貞操概念が逆転したIS~更識家の執事さんから愛を込めて~   作:ジョインジョイントキィ

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はじめまして


逆転世界と男

IS

正式名称インフィニット・ストラトス

現代の主流武装全てが通じず、あらゆる面で技術的優位を会得しているそれは現れるなり直ぐ様世界中を混乱へと陥れた。

 

とは言えこの世界にはもっと大きな異物があるので特に問題が起きなかったのは不幸中の幸いだろう。

その異物とは……   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ある日の日曜、黒髪の青年が執事服を着て町中を歩いていた。

容姿は端麗で同性であっても目が牽かれてしまうほど、そして落ち着いた髪色とは相反するブルーとゴールドのオッドアイ。

道行く人々(男女比1:9で女性が圧倒的に多い)は目を奪われてしまっている。

 

「玉ねぎ、ニンジン、じゃがいも、牛脂にばら肉

うん、特性肉じゃがの材料はこれで全部整ったね♪」

 

我ながら良い目利きで選んだ品々を見て少しにやけてしまう青年。

それを見て獲物を狙う様な目で見る女性達。

 

「ねぇねぇお兄さん、良かったら一緒にお茶しない?」

 

「楽しいからさ一緒に行こうよ」

 

「だよだよ」

 

少しすると女子高生三人に囲まれてナンパされる青年。

 

「いえまだ仕事の最中ですのでお気持ちは嬉しいですがお断りさせていただきます」

 

「いいじゃ~ん」

 

「クビになったらウチらが養うよ~」

 

「だよだよ」

 

女子高生に詰め寄られ困った表情の青年、その直後にけたたましい笛の音が響く。

 

「貴方達、紳士迷惑防止条例違反よ!」

 

「ゲッ行き遅れだ」

 

「逃げるよ」

 

「だねだね」

 

蜘蛛の子を散らすように逃げていく女子高生と、慌てて駆け寄ってくる婦警。

そう、この世界の大きな異物とは……貞操概念が逆転しているだ!

 

ぶっちゃけ貞操概念が逆転していると言われてもピンと来ない人が居そうなので簡単に説明しよう。

男女の行動が逆になったと思えば良い。

女が外で働き男が家を守る、と言えば納得できると思う。

 

そんな残念な世界にいつの間にか現れた青年、名は『ガルム・ヴェルファイア』

彼は困ったように婦警からの質問(八割以上はセクハラ寸前の質問)を終わらせて残りの買い物へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして夕方、人通りが減り日曜番組の視聴率が上っていると思える程に閑散とし始めている。

そんな中、ガルムは手に入った戦利品の数々を見て喜んでいる。

ちなみに今日は休みだが服を殆ど持ってないので執事服を着ているだけだ。

 

「あ、ガルムだ」

 

「おやお嬢、こんな時間まで出歩くのは感心しませんよ」

 

声を掛けてきたのは彼の主人であり、また妹みたく可愛がっている少女二人。

片方は活発そうな……例えるなら猫のような気ままそうな少女。

もう片方は大人しそうな……ハムスターの様な少女だ。

 

顔つき、髪色がかなり似ており何も言わずとも姉妹だと解る。

ちなみに名前は猫みたいな方が姉である更識刀奈で、ハムスターの方は妹の更識簪だ。

手には大小様々な紙袋が掛かっており、二人でショッピングでもしていたのだろう。

 

「いやぁ……うん、まさかどうして何で執事服を着てるのか気になるな~」

 

「これ以外服が無いからですよ♪」

 

「えぇ~……」

 

いや、一応有るには有るが人目には触れさせれない危険な格好なので除外し説明する。

驚いた表情の刀奈と、予測してたのかやっぱりと納得している簪。

対象的な態度である。

 

「それじゃ今度一緒に服を買いに行こう!」

 

「っ!?」

 

「それはデートのお誘いですか?」

 

「うん!」

 

力強く返答する刀奈と驚く簪。

二人を見てついつい微笑んでしまうガルム。

それかれ少し世間話をして別れ、彼は自宅であるアパート(3DK、家賃43000円、訳あり物件、三部屋全て畳製)へと帰宅した。

 

「ただいまっと」

 

玄関で靴を脱ぎ捨て、執事服をハンガーに掛けて某スポーツメーカー製のジャージに着替えるといきなりうつ伏せになった。

 

「あ~~~~~~……………………くっっっそ疲れた~~~~~~あ、肉じゃが作るか

その前に酒、酒、酒」

 

ナメクジの様に蠢きちゃぶ台の真横に着くとクルリと反転、そして指を鳴らすと突然冷蔵庫が開き瓶ビールとジョッキがゆっくりとした速度でちゃぶ台へと飛んできた。

 

「あ、そう言や昨日の余り物あったっけ」

 

瓶の蓋を外し再度指を鳴らすと冷蔵庫からきんぴらごぼうとイカの塩辛が飛んでくる。

この超常現象の答えは彼の能力だ。

 

彼は元々違う世界、剣と魔法とちょっぴり科学のある世界出身なのだ。

何故この世界に来たのか、それは彼の有る悲願を達成するためだ。

 

「彼女欲しい~~」

 

ガルム・ヴェルファイア、今年で二十六歳の彼は元の世界で見れば超行き遅れであり、また彼女すら出来た事の無い残念な生物なのだ。

ちなみに原因はこの態度だ。

家事とか炊事とか結構出来るが兎に角効率重視なので魔法ばかり使い自身は戦闘ばかり。

そのせいか色んな意味で「結婚する必要無くね?」と思われ、その結果この歳まで独り身なのだ。

 

まぁ、後種族的な物で一人に行為を向けられるとそれが異常に病んだりとかしちゃうから「病まず」に「健全」で「愛し合える人」と付き合いたいとか思ってるから尚の事独身に拍車をかけてるのだが。

 

「あ~うめぇ~」

 

ビールとつまみを口に運びながら野球中継を見てる姿は完全に中年の風格が滲み出てる。

 

「かっとばせーゆたか!」

 

まぁ、こんな残念な男が物語の主人公な時点でシリアスなストーリーにはならないだろう。




ガルム・ヴェルファイア

二十六歳

書いてある通りかなりの美男子だが中見が残念すぎてまったくモテない
趣味は賭け事と飲酒、好きなメーカーはmizun○、特技はゲームとこの世界をエンジョイしまくってる

スキル
呪怨の支配者
呪いの装備のマイナス効果を全て反転させプラスに変更する強力なスキル
この世界ではクソ程にも役に立たない

魔導騎士の絶技
あらゆる武器にプラス補正が掛かり、またその武器の最善手を瞬時に理解出来るスキル
この世界では蚊並みに無駄な物

暗殺の真理
誰にも気付かれず、痕跡は残さず、情報は隠蔽するスキル
これにより暗殺、または類似した動作を行う際に強力なプラス補正が適用される
平穏な世界ではただのハリボテ

要塞落とし
要塞、または要塞並みに巨大な敵と対峙した際にあらゆる面でプラス補正が適用される
この世界では存在意義を疑いたくなる

淫魔王の威光
簡単に言えば凄いフェロモン
この世界では地獄への片道切符(返品不可)
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