔をしているであろう程胸を張っている。

 普通なら不気味な恐怖を感じる容姿のスレンダーマンだが登場の仕方でかなり好印象を持たれている。

 

「これであなたたちの気配は消せる。さあ行きましょう」

 

 そこからリアスたちは30分程歩きその証拠がいると言う大きな交差点の近くまで来た。

 リアスたちはその物陰からそっと交差点の真ん中を見るように指示される。

 言われた通り覗いてみると。

 

 むしゃむしゃバリバリ

 

 そこにははぐれ悪魔らしき遺体を貪る虚の姿が。

 喰われているはぐれ悪魔のその姿はまさに昨日見た悪魔たちのそれと同じだった。

 

「虚! そしてあれは侵入したはぐれ悪魔!」

「侵入したはずのはぐれ悪魔が見つからないと思ったら虚にやられていたのか」

「わかった? それじゃさっさとかたしちゃいましょう!」

 

 そういうと口裂け女はどこからか取り出した包丁を思いっきり虚に投げつけた。投げた一瞬口裂け女の口は記事通り裂けた。

 包丁が虚の体に深く刺さるとそのリアスたちの隠れてる方向から右側から青いマントが飛び出し虚を包んだ。

 

「今日の気分は青いマント。とどめよろ」

「トン・カラ・トン」

 

 青いマントで完全に動けなくされた虚の首をトンカラトンが空中から一刀両断。

 虚の首はあっけなく地面に転がり虚は息絶えた。

 

「さてと仏さんの供養とこの残骸の始末をしますか」

「……トン・カラ・トン」

 

 虚を直接倒した二人が虚とはぐれ悪魔の処理をしてるところにリアスたちを連れて行く。

 

「一応紹介しておくわ。こっちが赤マントでトンカラトンは昨日あったのよね?」

「ヘイッ! 、『赤いマントと青いマント、どっちが欲しい?』の都市伝説の赤マントさッ!」

 

 虚の残骸とはぐれ悪魔の遺体を黒いマントに丁寧に包みながら元気に自己紹介をする赤マント。

 これまた怖い怪人系の都市伝説にしては好印象なイメージを持つリアス一行。

 

「ところでその遺体はどうするのですか?」

「虚の方は適正な処理をして廃棄。悪魔は大切に保管してるから後で冥界に連絡して引き取ってもらう予定よ。

 因みに昨日と今以外の悪魔の遺体を後二人預かってる」

「おそらく残りのはぐれ悪魔でしょう。

 虚が獲物にしていたから見つからなかったのですね」

 

 朱乃が虚とはぐれ悪魔の関係性を考察してる間にトンカラトンと赤マントは二つの包みを持ってどこかへ行ってしまった。

 

 パラリラパラリラ!!

 

 そんなことをしてる間に道路の向こう側から昔の暴走族のような音をたてるバイクが一台やってくる。

 口裂け女はそのバイクに向かって手を振る。

 するとそのバイクがリアスたちの目の前までやってきた。

 

「オウ! 口裂け女と一緒ってことはあんたらがリアス・グレモリー眷属かい。

 アタイは自分の姿を見た子供を捕らえて肉塊になるまで引きずり回し、決まった場所に連れて行き放置する都市伝説のひきこさんだッ! 夜露死苦」

 

 背中に都市伝説と刺繍された特攻服にサラシの不良女が改造バイクにまたがったまま都市伝説組特有のあいさつをする。

 口裂け女にスレンダーマン、赤マントと続き明るい怪人だったのでこのタイプは新鮮ではあった。

 

「ず、ずいぶん記事で見たひきこさんと違いますね」

「おうよ、イジメ撲滅喧嘩上等! ムカつく奴は足縛ってアタイの単車で引きずりまわしてやんよッ!」

「ひきこは都市伝説組でもすごいのよ。なんたって妖怪漫才大会初参加で私と組んで準優勝をとったのよ」

「優勝はお菊さんと橋姫のコンビにとられちまったよチクショウ! 次は倒す!」

 

 そう言ってるまに口裂け女はひきこさんの後ろに乗り二人乗りの体制をとる。

 ひきこさんはすぐにエンジンを吹かせてその場から去ろうとするが口裂け女がそれを静止させる。

 

「あっそうそう。一つあなたたちにお願いがあったの」

「?」

「街中で虚を見かけても何も手を出さずに私たちに連絡だけにしてほしいの」

「な、なんだって!!」

 

 口裂け女のあまりなお願いにリアスたちは驚愕した。

 なぜ力がある自分たちが危険な虚から町を守るための戦いをしてはいけないのかと抗議する。

 

「これ最近わかった事なんだけど虚ってね霊力装甲は強力だけどかなりムラがあるの。

 たぶん悪魔とか他の神話から見ればあまり関係ない話だと思うけど私たち日本勢力からすれば格好の的なの。

 そこを突けば虚の装甲を人の肉を切り落とすくらいの力で済む」

 

 口裂け女の口から出た自分たちの知らない虚の特性が語られるととりあえず抗議の口を止めた。

 それは今納得できるかどうかはともかく相手が理由を言ってくれてることもあるが自分たちの知らない情報を手に入れるため黙っているのも理由である。

 

「虚は目視以外での感知が難しく巨体が多くても素早い。

 さらには人間の魂を主な主食としてるから早期発見早期決着が望まれる。

 激しい技の打ち合いを主体とするあなたたち悪魔では相当な力の差がなければ虚を仕留めそこなったうえに周りに多大な被害をもたらす可能性がある。

 傷ついた虚はそれを直そうとより多くの食事を必要とし結果完全捕食体制に変える」

 

 悔しながらも納得した。

 確かに自分たちでは虚に対する戦闘手段が乏しい。

 今の自分たちなら勝つことができても早期決着は難しい。

 一方都市伝説組(かれら)は今見た通り不意打ちであるが一瞬で決められる。

 

「虚の姿を見ることも感じることもできない人間は虚にとって格好の獲物だけどだからこそ食い殺したりはしない。

 大人数から死なない程度に吸い取る。

 だけど悪魔とかの人外や霊感の強い人間には姿を見られるから食い殺す。

 おそらくはぐれ悪魔は虚が勝手にたべちゃうだろうからこれからは虚に対抗できなくちゃ何にもならないの」

 

 リアスも力の差がわからない程馬鹿ではない。その眷属たちも同じく。

 口裂け女の言葉もちゃんと理解はできた。だが。

 

「どうやら納得はしてくれないみたいね」

「ええ、確かにあなたたちの方が適してると思うし私たちには不向きな課題だと思う。

 だけど戦う力があるのに黙って虚の脅威を見過ごすことはできないわ。

 両陣営で町を守った時あなたたちの方が成果をあげるでしょうが私たちも手に届く範囲は力になりたい!」

「そう。それじゃこっちの実力をより知ってもらうためにゲームをしましょう」

「ゲーム?」

「要するにゴチャゴチャ言っても始まんねえから手っ取り早く力で白黒つけるってことだよ! 何なら今ここでタイマンで勝負つけっかあ゛あ゛?」

 

 口裂け女のセリフにひきこさんが噛み砕いた補足を入れる。

 

「ゲームは明後日の夜から長くても日の出まで。

 細かいルールは当日説明するけど安心してあなたたちに不利なルールじゃないから。

 不服なら明日聞くわ。じゃあね」

 

 そう言い残してひきこさんの後ろに掴まって走り去ってしまった。

 

 

 

   ◆◇◆◇◆◇

 

 

 

『ハーイ、あなたの質問なんでも答えちゃう。その代り僕の質問答えてくれなくちゃkillよ♪ アンサー君で~す』

「オウ俺だ。この前リアス・グレモリー眷属は全員カスにも満たないザコばかりって評価訂正しといてくれ。

 一人見込みがありそうな奴がいたわ」

 

 リアスたちが口裂け女と会っていた夜、違う場所で金次郎が虚の討伐をしていた。

 

『もしかしてあの赤龍帝って奴かい?

 噂では彼は神滅具持ちのうえに数々の格上相手に勝利して周りの評価を上げ続けたらしいし金次郎もその一人に』

「んなわけねえだろ! あんな高性能の道具を振り回すだけの見込みなしザコの評価を変えてやる必要があるんだよ!?」

 

 アンサーの言葉がよほどムカついたのか金次郎はかなりの怒鳴り声で反発した。

 

『ゴメンゴメンそんな怒んないでよ。僕の能力が通じるのは誰かに質問された時だし、どこかに記されてることしか答えられないから。

 で、だれなの?』

「一見女みてえなチビカスだよ。

 道具頼りってとこは同じだがこっちはしっかり使ってる。それに道具以外カスのカスなりにそれ以外の技を身に着けようとしてる。

 カスには変わりねえがまああのザコ共よりは期待できるな」

『へ~君がそこまで言うなんてね』

「俺の獲物を横取りしやがったから誰かと思ったらあのリアス・グレモリーの眷属だと言うからちょっと遊んでやったらまあ悪くないカスだったぜ。

 横にいたデクカスもあいつらの仲間だったらリアス・グレモリー眷属ももうちっとマシな評価になったかもな」

 

 そう言って金次郎は一方的にアンサーの電話をきった。

 金次郎が見る先にはサイドカーに小さな人影を乗せた巨体の男がゴツイバイクで走り去る後ろ姿。

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