明日のヒーローアカデミア/White Rabbit Compassion   作:软糖哭泣

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怒号暗雲

 

「お願い…たすけー!」

テレビに映るのはさっきまでエンデヴァーの戦いを中継していた1人のアナウンサー。そして次の瞬間全身を氷漬けにされて固まってそれを泣きながら砕く1人の帽子を被った彼らの仲間。

 

「っ!」

緑谷は、いてもたってもいられず現場に向かおうとする。

 

「ダメだ」

それを静止したのは相澤だった。今行っても足手まといになるだけだ。

その表情は、おぞましい物を見た顔であり。真っ青だった。

 

「でも!」

緑谷は半ば暴走のように今テレビに写っている状況放っておけなかった。

 

 

[地獄か?]

テレビの中で1人のヒーローが、そうつぶやく

 

 

[この程度で地獄と呼べるなら随分とぬるま湯に浸っていたのだな。]

次の瞬間そのヒーローの首は真っ二つに切られる。その首は炎で切られた為か一切の出血がなかった。

 

それを見た緑谷は、血の気が引いていた。

 

そしてテレビの放送がノイズを発した。おそらくテレビ局も燃え尽き機材が完全に破壊されたのだろう。

A組の生徒はこれ以上の惨劇を知ることはなかった。

 

 

 

後日発表された記事にはエンデヴァー、ミルコ、ホークスを中心とした避難指示を受けた者は全員生還できたがその数約300人

それ以外の約32万人は、死亡もしくは意識不明の状態になり。医療機関のパンクが起こっている。

そして福岡は甚大な被害を受け。1つの市が完全に再起不能。未だ炎が収まらず各地でガス爆発を起こしている。当然福岡にいたプロヒーローは、全員死亡。かつて類を見ない大虐殺が行われた。そしてそれはヴィランにも見境なく行われた。

死亡者を除けば福岡の人口の約502万のうち300万は重症もしくは軽傷の状態であり。福岡にある医療設備は何一つ機能していない。

地獄それがこの事件の後に語られる結果なのだろう。

この事件の後多くのヒーローが引退し始める。そして驚く事にヴィランも自分の保護を条件に自首する者も現れた。

それだけ彼等の実力行使が恐ろしかった。

 

「見ての通り今ヒーロー社会その物が危険にさらされてる。」

相澤は、A組に話す。その表情は苦々しいものを感じる。

 

「…」

A組の生徒は一言も喋れない。

それもそのはず彼らにとってはその敵の正体をあまりに知りすぎたからだ。

 

「政府の発表だとこの雄英高校で市民を一時避難させると決まった。事態はそれだけ刻一刻と危機的状況に追い込まれている。」

相澤は、あくまで事実を淡々と述べる。

 

「叶夢さんは…どうなるんですか?」

八百万が相澤に聞く。

 

「…」

相澤は少し黙り口を開く

 

「叶夢は、海外のプロヒーローを応援で呼び殺害によって脅威の排除を行う。それが政府の決定だ。」

相澤は、さらに顔を歪める。

 

「叶夢さんを殺す?…そんな…先生!僕は…「緑谷!」」

緑谷は相澤に抗議しようと声をあげようとするがそれを相澤に御される。

 

「緑谷…お前の気持ちは理解出来る。俺にとっても叶夢は、生徒だ。だが、たった1人で都市を壊滅させる。その脅威は、どの国も無視できない。そしてその見境の無さはヴィラン連合の遥上の危険度だ。」

相澤は、無念そうに緑谷に言う。

 

「だが、政府としても叶夢という人間がどれだけ有益なのかを知っている。だから今回の避難に伴い叶夢の排除作戦には俺たちA組が先陣を切る形となった。」

相澤の発言にいち早く反応したのは耳郎だった。

「じゃ!」

 

「あぁ。俺たちには叶夢と話す機会がある。俺たちのする事はただ1つ叶夢を自らの意思でこちら側に戻す事だ。」

相澤の発言を聞きA組は、今まで以上の覚悟を決め作戦を立て始めた。

ドクターside

 

「ぜはぁ………ぜはァ………」

今にも倒れそうなドクターをAceが支える。

 

「ドクター…無茶しすぎた。俺たちを蘇らせてこの場所にとどめるのでも信じられないぐらいキツいはずなのにレユニオンの暴君をあんなに使えば作戦を成し遂げる前に倒れて動けなくなる。」

Aceは心配だ。と言いドクターを抱えソファーに寝かす。

 

「メフィスト…カジュミエーシュの資料は…」

そうドクターが問いかける。その弱々しい声に少し目を細めメフィストは、USBを見せる。

 

「取引のデータだ。カジュミエーシュの、奴はこの国で独裁国家を作り上げて龍門を叩く計画もあったらしい。」

メフィストはそう言ってUSBをドクターに渡す。

 

「はっ…これがあればテラの方でお互いがお互いを干渉し合うはず…この土地に攻めることは無くなる。これは日付を指定してケルシーに送っておいてくれ。」

ドクターはそう言いscoutにUSBを渡す。

 

「後は…こっちの処理だけ…」

そう言いドクターは、フゥーと息を吐き目を閉じる。

 

「アーミヤ…」

そう呟かれた言葉に全員がドクターから顔を背け下を向く。

 

部屋の中にある空調の風によってめくれた計画書にフロストノヴァは、目を向ける。

風にめくられた計画書の1番最後のページにはドクターへの最後の任務と、自身に課した命令がある。

 

(アーミヤの手によって殺害される。例外は許されない。自決も許されない。アーミヤへの加減も許されない。)

フロストノヴァは、その計画書を見て腹を立てその計画書の上に重りを乗せてめくれないようにする。

 

「遺憾だ…」

フロストノヴァは、そう呟きその場ある椅子に座る。

(私達は結局こんな結末しかないのか…結局…誰かを羨むなんてことはしないが…したくないが…だが…羨ましいなこの世界の人間は1番惨い死に方を自分で選択しなければいけないというそんな状況にはならない…いつだって被害者のまま…加害者になり死ぬそんな選択をしなくていいのだから…)

 

フロストノヴァは、静かに目を閉じる。

その日の倉庫の気温が少し下がったのは言うまでもない。

レユニオンの登場はあった方がいいですか?

  • パトリオットのみでいい
  • ある程度は登場させる(主要メンバー)
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