ゆゆゆいの予約が始まってますが俺にはお金がありません...
俺が入籍して結構な時間が経った!まだ全員は成人になってはいないが結構な時間が経った。俺は相変わらず女のままである。なぜかって?7人分の食事、洗濯、ばっかでかい屋敷の掃除...これをするのに身体能力の低くなった女の体ではすることが困難なため毎日勇者の姿で仕事をしているからである。女の仕事は家事と昔では聞いていたので仕事という表現は間違えではない...はず。あれ?俺、女じゃ無くね?
お姉ちゃんは四国のトップのため朝から仕事に向かい、他の皆は勇者としてバーテックスが襲来する前の天皇様みたいなことをしている。つまり象徴として各地へ訪問している。ただなんやかんやあってもみんな毎日夜には家に帰ってくる。朝とお昼のお弁当や夕食を作らなければいけないため俺は毎日忙しい。
ただ最近お姉ちゃんは家に帰ってきても夜ご飯を食べないでさっさと寝てしまう。忙しいのはわかるがさすがに作ったので食べてほしい...これは面倒臭い嫁なのだろうか?いや夫か。
「今日もひなたは食べなかったな」
「うん...まずいのかな...」
俺はラップのかかったお皿を見つめる。
「ひなと君のお料理はおいしいよ!」
「ならいいんだけど...今日もこれ、明日のお弁当に入れてもいい?」
「ああ、問題ない。そう言えば明日はひなたは早く帰ってくるらしいぞ」
「本当⁉じゃ、明日はお姉ちゃんの好きなものにしようかな~」
俺はお姉ちゃんが好きなものについて考えた。
「一瞬でご機嫌になったね、ひなと君」
「あいつはみんなが揃ってると大抵機嫌がいいからな。ひなたがいなくてちょっと機嫌が悪くなっていたが少し安心だ」
「ね~お姉ちゃんの好きなものってなんだっけ?」
「うどんだな」
「だね!」
「それは俺以外の好きなものでしょ~...そうじゃなくて、お姉ちゃんが固有で好きなものだよ」
「あ~なんだろうね~」
「そもそも好きなものがうどんで固まってるからそういう話もしないしな...あ」
「なんか思いついた?」
「そういえばひなとがどっか行った後の小学生の時にタコ飯がおいしかったとか言っていたな」
「ひなちゃんが好きなものはタコなんだね」
「そー言えばマ...お母さんにレシピ教わったなー」
「お前何でも作れるな...」
「お母さんにめっちゃくちゃ仕込まれたからね」
「その結果が身体能力の低下か...」
若葉は目に見えてわかるぐらい肩を落とした。
「でも私はそれでよかったなって思うよ。ひなと君が危ないことしなくなるし。それに組手ならタマちゃんや私が付き合ってるでしょ?」
「いやそうなんだが、ひなとの方が強かったからな...」
「勇者で相手してやろうか?」
「...ひなたや杏が起こるからやめておく」
「今一瞬悩んだでしょ?ちなみに私も勇者でも普通の姿でも反対するからね?本当は包丁ですら持たせたくないんだから...あとお風呂もおぼれるかもしれないしあと...」
「過保護すぎ...それに包丁は料理ができなくなるので...それにしてもタコか...さばき方はわかるけどやったことないな」
「私はしたことはあるが...そもそもタコ自体苦手だな」
「え⁉さすがに嫌いって分かってて出すのもあれだしやめようかな...」
「あ、違うんだ。味は好きだぞ?見た目というか動いているのを見るのが嫌いなんだ」
「そっかじゃあ大丈夫だね。とりあえずタコを買ってこないとな...どんなのがいいんだろ?」
「新鮮なものがいいって聞くね」
「明日はひなた以外休みだし活きがいいものを球子に買ってきてもらうか」
「そこは若ちゃんじゃないんだ...」
「私はまぁ苦手ではあるが、ひなたに何かしていたいと思ってたからな私もさばくのを手伝おうかと」
「なるほど。じゃあ私たちもタコ以外のことを手伝うよ!」
「え?本当?」
「うん!何でも言って!」
「じゃあ洗濯とお風呂掃除!書庫の掃除は杏に任せるとして、ゲーム部屋はちーちゃんでしょ、タコは球子だから、友奈は道場の掃除をそれが終わったら廊下とそれぞれを部屋を...
「...ちなみにひなと君いつもそれやってるの?」
「?うん...そうだけど。あれ⁉」
「え、どうしたの⁉」
「明日アンタラ休みなの⁉」
「そうだが...」
「お姉ちゃんの残り物どうしよ⁉」
「明日のひなちゃんのお弁当でいいんじゃない」
「それもそっか...明日のやることも決まったし、明日も朝早いし早くお風呂に入って寝よ...」
「今ぐんちゃんと杏ちゃんが入ってるよ」
「待つか」
「じゃ、私とは入ろ!」
友奈が後ろから手をまわして抱き着いてきた。
「断る」
「えーなんでー」
「まぁ友奈、いじめるのもその辺にしておけ。ちなみに何で嫌なんだ?」
「え、恥ずかしいじゃん」
「あ、お前が恥ずかしいのね。てっきり自分が男で友奈が女だからかとでもいうのかと思った」
「え、じゃあ私ひなと君の体見ないよ⁉ほら一緒に入ると時間短縮になるよ⁉」
「...俺があータラの体を見るのがなんか恥ずかしいの」
「なんだそんなことか、友奈そいつを捕まえろ」
「はーい」
元気よく返事をして友奈は俺をお姫様抱っこし始めた。
「ちょっと!何すんだ!おーろーせー!」
「ほら暴れない、危ないよ?」
「あのなひなと...一緒に暮らしているのだからそのうちお互いの裸なんて見る機会は絶対にあるだ今に内に耐性をつけておいたほうが良いと思うぞ」
そのまま俺は浴場に運ばれていった。浴場行く途中ですれ違ったちーちゃんの冷ややかな目がものすごく痛かったし、入ったら入ったらで途中で球子がとつってきたりしてお風呂なのに物凄くつかれた。
翌日...
俺は3時半に起きて、お姉ちゃんの朝食とお弁当を作っていた。お姉ちゃんは最近朝食をしっかりとしたものを作っても食べなくなったので持ち歩けるおにぎりをいくつか作った。いつもの癖で3時に起きたが、今日はお姉ちゃん以外は休みなのでこんなに早く起きる必要なかったなーと思いながら俺はあくびをした。
4時になりお姉ちゃんがいつもの出勤をするときの服装でリビングに来た。
「おはようございますひなと」
「おはよー、これ朝ご飯ね。出勤しながら食べてもいいし、今食べても全然いいよ。お弁当は今包むからちょっと待ってね」
「いつもありがとうございます」
お姉ちゃんは受け取ったお弁当とおにぎりをカバンの中に入れ、玄関の方へ歩き始めた。
「ねーおねーちゃん、若葉から聞いたんだけど今日って早く帰ってくるの?」
「ええ、今日の予定がしっかりと進行したらですけど...」
「そっか!じゃ、気を付けてね」
「はい、行ってきます」
「行ってらっしゃい」
俺は玄関のドアが静かに絞まるのをじっと見っていた。
「さて、いつもだったらみんなのお弁当を作ってる最中なんだけど今日はどうしようかなー」
そう呟いてるとちーちゃんが自室からエントランスに歩いてきた。
「あら、私が誘っても一緒にお風呂に入らないくせに高嶋さんや乃木さんそれにひなたさんとならお風呂に入るひなと君じゃない、おはよう」
「おはよう...俺は一応抵抗してたけどね」
「どうだか」
「今日は早いね...」
「そうね...ちょっと早く目覚めちゃったのよ」
「そうなんだ...朝ごはん食べる?」
「さすがに早いわ...私はトイレに行こうとして部屋を出て物音がしたからこっちに来たところで二度寝するつもりだったのよ?」
「そっか...じゃお休み」
「お休み...ってひなと君は二度寝しないの?」
「今二度寝しちゃったらきっとお昼まで起きないし、そーなっちゃったらせっかく整えてきた生活リズムが崩壊しちゃうよ...」
「そう...」
ちーちゃんは自室の方へと戻っていった。
久しぶりに起動するソシャゲの復帰イベントなどをリビングしていると時刻は5時半になった。
「おはよう、早いな」
「あ、若葉おはよーそっちこそ修練着?なんか着て修行でもするの?」
「ああ、誰かさんみたいに身体能力が落ちてはたまらないからな。友奈と球子を誘って久しぶりに組み手をするんだ」
「そっか...じゃあさご飯作って持ってくね。おにぎりでいい?」
「ああ、助かる」
俺は若葉が道場に向かうのを見てから台所へ向かった。そして4人分のおにぎりを作って水筒にお味噌汁を入れて、ワンちゃん道場にいる間にちーちゃんや杏が起きてくるかもしれないのでメモ書きを残してから道場に向かった。
道場に着くと球子と友奈はジャージで若葉だけが修練着みたいなものを着ていた。そして球子は見学しており、今は友奈と若葉が実戦形式の組み手をしているようだった。
「おはよう、球子」
「おはようひなと」
「始めたばっか?」
「ああ、始めたばっかだグーパーで一緒になったほうが先に組み手をするていう風に決めていてんだけど見事にタマは分かれてしまったよ」
「そっか...ちなみにお腹空いてる...って聞こうとしたけど今から運動するのにご飯食べるのはまずいか」
「そーだなお腹は空いたがご飯は運動した後だな!」
「ねぇ昨日言ったこと覚えてる?」
「ん?昨日タマが風呂でひなとをくすぐってた時に言っていたことか?すまんくすぐることに集中していて聞いていなかった」
「えぇ...じゃあもう一回言うよ?かくかくしかじかで...」
「なるほどひなたの好物を作るために活きのいいタコが必要だと...釣ってくるのか?」
「いや釣ってくるのは無理でしょう...普通に生きてるのを買ってきて」
「いるかなぁ...まぁタマに任せタマえ!」
そう言って球子は成長しない胸を張った。
「ふぅ...次はタマちゃんだよー」
「ん?おう!」
元気よく返事をしながら球子は立ちあがり、友奈と入れ替わった。
「おつかれ、はいこれタオルとお茶」
俺はタオルを水筒(味噌汁じゃないぞ)の上に乗っけて差し出した。
「ありがと」
友奈は若葉たちの組み手を見ながら水筒を一気飲みした。
「俺もたまには運動しようかな...」
「危険な運動はだめだよ?」
「う~んでも今の若葉なら俺の剣なんて軽く流すだろうし、組手なら大丈夫じゃない?最も、若葉にとってはただのじゃれ合いに付き合う大人みたいになるとおもうよ?」
「そうかな~?」
「そうだよ、だからあれが終わったらちょっと俺の運動にでも付き合ってもらおうかな。でも、友奈や球子には見てほしくないかも...めっちゃひどいことになってるだろうし」
「若葉ちゃんが呆れてひなと君をぼっこぼこにするかもしれないから見てないと」
「...」
しばらく見ていると球子が転んで組手は終わった。
「ふぅ...さて、朝食をいただくか」
俺はこっちに来た球子と若葉にタオルを渡した。
「ねぇ若葉お疲れのところ悪いんだけどさ、ちょっと俺の運動に付き合ってくれない?」
「ん?まぁ付き合うのはいいが、何をするんだ?」
「どーせ俺は足元にも及ばないだろうから受け流すだけでいいんだけど、たまには剣を振り回してみようかなーって」
「振り回すってお前...」
若葉は呆れた顔で俺を見た。
「いやだって俺もう剣の使い方とかわからないし...」
「まぁいいぞ、付き合おう」
「若葉ちゃん。ほんと怪我はさせちゃだめだよ?私も怒るし、ひなちゃんとぐんちゃんが暴走しちゃうから...」
「ああ、わかってる」
俺は木刀が入ってる壺みたいなものから一本木刀を取り出し、道場の真ん中に行った。
「木刀ってこんなに重かったっけ」
俺は木刀を片手で持つことができず、両手を震わせながら持っていった。
「私は剣を使わないで避けるということをしよう。そっちの方が見ていて安心だろ友奈?」
「うんそうだね...」
「ほら早くかかってこい。私は早く朝食が食べたい」
「うぁらぁ」
俺は全速力(俺基準)で走り出し力任せに若葉に切りかかった。若葉は最低限の動きで避け、俺は木剣の遠心力によって転びそうになった。
体制を整えたところで若葉の顔を見ると憐れなものを見るような目をしていた。
「うっ...やぁー!」
視線に一瞬ひるみながらも俺は斬りかかってはよろけるを何度も繰り返した。
「...もう運動は済んだか?」
「はぁ...はぁ...ま、まだ...まだ舞える...」
俺は最後の力を振り絞って若葉に切りかかった。しかし若葉は片手で剣を掴み、一度左に振ってから右に強く振られ俺は木刀を手放し思いっきり右に倒れた。
「あ、まずい」
そう若葉が呟いたのも束の間、すぐに友奈がとんできた。
「若葉ちゃん何してるの!普通に取り上げればよかったじゃん!」
「すまない...」
「俺が頼んだことだから責めないで...」
「でもその傷ひなたや千景に見られたらやばそうだな」
『BRAVERIDE サザンカ!』
俺は一瞬だけ変身してすぐに解除した。そしたらあら不思議、さっきまで頬や肘、膝にあった擦り傷とそこから発せられる痛みは消えていた。
「そんなことをしていると一生タマにちょっかい掛けられるぞー?」
「でもこうでもしないと毎日家事出来ないし...まぁもう別にちょっかい掛けられても別にって感じだから。さ、傷の問題も解決したことだし早くご飯食べよ」
「...あぁそうだな」
「ご馳走様でした」
「お粗末様でした」
俺はおにぎりを包んでいたラップやお味噌汁の入っていたお椀、箸をみんなから回収しバケットの中に入れた。
「俺はちーちゃんと杏がそろそろ起きてくるだろうから戻るけど皆はどうする?」
「私たちはもうちょっと運動していく」
「そっか」
「じゃあまた後で」
リビングに行くと案の定二人は起きていて、杏は本をちーちゃんはイヤホンを刺してゲームをしていた。
「おはよう杏、朝ご飯ってもう食べたりした?」
「...」
「杏~?おーい!」
「...」
杏はどんなに呼びかけても本に集中しているのか反応を示さなかった。
「お~い!」
しょうがないので俺はかとを揺らすという強硬手段に入った。
「あ、ひなと君おはよう。どうかした?」
「朝ご飯もう食べた?」
「あ、降りてきたはいいけどまだですね。私よりも早くいましたが多分ちかげさんもです」
「そっか、じゃ今すぐ用意するね。って言っても今日はご飯とお味噌汁しかないけど...」
「朝はそのくらいがちょうどいいです」
「そーなのかー」
俺は二人分のお茶碗とお椀と箸を用意し注いだり注いだりしてそれぞれの前にもっていった。
「ん?あ、いたの...ありがとう」
ちーちゃんからの反応はこんなんであった。ちょっとひどくね?
「これ食べ終わったら洗わなくていいから水にだけはつけといてね」
「あわただしくしてどうかしたんですか?」
「今日はお姉ちゃんの好物?のタコ飯作るから早めに家事をしとかなきゃならないんだ」
「それだったら私たちも手伝いますよ?」
「う~ん昨日はその予定だったんだけど、やっぱせっかくの休みだからゆっくり休んでて」
「そう...ですか...」
『BRAVERIDE サザンカ!』
「さ~て...仕事にとりかかるとしますか!」
俺はまず洗濯物を干すことにした。しかし洗濯機は上で洗濯物を干す用のベランダは2階である。バカでかい屋敷なのにもかかわらず2階まで行かなければならない。しかも7人分なので変身していない状態の俺だったら少ない量の洗濯物を何往復もしてやっと全部が干せるようになるのである。こんなことをしていては日が暮れてしまう!ということで干すものを2階のベランダに転送します。そして2階にワープします。そして念力やそんな感じので物干しざおを展開しつつ洗濯物を干します。ハイ洗濯物を干すの終わり!
次はバカでかい屋敷の掃除。別に時を止めたり時間をゆっくりしてやってもいいが、めっちゃ疲れるので律儀にやります
『ATTACKRIDE 七人ミサキ!』
精霊を使って。と言っても掃除機は一台しかないので他の6人はお風呂掃除したり窓を拭いたり水拭きをしたり壁を掃除したりキッチンを掃除したりと分別している。だだっ広く一直線の廊下だけはロボット掃除機に任している。俺は廊下以外の場所を掃除機掛けしている。
「あ、若葉。運動は終わったの?」
「それさっきも聞かれたぞ」
「あはは...」
「そんなことより私たちは掃除しなくていいのか?」
「それはさっき会った俺に聞かなかったんだ」
「ああ、なんか忙しそうだったからな」
「俺は忙しそうじゃないと...」
「いやだって勝手に私の部屋に入り掃除をするのはいいんだが、ベッドの下見てたし...暇だろ?というか何をしていた?」
「いや、ワンちゃん若葉だし何か隠してたりしないかなーって...」
「隠すわけないだろ⁉...そういうのはひなたのを見ておけ。本当に手伝わなくていいのか?」
「うん!せっかくの休みだしね。あ、でも料理は手伝ってね。生きてるタコはなんか怖いし」
「ああ、了解した」
しかし7人岬と勇者の身体能力をもってしてもだだっ広い屋敷を丁寧に掃除しようとしているせいで昼食前に一回が終わるかなくらいまでしか掃除をすることができなかった。ちなみに今は7人岬と変身を解除して料理を食卓に並べようとしているところである。料理を全部並べたところでどたどたと足音が聞こえてきた。
「大変!ひなと君が目の前で消えちゃった!」
そう言ってドアを思いっきり開けたのは手錠を片手に持った友奈であった。
「あれ?ひなと君いるじゃん...さっき私の目の前にいてお話していたのに...」
「高嶋さんが話していたのは分身だったのね...まぁ7人岬に本物も偽物もないんだけど」
「というか話してたって言ったけど、ひなと君って呼びかけてなんでもないを繰り返すめっちゃめんどくさいムーブしてただけじゃん。で、その手錠は?」
俺が持っているものに対し尋ねると友奈は手を後ろの方に隠した。
「えへへ」
「...笑ってごまかす気か。一応、ひなと君が何人もいるなら一匹くらい捕まえてもいいよねって言う呟きも聞こえてたからね?」
「うっ...」
友奈はバツの悪そうに目線をそらした。
「まぁ別に何でもいいけどー...ほら並べ終わったしみんなで食べよう」
そうして俺らは昼食を食べ始めた。
「ご馳走様。じゃあ俺は再び仕事にとりかかりますので食器だけ水につけといてね」
「あ、ちょっと待ってくれ」
「ん?どした?」
「なぁこのままひなとだけが家事をやっていたら料理を作るのが間に合わなくなってしまうだろ?だからやはり私たちも手伝うぞ」
「私たち...?」
「なんだ千景?ひなとだけにやらせるつもりか?」
「いや、別に嫌というわけではないわ...ただ勝手に決めつけられたのが癪に触っただけよ」
「まぁなんにせよ手伝ってくれるのはありがたいけど...じゃあ自分の部屋掃除して。球子はお願いしていたものをよろしく」
「おう!タマに任せたまえ!」
「それでは私たちの負担が少なくないですか?」
「各自の掃除が終わったらどうせ俺は7人岬を使ってるだろうから近くにいるやつに聞いて。じゃ、よろしく!」
そうして俺は7人岬を起動してから、布団を干す作業に入った。
12人でやる掃除はやはりいつもより早くに終わり3時半くらいに俺らは大体のことを終わらせていた。
「にしてもひなと君いつもこんなことやってるの?」
「まぁそうだね」
「これ大晦日らへんの大掃除がいらなくなるレベルよ...?」
「だとしても私はきっちりやるつもりだがな」
「若葉さんタマっち先輩みたいに張り合わないでください」
「あとは球子のタコ待ちだね」
俺は珍しくこの時間にお菓子を食べた。
「...ほんとにタコさばけるの?」
「大丈夫...なはず」
「私もいるから大丈夫...なはずだ」
「若葉ちゃん珍しく歯切れが悪いね」
「まぁともかく私たちは野菜とかそこらへんややればいいんですね?」
「うんよろしく」
そうして雑談していると壺を持った球子が帰ってきた。
「いや~ほんとは予約が必要だったけど、勇者様だからって理由でちょっと安くして売ってくれた!あのおっちゃん優しかったなー。はいひなと欲しがっていたものだぞ!」
「ありがとう...重い」
俺は球子から壺を受け取った瞬間落としそうになっていた。すぐに球子が俺から取り返したので落とすことはなかった。
「タマが台所まで持って行っといてやる」
そう言って球子は軽々と壺を持ち台所へ向かっていった。
「さてそろそろ始めるか」
「ああ!」
そうして俺と若葉の目の前には俎板の鯉ならぬタコがいた。そして球子は後ろで後方彼氏面をしていた。
「ごめんな...」
俺は左手でタコを掴み、右手に持っているピッグで脳みそを刺し神経締めをしようとした。
「ひっ!」
刺した瞬間タコは暴れ始め8本あるうちの半分を左手に絡ませてきた。タコの足はぬめりがありそれはそれは気持ちが悪く、そこから動くことによって更なる不快感が出てきた。
「いやぁぁぁぁぁ!ちょ!わかば!わかばー!」
俺は暴れるタコを腕ごと若葉の前にもっていった。
「ちょバカ!こっちに来るな!きゃぁ!」
暴れるタコは余った足を若葉の腕に絡ました
「「球子!なんとかして!」」
「なんだか楽しそうですね~」
ひなと達の悲鳴が聞こえてくる中、杏は暢気に言った。
「大丈夫かなぁ...若葉ちゃんから聞かないような声が出てるけど」
「大丈夫よ高嶋さん。ひなたさんに渡せるように録音はきちんとしているわ...」
「ぐんちゃん、しー!それ聞かれたらひなと君が包丁持って走ってくるよ?」
「ええ、そうね。今はこの悲鳴を楽しむとしましょう...」
なんだかんだ球子がさばく前までのことをやってくれた。
「もう2度と生きたタコは触らない」
「ああ、そうだな」
俺らは友奈とちーちゃんに膝枕されながら言った。なぜ膝枕かって?それは耳かきされるときの姿勢でお互いがリラックスできる姿勢だからである。
「なんで私が乃木さんの膝枕をするのよ...」
「変わる?」
「いえいいわ...たまには弱ってる乃木さんを見るのもいいと思うし...」
若葉はさっきのトラウマが蘇り、聞こえていないようだった。
「まったく、タコだって生き物なんだからやるところは最後までやらなくちゃダメだろ!」
「はい...すいません」
「謝るのはタコにだぞ...もう生きていないけど謝っておけよ。あと残すなよ」
「はい...」
俺らは立ち直った後に二人でタコをさばき後は炊飯器が仕事をし終えるところまで終わらした。
「さてお姉ちゃんが帰ってくるまで何する?」
「ゲームでもします?」
「しかし、5人でできるゲームなんてあったか?」
「スマ〇ラなら8人まで行けるわ...土居さんコントローラー持ってきてくれる?ゲーム部屋にあるから...」
「なんでタマなんだ...」
「じゃあ俺も行くよ」
「じゃあ私も!」
「高嶋さんもひなと君も行くの...?じゃあ...」
「千景?そんなにいらないだろ?」
「ぐ...そうね...」
そうして俺らはお姉ちゃんが帰って車でゲームをして時間をつぶした。ちなみに俺が最後まで生き残ることは一回もなかった。
「お姉ちゃん帰ってこないなー...」
お姉ちゃんが早く帰ってこれるときは7時には帰ってこれるはずなんだが時刻は既に8時を越していた。
「...まぁひなたさんも国のトップだからいそがしいのでしょう。そのうち帰ってくるわ...」
「だといいけど...」
三十分後...
『BRAVERIDE サザンカ!』
「どうしたの?」
「いや迎えに行こうと思って...」
俺はお姉ちゃんがどこにいるのかを探った。そして...
「はぁ...もう食べるか」
「あんなに待っていたのにか?」
「うん、今日お姉ちゃん帰ってきたらいつもと同じようにご飯食べないし」
「なんでわかるんで...そう言えばひなと君の勇者としての性能って破格ですもんね。未来視とかそこらへんはできますよね」
「うんそういうこと...さぁ食べよ食べよ」
俺は炊飯器へと向かった。
「いただきます」
そうして俺らご飯を食べ始めた。みんなはおいしいと言っていくれたが俺の心は少しざわついていた。
夕食が終わり、みんながお風呂などを済ませそれぞれの部屋に行ったぐらいの時にお姉ちゃんが帰ってきた。リビングにいた俺は玄関へと向かった。
「おかえりお姉ちゃん。遅かったね...ゆっくり休んでね」
俺はただただそう言ってお姉ちゃんの顔を碌に見ずにリビングへと戻った。
「ひなと...怒ってますよね...さすがに言い訳の一つくらいは聞いてくれると思っていましたが...はぁ」
ひなたは自分の部屋でベットに倒れこみ嘆いた。
「ひなた、入ってもいいか?」
ノックと共に聞こえたのは幼馴染兼、親友兼、家族の声だった。
「大丈夫ですよ」
「だいぶ疲れてかれてるようだな。今日は何があった?」
「会議の途中でしょうもないことを言ってきた輩に議題を増やされました。その対処に時間がかかったという感じですね」
「そうか。ご飯、食べないのか?」
「食べたいですよ!ひなとの手料理...今日は皆さんが作ってくれたんでしたね。出来立てを食べたかったです...でも明日も早いですのでシャワーだけ浴びて寝ないと体がもたないんです。すいません。弱音を吐いてしまいました...若葉ちゃん達の方がよっぽどつらい目に会っているのに...」
「そんなことはない...今ひなたがいるからこの国は、いや今の国はともかく今後の勇者たちがよりよく戦えるようになるのだろう」
「だといいんですが...」
「私はもう寝ることにするよ。ひなたほどではないが朝早いんでな。お休み」
「ええ、おやすみなさい」
翌朝...
朝食の準備をしているとおどおどした様子でお姉ちゃんがリビングに入ってきた。
「おはよー」
「え、あ、おはようございます...」
しばしの無言が続いた後
「怒ってないんですか?」
恐る恐ると言った感じでお姉ちゃんは聞いてきた。
「ん?いや確かに帰れないなら帰れないって言ってほしかったけどさ、今俺がみんなみたいにいろんなところに回らなくていいのはお姉ちゃんのお陰でもあるからさ...怒るのは違うかなって。はいこれ昨日のやつね。昨日のタコ飯は生きていたタコを使ったけどもう二度とつかわないからね。そう言った意味では新鮮なものを食べてほしかったな」
「ありがとうございます。何かあったんですか?」
「ん~内緒。知りたかったらちーちゃんにでも聞いてみて。教えてくれるかはわかんないけど...ほらもう時間だよ?いったいった」
「え、もうそんな時間ですか。今日帰ったら千景さんの部屋に行ってみます。じゃ、行ってきます」
「うん行ってらっしゃい」
そうして俺はいつも通りの日常を過ごす。
その夜ちーちゃんにちょっと怒られながらも音声データを聞かせてもらったお姉ちゃんが自分がその場に居合わせなかったことをひどく後悔したとかしてないとか...
本当は違うことをかきたかったのにいきなり始めるのはなぁと思って茶番を入れたら茶番だけになりました。
あと1話だけ書いたらゆゆゆ編に行くつもりです。行けるといいなぁ...