『歯車と眠れ』が読めるのはハーメルンだけ!
君も今すぐログインしよう!!
という夢を見た。我ながらメタい。
「これで良かったのか、"Dr."?お前が作った玩具は奴らに破壊されたぞ?」
闇から声が聞こえる。その闇は離れた場所にいた人物に呼び掛けていたのだが、あいにくと聞こえなかったのか反応がない。
暗い、ただひたすら暗い場所だった。暗いはずなのに驚くほど周りは鮮明に見え、見るものに不安を煽る。
光さすところ、何かの実験データや瓶詰めの"サンプル"がところ狭しと置いており、その部屋を一言で逢うのなら、狂気の部屋だ。
そう、ここは彼の唯一無二の部屋で彼の唯一無二の領土だ。
本来は場所は勿論のこと、その存在すら知られていない。
そのような場所で、本来、彼以外の声が聞こえた。
闇よりも暗く冷徹な声が。
「お前が作った"玩具"・・・・・・・・期待外れも良いところだな?」
言葉が彼を怒りに掻き立てる。途方もない程の怒りを。
実際、その一言が命取りとなって死んだ人間も沢山いる。
口は災いの元とは言うが、彼にとって自分の"作品"を侮辱されることは何をもっても許しがたい行為なのだ。
だが今回は違った。
「あれは純粋に私の技術で造り上げた物ではない、君が持ってきたデータと組み合わせた”不完全体”だ」
作品を侮辱されたにもかかわらず、余裕のある態度を闇に見せつける。
「フッ、”魔法”を使えるメタルギアが”不完全体”か。言うじゃないか"Dr.”」
Dr.、それが彼の名前、称賛と賞賛を受けるにふさわしい名だ。
「当たり前だ。今、私が心血を注いで誕生させようとしている”彼女達”に比べれば、あんな不細工な出来損ないは・・・いや、比べれるにも値しないか」
クックックッという笑い声が地下の研究室に響く。
耳障りで神経を逆撫でする笑い声だ。
闇はそんな声を無視し、話を続けた。
「それでどうする?もう一度奴らに差し向けるか?」
差し向ける?なんとナンセンスなことか。
言葉にはしなかったがDr.の心中には闇に潜む人物に対する冷笑があった。
(貴様は使えるには使えるが面倒だな・・・・・・・・まぁ、利用価値がなくなったら消えてもらう)
彼にとって自分と自分の全てを注ぎ込んで生み出した”作品”以外は全て、見下しと利用価値のある物の対象に過ぎなかった。
「いや、丁度、今、”これ”の最終調整が終了した。これを使おう」
「いいのか?まだ、実戦投入はしてないのだろう?」
「実戦投入?私の作ったVR/ARシステムは現実すら凌駕する。不足などあり得ない」
自信げに語る彼は「それに」と付け加えて言った。
「-既にあのお方の計画は始まっておられる。我々が失敗したとしてもそれすらあのお方の範疇だ」
「お互い利用される身とは悲しいな」
「ほざけ、紛い物の貴様よりはマシだ」
と、轟音を立ててDr.の言った”これ”、正確にはロボットが動き出す。
その轟音の中、男はDr.に聞こえないように呟いていた。
「さて、何処まで信用出来たものか・・・・・・・・」
彼、ジェイル・スカリエッティは。
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「ここどこッスか」
見たことのない、白い空間がそこに広がっていた。
「"特別室"とは書いてあったぞ」
「機密とか言われて目隠しされてここまで来たのにどうやって見たんスか」
エスパーなのか?だったら今日からエスパー・スネークに改名だ。うん、ダサい。
「拘束していた奴が甘かった」
ほほう
「詳しく」
「わざと大袈裟に動いたり、立ち止まったりして相手の注意を逸らしながら、顔の筋肉と動きを少しずつして目隠しをばれない程度緩くした・・・・・・・なんだその目は?」
挙動不審なのはデフォルトではないと俺は信じていたよ!
本当さスネーク!
「な、なるほど、で、脱出ルートは」
「大体の通路は頭に入れたが、脱出方法が思いつかん」
使ッえねぇ蛇がいたもんよぉ!!
「お前が言うな」
「ギャァァアアアアア、目が、目がァァィアイアアアアアアア!?」
目潰しを食らい、目をやられた。何も見えん。というか、俺の心を読むのがデフォルトになっていないかこれ?
しかし、とスネークが話を続ける。お互い身体には戦闘による疲労が残っており、万全とは言い難かった。
「どうしたものか、武器がない」
「そうッスよねー、なんせ手持ちの武器も全部没収されたッスし」
平然とした態度でエルズス復活。さっき悲鳴を聞きつけ誰かが来るかと思ったが、誰も来ない。芝居をしなくてもよかったな。
そうした会話を続けながら二人の男が死んだような、何かを悟ったような目で周りを見渡す。
一人は体格が整って良く、鉄の肉体と表現するのがふさわしい筋肉をしており、付け加えると背が高い。頭にはバンダナをしており、その眼光は言葉では言い表せない鋭さを含んでいる。
もう一人は軽い口調の男で、中肉中背で身体の線が全体的に細い。因みに背は平均的(な人より小さそう)でその顔には不満が滲み出ていた。
前者はスネークと呼ばれる男で、後者はエルズスと呼ばれる青年だ。
そして、彼らがいる(無理矢理連れてこさせられた)場所はスネークいわく"特別室"。はっきり言って嫌な予感しかしない。
「はぁー、どーしてこーなるんスかねぇー」
二人が何故、このような場所にいるのには理由があった。
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「魔法少女が来た!これでかつる!!」
4時間前、「魔法?はっ、バカじゃねぇの?」と思っていた奴のセリフとは思えないぐらいの手のひら返しっぷり。
とはいえ、エルズスが考えを改めたのは、別段、魔法を信じようとか、魔法は存在したのか!という純粋な気持ちではない。
いつのまにか『そうすることが自然』と思えるようになったからである。
要因として、三つある。
一つは、"ディシィーズ"と呼ばれ、"魔法"と呼ばれる人外の力を振るう、スネーク達がよく知っている"メタルギア"と呼ばれる兵器に酷似した化け物。
二つ目は、『スネーク達のいた世界を元に戻す代わりに原因と思われる平行世界を一度破壊して欲しい』と言い、彼らに接触してきた少年、クロノ・ハラオウン。"魔法"と呼ばれる異形の力を使う少年。
最後は、エルズス達を(拘束の方が正しいが結果的には)逮捕した"魔法"少女。
その少女は冗談みたいにきらびやかで、見るものを釘付けにするような美貌で、それよりも力強く活力に溢れるオーラを纏っていた。
そして、関西弁を扱う少女だった。(エルズスやスネークにとってはこちらの方がいろんな意味で衝撃的だった)
彼女から言われた衝撃的な一言。
「とりあえず、あんたら拘束や」
とりあえずこんなことを言われて、驚かない人間はいないと断言しよう。
あと一言、それでも俺はやってねぇ!!
スネークのせいだからこの惨状!!
エルズスの思いはクレーン車とタンクローリーの爆発で無茶苦茶になった場所で虚しく響いた。
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現在。
「改めて考えると俺らタイーホイベント多くないッスかスネーク」
強制連行させられたエルズスがクロノとの解劫を思い出す。あれは今でも衝撃的だ。
「ゴウーモンイベントよりマシだろ、正直」
「そ、そうッスね・・・・・・・・・」
流石、経験者は言うことが違う。
んまぁ、とりあえず、状況確認。
この部屋には監視カメラはない。なんというか、会議室みたいな場所だ。
そこに開けた場所に机や椅子を詰め込んだ感じで部屋の四隅には警戒のためか、監視するための警備員がいた。
騒ぎを起こす前に一瞬で黙らせる事は出来るが、相手もそう簡単にはさせないだろう。確実に何かアクションを取るだろう。
今、椅子にはスネーク達が座っているが、武器を奪われていた。
さらには手に拘束魔法を受け、指一本動かせない。
手もでない。足はでる。
皮肉にも状況的には手も足もでないが。
さて、どうしたものか。
そんな中、スネークは足音が聞こえたのか(壁の厚さは10cm位あるのにどういう聴力してんだよ)、こう言った。
「ん?誰か来るぞ?」
普遍的で当たり前の一言。足音がすれば誰か来るのは当たり前だろう。
この時エルズスはどうしようかと考えており、全く話を聞いていなかった。
勿論、スネークの一言が当たり前すぎて、無意識に無視していたからだ。
そんなエルズスでも、ドアを開けて入ってきた人物の声がした瞬間、一瞬で思考から意識を動かされざるおえなかった。
(でもまぁ、ゆっくりし放だ-)
ドアが開いた。四隅の警備員の緊張が最高潮に達する。
「待たせたな。じゃ、事情聴取を始めるで」
(いというのはとりあえず今からは無理だな。うん)
どこか諦悍した表情で彼女を見る。エルズス達を捕まえた渦中の人物、八神はやてを。
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そして15分後。
「せやかて工藤!!」
「誰が工藤やねん!!」
ボケるエルズス、突っ込むはやて。
聴取とは形はあるが、完全にはやてが手玉にとられて、エルズスが話の主導権を掴んでいた。
真面目に質問するはやてをふざけたエルズスがいなすという形だ。
(しっかし)
彼女との会話は昔のことを思い出す。
エルズスがこちらの世界に来る前の話だ。
(昔テレビでオオサカジンという人が出てきたのを見たけど、みんなボケに律儀だったなぁ)
確かあれはスネークとオタコンが(日本のアニメか銃の専門番組の)チャンネル争いをしていた時に流れていた。
番組名は『一般人の皮を被った変人達の反応!』とかいうタイトルだった筈だ。
(ニュースキャスターが新商品『危険者トーマス』とか言うガムをオオサカジンの人に色々質問してたっけ)
因みにガムの表面の絵には線路を走りながら目を見開いて笑う男の絵がプリントされており、端目でもかなり狂気に満ちていた。
個人的な意見だが、これを企画した人間の美的センスもさながることながらこれを許可した人間の気がしれない。
因みに、レポーターの話曰く、(恐らくいろんな意味で)『真っ直ぐ上に伸びている』らしい。
左上方向に真っ直ぐ傾いていないことを祈るばかりだ。
オオサカジンの人はこのガムのことを『ハイセンスアバンギャルドバイオレンスガム』とか言ってたな。
確かに塩鮭コンフレーク苺蜜味のガムはハイセンスでアバンギャルドでバイオレンスな物だろう。
最後にオオサカジンの人が笑顔が甘いと突っ込んでいた。
突っ込むところはそこかよ!流石、オオサカジン。ボケも超一流。
そしてあのガムもネタだと思いたい。
だからなんというか、あまり関係ないのだが、はやての突っ込みもぶっちゃけ言うと弄っていて凄く楽しい。
(流石オオサカジン・・・・・・・)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・彼女がオオサカジンなのかどうかは不明だが。
暫くは退屈しなさそうだ。
そう、かの有名な哲学者もこう言っていた。『退屈は人を殺す』と。
人生、刺激的に限る。
・・・・・・・・・・だが、次に言われたはやての刺激的な一言はエルズスとスネークは完全に凍った。
あらかじめ言っておくとそれはスネーク達にとって全く笑えないことだった。
そして、唐突にシリアスだった。
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「・・・・・・・・・・・・は?」
エルズスの間の抜けた声が喉から漏れる。
無理もない。はやてから言われた一言は完全に想定外だ。
それもその筈、普通は会話に想定していないだろう。
助けたはずのドライバーは死んだ、なんて。
「今、何て?」
「だから説明したやろ、タンクローリーのドライバーらしき人物は亡くなった。それも、」
「それも?」
「-身体の半分が灰になっとって、な」
頭が理解に追い付けない。目の前の少女の言っていることがまるで理解出来ない。
「・・・・・・・・・灰?」
まともな死に方ではない。まるで火葬だ。
「で、あんたらには質量兵器使用と殺人罪の二つが問われとる」
・・・質量兵器とは、簡単に言えば金属で作られた殺傷兵器のことを指すようで、どうやらこの世界では持つことすら罪に問われるらしい。
だが聞き捨てならない。
「ちょ、ちょっと待ってくれ!銃を使ったのは事実だ!だがな、ドライバーを殺したのは俺達じゃねぇ!!」
「それじゃ、あの『ディシィーズ』が殺ったと?あんたらを含めて目撃者はおらんのやで?」
・・・・・・付け加え、視界も悪い上に死体も気づけば消えていた。
あの時、死体の確認を怠ったことを悔やむも遅い。
「それにそうだとしてもあんたらがクレーン車を落として無茶苦茶にしたとは事実や」
「ッ」
情けないことに正論だ。とはいえ、聞き捨てならない。
あの状況でスネークの判断が間違いかと言われれば、それは絶対に違う。
状況が状況のため、あのシールドを破るならエルズスも同じことをしていたであろう。
相手を絶対的に仕留めるという目的のためならば手段は選ばない。
結果、その判断が周りに被害をもたらしたとしても。
しかし、今回は、あの怪物との戦闘の最中、ドライバーを救出しなければならなかった。
過程については、はやての言う通り酷いが結果としてはドライバーを助けた。
大体、目撃者がいないというなら、エルズス達がドライバーを殺したというのも解らない筈だ。
話の主導権を握るためとはいえドライバーの死と戦闘過程による被害をすり替えられるのは、エルズスには断じて許容出来なかった。
「・・・・・それがどうしたよ」
「・・・・・・・何やて?」
「おい、エルズス」
スネークが何かを言う前にエルズスがはやてに言った。
「無茶苦茶したのは事実だ。それがどうしたって聞いてんだよ」
「・・・・・・あんた」
はやての口調も怒気を孕んでいく。それは、エルズス達に対する明確な怒りだった。
「あんたらのせいであそこらへん一体は無茶苦茶や!!今も復興の目通が立たん程にな。あんたらが何を思ってやったか知らんけれど、タンクローリーの爆発による被害は二次的にも大きく広がりつつある。周りが見えんのかあんたらは!?」
はやての言い分は最もだが、そこで抑えられるほどエルズスは大人では無かった。
抑えきれない怒りははやてに対する皮肉に込められた。
「戦闘中に化け物じゃなくて周りを見てんのかあんた。流石、魔法使い様は余裕だな」
「何やて!!」
「やめろ、エルズス、結果的には俺達がやった。事実だ」
一次被害をもたらしたスネークが沈痛な顔で言うが彼が何も考えもなくやった訳ではない。大体、
「あんたがスネークを攻める資格なんてねぇよ」
エルズスの一言が警備員を凍らせる。知ったことではないが。
「へぇ、資格がない・・・・・?面白い、理由を言ってみいや」
「大体、スネークのあの行動か無かったら街にもっと大きな被害が出ていた。その様子じゃ、あんただってあの化け物の脅威は理解出来ている筈だ。そいつが広範囲にドンパチ始めたらどうなる?スネークのとった方法は相手を抑止するには丁度いい。大規模だから相手はこっちを見ざるおえないからな。その結果周りに被害が出ても全体から見れば、最小限だ。違うか?」
「違う、規模の問題やない、被害を出さない方法はいくらでもあるやろ!」
「青臭い理想論を言うなら誰にも出来る。被害を出さない方法なんて無理に決まってんだろ」
甘過ぎる。これでは子供の痴話喧嘩だ。いや、実際そうか。
「いいや、出来る」
はやてが断言し、言おうとした瞬間ー
「た、大変です!!」
扉から警備員とは違う格好をした男性が慌てて飛び出してきた。
その鬼気迫る表情にはやての勢いも削がれた。
「なんや、こんな時に」
しかし、その男の話(エルズス達にはよく聞こえなかった)は切迫したものらしい。
少なくともはやての顔が一瞬で青ざめるほど。
「すぐに行く」
「彼らはどうします?」
答えはこうだ。
「独房に入れとき」
「な、待てよ話は終わって」
「私はもう、あんたと話すことはない」
それだけ言うと部屋から出ていった。
・・・・・・・ようやく冷静になり、スネークがエルズスを睨む。
言わなくても解っている。言い過ぎた。
「立て、ついてこい」
警備員の一人に言われるまま、ついていき、二人は独房に入れられた。
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自分の気持ちだけ空回りしている。状況は一向に好転しない。
(オタコン達はいつになったら元に戻るのだろうか)
線なきことを思っても、状況は変化しない。
(糞が)
むしゃくしゃした気分でエルズスは壁を殴った。
返ってきたのは痛みだけだった。
エルズスが余計なことをしたと誰もが思うだろう。
しかし、独房にいれられたことが後の二人の運命を決定的に変えたのも事実であった。
いやぁ、タンクローリーをぶっ飛ばすと後が大変ですなぁ!!
良い子の皆は真似しないように☆
と、どや顔したはやてちゃん(顔真っ赤)のフィギュア出ねーかな、出ねーなうん。
今回は戦闘後の反省会だったり、スカリエッティが色々(言動含めて)おかしかったりします。
そこは二次小説だから許して!!大体、MSXはスカリエッティ自体知らなかったりします。
そうゆうことを感想欄で誰か教えてくれないかな~(チラッ)
今回も進行スピードが亀で次回も亀ですが、「くだらないけど見てやるか」といった感じで付き合ってください。