TSアクセラレータちゃんとはオレのこと 作:悪ィがこっから先は性転換だァ!!!!
……部活とか教習所とかで忙しかったんです、許してください、ごめんなさい。
それはそうとアクセラちゃんは定期更新にしようと思います。そっちの方が作者も急かされて次の話書くでしょうし。部活の定休とか考えて月木日の週3投稿にしようと思います。
その日は正しく不幸だった。
朝っぱらに小萌から「出席日数が足りてないので補習でーす」という大変有難い御言葉と「バカな上条ちゃんが補習から逃げないように家まで迎えに行ってください」という大変面倒な御言葉を頂戴した。第1位の権力で何とか出来ないかとも思案したが、まぁ無理なので諦める事にした。
なのでオレは当麻の部屋の前に立っているという訳だ。
勝手知ったる馬鹿の家なのでインターホンを鳴らす事もなく、オレは解錠して扉を開けた。そんで視界に飛び込んできたのは、少女をベランダに吊るしている変態の男の姿だった。これはアレだ。間違いなく事案である。
「あ、鈴科──」
変態がオレの名を呼んでいるが、スルーして、オレはオレがすべき事をしようと思う。バッグから携帯を取り出して、電話番号を入力する。連絡先は勿論決まっている。少女を吊るすなどという異常性癖を持つ変態を喜んでブタ箱にぶち込んでくれるような組織である。
「110っとォ」
「ちょっと待てぇぇえええ! 鈴科様、待ってくださぁぁあああい!」
当たり前だが、オレはその少女が何者であるかも知っているし、こんな状況になるまでの経緯をしっているので本気で連絡しようとはしていない。つまり、フリである。やられた本人からするとたまったものではないだろうが。
それはそれとして、白い少女が登場したという事は遂に原作が始まったという事に他ならない。ならば、オレは早急に答えを出さなければいけないだろう。当麻の記憶を失わせるか否かを。
それはそうと当麻が「鈴科様、どうかご慈悲を!」だのなんだの喧しくてうざい。
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オレの隣にいる当麻は、やはり変態であった。ぶっ壊れた冷蔵庫の中に入っていた劇物を使った野菜炒めモドキを初対面の少女に食わせている変態であった。明らかにヤバい物を食わせている時点で変態であった。美少女シスターが腹痛に苦しむ様に性癖を見出すような変態だったら、当麻との今後の付き合い方を考える必要がある気がする。
まぁ、そんな冗談は置いておいて、インデックスの魔術の話に耳を傾けるとしよう。
そのインデックスから繰り出される魔術の話も大体の概要を既にオレは原作の知識で知っているので聞く必要なんて殆どないんだが。それでも良い感じの復習にはなったりするもんだ。
インデックスの脳内には10万3千冊の魔道書の内容が記憶されていて、謎の魔術結社にその膨大な量の魔道書を記憶しているインデックスが狙われているという話になる訳だ。
それで半信半疑の当麻は魔術を見せてみろと言うのだが、インデックスはとある事情で魔術を使えない為に見せる事は出来ない。魔術で作られた「歩く教会」というインデックスのシスター服を触ってみて、当麻の右手の能力が反応するかどうかを見てみるという話になる。
ちなみにその会話が繰り広げられている間、オレは無言でコーヒーを飲んでいた。
コーヒーを味わうオレを尻目に話はどんどん進んでいき、実際に当麻がインデックスのシスター服に触れてみる。
「……あれ?」
だが、今は何も起きない。この後の悲劇を知っているオレとしては、触れてすぐに当麻の能力が発動しているように見えなかったのは、歩く教会と当麻の
歩く教会は物理、魔術両方に絶対的な防御力を有しているという。当麻の幻想殺しは確かに強力であるが、あらゆる量の魔術を一瞬で無効化出来るという訳でもなく、一度で打ち消せる限界量がある。
要するに歩く教会は幻想殺しの限界量を一瞬だけであるが、凌いだという事になるのかもしれない。幻想殺しは触れている間は常に打ち消そうとしてくるのでギリギリで耐えたとしても、また打ち消す力が襲いかかるので意味を成さず、オレの目の前で歩く教会は敗れ散ったのだが。
「ふふーん!」
歩く教会が魔術防御としても、服としても色々な意味で終わった事に気付かないインデックスは誇らし気に胸を張る。下がガチで全裸なのだが、頭だけベールが残っているという全裸よりもヤバそうな見た目をしながら、インデックスは胸を張った。
……ふむ、胸の膨らみはオレの方があるのではないだろうか。オレは元男ではあったが、10年以上も女として生きてきたので裸を見たとしても、今更騒ぎ立てるような事はしない。
だが、それでも、少女の全裸を前にして目も瞑らず、鼻の下伸ばしてる変態。てめェはダメに決まってンだろ。
「いつまで見てンだァ!? このロリコンがァ!」
「そげぶっ!?」
能力込みでアッパーをかましてやった。見事な放物線を描いて吹っ飛ぶ上条は、頭から着地して本当に痛そうにしているが、自業自得である。むしろ、ギリギリ死なない程度には手加減してやっただけありがたいと思って欲しい。せめて顎の骨ぐらいは砕いておくべきだっただろうか。
オレの行動で自分の状態に気が付いたインデックスが追い討ちとして、当麻に噛み付いていたが、しょうがない。
でっかい安全ピンでインデックスが服を補修したり、当麻が持ち前の不幸さで携帯を踏み潰したり、インデックスが当麻の不幸の原因を推測してみせたりと色々あったが、さっさと補習に行かないとまた小萌に説教される。それは大変面倒なので急ぐとしよう。
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呼び出された補習も終わり、向かう先は全裸ベールが性癖な変態の家。今日の補習の後に小萌から「やっぱり上条ちゃんは超が100個付いても足りないぐらいには馬鹿なので鈴科ちゃんよろしくお願いします~」とか言われ、当麻への追加課題を手伝ってやれというお達しが来た。
補習が終わってすぐに実験の予定があったから、当麻とは学校を出てすぐに別れ、また後で当麻の部屋で落ち合おうという約束をしていたのだが。
「……そういえば、ンなイベントあったなァ」
当麻の寮に近付くと大量の消防車が見えた。野次馬に話を聞いてみると、寮でボヤ騒ぎがあったらしい。何なら、人の形をした火を見たとか見ていないとか。完全に失念していたが、当麻と年齢詐欺にしか見えない14歳魔術師との戦闘があったんだった。
薄まりつつある原作知識を漁って、思い出したのは当麻が助けを求めたのは小萌だったという事。
さて、ここで問題点が1つある。
オレ、小萌の家の場所なんて知らねぇんだけど。逆に何故に生徒の当麻が教師の小萌の家の場所を知っているのかと言いたい。しかも、当麻の野郎は朝に携帯を踏み潰してたし、あいつに連絡を取る手段もない。
ならば、小萌に電話でも掛けようかとも思ったが、それも無理。あくまでオレが知っているのは学校の小萌の連絡先。あいつの教員デスクに設置された電話の番号を知っているだけであり、プライベートの連絡先など1つも知らない。
明日は補習もなく、週末なので小萌とは学校で会う事は出来ないだろう。
……これ、完全にオレは置いてけぼりにされているのでは?
オレは不貞寝した。
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翌日の夜。オレは背中に竜巻を生やして、空を超高速で飛行していた。理由は言わずもがな、当麻との接触が目的である。
原作では神裂が人払いのルーンを設置し、公共の場でありながらも神裂と当麻の2人だけという状況を作り出していた。人払いのルーンというのは、無意識的に人をそこから退避させるようなものであると思う。
ならば、大通りでありながらも人通りが全くないという奇妙な状態になっている場所を見つける事が出来れば、当麻を見つけたと同義な訳だ。
そのルーンとやらが意識していれば術中に嵌らないものであったり、上空にまでそのルーンの効果が届いていないという希望的観測が正しかったらの話だが。
ルーンと同じように人の意識を操る5位の
だが、相手は魔術。能力のように過程を経た上で結果を出すのではなく、過程をすっ飛ばして結果を出すようなものであれば、応用が利く
願わくば、ルーンの効果に引っ掛かりませんように。
こんな感じにオレが空を飛び回っているのは、あの野郎のせいだ。昨日は年齢詐欺男やインデックスの治療で忙しかったからというのはまだ分かる。
だから、今日ぐらいには小萌の家に設置された固定電話で連絡ぐらい寄越すのかと思っていたのに、あの野郎、何も連絡を寄越してこなかった。
当麻はオレが第1位である事を知らないのでインデックスの事を伝えるとインデックスを追っている魔術師の連中に狙われるとでも思っているのだろう。だからこそ、オレに連絡を寄越さなかったというのもあるかもしれない。だとしても、除け者にされるのは腹が立つ。
……でも、オレもアイツの知らない所で大量虐殺をしている訳だから、オレが何かを言えた義理でもないし、むしろオレが糾弾される立場になるのか。
まぁ、当麻が単純にオレの存在を忘れていたとかだったら、問答無用で血流を逆にして殺してやるけど。人体の壊し方なんぞ嫌という程に知っている。
あぁ、あそこか。
「見ィつけたァ」
竜巻による飛行の向きを真下にして超速落下を開始する。本当だったら風圧とかが鬱陶しいのだろうが、
高層ビルの屋上ぐらいの高さにまで落下して、ようやく露出魔的な服装をした痴女がこちらに気が付いたらしい。
数十メートル上空にいるオレに気が付いた辺り、流石は神の力の一端を持つ”聖人”と言った所だろうか。だが、それでも気付くのが遅すぎる。上空から落下を続けていたオレの速度は途轍もない事になっている。痴女がオレに気が付いたのとオレが地表に到達したのは、殆ど同時であった。
あの速度を保ったままで諸に着地したらオレが爆発四散してしまうのは目に見えている。間違いなく、スプラッタな光景が道路に広がる事だろう。
なので背中に背負っていた竜巻で落下速度を小さくさせた。当麻の方には竜巻の影響が最小限になるように計算しつつ、竜巻そのものを痴女にぶつけてやる。竜巻の暴風に巻き込まれ、その軽い体は容易く吹き飛ばされ、近くの高層ビルの最上階辺りに突っ込んでいった。
相手は聖人だし、どうせ帰ってくるだろうが、少しは時間が稼げるだろう。そのまま戦闘不能になってくれたら万々歳だが。
当麻と話をする為に喧しい竜巻は消しておく。
「鈴科!? お前、どうしてここに……?」
空から降ってきたオレを見て、当麻は困惑の声を上げる。だがまぁ、オレは質問に答えてやる程親切でもなく、むしろ連絡も何も寄越してこなかったコイツへの怒りがある。その怒りを解消する為にオレが取るべき行動は1つだけだよな。それ以外にある訳が無い。
痴女の攻撃にやられたのか、全身を傷だらけにして膝を突いている当麻の方を向き、その顔面を蹴り飛ばしてやった。当麻の阿呆はオレが攻撃するとは思ってもみなかったのだろう。無抵抗のまま蹴り飛ばされてくれたのでゴミのように吹き飛んで行った。
「鈴科! 急に何すんだよ!?」
鼻を抑えながら顔を上げた当麻がオレに声を荒げる。まぁ、確かに当麻からしたら急にオレが現れたと思ったら、急に蹴り飛ばされるのだ。声を荒げたくなる気持ちも分からないでもない。
「何してンですかはこっちの台詞だってンだよォ。オマエ、昨日の補習の後の予定を言ってみやがれってンだァ」
「補習の後……? あっ、やべ」
補習の後という言葉に当麻は昨日の約束を、補習の後に小萌から出された追加課題をオレが手伝ってやるという約束を
当麻の反応でハッキリしたのは、当麻がオレに全く連絡を寄越さなかったのはオレを巻き込まないようにする為とかそういう訳では無く、ただ単純にオレの存在が頭から抜け落ちていたからだったらしい。
コイツなめてんのか。そう思ったオレは悪くないと思う。
「いや、あの、ですね、鈴科さん。昨日は本当に色々あって、課題が頭からどっか行くぐらいには色々あってですね。だから、その、本当に申し訳ございませんでしたぁ!」
当麻は素直に土下座した。ここが地べたであるにも関わらず、額を土に何の躊躇いもなく付けるぐらいには反省しているのかもしれない。正直、その頭を踏み潰してやろうかと思うぐらいには頭に血が昇り、血管が浮き出てくるのだが、今は置いておく事にしよう。
そろそろ痴女が復活してくる頃だろうし。ほらな、高層ビルから痴女が飛び降りてきた。魔術やら何も発動していない様子を見るに素の身体能力で数十メートルの高さから飛び降りてノーダメージという事だろう。
じゃあ、もっと威力強めにやっても問題ないという事だよな。
「アレぐらいでくたばる訳ねェよなァ。アレでくたばっちまったらつまンねェからよォ。もっとオレを楽しませてから逝ってくれよなァ!」
足元のベクトルを操り、超高速で痴女に接近する。常人ならば捉える事など不可能なスピードで動いているというのに痴女はその瞳でしっかりとオレを見ていた。そして……
「なっ!?」
痴女のワイヤー武器をオレの能力が反射した。オレが反射した事でワイヤーが一瞬だけ痴女の操作から離れ、痴女は無防備になる。
その露出魔の服装でがっつり見えている腹にオレが拳をめり込ませた。