【番外編】お労しい兄上になったんだが…ここどこ?   作:gnovel

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閲覧ありがとうございます!

今回はふと思いついた『Ghost of Tsushima』のクロスオーバーです

アンケートでもあった『みこちゃん諸共転移させる』をいい加減そのままにしておくのは不作法が過ぎるのでここで消化致しました

それではどうぞ


その他
対馬の冥人と月の侍


「六つ目の侍……だと?」

「はい……そうなんです……冥人様……」

 

日本国……対馬にて冥人と呼ばれる男『境井仁』は蒙古に襲われていた民からある話を聞いていた。

 

「なんでも、空からの隕石が落ちた時からなのですが、厳原で夜中蒙古に襲われる島の者の前に現れ、蒙古を切り刻んでいく異形の侍がおるとのことです……」

「厳原……あの地にまだ蒙古がいたとは……で、そ奴の特徴が……」

「はい……わしの友が言うには、月に照らされたその侍の顔には……目が六つあったそうなのです……」

 

仁はにわかには信じがたいその内容に疑念を持ちながらも、民の話を聞いていた。

 

「六つの目……そして侍……聞いたことが無いな……」

「島の者は……物の怪ではないかと……怯えております……」

「わかった。俺が調べてみよう」

「ありがとうございます……!冥人様……どうかお気をつけて……」

「必ずや解決して見せよう……さぁ、街道を避けて村へ戻れ」

 

それから仁は厳原に向かい現地の民からの情報を集めていた。

 

「民の証言で共通しているのは……」

 

1.目が六つあること

2.その侍は紫色の上着に黒い袴を身に纏っていること

3.長い黒髪を一つに束ねており、その顔には炎のような痣があること

4.夜にしか現れないこと

5.隕石が対馬に衝突してから現れるようになったこと

 

「これだけか……だが、なぜ夜だけなのだ……?それにこの着物の色合いは……初めて見る物だ……」

「家紋があれば分かりやすいのだが……」

「それに……隕石……何か共通点があるのか……?」

 

仁は一先ず蒙古の徘徊する地へ向かい、蒙古を見つけるとすぐには殺さず夜まで後を付けることにした。

夜にしか現れないという証言を頼りにこの作戦を実施したのだった

 

(さぁ……鬼が出るか蛇が出るか……見ものだな……)

 

 

 

月の侍

 

◆◆◆

 

それから暫くして夜になり蒙古が近くの村に向けて進行しようとしたとき仁もゆっくりと後を付けていた

 

『あの冥人とかいう侍、コトゥン・ハーン様を殺したそうじゃないか』

『あぁ……全く許せない所業だ』

『俺たちは俺たちで対馬を侵略する準備をしなくてはな』

 

「……さぁ……どうなる……?」

 

後を付け森の中に入った仁だったが、蒙古の足が止まったのを見て身をひそめる。

聞こえたのは対馬の民の声だった

 

(しまった……!)

「い、命だけは……!!」

 

『こいつはどうする?』

『こいつから村の場所を聞き出せ!そしてこいつは人質にする』

『了解』

 

(くっ……おのれ民を……!やるしかな……ッ!?)

 

仁が己の不甲斐なさを後悔していると突然蒙古の一人が胴体から両断された

 

『ぐぁああああ!!』

『な……なんだこれは!?』

『おい!どうした!!』

 

「……罪なき民を……襲うとは……」

(あれは……何だ!?)

 

そこにいたのは正に異形の侍だった。

 

満月を背に君臨するその男は……目が六つあった

 

(あれは……!)

 

『ば……化け物め!!』

『周りを囲め!包囲するんだ!!』

 

蒙古たちがその侍の周りを囲むと各々の得物を構えた。だがその侍はどこか余裕そうだった。

 

(……!危ないか……!?加勢すべきか……?!)

 

仁はこの隙に蒙古の荷車の影に駆け寄り侍と蒙古の様子を伺っていた。

 

「……数で囲めば……どうとでも……なると……?」

「……ふっ……笑わせるな……」

 

(あの状況で……笑えるだと……?)

 

侍の言葉を受けてか、激高した蒙古が一斉に襲い掛かった。仁は慌ててその侍の加勢に加わろうとした。

だが

 

月の呼吸 壱ノ型 闇月・宵の宮

 

「……は?」

 

ふと梟のような呼吸音が聞こえたかと思えば、居合からの一閃で同時に複数の蒙古兵が胴体から両断されたのだ。仁はあっけにとられると共に一歩退いた

仁はふとその侍の刀を見た

 

(なんだ……あの禍々しき刀は……!この世のものでは無い……!!)

 

血管が張り巡らされたかのような模様が走り、刀全体に無数の目がついた異形の刀に仁はあのその侍がこの世のものでないことを悟った。

 

「……さて……そこにいる侍よ……何用だ……」

(馬鹿な!?今俺は荷車の後ろにいる……あの侍の視界から逃れている筈……!!)

 

荷車の後ろに隠れている自分を探し当てたその侍の異常さに恐怖しながらも仁は、ゆっくりとその侍の前に現れた。

 

「……ほう……肝は据わっているようだな……」

「……我が名は境井 仁!お主の名は!?」

 

仁は一先ず名乗り、異形の侍からその名を聞こうとした。

 

「……名乗られたのなら……こちらも……名乗らねば……不作法というもの……」

(侍としての矜持はあるのか……)

 

「……我が名は……黒死牟……」

「黒死牟……だと?」

 

仁はこれまで聞いたことが無いその名とその姿からいよいよもってこの侍がこの世のものでないことを悟る

 

「お主はこの世の物ではないな……!?」

「……然り……」

「ッ!?……やはり……!では、何が目的だ!?」

 

(せめて……こ奴の目的を聞かねば……!なぜ対馬にいるのか……何をしているのか……それを聞かねば……!)

 

仁は必死に黒死牟の正体を探ろうと質問を投げかけていく、仁の顔に冷や汗が浮かび始めた

 

「……ふっ……何が目的……か……」

「……そうだな……元の世界に帰る……と言えば良いか……?」

 

「……はぁ?」

(元の世界に帰る……まるでこ奴は別の所から来たとでも言いたげな…………ハッ!?)

 

ふと仁はあることを思い出した

 

『なんでも、空からの隕石が落ちた時からなのですが、厳原で夜中蒙古に襲われる島の者の前に現れ、蒙古を切り刻んでいく異形の侍がおるとのことです……』

 

(隕石が落ちてから……現れた……まさか……!)

 

「重ね重ね申し訳ない。お主の目的は理解した……だが1つだけ良いだろうか?」

「……構わぬ……」

 

「……隕石に……心当たりはないか?」

「……ほう……!」

「心当たりが……!?」

「……何を隠そう……隕石が落ちた場所に近づいたら……この世界にいたのだ……故に私はその隕石を探している……」

 

(やはりか……!何かしらの関係があると思ったが……まさかここでこのようなつながりがあるとは……!)

 

仁は一先ずこれらの原因があの隕石にあるとして黒死牟に事の顛末を話した。すると黒死牟は考えだした。

 

「……ふむ……お主は……信頼に値する……人物だということが分かった……」

「それは有難い……お主とやり合ったところで俺が死ぬだけだからな……」

 

「……では……わが主に……会わせるとするか……」

「……?!待て!……主だと……!?お主が仕えている主がいるのか?!」

 

「……そうだ……主も……この異変に巻き込まれた者……故に帰還の手段を模索しておる……」

「……民を想うお主の心……そして評判から……お主は信頼に値する人物だと……理解した……冥人よ……」

「!!」

 

仁は己の二つ名を知られていることに驚愕したものの、黒死牟の主という人物が気になって仕方なかった

 

「……そして問う……隕石の場所は……何処にある……」

「……今は、叔父上の管理下に置かれているだろう。場所は……『日吉の湯』の近くだ」

「……なるほど……ところで……叔父とやらは……武家か……それも……かなりの……」

「そうだ、叔父上は、この対馬を治めるお方である。しかし、今は……」

 

仁は二度と顔を合わせることが出来ない叔父を思い出し、言葉に詰まる。

それについて黒死牟は

 

「……民からの評判は……耳にした……言えぬのなら……言わなくてよい……」

「……感謝する」

 

「……では……我が主の下へ……行くとしよう……」

「わかった……『影』!」

 

仁は口笛を鳴らし、自身の愛馬である『影』を呼び出した。馬に乗った仁だが黒死牟が馬に乗らないことに疑問を抱いた

 

「お主の馬は?」

「……心配は……無用……この足が……ある……行くぞ……」

「なっ!早い!?……『影』!行くぞ!!」

 

馬の速度についていけるほどの速さを持つ黒死牟に驚きつつも山の奥深くへと進んでいく仁だった

 

 

――暫くして

 

「……着いたぞ……ここだ……」

「これは……」

 

仁が目にしたのは、山奥にひっそりと佇む一軒の家屋だった。しかしだいぶ前に居住者が居なくなった痕跡が見受けられた為、仁は警戒心を露にした

 

(ここに……黒死牟の主が……?)

 

そして仁達が来たことを察知したのか、家屋の扉が開いた

 

「あっ、黒死牟さん!お帰りなさい……!」

「……みこ……只今戻ったぞ……」

(女子……?!それも……ゆなや巴よりも若い……!?)

 

扉を開けて出てきたのは、黒の長髪に月のように金色な瞳をした少女であった。仁はみこと呼ばれた少女が黒死牟の主であることに心底驚いていた

そしてみこが仁を見つけると

 

「あの……そちらの方は……?」

「……失礼した。境井 仁と申す」

「あっ……四谷 みこです……」

 

(四谷……?聞いたことない家名だ……やはり、違う世界からの来訪者か……)

 

「……この男は……信頼に足る存在……そして帰還の手掛かりである……」

「本当ですか!!」

「……あっ、一先ず上がります……?」

「かたじけない」

 

(……さて、どうやって彼らをあの場所に連れていくか……)

 

仁は家屋に入りながら頭の中であの場所に忍び込むための策を練っていた

 

――空には綺麗な満月が浮かんでいた




偶然、対馬に観光に来ていたら、少し前に隕石が衝突した現場を目撃したみこちゃんと兄上が『Ghost of Tsushima』の世界に入っちゃった……という感じです

……だいぶ無理あるな……?(転移理由が)

書いちゃった物は仕方ないので書いちゃいました

みこちゃんをどうしたいか

  • 病ませる
  • 兄上諸共他の世界に転移させる
  • 上二つ全部
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