上里ひなとはts勇者である   作:エフさん

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さって久しぶりの戦闘回です...
いつも通りかな...?
まどマギのネタバレ?があるのでもし見ようとしている方は注意です。
主観になったり三人称になったりいろいろごっちゃです...読みづらかったり、描写がわかりづらかったらすいません...


第29話 最後の戦いpart1

 俺らが日常を満喫している間にバーテックスが四国へ襲来し、最後の戦いが始まった。

 樹海に覆われた四国の地で、戦う勇者はたった二人ではなく、六人。そう六人なのだ。

 

(イレギュラーが起こらない限り奉火災や長野での犠牲を除いた犠牲は起こらずに戦いを終わらせることができる...)

 

 そう思いながら俺は丸亀城本丸城郭に立ちながら遠くの壁の方から迫ってくるバーテックスの大群を見た。

 無限にいるんじゃないかと思わせる通常個体の中にひときわ巨大なバーテックスの姿が複数あった。

 

「大型バーテックスは七体ですね...」

 

「瀬戸大橋の近くで見た、あのすっごくでかいのはいないんだね」

 

「そうね...完成していないのかしら...」

 

 四国に侵入してきた七体の大型バーテックスは、以前のサソリ型と同程度の大きさの個体だ。

 

「だが、それはそれで好都合だ。先に大型七体を倒し、敵の戦力を削ぐ。そうしておけば、後であの超巨大バーテックスが現れても、全員で対応できる」

 

「で、誰がどいつを倒すんだ?」

 

 球子がそういった瞬間目線が一気に俺に集中した。

 

「え、俺が指示するの?」

 

「そうですよ...だってひなと君敵の情報知っているじゃないですか」

 

「えー...じゃ、あのなんか長い体を持つバーテックス!」

 

 そう言って俺はアリエス・バーテックス(牡羊座)を指した。

 

「あいつは斬っても分裂して確か司令塔みたいなやつがいるやつだから全体攻撃の杏が行くのがいいんじゃない?で次、四本の角を持ってるやつ!」

 

 カプリコーン(山羊座)(ここからバーテックスを省略します)を指した。

 

「あれは地震を起こしてくるやつだからだれが相手してもよし!次、下半身を膨らませているやつ!」

 

 チュートリアルもといヴァルゴ(乙女座)を指した

 

「あれが結果的に友奈を殺めたヤツ!でも三百年後だとチュートリアル!単体で相手をするんだったら誰でもいい!」

 

「きっぱり言わなくてもいいじゃん...」

 

 友奈が肩を落としたが樹海への腐食が始まっているため気にしている暇はない。

 

「次!あのクラゲみたいなやつ!あれは地面に潜るから引っ張り出せるのがいいかな?友奈とか無理やり引っ張れそう。次!あのへんな棒を従えている奴」

 

 俺はピスケス(魚座)を指した後に、キャンサー(蟹座)を指した。

 

「あれは固い盾を出してくる!俺は使わなかったけど確か玉藻の前って腐食系の技を使えるはずだからちーちゃんが行ったらいいと思う」

 

「次!なんか水を宙に浮かしている奴!」

 

 アクエリアス(水瓶座)を指した。

 

「感電させるか蒸発でもさせればいいんじゃない?知らんけど」

 

「えぇ...もっと詳しくできないんですか?」

 

「こちとら十四だか五年前の記憶を必死こいて思い出してるんだ。ここまで覚えているだけでもすごいと思ってくれ!次でっかい口の下に顔があるやつ!」

 

 サジタリウス(射手座)を指した。

 

「あれ強力かつうぜぇ遠距離攻撃してくるやつ!見ててイラつくから俺が相手をする!あと四つの角があるやつも」

 

「私情が出てるわよ...」

 

「と言うか大丈夫なのか...?私が二体やってもいいんだぞ?」

 

「私情抜きにしたらお前が一番死んじゃまずい人物だから!死なないだろうけど...俺が切り札を使っても一番影響が出ないから俺が頑張るただそれだけ」

 

「とりあえず各自ひなと君に言われた敵を倒せばokだね。じゃあ、始めよっか」

 

 これが最後の戦。全員一切の出し惜しみはしないししたら負ける。俺以外が目を閉じ、体の内側に意識を集中ゐている間に俺は電王ベルを装着し、黄色いボタンを押す。

 

『♬~』

 

 キンタローって感じの待機音が鳴り響く。ほんの少しその音を堪能してからベルトにスマホをかざした。

 

『スネークフォーム』

 

 その瞬間宙に、黄色の金糸梅の形をした髪留めが二つ、何かの骨みたいなのを鎧にした服、前が開いているロングスカート後ろの髪を止めるリボンの形をした骨っぽいもの、そして水の竜のオーラを宿した刃こぼれした剣が出現した。簡単に言うと、UR白鳥歌野なりきりセットだ。そしてそれはくっつき、髪が昔(平安)の日本の女性がやっていたようなものになり、服が変わった。

 俺が姿を変えたと同時に少女たちは神樹の持つ概念的記録にアクセスし、精霊の力を引き出した。

 

来い―酒呑童子!

 

降りよ―大天狗!

 

来なさい...玉藻の前!

 

来て―風神!

 

雷神!

 

 そう少女たちが言った瞬間俺の中にいた精霊は八岐大蛇以外いなくなった。そして各自姿が変わる。

 友奈は大きい桜の花びらの髪留めでいつものように髪をポニーテールにし、着脱可能かどうかは知らないが角をカチューシャのように装着し、めっちゃ大きい手甲を装備した姿になった。

 若葉は黒と赤が混じった背丈ほどの羽が生え、くちばしとそのくちばしの左右に葉っぱがつけられた首飾りをし、Tの形をしたよくわからん髪留めで友奈とはまた違うポニーテールっぽい髪形にし、服が白い着物になった。

 ちーちゃんは服が十二単になり、九本のキツネのようねしっぽが生え、頭にはやはりキツネのような耳が生えていた。

 杏は髪がオレンジ色になり、二本の水色の角を生やし、よく風神雷神の絵で見る白い袋を後ろに浮かしており、雪女郎を宿したときの勇者服の緑色バージョンとなっておりタイツが消え、右足だけ黒い長い靴下をつけていて靴が下駄になっていた。

 球子は髪が白になり、一本の水色の角を生やし、これまたよく例の絵で見る太鼓を後ろに浮かしており、火車を宿したときの勇者服の白バージョンとなってタイツだか何だかが消え左足に白い長い靴下をつけ、これまた同じように靴が下駄になっていた。

 

 比類なき力の権化、魔縁の王、白面金毛九尾の狐、観音の護法神、洪水の化身。人の身に余る力を宿した者たちは人の世を滅ぼさんとする天敵たちを見据えた。

 まずは通常個体のバーテックスの群れが、先遣隊のように丸亀城へ到着する。しかしすでに通常個体程度では、一年間その身を削りながら戦い、鍛錬を続けた勇者たちの敵ではない。

 友奈が拳を振るい、若葉が刀を一閃し、千景が妖術を使い、杏と球子は連携をしてバーテックスをまとめて倒し、ひなとは若葉と同じように水を支配する竜神のオーラのついた刀を振りすぱすぱと切っていった。

 そしてある程度通常個体を倒した後に各自自分が倒すバーテックスのもとへ向かった。

 

 

 

 

友奈視点...

 

 友奈は地中へ潜った大型バーテックスを追っていた。

 

(ひなと君は私なら引っ張り出せるとか言ってたけどどうしよう...)

 

 大型バーテックスは刻一刻と神樹へ近づいていくが、全く地面に出てこない。

 

「うう、出てこなきゃやっつけられない...!このままじゃ、神樹が...」

 

(バーテックスによって神樹が壊されちゃったら...四国が滅んじゃう!)

 

「こうなったら...最後の手段!」

 

(ここらへんかな!)

 

 友奈はバーテックスが潜伏して移動しているあたりの地面を、拳で殴りつけた。その一撃で大地が揺れ、地にクレーターができるが、敵はいまだに浮上しなかった。

 

おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!

 

 友奈は百裂肉球がごとくすさまじいスピードと威力で、地面をたたき続ける。無数の地鳴りが続き台地が抉れていき、やがて潜伏するバーテックスの体の一部が見えた。

 

 友奈の拳がついに地中のバーテックスに直撃し、体の一部が粉砕される。だが、なおバーテックスは地中を進み続けようとする。

 

こっのおおおおおおおおおおおっ!

 

 友奈は大型バーテックスのひれのような部分を掴み、力ずくで自面から引きずり出した。

 

(ひなとくんが私なら引っ張り出せるって言ってたのが理解できたよ!)

 

 そう友奈は思いながらやっと地上に全身をさらした大型バーテックスに、友奈はとどめの一撃を喰らわせた。

 

 

 

 

 

 

若葉視点...

 

 若葉は、友奈の方へ行こうとしていた膨らんだ下腹部を持つバーテックスの相手をしていた。

 

(私に友奈を殺めたバーテックスを当てるとは...もしかしてひなとは試しているのか?私がまた復讐心だけで戦おうとしているのか...それを見るためだけにやってるのだろうか...?しかしあのバーテックス...前ひなとが精霊を使いながらも苦戦していたバーッてクスなのでは...?誰でもいいとは言っていたが、自分が苦戦した相手を誰でもいいとかいうはずもない...と言うことは私はひなとに信頼されている...?だとしたら...少しうれしいな...)

 

 そう若葉は思いながら目の前の憎むべき敵を冷静に見つめる。するとバーテックスの下半身が膨らみ始めたので若葉は容赦なくバーテックスを斬りつけ下半身を消し去った。敵は白い帯を振るって若葉を吹き飛ばそうとしたが、冷静に最低限の動きで避けた若葉の一閃によって奇妙な声をあげながら粉々になって消滅した。

 

「なんでひなとはこいつに苦戦していたんだ...?」

 

 若葉はそう呟きながら、近くにいる通常個体の殲滅を始めた。

 

 

 

 

千景視点...

 

 千景は、同じく友奈の方へ行こうとしていた浮遊する棒を従えたバーテックスの相手をしていた。

 

(さて、盾みたいのが出るとひなと君は言っていたけど全く出てこないわね...とりあえず攻撃してみようかしら...)

 

 そう千景は思いながら掌で標準を合わせ火の玉を何発も放った。その瞬間棒から反射板が発生し、火の玉がそのまま千景の方へ返ってきた。

 

「っ!」

 

 千景は慌てて避けその反射板を観察する。

 

(傷跡どころか焼けた後まで残っていないわね...これは確かに溶かしたりした方が楽そうね...)

 

 千景は少し手のひらに力を込め一つの巨大な石を用意する。それは玉藻の前自身が変化したもの。生き物を殺す石と伝えられ、毒を発する石...

 

(本当は...この石に物を溶かす力はないのでしょうけど...毒と言うのは捉えようによっては物を溶かすものとかがあるから...いけるはずよね...?)

 

 千景は腕を頭の後ろにやり、思いっきりバーテックスに向けて振り下ろした。その瞬間巨大な石は、バーテックスに向けて放出された。

 バーテックスは火の玉を防いだ時と同じように反射板を展開したが、今度は反射をすることはできず盾なんて元々なかったかのように一瞬でボロボロと崩れていき、すぐに本体にたどり着き、石は盾と同じようにその体を崩壊させた。

 

「意外と楽勝だったわね...」

 

 そう呟きながら千景は出した石をそのまま通常個体の方へ持っていき、バーテックスを腐らせていった。

 

 

 

 

杏視点...

 

 杏は友奈たちとは真反対の方向にいた体に節を持つ大型バーテックスの相手をしていた。

 

(斬っても、とひなと君は言ってたけど私の攻撃、斬撃特性じゃないんだよね...とりあえず敵を一か所に集めようかな)

 

 杏は集中して風神の力を引き出し、一本の矢を大型バーテックスに向け、ボウガンから発射する。その矢が大型バーテックスに当たった瞬間そのバーテックス中心にすごい風が起こり、大型バーテックスがその場から動けなくなり、周りにいた通常バーテックスが大型の近くに集められていった。

 

(吹雪とは風があるからある事象のはずだからいけるよね?)

 

 そう思いながら杏はまたボウガンを大型バーテックスに向けてはなった。その瞬間大型バーテックスに向かって吹いていた風が急激に冷たくなり真っ白になった。通常個体が凍り、粉々に砕ける。そして次第に大型バーテックスも凍っていき、やがて全身が凍って分裂できないほどに粉々に砕かれた。ちなみに杏は吹雪を発生させたときに自分の周りに風のバリアを張っていたので特に自分に被害が加わるということはなかった。

 

(ここら辺の敵を倒すことはできたかな...?)

 

 

 

 

球子視点...

 

 球子は杏が戦っているバーテックスと同じ方向にいた二つの水泡を従えたバーテックスと相まみえていた。

 

「これ雷効くのかー?めっちゃ水固そうだけど...水のくせに」

 

 球子がそうつぶやいていると大型バーテックスは大きな水玉を球子に向けて飛ばしてくる。

 

「あっぶな!あれに飲まれたら終わりだな...ん~どうしようか?...悩んでいるのはタマらしくないな!とりあえずぶっ放して効かなかったらその時考えよう!」

 

 球子は手を天の方へかざす。そうして勢いよく下へ振ると、そのバーテックスの上から黒と紫の混ざった雷が落ち、バーテックスを包み込んだ。そして雷の当たったバーテックスは炭となって消えた。

 

「うわー...」

 

 球子は自分の出した雷を若干引いていた。

 

 

 

 

ひなと視点...

 

 俺は地震を起こしてくるやつと遠距離攻撃をしてくるやつを相手にしていた。今回俺の体を動かしているのは体に入っている八岐大蛇ではなく俺自身で動かしている。こうすることで物凄く性能は落ちるが通常バーテックスの攻撃くらいなら一回だけ防げるバリアを張ることができるのだ。主に受け身ようだ。

 

「さて...最後の一仕事と行きますかな...!」

 

 まずは四つの角を持っているバーテックスが一本ずつ角を伸ばしてきて俺を突き刺そうとして来たので、俺は八体いる竜のうち四体を剣の柄から召喚して、竜に角を食べさせ、角と本体をつないでいる縄みたいなものをかみちぎらせ、攻撃ができないようにさせる。ちなみに召喚した竜の操作は八岐大蛇にやってもらっている。そしては本体だけになったバーテックスにとどめを刺そうとしてところ大量の矢が飛んできたので慌てて避ける。避けたところに向けて、遠距離攻撃をしてきたバーテックスがぶっとい矢を発射しようとしていたので俺は八つの竜の力を一つにした竜を召喚し、ハイドロポンプのような水のビームを放たせる。竜がビームを放った瞬間バーテックスも矢を発射するが、矢は一瞬にして水の流れの方向へ飛んでいきバーテックスはすさまじい水圧によって消滅した。俺はバーッてクスが消滅したのを確認してから水のビームを放たせたまま竜の向きをさっきまで四つの角を持っていたバーテックスに向け、同じく消滅させた。

 

 

 

 

 大型バーテックスを倒すことができたので一回集合することになった。

 

「ひとまず大きいバーテックスは倒すことができましたね」

 

「そうだね!ねぇひなとくん、もう大きいバーテックスは出てこないの?」

 

「うーん...出ないはずだけど...少しだけ本編と違うところがあったから...もしかしたら出てくるかも」

 

「何が違ったんだ?」

 

「バーテックスが最初に出てくる数が違った。本来は最初に出てくるバーテックスは六体で後から俺が対処した遠距離型が来るはずだったんだ...でも最初から出てきた...なんか嫌な予感がする」

 

「いやな予感...?例えばどんnッ⁉」

 

 ちーちゃんが嫌な予感がどんな予感なのか聞こうとしたところで樹海の空気が変わり、全員に悪寒が走った。

 いつもバーテックスが出てくる方向の壁を見てみるとレオ・クラスターよりいろいろ混ざっているレオバーテックスが現れた。

 

「なんだよ⁉あれ⁉」

 

 球子が俺と出てきた巨大なバーテックスを交互に見ながら言ってくる。俺は球子に質問に答えることはできずただただ茫然としていた。

 

「嘘だろ...あれがこの時代に生まれてきちゃダメだろ...」

 

 御霊が入っていたとしたら負け確のこの状況。ただただ俺は絶望することしかできなかった。

 

「あの超巨大バーテックスが成長したものですね...」

 

 杏が少しだけ焦りながら冷静に敵を分析しようとする。

 

「ひなと!しっかりしろ!全員いて、通常個体もそれなりにいるがかなり少なくなってきている!冷静していれば対処できるはずだ!だから冷静になって少しでも敵の情報を落としてくれ...」

 

 俺は若葉に肩をぶんぶんと揺らされて少しだけ冷静になった。

 

(あんなにごっちゃごっちゃになっているのに御霊まで用意されているわけないよな...)

 

「今から話すことは憶測だ。だから少しだけ実際と違うかもしれない...」

 

「それでもいいわ...とりあえず...早く作戦会議を済ませましょう...いつもより...樹海の浸食が早いわ...!」

 

「そうだね...多分あのバーテックスは前壁の外にいた個体が他のバーテックスと合体した姿だと思う。変な棒従えてるし、水も従えてるし、サソリみたいな尻尾もあるし、変な帯、それにでっかい口、六本の角、文鎮みたいなものがあるところを見るに...大体のバーテックスの能力は使えると思う...」

 

「つまり一応見覚えのある技が飛んでくるってことですよね?」

 

「そうなるな」

 

「では、避けながら敵の動きを見るということもできるか?」

 

「そんな簡単なことじゃないと思いますが、時間がありません...そうするしかないでしょう」

 

「では各自散開!何かわかったら大声で叫べ!」

 

「「「「「了解!」」」」」

 

 しかし散開しようとしたところでいつの間にか前進してきていたバーテックスのサソリのしっぽが俺らを薙ぎ払おうとする。俺らが慌てて上空へ逃げるが杏と球子だけ少しだけ遅れてしまう。

 

ゴーン!

 

 球子たちが浮かぼうとしたところで、バーテックスが思わず耳を塞いでしまうような大きくて不快な音を出した。これによって球子たちはしっぽの薙ぎ払いを回避することができずに吹っ飛ばされる。そしてバーテックスからいくつものの爆弾が生成され球子たちの方向にすべて飛んでいく。

 

(くっ!とりあえずあのバーテックスの一番上にあるベルをどうにかしないと...)

 

 俺は全身を守っているバリアを耳だけにして音を遮断させる。そして剣をロープのように伸ばし、ベルをぐるぐる巻きにして圧迫して粉々にした。だがそれは身動きの取れない球子たちに爆弾が直撃するのと同時だった。そして直撃してすぐにサソリのしっぽが爆弾が爆発して出た煙のある場所を突き刺した。

 

 そして煙が晴れたところを見ると...とても悲惨な状況だった。音によって身動きが取れない状況でも杏を守ろうとしたであろう球子が杏の上にうつ伏せで乗っかっていて、球子の背中から樹海の根の色と赤が混ざったものが見えた。

 

「う...そ...でしょ...」

 

 俺は犠牲が出てしまったという状況を見せられ何もすることができなかった。

 

ああああああああああっ‼

 

 絶望を含んだ叫びをあげながら、千景は七人岬と玉藻の前を同時に使いながらバーテックスに向かって斬りかかりに行こうとした。だが

 

「避けて!ぐんちゃん!」

 

 大型バーテックスから大量の矢が千景に襲いいかかった。千景は避けようとバーテックスから距離を取ろうとするが七体すべてに大量の矢があたってしまい七人岬が解け、矢が刺さりながら墜落していく。そしてとどめと言わんばかりにぶっとい矢が突き刺さり千景と樹海の蔓を突きさした。

 

うあああああああああああああああっ‼

 

 友奈の叫び声が樹海中に届く。そして跳躍し、一瞬の間にバーテックスの真ん前にたどり着き、一撃を喰らわせる。バーテックスが急いで展開した反射板はは砕かれる。

 

「やった攻撃はきkがぼっ⁉」

 

 友奈が少しだけ安堵したとき、友奈は巨大な水泡の中に囚われた。そしてすぐに巨大な水の中に四つの角か突き刺され、小刻みに振動し始める。角の振動によって水が凄まじい速さでかき混ぜられ、脱出しずらくさせられる。そして水泡の中に大量の爆弾が入れられすべてが一斉に爆発する。この間僅かニ、三秒である。友奈は少しだけ焦げた状態になり、脱力したように両手がぶら下げり、重力に沿って落ちていく。そして文鎮が友奈を追撃させる。そして友奈はものすごいスピードで吹っ飛び神樹の前まで飛んでいった。

 

友奈あああああああああああああ⁉ああああああああああああああああああああああああああああああああああ‼

 

 

 若葉の絶叫が聞こえてきたところで俺は我に返った。そして思考を加速して俺は考える。

 

(俺のせいなのだろうか...俺が中途半端に歴史を変えたからこうなったのか?)

 

 思考を加速した状態でで若葉の方を見る。若葉はバーテックスに考えなしに突撃しておりバーテックスは尻尾で若葉を貫通させようとしていた。若葉は怒りに支配されていてバーテックスが貫通しようとしていることには気づいていないようである。

 

(もうこうなってしまってはやることは一つだけか...歴史が元と同じようへ行くようにしないとね)

 

 そうして俺は若葉の方へ跳躍し、俺の勇者としての力を若葉に移しながら若葉を突き飛ばす。杏と球子をかばった時のようにベルトが壊れるということは起こらずしっかりわき腹が貫通される。

 そうして俺らは樹海の根の間に入る。

 

 落ちて少しだけ離れたが、すぐに若葉が駆け寄ってくる。

 

ひなと!

 

「...結局最後...はこうなるん...だね...」

 

バカしゃべるな!

 

 若葉の目から涙がこぼれ俺の頬に落ちる。

 

頼むよ...私を独りにしないでくれ...

 

「お姉ちゃん...がい...るでしょ...?」

 

 だんだん俺は寒いなと感じるようになった。

 

いる!確かにいるが...!そうじゃないんだ!

 

 もう俺には若葉がなんて言っているのかわからなかった。

 

「おれ...の...ゆう...しゃと...しての...力...たくし...た...あと...お姉...ちゃんも...頑張れよ...乃木若葉は...勇者なんだから...英雄なん...だから...」

 

 そして俺は意識を落とした。

 

ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ‼

 

 そして残された少女は託された力をフルで発揮させ、フルスピードで敵のもとへ向かっていった。敵にしか目が向いていなかったため、力を託してきた者の左腕にさっきまでなかった砂時計が内蔵された盾があることに気づけなかった。

 

ガシャ

 

 そしてその盾はひとりでに回った。そして力尽きたはずの勇者は時間を遡る...

 

 

 

 

おまけ

 

 若葉はフルスピードでバーテックスに向かいながら大天狗の本来の力の炎を身に宿した。そして若葉はそのままバーテックスの方へ突撃して突き刺そうとする。若葉に気づいたバーテックスはしっぽで若葉を突き刺そうとする。しかし、若葉の様々な感情のこもった剣は尻尾なんかでは止まらない。若葉の剣は尻尾をさけるチーズを真っ二つにするように簡単に真っ二つにしてバーテックスへの突撃をやめない。若葉のスピードは衰えることなくやがてバーテックスの真ん前へとたどり着いた

 

一閃緋那兎!(ひなと)

 

 若葉は後ろで倒れている勇者が「そんな恥ずかしい技名ヤメロー!」みたいなことを言いながらどつきに来ることを期待しながら叫び、バーテックスを真っ二つにし、消滅させる。しかしそんなものは来ないし、戦いは終わらない。若葉を中心として発生した熱と炎は、際限なく大きく強くなっていた。

 

その炎は樹海化した世界全体を覆いつくさんかとしているようだった...

 

 その熱の中で、残された通常バーテックスたちは、次々に焼き尽くされていく。

 炎の熱は若葉自身をも傷つけていた。勇者装束は焼け落ち、皮膚はやけどで爛れていく。

 やがて若葉は通常バーテックスを己から発せられる炎で全滅させた。

 

ひなと、見ていたか?守り切ることができたぞ...

 

 返事が返ってこないことを承知で若葉はひなとが倒れたところまで行って報告しようと思った。しかし

 

(なぜだ⁉なぜいない⁉)

 

 ひなとが倒れていたところには血だまりしかなく、ひなとの倒れている姿はなかった。

 

(なぜだ!どうして⁉まさか私の炎がひなとを燃やしてしまったのか?それともまさかバーテックスが...)

 

 若葉は考え込んでいるうちに地に倒れ伏し、再び目を覚ました時、そこは病院の一室だった。勇者としてのお役目が始まってから、すっかり見慣れてしまった白い部屋。

 そして若葉が寝ているベットの横には、ひなたが座っていた。若葉が目を覚ましたことに気づくと、目に涙を浮かべて抱き着いてきた。

 

「若葉ちゃん!よかった...目を覚ましたんですね...!」

 

「ひなた...」

 

「侵攻してきたバーテックスは...みんなの活躍で、すべて撃退されました。四国は守られたんです。でも若葉ちゃんは、ずっと目を覚まさなくて...もう一週間も、眠ったままで...」

 

「そんなに...経ったのか...。痛っ!」

 

「あ、ごめんなさい!」

 

 ひなたは慌てて若葉から離れた。若葉はバーテックスとの戦闘で体中に傷を負ったため、強く抱きしめられると痛むのだ。

 若葉の体は音速を超えるスピードで飛んだ時に体が耐えることができなかったためできた複数個所の骨折、内臓の損傷、そして能力よってできた火傷を含む全身の創傷...どれも勇者として神樹の加護に守られていなければ、命を落としていたほどの重傷だった。

 

「大丈夫だ...それより...ひなとは見つかったか?」

 

「...っ」

 

 ひなとの名前を聞き、ひなたの体が強張り、顔は絶望を現していた

 

「...そうか...」

 

 若葉はひなたの様子を見てすべてを察してしまった。

 

「ひなとは...見つかりませんでした。そして友奈さんも...」

 

「友奈...も...?...ひなとの言った通り皆、死んでしまったか...私以外...皆...もう、勇者は、誰も生きていないのか...」

 

 友奈。いつも明るく、周りを気遣い、どれほど彼女に助けられたかわからない。

 球子。騒がしくて、いつも張り合ってきて、どれほど彼女に元気づけられたかわからない。

 杏。大人しくて戦いに向かない性格なのに、いつも頑張ってきた。前向きな姿が眩しかった。

 千景。たまに喧嘩をし、たまに冷たい態度を取られたりもした。だが、若葉は一番この世界を日常に戻そうとしていたり、人間らしい彼女のことが嫌いではなかった。

 ひなと。一応幼馴染だった。ひなとがいなくなってからひなたが少しやばくなってどうしてくれるんだと思ったし、戻ってきたと思ったらちょっとだけひなた争奪戦が始まるしで、若葉にとってのトラブルメーカーだったし、最後もとんでもないトラブルを持ってきたが戦いのときはその身を削り助けになってくれた。

 けれど...もう...今はすべて、失われてしまった・

 

「うぅ...っ、うううう...っ!」

 

 若葉の口から呻くような声が漏れた。

 

 

 

 

 若葉は長期間の入院と治療を余儀なくされた。

 ひなたは毎日、若葉のお見舞いに訪れた。

 若葉のベッドの横で、見舞い品としてもらったリンゴの皮を剝きながら、ひなたは話す。

 

「失ったものは大きかったですが...でも、みんなのお陰で、四国の防衛は成功しました。結界は強化できて、通常個体のバーテックス程度では、通れないほどの堅牢さになったそうです」

 

「そうか...よかった...」

 

「この国を、神樹の根に守られた国...『根之堅州國』と呼称しようという話が、大社の中で出ているそうですよ」

 

「...うん...」

 

 ひなたの話を聞きながら若葉は生返事を返す。すべての言葉が自分をすり抜けていくように感じた。

 そんな若葉を、ひなたは必要以上に励ますでもなく、ただ彼女の傍に居続けた。

 ひなたはそっと若葉の手に触れる。若葉の身体中に、痛々しい火傷の痕が残っている。

 

「こんなに、無茶したんですね」

 

「...ひなとが私を庇ったり、力を貸してくれたからだ...」

 

 現代の皮膚移植技術や整形医療を駆使しても、この火傷の痕をすべて完全に治すことはできないらしい。だがそれでよかったと若葉は思う。何も残らないのは、この戦いそのものが消えてしまうようで、むしろ悲しい。

 

「...」

 

 ひなたの目は若葉を見つめている。しかしその瞳には感情が入っていなかった。目の前の若葉を見ているようで、何も見ていない...意識がこの場にないような瞳。

 

 

 

 

 結界の強化が成功したお陰なのか、大社が言っていた通り、その後バーテックスが四国に侵入してくることはなかった。

 戦うことなく治療に専念できたお陰で、若葉は順調に回復していった。

 季節が変わっていく。

 時間は流れていく。

 やがて若葉は退院し、また学校に通えるようになった。だがたった二人しかいないこの教室は、既に存在意識を失っているように見える。

 

 そしてある日、若葉は大社から勇者としての任務を指示された。勇者としてのお役目は、随分と久しぶりだ。

 大社曰く、結界の外のバーテックスに常時と異なる動きがみられる、と。侵攻ではなく、何らかの未知の事象が起ころうとしているらしい。それを調査してほしいという指示だった。

 今、若葉とひなたは、瀬戸内海の壁の上に立っている。若葉は勇者装束を纏い、刀を携え、何かあったときにひなたを守れるようにしている。

 今、結界の視界を遮る力により、壁の向こうには何の変哲もない平和な光景が広がっている。

 

「行くぞ、ひなた。ひどい光景だからきっと見るのがつらいと思うが...」

 

「大丈夫です。覚悟はできてますから」

 

 若葉とひなたは、ともに壁の外側へ足を踏み出す。壁上のある位置を越えたところで、急激に視界に映る光景が変わった。

 壁の周辺には、無数の通常個体バーテックスがいた。それらはまとまって大群となり、結界に立つ激して中に入ろうとしているようだが、すべて弾かれている。

 だが若葉にはそんなことはどうでもよかった。

 

「なっ!う、嘘、だ」

 

 そう言った若葉の視線の先には瀬戸大橋があり、大橋の近くには、合体はしていないが倒したはずの超巨大バーテックスがいたのだ。超巨大バーテックスをよく見れば、通常個体による融合は行われておらず既に完成していた。

 そして超巨大バーテックスだけではなく、あちこちに形成途中の大型個体の姿が見えた。過去に倒した大型とそっくり同じ姿をしたものも、再び出現していた。

 

「なんという...ことだ...」

 

 若葉の口から、絶望のつぶやきが漏れた。

 

(もしあの完成したバーテックスが合体するのであれば皆が死んだバーテックスが復活するということか...?)

 

 勇者たちがあれほど傷を負いながら、命を犠牲にしてまで倒した大型バーテックス達。だが、奴らは何体も、何度でも、無限に発生し続けるのだ。

 しかも再出現した大型個体たちは、以前と同じではない。過去に倒した大型個体は、体内が空洞だったのに対し、今形成途中のものは、体内の内側で何かが光っていた。

 

―!

―!

―!

 

 突如、おぞましい音が、超巨大バーテックスから響き始めた。同時にその巨体が輝く

 

「なんだ...⁉」

 

 世界に不快な音が響き続ける。超巨大バーテックスの輝きに呼応するように、他のバーテックス達も光り始めた。

 海の向こう側からは鼓動のような音が聞こえ、大気が震え、海が荒れる。それはやがて強くなっていった。

 若葉は嫌な予感がして、ひなたを抱え神樹の結界に入った。

 

 

 

 

 しばらく時間がたった後、若葉とひなたはためらいながら結界の外に出た。

 

「...!」

 

 若葉とひなたは目をむいた。そこに広がっていたのは、以前と全く異なり、大地は溶岩のようなものに包まれ、時々炎の柱が大地から噴き上がる。そして台地にも空中にも無数の通常個体バーテックスが蠢いている。しかしなぜか大型は消滅していた。

 ひとまずいえることは、以前の地球の姿はどこにもなかったのである。

 

「世界が...壊された...?」

 

「いえ...破壊なんてものじゃありません。これは、世界の理そのものが書き替えられたんです...人類の再起の可能性を...徹底的につぶしているんですね...」

 

 もう世界に残っているのは、結界に守られた四国だけだった。

 

 

 

 

 いろいろあって『大社』が『大赦』となってしばらくしたある日...

 

 ひなたが丸亀城の教室に行くと、まだ若葉は登校していなかった。いつもなら若葉が先に来て、黒板のチョークの準備をしたり、花瓶の水を変えたりしているのだが。

 ひなたは自分の席に座り、教室の中をぐるりと見回してみた。

 この教室に通っているのは、すでにひなたと若葉だけになってしまった。しかし机は以前と同じまま、七つ残してある。

 七人で一クラス。

 たとえ命を落としても、みんなクラスメイトだ。

 

『今日は若葉が来ていないぞっ!タマ、一番乗りだーっ!』

 

『残念、タマっち先輩...ひなたさんの方が先だよ』

 

『がーんっ!』

 

『大丈夫だよ、タマちゃん。明日があるよ!』

 

『と言うかお姉ちゃんが若葉といない...だと...⁉』

 

『そんなにひなたさんは四六時中乃木さんの傍に...いるわね...』

 

 そんな声が、今でも聞こえてきそうではないか。

 ひなたはぼうっとしながら、朝の教室で一人、過ごしていた。

 やがて時間は十分、十五分...と過ぎていく。

 

「...おかしい...」

 

 もうすぐホームルームが始まる時間だというのに、若葉が来ない。こんなことは小学生のころから一度もなかった。

 そう言えば朝の食堂でも姿はなかった。若葉とは昨夜「おやすみなさい」と言って別れてから、一度も彼女に会っていない。最後にあってから十時間以上はたっていて何が起こっても不思議ではないほどの時間であった。ひなたの頭の中にはありとあらゆる不測の事態が思い浮かんでいた。

 

 人は簡単に死ぬ。あんなに死なないと思っていた弟が死んだように

 

「...!」

 

 ひなたは椅子を弾き飛ばすような勢いで立ち上がり、教室の出入り口へ駆けだした。

 

(いやだいやだいやだっ!若葉ちゃんまでいなくなるなんて...!)

 

 なぜ昨夜、若葉と別れてしまったのか。手錠でもしてでもずっと一緒にいればよかった。

 友奈が、千景が、球子が、杏が、そしてひなとが命を落とした。たった一日で四人も死んだ。

 若葉までいなくなったら...一人だけになってしまう。

 そんなことになったら、もう生きていける自信がない。

 

「若葉ちゃ―」

 

「うわ!」

 

 ひなたが教室のドアを開けた瞬間、目の前に若葉が立っていた。ちょうどドアを開けようとして所だったのか、若葉はかなり驚いていた。

 

「どうしたんだ、ひなた?真っ青だぞ」

 

「わ...若葉、ちゃん...」

 

「すまん、色々あって遅くまで起きていてな。おかげで寝坊した。それより何かあったのか?」

 

「う、ううう...うああああああああああああああああっ‼」

 

 ひなたは若葉に縋り付いて泣き出した。

 

「お、おい、ひなた?まいったな...ひなとに託されてからあまり悲しい思いはさせたくなかったのだが...いや、人は悲しくなくても泣くものだな...どうしたんだ?」

 

「だって、だって...!若葉ちゃんが来なくて...ひっく、うう...若葉ちゃんまで...いなくなっちゃったかって...うああああああああああああああああ‼」

 

「ひなた...」

 

 泣きじゃくるひなたの姿を、若葉は驚いて見つめる。

 ひなたは今まで気丈に振る舞わっていた。みんなが死んでも一人で悲嘆することはあっても、決して人前で沈み込んでいる様子を見せなかった。戦うことができなかった自分はせめて強く振る舞うことで回りを落ち込ませないようにしたのだ。

 だから、若葉も周りの大人たちも...上里ひなたはどんなことがあっても落ち着いている、大人びた少女であると思っていた。

 けれどそんなわけがない。

 今まで過ごしてきた仲間が死んで、家族も死んだ。こんなに友達が一日で死んでいった...

 どんなに大切なものでも簡単になくなってしまう。

 ひなたは些細なことにさえ怯えるようになってしまった。もっと友達が死なない保証なんてないから...

 そんな不安などが爆発して、今の彼女は子供のように泣いていた。

 

「うう、ひっく...ううう...」

 

「...すまない。心配させてしまったな」

 

 若葉はひなたの頭を彼女が泣き止むまで優しくなでていた。

 

 

 

 

「ねぇ、若葉ちゃん。前に私がひなとが言っていたように大社のトップになるといった話を覚えていますか?」

 

「あぁ、覚えている」

 

「その時にひなとが死んだときに今までひなとが抑えてきた千景さんを勇者としての痕跡をなくそうとしている人たちの声が強くなってきているという話も覚えていますよね?」

 

「話を聞いたときにかなりイラついたのを覚えている」

 

「はい。そして組織を切ろ森する人間は、心を鬼にしなければならない時があります―たとえ大切なことでも、記録から抹消しなければなりません」

 

 ひなたは自分に言い聞かせるように言う。

 

「...つまり千景を歴史的に消すのか...」

 

「ひ。彼女の記録は...消します。彼女を擁護すると、大赦内での立ち回りに支障が出ますから...そしてそうすることによって球子さん達と一緒に葬式ができなくなります...遺体は遺族のもとへと行きますが、千景さんの親権は今上里家が持っています...」

 

「それでは消す意味がないのでは?」

 

「言ったでしょう?心を鬼にすると...上里家は親権を放棄します...しかし安心してください。大社の中に千景さんを慕っている巫女がいますのでその人に千景さんは任せます」

 

「...政治家のようなことを言うんだな」

 

「ごめんなさい...こうするしか...ないんです...千景さんの名前は予定通り例の塔で残します」

 

「あぁ...バトンをつながないとな...」

 

 

 

 

 西暦時代の終幕。

 バーテックスとの戦いは一時終焉し、しかし勇者と巫女たちの戦いは続いていく...




さておまけの方が内容が濃いのなに?でも最後雑かつ省略してるんだよなー...
残されたもの全然悲しそうじゃないじゃんっていうツッコミはなしね...
色々書きたいことがあったプラスノリで書いた作中での夢のせいでサクサク終わらせるはずのラストがループてきなものになってしまいましたとさ...
ちなみにキボ〇ノ〇ボミだったり、大〇冠聞きながら書きました()
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