鬼姫主観で書いてるといえど、セリフとかはもろ被りなのでね......。
......(職場体験まで)飛ばしてしまおうかな。
それでは第五話、どうぞ!
この話は本編第20話からの内容を凝縮してお送りします( ˙꒳˙ )
「......で、なんで私は拘束されてんのさ」
ヴィランによる襲撃事件が起きた翌日、臨時休校となった雄英高校の校長室にて、鬼姫はベルトで拘束された状態で言葉を漏らす。
「いや〜、オールマイトにはああ言ったけど、君はまだ僕に自分は潔白だと証明できていないね?そういう事さ!一応......ね?」
そんな彼女の言葉に答えたのは、根津校長だ。鬼姫の見方だと、軽く捩ってみたがこの程度の強度なら力を入れれば身体に巻き付くベルトは簡単に引き千切ることは可能だ。だが、ここで暴れてもメリットは薄いことを
「はぁ......水難ゾーンにいた生徒が証人になるはずです。そっちで証拠を取ってください」
「そう言うと思って呼んでおいたよ!入っていいよ!」
流石用意周到な根津校長である。根津校長の許可と共に証人の宇覇、峰田、蛙吹、緑谷、ドレミー、そして護衛のウヴァが入ってくる。
予想通りといえば良いのか何なのか、鬼姫は内心ウヴァがいることについて言及したかったが、やめておいた。どっちにしろ、根源は宇覇だろう。昆虫メダルとウヴァ、そしてガタキリバコンボ。十中八九彼の仕業だろう。
「さて、まずはドレミー君から証言してもらおうかな!」
「証言よりも私の手帖が証拠になるかと。少々お待ちを......」
始まろうとしていた証人尋問らしきことは、ドレミーの一言で終わった。どちらかといえば、彼女が持つ手帖で全てが解決した。やっぱり夢のことに関してはドレミーにアドバンテージがあるようだ。流石は夢の支配者、といったところか。
「......うん。これで証明できるね。個性で作られる物ばかりは偽造できないから証拠としては最適だ。それじゃあ、君の処遇を決定するよ!」
根津校長はドレミーの手帖を見てから、その場で鬼姫の処遇を決定し、その処遇言い渡した。
「君は雄英の寮で保護、そしてその間教育を行う為に1-Aに編入するのさ!」
『......えぇ!?』
鬼姫はこの処遇に驚愕した。保護は分かる、だが編入と来た。流石にこの展開は鬼姫でも想定外だったらしい。それでいいのか根津校長。そんな思いを込めて鬼姫は根津校長に視線を向けるが、それも予測していたのか、根津校長は言葉を続ける。
「ちょっと手続きは面倒だけど僕が何とかするから安心するのさ!」
その言葉に鬼姫は怪訝そうな顔を浮かべる。根津校長の事だ。手続きに関しては安心できる。だが原作だと寮―――ハイツアイランスが建築されるのはもう少し先の筈だ。
「あの、雄英に寮はないですよね?」
「いや、ここ最近寮の建設を計画していたからそれが早まるだけなのさ!ちょうどいいからさっさと建てちゃっておくのさ!」
鬼姫と同じ疑問を持ったのか、蛙吹が寮が無いのにどうするのかと聞くと、根津校長からは今から建てるという言葉が返ってきた。
◇◆◇◆◇
「これは予想外だったなぁ〜...」
翌日、1年A組へと繋がる廊下を歩きながら、そんな事を呟く。根津校長が言った通り、手続き自体はかなり楽だったものの、問題はハイツアイランスの部屋に入ったときのことだった――――。
「よし!増築ちゃうのさ!」
鬼姫の個性を簡単に説明した時に、根津校長はそういった。どうやらアイランス自体、異形型でも対応できる造りになっているのだが、複合型&超重量は流石に想定していなかったらしい。
そんなこんなで、鬼姫の住居は地下1階に新たに増築された部屋になった。ただし、その分我儘言って造ってもらっていた。これが後々のイベントに繋がるとは思っても見なかった。
1年A組の教室前に着くと、イレイザーヘッド......相澤先生の声を待つ。打ち合わせした予定では、相澤先生が声をかけたタイミングで教室へ入るというシンプルなものだ。
「制服....よし」
最後に制服に不自然なところが無いかを確認してから、頷いた。服装は雄英高校から支給された制服なのだが、コスチュームに関しては鬼姫の方から丁寧に断っていた。複合型故、というのもあるのだが、深海棲艦本来の性能を引き出すことができなくなる可能性があることを伝えたら、教師陣は納得してくれはした。
『肋が少し折れただけだ。ばあさんにすぐに治してもらった。......さて、早速の所悪いがこのクラスに新しい生徒が入る事になった。入ってきていいぞ〜』
「(肋って...それ相当な損傷だよね。よく無事だったよなぁ....)」
相澤先生の声が聞こえたと同時に、まぁ、原作よりは軽いし、ソレはそれでいいかと思いつつ扉を引き、教室内へと入る。心の中で深呼吸をしてから、流れるように自己紹介を始める。
「今日から1-Aで学ぶことになった煉黒 鬼姫です。よろしくお願いします」
「「「ヴィランンンンンン!?」」」
「......失礼なこと言うんじゃない。煉黒は誰も傷つけてないし、なんならオールマイトのピンチを救ってくれた奴だぞ?」
「まぁ、いろいろ思う事はあるでしょうが、頑張って馴染めるようにします」
その後は、相澤先生から雄英体育祭があることを告げられ、HRは終了した。尤も、今後が忙しくなることに変わりはないのだが。
◇◆◇◆◇
時は昼休み、水難ゾーンでエンカウントした宇覇、峰田、蛙吹、緑谷、ドレミーは鬼姫と話していた。鬼姫としても話しやすいし、何より交友を深めたりクラスメイトの警戒心を減らす点からしたら効果的だ。
「なぁなぁ!煉黒の個性ってなんなんだ?」
峰田が個性について鬼姫へ問いかける。鬼姫は真実と嘘を織り交ぜて話すことにした。弩級重雷装航空巡洋戦艦?ソレについては私は悪くない、ファンが付けたのだよ....。
「私の個性は深海棲艦。簡単に纏めると艦船を人型に圧縮した感じの個性ね。使えるのは空母、重巡、そして弩級重雷装航空巡洋戦艦」
「弩級重雷装航空巡洋戦艦!?見たことも聞いたこともないぞそんな船!」
「まぁ、全部架空の艦船がモデルの可能性が高いからね。艦種に関しては気にしたら負けだよ」
よく噛まずに言えるねぇ...と思いながら峰田の言葉にそう返す。実際空母とか重巡とかあるものの、殆ど飾りのようなものだ。...尤も、深海棲艦の中で存在するのは、イロハ級や姫級、鬼級なのだが。
「あー、煉黒ちゃんでいいか?俺は破巌 砕拳!個性は“砕竜”!硬いトカゲになるぞ!」
「ん?あんたは.....煉黒ちゃんだな!俺は切島 鋭児郎!個性は“硬化”だ!皆を守れる男らしい個性だろ?」
鬼姫へ話しかけてきたのは、砕拳と切島の二人。切島は知っているが、砕拳という名前はマークしていた人物だ。
「あら......似た者同士なのね?改めて自己紹介するわね。煉黒 鬼姫よ。個性は深海棲艦。擬人化した艦船になれるわ」
そんなこんなで他のクラスメイト達とも仲良くなり、話しかけてくるのを見ると、とりあえず目標となる警戒心を解くことは完了したようだ。
「煉黒、体育祭に向けて俺とドレミーと一緒に特訓しないか?」
「......分かったわ。そうね、寮にある私の部屋でやりましょ?根津校長に無理言ってめちゃくちゃ頑丈にしたから大丈夫よ」
宇覇達と特訓の約束を交わした鬼姫だったが、その後普通科による敵情視察が起きたものの、心操がヒーロー科に入っているためか特に大事にはならなかった。そもそも、心操がヒーロー科に入っていたこと自体に鬼姫は驚いたのは、ここだけの話だ。
◆◇◆◇◆
「はぁ〜、やっぱり転生者だったか〜」
鬼姫は、宇覇、ドレミー、ウヴァと共に自室にて一足早く個性伸ばしを行っていた。その直前に、宇覇とドレミーが転生者だということを知らされた。
「まぁ体育祭は、やれるところまでやってみよっかな〜」
そう言いつつ、鬼姫は誰もいないことを確認すると、重巡ネ級に変身するとそのままプールへとダイブし、横になったまま浮かび上がってくる。やはり、水場が彼女にとってのベッドらしい。そのまま目を瞑り、水中へと沈んでいく。プール内を漂いながら、眠気に身を任せ、鬼姫は意識を手放した。
◆◇◆◇◆
落ちていく、落ちていく。水中にあるはずの自身の体が下へ下へと沈み、落ちていく。それと同時に自身の内側がナニカに侵食されていく。黒く黒く染まり、堕ちていく......。そして、そして、
―――――――――――――体育祭が、幕を開ける。