「『カイナ』の出力が……!」
暗い廊下の中央で全弾撃ちつくされた小銃のみを観客に、半壊状態でバチバチと嫌な火花を立てる『カイナ』のアームとリミッターを外されいつどの瞬間に焼き切れて動作停止してもおかしくない『アームズ』の両腕が、がっしりと組みあう。
純粋な力比べはしかし、拮抗したのもほんのわずかな時間だけだった。すでに4本のうち2本が引きちぎられた『カイナ』のアームは、残り2本もその後を追おうとしているかのようにゆっくりと押し戻され、曲がらないはずの方向にひん曲げられつつある。オーバーヒート寸前のとてつもない熱量とスペック上は出るはずのない出力の両方に至近距離から晒され続け、稼働限界が訪れつつあるのだ。君もそれを理解してはいるが、いかんせん打つ手がない。
「レイ!第一右腕の損傷、80パーセントを越したぞ!まだ動くうちに切り離せ、まともに動きもしない鉄の塊を背負ってその化け物と戦うのは無理だ!」
「そん、な……!えいっ!」
指示に従い第一右腕をその付け根から切り離し、急に片腕から力が抜けたことで組み合いのバランスが崩れた瞬間を見逃さずに大きく後ろへ飛ぶ。実際、その指示は的確だった。ガラクタとなった右腕が重い音と共に床に落ち、すぐさま距離を詰めに来た『アームズ』に一瞥すらせず踏み潰される。あと少し博士の指示が、あるいは君の反応が遅れていたら、潰されているのは君の生身の体の方だったろう。
だが、君がこの危機を脱出できたわけではない。よほど力が入っていたのか息を荒げ方を上下させる君に、残された機械の剛腕は下側の左腕1本のみ。しかもその1本すら、今の激突の影響でかなりのダメージを受けている。
「まずいわね……あの狭い廊下じゃレイちゃんも本領が発揮できないし、『カイナ』もパワー負けしてる現状じゃもうもたないわよ」
「だが向こうも、あの様子だとかなりの無理を機体に強いている。見ろこのサーモグラフィー、真っ赤を通り越して真っ白だぞ。よく中身が生きていられるものだ」
「あら、随分冷静じゃない博士」
感心したように呟く傍らの同僚に、オペレーターからの視線が刺さる。とはいえそこに、苛立ちや焦りといった感情はない。年下の君のことを妹のように溺愛する者どうし、ここまで追い込まれているのに冷静だということは何か隠し玉があるのだと悟ったからだ。
「冷静?よしてくれ。レイ、聞こえるか?」
「は、はい」
「これから、私のとっておきの武装を使う。しかしこれまでのパターン、そしてあの異常出力から考えてもあの化け物相手には力不足だろう」
「はい……はい?あのすみません博士、もう1度……きゃっ!?」
アームが減った影響で間違いなく身軽にはなった体で、辛うじて残像を残すほどのスピードで空気を歪め迫りくる大振りの一撃を回避する。だが、そんな絶体絶命の状況も忘れるほどに君が驚愕したのも無理はない。そしてそれは、横でその通話を聞いていたオペレーターにしても同じことだった。いつだって根拠のない自信に裏打ちされた堂々たる態度、証拠の一切ない確信に満ちた硬い意志。ハーキュリーベースの変人の名を欲しいがままにしてきたこの博士が、よもや試す前から自身の発明が劣ることを認めるとは。
しかし当の本人はまるで今日の天気でも語るかのように、淡々と淀みなく続ける。当然、その瞳に乱心や自暴自棄の色はない。
「まあ聞け。少なくともその武装を使えば、ここで死ぬことはない。今すぐに勝てはしないだろうが、この場を乗り切ることだけはできる。その化け物だが、あれはおそらく命を捨てることを厭わないで攻めてきているな。敵ながら大した覚悟だが、だからこそ弱点もある。時間だ、レイ。ほんの少しでいい、時間を引き延ばせ。私の兵器など、いくら壊しても構わない。お前が生きて帰ってくるのなら、私は喜んで研究成果を差し出そう。とにかく今を、今だけを生き残れ、レイ!」
「博士……はいっ!」
この博士にしては珍しい素直な心情の吐露に、心の素直な君はまっすぐに応える。だからこそ、君は人を惹きつけてやまないのだろう。追撃に走る『アームズ』の踏みしめた床が、踏み込むごとに深く沈む。暴走中の熱量はすでに危険な領域などとっくに飛び越えて、床が溶けるほどのレベルにまで達していた。そしてその覚悟の一撃を、君はもう逃げようとはせず残ったアームを動かしその拳を固め待ち受ける。
「お願いします、博士!」
「使い捨てだが自動修復機構の瞬間的ブースト、及びごく短期間限定のパワー増強を同時に行うユニット。いわば、副作用のないドーピングのようなものだ。そして、私はこれを構成する4つの単語からとってこう名付けた。
瞬間君が感じたものは、『カイナ』の受けた傷がある程度とはいえ修復されていく感覚。それに、これまでにない力が『閃刀』を通じて自分の体に流れ込んでくる感触だった。それは間違いなく劇的なものだったが、同時に博士の言葉が正しいことも直感した。この力をもってしてなお、眼前の脅威に対しては力不足でしかないと。
それでも、もはや逃げ道はない。固く握りしめたアームを振りかぶり、踏み込みざまの巨大なパンチ。走り抜けながらその勢いに乗せ放たれる、残像と蜃気楼で周囲の空間が歪んで見えるほどの拳。その2つが激突した瞬間、どこにも行き場のないエネルギーの塊が廊下中を駆け巡る。最後のアームが力尽き砕け散るのを心の片隅で意識しながら、君の体はその奔流に飲まれて滅茶苦茶に吹き飛ばされた。
『敵』の動きが変わったことを、『アームズ』はもはや自身の体と同じく溶け、燃え尽き、消えようとしている自我の片隅でぼんやりと捉えていた。まだ何か、打つ手があるというのだろうか。
だとしても、『アームズ』に選択肢はなかった。既に機能の大部分は熱にやられてぐずぐずに溶け崩れた金属塊と化しており、その体を動かしているのは操作を受け付けなくなる寸戦、その最後に打ち込んだ命令と『アームズ』自身の執念だった。止まることはできない。止めることもできない。止めるつもりも、ない。ただこの自我の最後のかけらが尽きるまでに、この一撃をもって『敵』を屠る。
「 !」
ここで差し違える覚悟が出した執念の叫びか、限界を過ぎた機械のパーツが上げる断末魔の悲鳴か。いずれにせよ、スピードは十分以上に乗った。パワーも申し分ない。ここまではちょこまかと避け続けられてきたが、今度こそ逃しはしない。ついに体の致命的な箇所が燃え尽きようとしているのだろう、急速に薄くなる自我と真っ白に崩壊していく視界を懸命に保ちながら、最後の一撃を放つ。『敵』も、それに真っ向から拳を合わせてきた。
いい度胸だ。そう感じたことに、少なからず『アームズ』は驚きを感じていた。『ビースト』の仇に、『ミュートリア』全体の敵に、自分は何を感じているのだろう。これではまるで、その行動を称えているようではないだろうか。しかし、互いに全力と死力を尽くしてのこの戦いは。『アームズ』の短すぎたその一生において、最も充実した時間だった。
最後に心残りがあるとすれば、『敵』の死を……あるいは自分の敗北を、自分の目で確かめることができないことだった。わずかな後悔とたくさんの充実感を最後に、『アームズ』の最後のかけらが燃え尽きる。
『アームズ』と呼ばれた存在は、警備ロボットの機能が完全に停止するのと同時にこの世から完全に消滅した。
「う……ん……」
「レイちゃん!?レイちゃん!起きて!」
「は、い……」
幾度となく床に、壁に叩きつけられた君が目を覚ますと、廊下はひどい有様だった。まわりには砕かれた床や壁の破片が飛び散り、あたりは埃で白い靄がかかっている。その向こう側になおも立つ巨大な人型のシルエットが見えて、君はいっぺんに目を覚ました。ふらつく頭と鈍く痛む全身を押して、最後まで手から離さなかった『閃刀』を杖代わりに立ち上がる。
「まだ、生きて……!」
「よかった、無事で……いえ、落ち着いてレイちゃん。時間切れ、よ」
やがて埃も収まってきて、ピクリとも動かないシルエットの全容が君にも見えてくる。拳を放ったポーズのまま直立する、あちこち溶け崩れ光の失われた金属の塊。その両足は溶けた床にめり込んで一体化しており、もう動くこともないだろう。そっと近づいてその装甲に手を触れると、どこまでもひんやりとした感触だけが返ってきた。
「……あの。私、どのくらい」
「たっぷり4時間、ね。いくら叫んでもなかなか起きないんだから、私何度もバイタルサインちゃんと出てるか見返しちゃったわよ。緊急用の電気ショック機能も、あの爆発で不具合起こしちゃったみたいだし。博士なんて今、寝顔見てたら私も眠くなってきたとか言ってコーヒー沸かしに行っちゃってるんだもん」
4時間。その答えは君自身、あれほど赤熱していた装甲がすっかり冷えていることからもある程度は予想できていたようだが。それでも実際に聞かされると、言葉に詰まってしまったようだ。
「すみませんでした、心配おかけしてしまって」
「やめてやめて、むしろ気絶とはいえそれだけ寝てたってことは相当疲れてたのよ。それは私たち支援職の責任なんだから、そんなことまで背負い込まないで」
お互いにここで私が私がと責任を引き取りあってもきりがないことは、君もオペレーターもこれまでの付き合いでよく承知している。ため息をひとつついてこの話を打ち切ったオペレーターが、すぐに頭を切り替えて本来の任務に話を戻す。
「じゃあレイちゃん、さっそくで悪いけれど。『シズク』はまだ使えるわね?さっき私が見つけた職員の裏切りの証拠を上に提出したら、すぐに返事が返ってきたわ。その研究所は即時破棄、戦闘中の被害は一切不問だそうよ。このどこかにまだ『被検体』が1体と全ての原種になる『変異体』がいるのはわかっているから、ジャミングウェーブで更地にして炙り出してやりましょう」
あまりに物騒な言葉に、君は最初いつもの冗談だと受け取った。しかしオペレーターの口調は彼女にしては珍しく極めて真面目であり、この女はかなり本気でこの提案をしてきているのだとすぐに認識を改める。
「……あの?」
「博士とも話し合ったんだけど、なんだか様子がおかしいのよね。不気味なぐらい、静かすぎる。だって4時間よ?レイちゃんは4時間も敵地のど真ん中で無防備な状態だったのに、残った『被検体』、多分『ST-46』はこれまでの2体みたいな先制攻撃どころか、その姿すら見せてこない。音も拾えない。はっきり言って異常よ、異常」
「そら、淹れてきたぞ。ん、レイ、お前も起きたか。説明は聞いたな?無事は何よりだがここまで何も起きないというのもどうも気に食わん、そろそろかくれんぼは終わりだと教えてやれ」
これまでの2体はむしろあちらから突っ込んでくるような勢いだったのに対し、ここにきての沈黙。それが明らかに異常な事態なのは客観的に見ても明らかであり、君の心はそれはやり過ぎでしょうとたしなめる気持ちからじわじわとその言葉に納得する方向へと傾きつつあった。
そして君は、決断する。
「…………わかりました。『閃刀姫-シズク』!」
白い姿が、瞬時にして青に染まる。巨大な4つの盾が周囲に展開され、もはや鎧の域に達するほどに分厚い、しかし決して鈍重という印象は抱かせない装甲がその首から下を覆いつくした。更なる『閃刀』の力を引き出した君はその新たな武装である4つの盾をすべて体の前面に並べて巨大な防壁を作り、盾それぞれから半透明の力場を発生させる。力場はそれぞれが干渉し、共鳴し、それ自体がさらに巨大な1つの盾となっていく。
「『術式』、ジャミングウェーブ!」
本来は君が拠点を防衛する際に用い実弾エネルギー問わずあらゆる攻撃をも防ぎきるための、広範囲かつ絶対の大盾。この形態が「刀衛」とも称される所以の能力だが、なにせそれだけの強大なエネルギーだ。仮にそれを直接ぶつけることができたならば、それだけで十分な破壊力を持つ。それこそ、たかだか鉄筋コンクリート製でしかない壁や床などはすぐさま吹き飛ばして瓦礫の山に変えるほどに。
「さあ、どこに潜んでいる……?」
博士がぼそりと呟き、ジャミングウェーブを浴びてみるみるうちに崩れていき開けた視界に夕闇の空が広がる研究所の外側を食い入るように見つめる。君がハーキュリーベースを飛び立った時はまだ昼前だったというのに、随分と遅くまでかかってしまったものだ。
そしてついに、研究所は崩壊した。まるで百年も放置された廃墟のような有様の中心で君がようやく大盾の力場を解除して4つのパーツに分離させた時を見計らったように、瓦礫を押しのけて1つの影がゆらりと立ち上がる。
その姿を見たとき、君はまるでこう感じた。まるで花のようだ、大輪にして満開の花のようだ、と。胴鎧のような金属の塊とその外周から花びらを思わせるビジュアルで突き出た巨大な魔力結晶の塊、そして手足の代わりのように生える何本もの細い触手。それらの先端には小さいとはいえやはり魔力の結晶体が生えており、いずれもほのかに発光していることからも何らかのエネルギーが蓄積されていることは魔法には疎い君の目にも想像に難くなかった。
「これが、最後の『被検体』……」
君も同意見だった。いかなる理由からこれまで姿を隠していたのかは想像もつかなかったが、その隠れる場所がすべて崩れ去ったことでこうして君の前に出てきたのだ、と。
???先生の決闘☆解説コーナー
ミュートリアル・ビースト、『ビースト』に次ぎ、ミュートリアル・アームズ、『アームズ』。これまでにいくつもの武装や形態を切り替えつつ、ついにこの戦いにも2体目の犠牲者が出てしまったね。哀悼の意を表しつつ、その最後の雄姿を前回の続きから華々しく振り返ろうじゃあないか。
変異体
1,バトルフェイズ。ミュートリアル・アームズ(A)で閃刀姫-カイナ(A)に攻撃。
2,レイ、攻撃宣言時に手札からジュラゲド(A)、(1)の効果発動。自身を特殊召喚。
ジュラゲド 守1300
レイ LP4600→5600
3,ジュラゲド(A)、(2)の効果発動。閃刀姫-カイナ(1)を対象にとり自身をリリース、攻撃力上昇。
4,変異体、ミュートリアル・アームズ(A)で閃刀姫-カイナ(A)に攻撃続行。
閃刀姫-カイナ 攻1500→2500
ミュートリアル・アームズ 攻6800→閃刀姫-カイナ 攻2500(破壊)
レイ LP5600→1300
さあ、これでレイ側のライフは一気に削られた。この戦闘で博士の切った隠し玉、『JRGD』とは互いのターンのバトルステップに手札から特殊召喚してライフを1000回復、さらにフリーチェーンで自身をリリースすることでモンスターの攻撃力を1ターンのみとはいえ1000アップさせる下級モンスター。そう、ジュラゲドのことだ。
強力なことは疑いようもないとはいえ通常【閃刀姫】であまり見るカードではないが、あるいは博士はデッキにこのジュラゲドや後述する閃刀姫-レイの(1)の効果とも相性のいいカード、闇黒の魔王ディアボロスを隠し味に入れた【魔王閃刀姫】寄りの改造を施したのかもしれない。だとすれば、このカードが仕込んであったとしてもそう驚きはしない。
と、おやおや。また脱線してしまったね、すまない。理由はどうあれレイのライフは首の皮1枚で繋がった、それが現実だ。
5,レイ、墓地の閃刀姫-レイ(A)、(2)の効果発動。自身を墓地から特殊召喚。
閃刀姫-レイ 守1500
6,メインフェイズ2、エンドフェイズ。リミッター解除(A)の効果により、ミュートリアル・アームズ(A)、破壊。
7,補給部隊(A)、(1)の効果で1枚ドロー。
ここも捕捉が必要なところ、かな。本来変異体のフィールドには、場のミュートリアルが効果破壊される際に表側で存在する自身を除外することでその身代わりとできる永続トラップ、ミュートリア超個体系が今も発動された状態で存在する。この効果を使えばミュートリアル・アームズは、攻撃力こそ元の数値に戻るものの破壊を耐えて場に留まることもできたはずだ。確かにその場合は補給部隊のドローもお預けとなるが、この盤面では場を空にするリスクの方がどちらかと言えば大きいだろう。
ではなぜ、このような結果となったのか。その最大の要因は、つい前回『アームズ』が取った行動にある。君たちは前回彼があえて集合精神との関係を断ち、ただ『アームズ』としての自我だけでこの戦場に臨んだことを覚えているだろうか?ああすることを選んだことで、彼はミュートリア間での繋がりを表す超個体系の範囲から外れてしまった。変異体側がいくら『アームズ』を守りたいと望んだとしても、身代わり効果を使うことそのものが不可能な状態にあったのさ。
何度も同じことを言うようだが、これは「ルール」に乗っ取った「ゲーム」であり、同時に生死を分ける「殺し合い」でもある。前者では通用しないことも、後者の世界ではごく当たり前に起こりうる。これもまた、そのひとつの具体例と言えるだろうね。
7,レイ、閃刀姫-レイ(A)、(1)の効果発動。自身をリリースし、閃刀姫-シズク(A)をEXモンスターゾーンに特殊召喚。
閃刀姫-シズク 攻1500
8,閃刀姫-シズク(A)、(2)の効果発動。閃刀術式-ジャミングウェーブ(A)を手札に。
9,ターンエンド。
そしてこれが閃刀姫-レイの持つもうひとつの効果、フリーチェーンで自身をコストに閃刀姫1体をエクストラモンスターゾーンに特殊召喚する能力だ。一見すると普通にリンク召喚するよりもタイミングが自在な分だけ得に見えるこの効果だが、特殊召喚される場所の制限やリンク召喚ではないため蘇生制限を満たさないといったこの効果ならではの弱点も多く、一概にこちらの方が優れているとは言い難いだろうね。
しかし今回彼女が呼び出したのは閃刀姫-シズク、この形態ならば話は変わる。彼女はその固有効果により同名カードが墓地に存在しない閃刀魔法を1枚サーチできるが、いかんせんそのタイミングは自身を特殊召喚したターンの終わりとワンテンポ遅い。だが、相手ターンのエンドフェイズに特殊召喚できるとあらば話は別だ。実質即時サーチにも等しいこのタイミングで特殊召喚できるのだから、相性は抜群だろう。ちなみにシズクにはもうひとつ効果があるけれど、それもすぐに目にすることとなるから今は置いておこう。
エンドフェイズ時盤面
LP:4000 手札:1
モンスター:なし
魔法・罠:補給部隊、ミュートリア超個体系
場:ミュートリア進化研究所
レイ
1,ドロー、スタンバイフェイズ。
2,閃刀術式-ジャミングウェーブ(A)発動。ミュートリア進化研究所(A)を対象に破壊、追加効果は使用せず。
3,バトルフェイズ。閃刀姫-シズク(A)で直接攻撃。
閃刀姫-シズク 攻1500→変異体(直接攻撃)
変異体 LP4000→2500
4,メインフェイズ2、ターンエンド。
エンドフェイズ時盤面
LP:1300 手札:2
モンスター:閃刀姫-シズク(攻)
魔法・罠:なし
場:閃刀空域-エリアゼロ
どうやらあのジャミングウェーブは進化研究所を破壊しつつ、そのどさくさに紛れてダメージまで通していたらしい。いまだ致命傷とは言えないが、変異体側のライフも確実に減ってきているのは間違いない。そして廃墟と化した夕闇の下で、いよいよ生き物を守る最後の砦。『ミスト』の登場、となるわけだ。
変異体
1,ドロー、スタンバイフェイズ。
2,被検体ミュートリアST-46(A)召喚。(1)の効果でミュートリア反射作用(A)を手札に。閃刀姫-シズク(A)、(1)効果で攻撃力下降。
被検体ミュートリアST-46 攻500→0
そう、これがシズクの持つもうひとつの能力、永続的に相手モンスターの攻守を自身の墓地の魔法カード1枚につき100ダウンさせる効果だ。倍率こそ低いものの【閃刀姫】は魔法の扱いに長けたデッキ、現に今の彼女の墓地にはすでに17枚もの魔法カードが存在する。全体1700ものデバフともなれば、それはもう断じて無視していい数値ではない。
3,被検体ミュートリアST-46(A)、(2)の効果発動。コストとして自身のリリース及び場の補給部隊(A)を除外し、デッキからミュートリアル・ミスト(A)特殊召喚。閃刀姫-シズク(A)、(1)の効果で攻撃力下降。
ミュートリアル・ミスト 攻2700→1000 守2900→1200
最上級モンスターとしてそれなりの攻守から、ただそこにいるだけで下級モンスター以下の数値にまで一方的に弱体化させられたミュートリアル・ミスト、『ミスト』。どうも『ビースト』や『アームズ』とは毛色が違うようだけれど、いったい何を考えているのだろうか。そのあたりはまた、次回で探っていこうじゃないか。
それでは、願わくばまたすぐにお会いしよう。