※こちらは本編2章『【原作開始】ミステリアス・ティエラ』以前を描く番外編になります。
※目次では常に一番下に表示されるようになっている……はず、です。話数が滅茶苦茶に表示される等、トラブルがありましたらご報告お願いします。
祝30000Pt達成……!
本当に、本当に、ありがとうございます。
長らく筆が止まっていましたが、それでも待っていてくれた読者様の存在に救われました。
「待っていた」の声が何より嬉しく、大きな励みになったこと、この場を借りて感謝いたします。
今後とも当作品を応援してくださると幸いです。
砂漠の精霊〈1〉 熱砂の上の精霊
転生して、女傭兵として活躍のち引退して、各地を転々とする。
正に、絵に描いたような順風満帆の異世界転生ライフ……
「熱い熱い熱いっ!!!」
……なんてことあるわけがなく。
今のオレは、まな板の上の鯛ならぬ熱砂の上の美少女。
熱砂の上、縄でグルグル巻きにされて。朝からずっとだから、そろそろ半日くらい経つだろうか。
「拘束して灼熱拷問プレイとか業が深すぎでしょ、変態騎士!」
「まだ余裕がありそうだな」
「ないですよ! 精霊の干物になっちゃいますって!」
そんな蛮行をしやがるのは、真っ黒な甲冑のフルアーマー女騎士。
名を「サナメイル・スヴァルノワル」。黒の長髪と高身長に加え、胸部装甲に巨大兵器を搭載した彼女もWFにて実装されるキャラ。騎士の国カヴァルエ王国の騎士にして、騎士王から使命を与えられた八騎士の一人。『黒騎士』の二つ名を持つSSRキャラである。
当然、オレ如き雑魚ヒーラーが勝てる存在では無く。あっと言う間に制圧されて拷問タイムに突入した。
砂漠暑いな~黒衣のせいで余計に暑いな~周りに人っ子一人いないし良いかな~って。そう思って一瞬正体隠しの黒衣を脱いだのが運の尽き。その一瞬で滲み出た精霊オーラを感じ取って突撃してきたのである。
……あらためて整理してみても意味不過ぎるな。滲み出た精霊オーラって何だよ。やっぱりSSRなんてロクでもない。
ストップ地球(の精霊)温暖化。環境保護活動と称して泉とか川とか着色する系の過激団体に抗議されてゲームから消されてくれないかな。
「だーかーら! オレは人畜無害な一般通過精霊だって言ってるでしょ!」
「では何の概念を司る精霊なのか、どのような使命を持って行動しているのか、なぜ風雲急を告げるレギス砂漠に向かっているのか。そのあたりを明かしてもらおうか」
「砂漠に向かってるのは花火が見たいからです! あとは言えません! 黙秘権を行使します!」
「なら拷問続行だな」
ひぎゃああああ!!!!
こいつ容赦なく重力倍増しやがった! 重い!! 潰れる!! 鯛焼きになっちゃう!!!!
「この鬼畜騎士! ドS女! プライバシーって知らないんですか!」
「使命のためだけに生きる概念精霊が、ただの興味から花火を見るために行動していると? それを信じるわけ無いだろうが」
「そんな精霊がいても良いでしょ! 今は多様性の時代なんですよ! 騎士道なんて時代遅れの価値観持ってる人はこれだから!」
「私をどれだけ貶そうと構わぬ。が、騎士道を愚弄する事は許さん」
また重力増加しやがったな……!
もうキレた。ムカ着火ファイヤーですよ、これは。
まぁ、キレたところで手も足も出ない状況が変わるわけでも無し。縄で縛られて重力増加されて。こんな状況で動かせるのは口くらいだ。
……と、いうわけで。
うん。やっぱり、悪口しかないよな。
「騎士道だか何だか知りませんがね! そんな熱そうな真っ黒の鎧を纏っちゃって、どうせ中とか汗だくで臭いヤバいんですよね!」
秘儀、誹謗中傷…っ!
ふはははは! 汗だく女として人気を落とすが良い!!
そういうのが好きな層もいる? 知らん! そんな少数派はくれてやる!
「な、なにを言うか…! ちゃんと魔術や香水で対策している!」
「どうですかね! そのデッカイ胸部装甲なんかムレムレ間違いなしでしょうが!」
「う、うるさい…! そういう貴様も汗だくだろうが!」
「誰のせいだと思ってるんですか!! このドSムレムレ女!」
「変なあだ名をつけるな!!」
あーーーーー。
なんでオレ、わざわざ異世界なんて来てしょうもない口喧嘩してるんだろ。それも熱砂の上で縄に縛られて。本当、意味分からんね。
こんな感じで番外編『砂漠の精霊』開始です。
35000は流石に無理だと思うので、こういう感じ(長編連載)にしてみました。
凄く特別な~などとハードル上げ過ぎて、全然まったく足りていない気もしますが……(汗)
本編の息抜き程度にゆっくり書いて行きます。