上里ひなとはts勇者である   作:エフさん

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はいいつも通りです(何がいつも通りなんだったけ)
ゆゆゆいのイベント見て心にいろいろ刺さりました。(だからなんだ。周回やる。)
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第15話 二人の欠員

 樹海化が終わって元な世界に戻ったときに酒呑童子は電王ベルトを外し体の所有権を返してくれた。

 

『ふぅ疲れた。じゃ俺は一回寝るわ。強大な力を使った後だから体調管理をしっかりな』

 

(あ、はいわかりました。この度はありがとうございました)

 

『敬語じゃなくてもいいんだけどなぁ』

 

 そう酒呑童子がつぶやいているのを聞きつつ周りを見渡してみる。すると横たわった球子とその横で球子を呼び続けている杏の姿があった

 

「球子!」

 

 そう叫びながら俺は駆け寄る。球子のところに着くと球子は少し目を開け

 

「あ、ひなと...さっきは杏とタマを...守ってくれてありがとな...」

 

 かすれた声でそうつぶやく球子

 

「そんなことは当然のことだ!それより大丈夫なのか?いや大丈夫じゃないから横になっているんだろうけど」

 

「さっきのあのサソリの攻撃を防いでいる時の衝撃で大体の骨がやられた...多分内臓もやってる。あとアイツの毒を喰らった。それは杏もだけど...タマは少し眠い死なないだろうが...少し寝させてく...れ...」

 

 そう言って球子は目を閉じ気を失った。

 

「タマっち先輩⁉タマっち先輩⁉」

 

 杏は自分が食らった毒なの気にせずに、大社の役員が球子を運ぶまでずっと呼び掛けていた。

 

 

 

 

 そして俺らはその日に精密検査を受けていた。若葉、ちーちゃん、友奈は夜に解放されたらしい。球子は傷が治るまで入院、杏も同様。そして俺は電王ベルトを使ったおかげであと1日検査だ。入院中に検査が終わったであろうちーちゃんと友奈が来た。

 

「ヤッホー。おみまいにきたよ!」

 

 と元気そうに入ってくる友奈。

 

「パット見大丈夫そうね...」

 

 こっちの心配をしながら入ってくるちーちゃん。少し会話をした後友奈はタマちゃん達見てくるね~といってちーちゃんを置いて先に行ってしまった。すると最初を除き今まで無言だったちーちゃんが話しかけてくる。

 

「ねぇ...私たちってもしかしなくとも死んじゃうのかな...」

 

 と弱々しく言うちーちゃん。

 

「そんなことはないよ...」

 

「どうしてそんなことが言えるの...?今回の戦いだって、土居さんと伊予島さんは死にそうだったじゃない!」

 

「結果的に死ななかったじゃないか。どんなことがあろうと俺が守るから」

 

「だとしてもよ!今回のあのサソリは中身が空洞だった!あれがほんとの意味で完成体になったら...」

 

「それでも...わた...俺が守るよ」

 

「ねぇ今一人称私になりかけてなかった?」

 

「あぁ、これ?これは医者曰く、俺ってずっと女になってて男に戻ってなかったじゃん?」

 

「ええそうね」

 

「だからねからだっていうか、脳が自分は女だってことだと思い込んで口調が意識してないと女になるんだよ...あと大社にお嬢さま言葉を強制されたことがその女化?に拍車をかけているらしい...まぁ男に戻れればすぐ戻るはずだから気にしないでおいて」

 

「そう...大変ね...それよりさっきの言葉信じていいのよね...?完成体になっても何とかなるっていうやつ」

 

「(何とかまで言ってないけど)もちろん。俺がウソついたことあった?」

 

「結構あるわよ。私のセーブデータ間違えて消したときとか、いじめられなかった?って聞いたときとか」

 

「ナンノコトカワカラナイナー」

 

「まぁいいわ信用しているわね...ひなと君」

 

 そう言ってちーちゃんは球子のところへ行った。

 

あー暇だなー

 

 そんなことを思っていると急に病室のドアが開き、お姉ちゃんが入ってきた。

 

「大丈夫ですか⁉ひなと⁉」

 

「あー。うん大丈夫、精神が少しおかしくなっただけ」

 

「あぁ、女化ですか...早く男に戻れば問題ないですが、戻るのに1か月はかかりますし、そもそもその間にバーテックスが攻めてくるので戻れませんね...しょうがないですね...このまま女になったらいいのでは?」

 

「お姉ちゃん...」

 

「あ、待って嘘です。冗談ですからそんな悲しげな声出さないでください」

 

 

 

 ~翌日~

 

 退院した俺はすぐに珠子たちの病室に行った。

 

「おーいお見舞いに来たぞー」

 

「あ、ひなと君。退院出来たんですね」

 

「よう!ひなと!元気そうだな!」

 

「そっちは元気なさそうだな...」

 

  ベットに横たわったまま、珠子は顔だけこちらに向けてきた。

 

「そりゃそうだろ。だって服に隠れて見えないだろうけど包帯ぐるぐるまきで動けないんだぞ。タマは動いてないと死んでしまうんだ!」

 

「マグロかお前は」

 

「私は毒が治るまで退院できないそうです...タマっち先輩は体の骨という骨にヒビが入ってたり、内臓がぐしゃぐしゃになっているのでさらに退院に時間がかかりそうです」

 

「なんでお前そんなに喋れるんだよ...普通痛みで喋れないだろ」

 

「そこは勇者のパワーで何とかしているんだ」

 

「さいですか」

 

「あ、ひなとさん。改めてお礼を言わせてください。先の戦いでひなとさんがタックルしてこなかったら多分私たち死んでいました。まぁそのタックルのせいで骨にヒビが入ったりしましたが...」

 

「それは...すまない」

 

「いえいえ、死ぬよりマシです。本当にありがとうございました」

 

「タマからも礼を言うぞ!ありがとな!」

 

「おん。あ、そういえばさっき売店でお菓子買ってきたんだ。食うか?」

 

「食べるー!あ、タマ腕動かせないんだった。ひなとー食べさせてくれタマへ。アーン」

 

「しゃーねーな」

 

  俺はコ〇ラのマ〇チを開けて1個取り出し、珠子の口に放り込む。

 

「ん〜。久しぶりに食べる甘いものは上手いな!」

 

「あ、あの〜ひなと君。う、後ろ...」

 

 そう遠慮がちに杏が言ってきたので後ろをむくと、満面の笑みのちーちゃんがいた。満面の笑みなんだがなんだろう...目が笑っていない。

 なんだろうなんか悪いことしたかな...

 

 そんなことを思いながら今やった行動を思い出してみる

 

 挨拶する→お菓子あげる→アーンする=恋人同士でやる=浮気?

 

 あ...

 

土居さんとひなと君、随分と仲良いわねー。ひなと君が退院すると聞いてむかえにきたのに...病室行ってみればいないし、探したのよ?

 

 目はハイライトグッバイ、その他は笑っているちーちゃんがこちらに近づいてくる

 

「いやぁこれは...ね?ほ、ほら珠子を見て見てくださいよ。どうやっても食べられないじゃん?可哀想でしょ?」

 

「確かに可哀想ね...じゃぁ、あとは私が食べさせるわ。どいて」

 

 そう言ってちーちゃんは俺の手からお菓子をぶんどって珠子の方に近づく。

 

「待って、千景は嫌だひなとがいい。千景怖い!」

 

「な...!生意気言うわね病人のくせに...ほら口開きなさい!」

 

  そう言い争いながらちーちゃんはお菓子を珠子の口に押し付けていた。俺はちーちゃんの手を取り、お菓子をとりあげ珠子とちーちゃんの口にお菓子を放り込んだ。

 

「ほら、病院なんだから騒がない。あ、杏もいる?」

 

「ではお言葉に甘えて」

 

 俺は杏にチョコを丸ごと渡す。渡した際に杏は少し不満そうな顔をしていた。なんだ...チョコ嫌いだったのかな?

 そうして食べながら面会終了時間になるまで喋り、ちーちゃんと一緒に寮に帰るのであった。

 

 

 

 

~自室にて~

 

『ひなと、酒飲もうぜ!』

 

 心の中で酒呑童子が話しかけてきた。

 

(嫌だよ。なんで未成年に酒飲ませようとしてんだ)

 

『未成年?お前未成年じゃないだろ。俺がまだ暴れていた頃はお前みたいな歳でも普通に酒、飲んでたぞ?』

 

(それは平安だろ?今は平成だぞ?)

 

『むぅ...人間はコロコロ成人年齢が変わってめんどいのー...それにしてもさっきのやつが修羅場、というやつか?』

 

(多分...?)

 

『お前も大変だなぁ。あ、今から体貸せ』

 

(え、明日学校なんだけど...?)

 

『俺は知らん。いいから貸せ』

 

(しょうがないなぁ...何するの?)

 

『杏というか少女がお前に押し付けている恋愛小説を読むのだ。人間の感情っていうのは見ていて面白いものなんだぜ?特に愛とかっていうのは見ていて1番面白い』

 

(なんかイメージと違うな...まぁそういうことならそこの本棚にあるから適当なもの選んで読んだら?)

 

『サンキュ。じゃ、体借りるぜ』

 

酒呑童子がそう言った瞬間俺は意識を手放すのであった。

 

 

 

 

~翌日~

 

...て...い...起きてください!

 

「ん〜あと5分...」

 

「何言ってるんですか!あと7分以内に教室行かないと遅刻ですよ!」

 

...ええぇ〜!

 

 お姉ちゃんに起こされて、俺は飛び起きた。

 押してお姉ちゃんに手伝われながら着替えたり、荷物の準備をしたり、パンを突っ込まれたりした。ここまでで教室まであと4分である。ここまで早いのはお姉ちゃんが手伝ってくれたからだ。

 そして俺らは部屋から飛び出てダッシュする。1分も経たずにお姉ちゃんがばてたのでお姫様抱っこをして駆け出す。

 そしてギリチャイムがなる前に教室が入ることが出来た。入ってくるなり、若葉がこちらに来て話しかけてきた。

 

よう...ひなと...朝から姉妹共々仲がよさげでいいことだな...

 

「ひぃっ」

 

なに?最近ハイライトグッバイするのはやってるの?

 

 話しかけてきた若葉は目に光を宿してなかった。めっちゃ怖い。ついでにさっきからこっちを見ているちーちゃんの目にも光がない。

 

「まぁ後で詳しく聞くとしよう...ほれさっさと席につけ」

 

 そう言われ俺はちーちゃんの隣の席に、お姉ちゃんは若葉の隣の席に座った。...隣の人の視線がすごく痛いです。

 ちーちゃんの視線を受け流し、ついでに先生の話も聞き流しながら俺は心の中にいる酒呑童子に話しかけた。

 

(おい何時に寝たんだ?)

 

『起こされてから30分前だな。俺はもう寝たいのでしばらくは話しかけないでくれ。ではさらばだー』

 

(え⁉ちょ!おい!少しの講義ぐらいさせろ!もっと早く寝ろ!お姉ちゃんにばれたら干されるの俺なんだぞ!)

 

 そう心の中で抗議したが、酒呑童子の反応はなく、強大な眠気に襲われ、俺は意識を手放した。

 

 

 

 

~昼休み~

 

...と...ん...き...て。ひなと君起きて...!」

 

 俺はちーちゃんに起こされた。

 

あれ、朝から午前の授業の記憶がないぞ...

 

 そう思いながら周りを見渡すとすごい形相の若葉、満面の笑みのお姉ちゃん、呆れたような顔をしたちーちゃん、そして苦笑いしている友奈の姿があった。

 

おはようひなと...ずいぶん眠れたようで何よりだ。で、なんで授業の間ずっと寝ていたのか聞かせてもらおうか?

 

「そもそもひなとはいつ寝たんですか?」

 

「起こされてから30分前ぐらいです...」

 

「へぇ~...何してたんです?」

 

「小説読んでました...」

 

私言いましたよね...どんなに遅くても2時前には寝ろと...

 

「はい...」

 

「まぁ今回が初めてですので私はもういいです。あとは若葉ちゃんに任せます」

 

「いや私もひなとがひなたに怒られているのを見て言いたいことがなくなったからもういい。だが今日はうどんを食べてもらおうかな...」

 

「はいわかりました...」

 

「よし!ひなとくんの説教も終わったことだしみんなで食堂に行こ!」

 

 

 

 

~食堂~

 

 若葉の命令通りにするためにミニのうどんの食券を買おうとしたら、若葉が横入りをしてきて勝手に俺のを選んでいた。しかも大盛り...寝起きで食欲のない俺は心の中にいる酒吞童子に話しかけた。

 

(おい酒呑童子。うどん食べない?)

 

『うどん...?なんだそれ』

 

(麺)

 

『いやそれだけじゃわからん...』

 

(え、じゃぁ、うどんは、小麦粉を練って長く切った、ある程度の幅と太さを持つ日本の麺、またはその料理である。饂飩とも書く。細い物などは「冷麦」「素麺」と分けて称することが一般的ではあるが、乾麺に関して太さによる規定がある以外は厳密な規定はない。細い麺であっても「稲庭うどん」の例も存在し、厚みの薄い麺も基準を満たせば、乾麺については「きしめん、ひもかわ」も含まれる。(ウィキより)これでいい?)

 

『もうよくわからんが食うとするか』

 

(サンキュー)

 

 酒呑童子との会話が終わるころには、大盛りのうどんは目の前にあり、みんなでいただきますする直前だった。

 

「「「「「いただきます!」」」」」

 

 この瞬間に酒呑童子に変わる。そして酒吞童子は麺を啜った。

 

「うま」

 

 酒吞童子は反射的にそうつぶやいた。

 

「お前誰だよ」「ひなと君じゃないわね」「ええひなとじゃないですね」「...(うどん食ってる)」

 

ばれるの早くないですかね...そしていつの間にか酒呑童子はうどんを食べ終わっていた。

 

『うまかったわ。じゃ体返すぜ』

 

 そう酒呑童子が言った瞬間、体が動かせるようになった。

 

「「あ、戻った(りましたね)」」

 

「おいひなと今の誰だ?」

 

 すごい剣幕で若葉が聞いてくる。俺はそんな若葉から目をそらしながら話した。

 

「いやぁ...俺この間すっごい力使ったじゃないですか」

 

「ああ、そうだな」

 

「あれって実は、酒呑童子という精霊を下してまして...憑りつかれたままなんですよ...」

 

「酒呑童子⁉」

 

 突然友奈が声を上げた。

 

「それって私が下す予定の精霊...しかも大社の人からものすごく使わないようにって言われてた精霊...」

 

「ええ⁉それ大丈夫なの...?」

 

 ちーちゃんが心配そうに言った。

 

「まぁ大丈夫だよ。しいて言うならたまに体を貸さなきゃいけないことかな...」

 

「もしかして今日小説読んで寝坊したのって...」

 

「うん。酒呑童子が読んでたからだね」

 

「うーん...まぁ現状は大丈夫そうだし、様子見だな」

 

「そうですね...一応大社にも聞いてみます」

 

 

 

 

~しばらく時間がたったころ~

 しばらくバーテックスの襲来もなく、表面上は穏やかに日々が過ぎていく。球子と杏はまだ退院できないなかなか毒の解析などがうまくいっていないし、解毒できているのかも怪しいらしい。そもそも球子が完治するのは当分先だ。

 いつの間にか桜の花はすべて散ってしまった。

 

花見したかったな...

 

 そんな中俺らは大社から一つの任務が言い渡された。それは瀬戸内海上で形成されつつある進化体バーテックスを討て、というものだった。

 

 

 

 

~瀬戸大橋~

 

「ひなと...お前は酒呑童子を下す以外の変身をしろ」

 

 突然先頭を歩いていた若葉がこちらを振り向きそう告げてきた。

 

「いや...俺その場合変身できないんですけど...」

 

「ふむ、じゃ、見学してろ」

 

「ええぇ~...まぁみんながピンチになったり俺が死にそうになったら変身するね」

 

「ああ、それでいい」

 

 そして俺以外の皆が変身し、瀬戸大橋の上へ跳躍する。...俺?当然ただの人間にそんな跳躍力はないので、ちーちゃんにおぶられながら瀬戸大橋の上に行った。

 

「こういう任務って珍しいね。今まで四国に入ってきた敵を倒せってだけだったのに」

 

 そう友奈が怪訝そうに言った。

 

「そうだな。大社の方針が変わったのか...」

 

 ちなみに進化体バーテックスが形成されている場所は瀬戸大橋付近の壁の外と聞いていたが、壁の方を見ても何もいない。そう思いながら瀬戸大橋を渡って進んでいき、壁の外へ出た。

 その瞬間いようなものが映った。まだ未完成だが後にレオバーテックスと呼ばれるようになるサソリ以上のサイズの巨大バーテックスだ。

 若葉たちは巨大バーテックスを見た後に何度も結界の中を行ったり来たりしていた。そして若葉は眉をひそめながらつぶやいた

 

「隠されているのか」

 

 そう言ってずっと固まっている若葉にちーちゃんは言った

 

「...今は結界のことよりも、まずあのバーテックスを...殺すことが優先よ...」

 

 そう言った後若葉たちは迷わず精霊を使った。

 

だ、大丈夫だよね...?さすがに一回きりでおかしくはならないよね...?

 

 なるべく若葉たちの負担が減るようにするため、俺も変身しようとしたが

 

「待て!お前話聞いていなかったのか⁉ここは私たちに任せろ」

 

「だけど...」

 

あれを通常の精霊で対処するのは危険すぎる

 

 そう思い、反発しようとするが

 

「乃木さんの言う通りよ...ひなと君はここで待ってて...」

 

「私たちがばびゅーんって倒してきちゃうから!」

 

「............................................................................................................わかった」

 

 3人に強く止められ、俺はしぶしぶ引き下がった。そして俺が言って少しすると若葉たちは巨大バーテックスに向けて跳躍した。

 

『いいのか?多分あの子らあいつに傷一つつけられないぜ?』

 

(少しピンチになってから変身するよ)

 

『そうか...後俺、空とぶの少し苦手だから知り合い呼んどいたわ。今回は青いボタンを押せ』

 

「りょ」

 

若葉たちの方を見るとちょうどバーテックスが巨大火球を放って6人のちーちゃんが焼けているところだった。そしてその火球を避けるためだったのか若葉たちはこちらの方に着地した。

 

「なぁ若葉...」

 

「...なんだ」

 

 若葉は察したような声色で返してくる。

 

「変身するね?答えは聞いてない」

 

 おれはそう言い電王ベルトを装着し青いボタンを押す。

 

『♬~』

 

 電王ベルトから待機音が流れる。

 そうして俺はスマホをベルトにかざした。

 

『バードフォーム』

 

 その瞬間俺に何かが入ってきて空中にパーツが浮かぶ。黒と赤が混じった背丈ほどの羽、くちばしとそのくちばしの左右に葉っぱがつけられた首飾り、白い着物、、刀、そしてTの形をしたよくわからん髪留め。簡単に言うと若葉大天狗の姿なりきりセットだ。

 そうしてその空中に浮かんだパーツが俺にくっついてきた。髪型が勝手にポニーになり、服が白い着物になり首飾りがつけられ、羽がつけられ、刀を握る。

 

『失敬、ひなと殿酒呑童子の紹介で体につかせてもらうことになった大天狗だよろしく頼む』

 

(え、あっ、よろしくお願いします)

 

『変に正さなくても酒呑童子と同じように話してもらって構わん。そんなことよりアイツの相手をすればいいんだな?』

 

(ああ。よろしく頼む。後俺も殿をつけなくていい)

 

俺がそういった瞬間背後にある羽が動き、すごいスピードで飛行した。飛んでる途中で通常体が突進してきたが、近づいた瞬間風圧で消えて言った。

 

『いかん...寝起きで力が出ない。すまぬひなと』

 

 その瞬間、スピードがものすごく落ちた。その落ちたすきを巨大バーテックスが見逃すわけなく、俺は突進され元居たところまで吹っ飛ばされた。唯一救いだったのが、大天狗が受け身を取ってくれたということだ。そのおかげで突進されたときと、大橋に突っ込んだ時のダメージはなかった。ただものすごい衝撃とGがかかり、その影響で俺は意識を手放した。




因みに精霊(イマジン枠)は基本的に色で選んでます。
登場人物が増えていく...(震え声)
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