BADENDの先に掴むもの   作:超高校級の警備員

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 みなさん、本番はまだまだ先ですよ。


月光校庭のエクスカリバー
放置者と憎悪の魔剣


 う~ん! ライザーさんとのレーティングゲームが終わって結構経った。

 今日は部長さんの引っ越しに呼ばれました。てっ、一誠の家に引っ越し―――――!!

 一誠……アーシアさんも一緒に住んでいるらしいし着実にハーレムを築いてるね。変態三人組と呼ばれてたあのころじゃ考えられないよ、まあ今も呼ばれてるけどね。

 でも、部長もアーシアさんも何か弱みでも握られてるんじゃないかと思われても仕方ないような状況だね……まあ僕は一誠がそんな外道じゃないのは理解してるよ。

 引っ越し作業は順調に進んだ。しかし、途中からみんなの姿がみえない……どこ行ったの?

 僕はそれでも黙々と引っ越し作業をし、みんなが戻ってきた気にはほとんど終わった後だった。ひどい!

 

 球技大会ではオカルト研究部の優勝だった。僕が初めて活躍できた! 僕の反射神経で避けられない球はない! 悪魔になってから一番の見せ場だったよ。

 でも、球技大会中木場さんはなんだか様子がおかしかったんだ。どうやら部長さんの引っ越しでみんなで手伝いに行った時に一誠の昔のアルバムを見たときかららしい。僕はその時荷物の山と格闘していたよ。僕以外みんな行ったのに僕だけ呼んでくれなかったのは不満に思ってるよ。特に謝罪の言葉もなかったし。……別にそれで責めてるってわけじゃないけど……。

 そんな不満をためながらオカルト研究部の部室に行く。

 

 「僕は復讐のために生きている。聖剣エクスカリバー。それを破壊するのが僕の戦う意味だ」

 

 ドアを開けるとまたなんか始まってた。

 え、どゆこと。

 また僕がいない間に何かはじめちゃったの! 僕以外みんないるのにひどい! でも今はそんなこと言える雰囲気じゃない……。

 結局この日は訳の分からないまま過ぎ去っていく。

 

 次の日の放課後

 僕たちグレモリー眷属は部室に集められている。やっと呼んでもらえた。当たり前っぽいことだけどうれしいよ。

 そして、協会からきた二人組の女性……部長さんと朱乃さん以外部室の片隅でやり取りを見守っている。部長さん達も真剣な面持ちをしている……でも一番気になるのは木場さん。さっきから彼女達を怨恨な眼差しで見ていた。

 

「先日、カットリク教会本部ヴァチカン及びプロテスタント側、正教会側に保管、管理されていた聖剣エクスカリバーが奪われました」

 

 エクスカリバー? それってあのアーサー王の剣?

 僕はうろ覚えな記憶から思い出す。

 

「今はこのような姿さ」

 

 髪に緑メッシュを入れた女性が一本の長剣を見たとき体中を冷たいものが走った。

 その後も話が進み折れたエクスカリバーは錬金術によって新しい姿となり全部で七本となったらしい。エクスカリバーも折れるんだ。

 

「私が持っているエクスカリバーは『破壊の聖剣(エクスカリバー・デストラクション)』七つに分かれた聖剣の一つだよカトリックが管理している」

 

 栗毛の女性のほうも長い紐のようなものを取り出すとそれがうねうね動きだし日本刀に変わる。

 なんだろ? 最近驚くことが多いせいで感覚がマヒしてるのかな? 持ち運びが便利だねくらいの感想しか出ない。

 

「私のほうは『擬態の聖剣(エクスカリバー・ミミック)』こんな風に形を自由自在にできるから、持ち運びにすっごく便利なんだからこのようにエクスカリバーはそれぞれ特殊な力を有しているの。こちらはプロテスタント側が管理しているわ」

「……それで、奪われたエクスカリバーがどうしてこんな極東の国にある地方都市に関係あるのかしら?」

 

 部長さんは変わらずの態度で話を続ける。

 話をまとめると、盗んだのは『神の子を見張るもの(グリゴリ)』でその幹部コカビエル。

 そして彼女たちの依頼は今回の事件に関わるなということ。

 う~ん、確かにそっち側の問題かもしれないけど……納得はしがたい。

 

「兵藤一誠の家で出会ったとき、もしやと思ったが、『魔女』アーシア・アルジェントか? まさか、この地で会おうとは」

 

 アーシアさんは二人の言葉に複雑極まりない表情をしていた。 

 

「しかし、悪魔か。『聖女』と呼ばれていた者。堕ちるところまで堕ちるものだな。まだ我らの神を信じているのか?」

「ゼノヴィア。悪魔になった彼女が主を信仰しているはずないでしょう?」

「いや、その子から信仰の匂い……香りがする。抽象的な言い方かもしれないが、私はそういうのに敏感でね。背信行為をする輩でも罪の意識を感じながら、信仰心を忘れない者もいる。それと同じものをこの子から伝わってくるんだよ」

 

 栗毛の女性は興味深そうにアーシアさんを見る。

 

「そうなの? アーシアさんは悪魔になってその身でも主を信じているのかしら?」

 

 アーシアさんは悲しそうな表情で言う。

 

「……捨てきれないだけです。ずっと、信じてきたのですから……」

 

 それを聞き、緑メッシュの女性が布に包まれたものを突き出す

 

「そうか。それならば、いますぐ私たちに斬られるといい。今なら神の名の下に断罪しよう。罪深くても、我らの神なら救いの手を差し伸べてくださるはずだ」

 

 これはまずい!

 僕はアーシアさんと緑メッシュの女性の間に立ちふさがる。これは酷い! あまりにも勝手な言い分すぎる!

 

「させないよ! さっきから聞いていたけどこれは勝手すぎる!

 アーシアさんはそんな勝手のために傷つき、信じていたものに裏切られ、悲しい想いをたくさんしたんだ! 君たちにアーシアさんを悪く言う資格はない! どうしてもやるなら僕がゆるさないよ」

「…………いいだろう。表に出ろ」

「誇銅、お止め……」

 

 部長さんは僕を落ち着かせようとしたがその前に木場さんが介入する。

 

「ちょうどいい。僕も相手になろう」

 

 特大の殺気を体から発して、木場さんは剣を携えている。

 

「誰だ、キミは?」

 

 緑メッシュの女性の問いかけに木場さんは不敵に笑った。

 

「きみたちの先輩だよ。失敗作だったそうだけどね」

 

 その瞬間、この部室内に無数の魔剣が出現する。




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