コメントで考察しても、ええんやで?(上目遣い)
さてさて、煉黒ちゃんにもイレギュラーが降りかかりますよぉ!
ボーンズが保須市へ向かい、その空いた穴に
「今日もパトロールは好調だな」
「そうねぇ。このまま何事もなければいいわねぇ」
「......」
人通りが多くなってきた大通りから裏路地に入ったプリズム、スペース、鬼姫の三人は日課となるパトロールを続行していた。プリズムとスペースの会話を耳に入れながら、鬼姫は考え込んでいた。
それは、今日起こるであろう保須市の脳無&ステイン襲撃イベント。だが、今回鬼姫がいるのは北海道。脳無の襲撃など起こることはない。――――だがソレは原作での話。鬼姫はそれと同時に“あること”を考えていた。
◆◇◆◇◆
それは昨日の夜の出来事だった。いつもどおり眠っていた鬼姫だったが、そのとき背中にあった感触はいつの間にかなくなり、気づけば暗い暗い空間を鬼姫は漂っていた。
艤装を出そうにも展開できず、更には動くことすらままならない。そんな状態の中、思考と感覚だけは研ぎ澄まされていた。あくまでもこの空間で必要なもの、と言わんばかりの処置だ。
『あら、いらっしゃい。やっと来てくれたの』
大学生くらいに感じる女性の声が聞こえてくる。鬼姫がその方向へ顔を向けると、そこには、二叉の尻尾を伸ばし、口元には黒い奇怪なマスクを装着した女性が浮かんでいた。
『アプリーチを何度も掛けていましたが、どうやら成功したようですね』
続けて現れたのは、頭に顔のような帽子を被り、両手をステッキの柄に添えた女性。その女性が鬼姫のギリギリのところまで顔を近づけ、マジマジと観察している中、鬼姫はこの女性たちのことを推察していた。
「(十中八九、ネ球とヲ級で間違いはないと思う。だけど、それじゃあレ級が見当たらないのはおかしい。...いや、彼女たちの意思がある時点でおかしいけど)」
それもそのはずだ。個性は意思を持たない、持つはずがないのだ。例外があるとして、それでも極めてありえないことだ。では彼女たちの正体は何なのか。
鬼姫が疑問に思っている最中、いつの間に観察し終えていたのか、二叉の尻尾を生やした女性―――ネ級のところまで離れていた帽子を被った女性―――ヲ級は鬼姫へ状況を説明し始める。
話が長いため割愛するが、要点をまとめるとこうだ。
・ヲ級やネ級、レ級は鬼姫の中に流れ着いた数々の残留思念の集合体であり、個性の一部だということ。
・鬼姫の個性は本来、深海棲艦に関連することであれば無限大の力を発することができるが、その大部分を
・雄英高校体育祭の決勝戦で受けたプトティラの攻撃で生じた個性封じを一度だけ、且つ短いタイミングで使用できること
『.....今私達が伝えられるのはコレくらいしかありません』
「それはいいんですけど...、何故私を助けるようなことを?」
『う〜ん...』
『そうですね...』
鬼姫の問いに唸りながら考える二人であったが、やがて同時に答えを鬼姫へと伝える。同じ内容を、同時に言う結果になったが、鬼姫を驚かせるには十分だった。そして、やがて朝になり、鬼姫は職場体験の最終日を迎えることになるのだった。
◆◇◆◇◆
「(あの時のヲ級達の言葉を持ってくるなら、既にこの世界は、私の知っているようで知らない世界なのかも―――――).......っ!!」
考え事にふけっていた鬼姫だったが、背後から急襲してくる敵の気配を察知し、直ぐに行動を開始する。正確には鬼姫自身ではなく、ヲ級が察知し、タイムラグ無しで変身することで一時的に身体の主導権をヲ級が握ることで成立する荒業。つまりそれは、
刃物と
「誰だ!すぐに手に持っているもの下に落とせ!」
「...っふ、はいはい。わかりましたよ〜っと」
プリズムの声に謎の人物は呑気な声で答える。声的には女性だろうか。それも、かなり若い。17歳ぐらいだろうか。カランカランと音を立てて少女が下に落としたのは、少し大きめなナイフ。そして日が当たり始め、少女の上半身が見えてくる。短パンに濃い緑色と明るいベージュ色の1本のボーダーが引かれた服。そして、少女が首にかけているのは、
その時、鬼姫は失念していた。うっかり見落としていたのだ。
SANSがいて、彼女がいないはずがない
「そうだ。そのままでいろよ?なにかすればすぐに現行犯で――――」
「ダメ!すぐに離れ―――」
プリズムが再び一歩を踏み出し、鬼姫が警告を飛ばしたその時だった。少女の茶髪が揺れ、姿が掻き消える。やがてプリズムの横を風が通り過ぎ、鬼姫の目の前で風が止まり、茶髪の少女が
:)
その眼孔の中で見えた赤い光とともに、鬼姫が気づいたときには、少女が真っ赤に染まったナイフを振り上げていたのだった――――――。
さて、煉黒ちゃんに降り掛かったイレギュラーは何でしょうね?
次回のキーワードは、【ベストマッチ】【転生者】
それでは次回も、お楽しみに!