明日のヒーローアカデミア/White Rabbit Compassion   作:软糖哭泣

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魔王と悪魔と魔王

 

拳は叶夢に向かって飛んできた。その拳は周りの残骸を吹き飛ばし叶夢の周りには土煙が舞う。

「叶夢少女ーーーー!」

オールマイトが叫ぶ。

その表情は己の無力さを嘆くように目の前の敵を恨むように。

土煙があがりうっすらシルエットが出てきた。

そのシルエットは本来の叶夢だけでなくもう1つうさみみの様な長い耳の存在があった。

「これは?どういうことかな?」

オールフォーワンは不思議そうに土煙の方を真っ直ぐ見る。

「貴方のその行いは我々は容認できません。」

芯の強いまだ幼さが残る声でそう言う。

「君はだれかな?」

オールフォーワンは少し殺気を醸し出しながら少女と対面する。

「私はどく…ンン…叶夢零の個性の1部そう思って頂いて構いません。」

自分は個性だと言う少女。

「たかが1人の個性で僕をどうこうできるとは思わないことだね!」

オールフォーワンは今度はアーミヤに標的を変えて殴り掛かる。

「まずい!!!」

オールマイトが焦りの表情を見せる。

「その程度で我々が止まるとでも?」

アーミヤに拳が降りかかったがそこに居た黒いモンスターによってオールフォーワンの攻撃は止められた。

「あとは任せてください。」

叶夢に向かってアーミヤがそういう。

そしてその隣に立つのは緑を基調とした女。

「君がオールフォーワンか…我々が君からの協力を受けた時それが我々そして何かしらの意味があれば協力するのもやぶさかではないと考えた。だが君たちのその考えはあまりに幼稚で他者を気にしてい無さすぎる。自己中心的としか言いようがない。そして我々個人の考えからしても君たちのその行動には容認不可能だ。よって君たちとは敵対する可能性が高い。現に今この場にいる彼女を殺そうとした事実は我々にとっての大きな損害だ。よって君個人とは敵対関係になるだろう。」

そう長々と言った後隣にいた叶夢は後ろに下がりオールマイトの隣に立った。

「叶夢少女…彼女達は…」

オールマイトは確認を込めて叶夢に聞く。

「あの子達は私の個性の元、源流だ。」

「源流?」

「私が個性によって呼び出すための元になる存在だ。」

「それは…」

オールマイトが何かを言いかけた時アーミヤと言われた少女がその言葉を防いだ。

「今はそれどころではないですよ?」

そう言いながらオールフォーワンに向かって黒弾を打ち込む。

オールフォーワンは少しよろけそこにモンスターが追い討ちをかける。

「っち!なかなかきくねこれ…だけど君たちはオールマイトを過大評価し過ぎだよ!」

オールフォーワンの拳がオールマイトと叶夢に向かって放たれる。オールマイトは叶夢を庇いオールフォーワンの攻撃をその身に受け入れる。

「君はもう本来の力が出せない上にもうその力ももう消えかけているのだろう?」

オールフォーワンの発言にケルシーとアーミヤと叶夢が驚いた顔をしていた。

「君のそれは残り香…緑谷出久!彼が君の譲渡先だろう!」

(緑谷がオールマイトの力を?力を譲渡する…オールフォーワンと一緒の…であるなら彼をここで死なせる訳には…)

「????!!叶夢少女!」

叶夢はオールフォーワンを突き飛ばし彼を庇い直した。

「ドクター!」

アーミヤが叫びながらオールフォーワンに近づく。

「先生!」

「わかっているアーミヤはオールフォーワンの相手をしてくれ。」

ケルシーは焦ったように額に汗を流しながら叶夢に駆け寄る。

「君は馬鹿か?わざわざ彼を庇うんなんて…」

叶夢の腹には大きな穴が開き正しく死に体だった。

「お…オールマイトは…誰かに…個性を…譲渡できる…オールフォーワンとの…協力が…不可能なら…オールマイトの力…を使えば…感染症に対する…解決策が…」

叶夢は血を吐きながらケルシーにうったいかける。

そしてそのまま叶夢は気を失う。

「っち!オールマイト私達を守ってくれ私は彼女の治療をする。」

「あぁわかった。」

オールマイトが叶夢を守るように目の前に立つ。アーミヤは叶夢を気にしながらオールフォーワンと対峙している。だがあまりに気にしすぎていた為かさっきより攻撃が雑になっている。

「どうしたんだい?少女?さっきより雑になってるよw」

オールフォーワンは煽りながら裏拳でアーミヤを吹っ飛ばす。

(どーした?ドクター…あんなのに好き勝手されていい気はしないだろ?(君は…)少し変わろう。私の場合は少し特殊だからな後は任せておけ。)

「いっ…」

アーミヤは瓦礫を掻き分けて立ち上がる。

そして見つめる先には氷漬けになったドクターの姿。

「ど…くたー」

「ん?いやはや不思議だね〜?姿が変わると思ったら今度は氷漬けか?」

???「私がただの氷か…これをただの氷と思っているのであれば貴様に勝ち目はない。そうだろ子うさぎ?」

「あなたは…」

アーミヤとケルシーが驚愕の顔をする。

「随分と大口を叩くな君は…」

「大口も何も事実だ。」

そう言うと氷は砕け一面が凍てつき夏なのに異常な寒さに襲われる。

「これは…」

オールフォーワンが自身の足元を踏みしめるとさっきまで家の破片だったものがいとも簡単に砕けた。

「お前たち風に言うのであれば私の個性は冬。冬そのものだ。」

そう言うと少女はアーミヤの方を向く。

「なんて顔をしている子うさぎにロドスの医者。言った筈だ。私はお前たちに負けた。そして約束しただろう。私はお前たちと共にあると。私もロドスの一員になると…」

「フロストノヴァさん!」

アーミヤの驚きはこの場にいるオールフォーワン、オールマイトには分からない。

彼女はもう既に死んでいるのだから。

「さて子うさぎ手伝え。父さんが言っていたな…子うさぎ君は魔王だと…」

「魔王?その子が?」

オールフォーワンは不機嫌にフロストノヴァに聞く。

「あぁ魔王だ。そして私は悪魔だ…」

フロストノヴァが1歩1歩オールフォーワンに近づく。その度に周りが異常な程凍りつく。

そしてオールフォーワンは気づいた自分の振るう拳が明らかに遅くなっている。

「貴様の血中の組織細胞は私の冷気で非活性状態になっている。つまり君の体はほぼ時間が停滞しただ凍死を待つだけだ。さらに言ってしまえば私の冷気は炎熱系でも溶かし切ることは出来ない。これでも抑えているのだからな。」

フロストノヴァがそう淡々という。

「まるで災害だね…」

オールフォーワンは初めて冷や汗をかく。

 

 

 

「貴様は私の敵。

 

 

 

 

 

覚えたぞオールフォーワン

 

 

 

 

我が誇りにかけて我が同胞、盟友の名にかけて

 

 

 

 

 

貴様を全てを絶望の淵に叩き堕としてやろう…」

 

 

 

 

白いウサギは静かに重く冷たい殺気を放った。




とりあえず最終章の話は決まりました。

レユニオンの登場はあった方がいいですか?

  • パトリオットのみでいい
  • ある程度は登場させる(主要メンバー)
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