歯車と眠れ   作:MSX

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分かっていたけど





文 才 が な い 。


第27話 再会と脅迫状

暗い暗い闇の中、血だまりの中心に男がいた。

 

ここは・・・・・・どこだ。

 

俺はいったいどうなって・・・・・・

 

エルズス、いったいどうしたんだ。

 

「スネーク、スネーク!しっかりしてくれ!」

 

«くそ、だめだ!このままじゃ・・・・・»

 

オタコン?オタコンなのか?

 

「ッ、スネーク!喋っちゃだめだ!」

 

エルズス、ここは・・・・・・俺はどうなって

 

「スネーク、しっかりしてくれ!こんな所でで死ぬあんたじゃないだろう!」

 

『まもなく、3番ホームに○○行きの電車が参ります』

 

・・・・駅? 地下鉄?

 

ああ、だんだん、意、識

 

「スネーク!!」

 

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1日目

 

自衛隊 宇都僂基地

 

白衣の軍医達が慌ただしく患者の対応に追われる中、エルズスを声を荒げてベッドに横たわるスネークに近づいた。

 

「スネーク!目が覚めたんスね!」

 

「ここは・・・」

 

見知らぬ天井と強い薬の香り、そしてテントの中での喧騒はスネークにとって馴染みの物だ。

 

「看病してくれるなら、かわいいナースのほうが嬉しいんだがな」

 

やれやれといった表情にエルズスの表情も和らぐ。

 

「そんな余裕が言えても、暫くは絶対安静ッスよ」

 

その言葉に思い出す、あのゴリアックとの戦いを。

 

「ここは野戦病院か?エルズス、俺の身体はどうなってるんだ」

 

「ここは自衛隊臨時前線基地、う、うとろ?確かそういう名前だったような・・・・・」

 

「聞いたことのない基地だ。で、どうして俺の身体が包帯だらけに巻かれているんだ」

 

エルズスが顔をしかめた。

 

「あんたって人は・・・・・最後に何があったのか忘れたんスか」

 

「冗談だ」

 

「-肋骨を2~3本折られて挙げ句、よくもまあそんな冗談が言えるものだな」

 

スネークのベットの後ろにある扉が開き、そこから仏頂面の白衣がこれまた不機嫌にやって来た。

 

「げ、スカリエッティ」

 

「『げ』とはなんだ!人が心配してやったというのに!」

 

怒りながらもその手にあるバスケットの中身のメロンがはみ出していたのをエルズスは目ざとくロックオン。ナイフを取りだし、一人占めにしてうやむやにする算段を考え始めているのを無視し、スカリエッティはスネークに不満を言い始めた。

 

「だいたい貴様は好き勝手にし過ぎだ!今回は彼らに助けて貰えたから良かったものだが、あと少し遅かったら死んでいたのだぞ!」

 

「すまん。だがな、ああしなければ今ごろどうなっていたか分から」

 

「それとこれとは別だ!!」

 

その怒声に、作業していた隊員達や軍医達の目が集まる。

 

「自分の命を天秤にかけて行動しろ!それと難しいと思えば他人を頼れ!」

 

「いや、常に単独潜入をしてきたから、そういうのは」

 

「シャラップ!!ちょっとそこに正座!」

 

「いや俺の話を聞いて欲し」

 

「黙って聞く!!」

 

「はい」

 

「だいたい、あの時もだな」

 

「いやあれは俺のせいじゃなくてだな」

 

「・・・・フフッ」

 

オタコンとスネークとのやり取りもこんな感じだったなとエルズスは笑い、そしてバスケットに手を伸ばすが、その手をスカリエッティに弾かれ、仲良く説教を食らうはめになるのだった。

 

--------------------------

 

「そう言えばあのロボットはどうなった」

 

メロンにがっつくエルズスを横目で見ながらスカリエッティに言う。

 

「完全に破壊された。原形を留めていないが、自衛隊の連中がわざわざ運び出して解析している」

 

「あれは」

 

スカリエッティがその言葉を手で制し、スネークの続きを言う。彼が思う疑いを否定するために。

 

「あれはメタルギアじゃない。根本的に違う設計思想で造られていると言ってもいい。だから核反応も検知されてないから安心したまえ」

 

「そうか」

 

「とは言え、あれがオーバーテクノロジーの塊であることには変わらない。正直なところ、サルが造り上げた兵器だとは信じられない。加えてあのサル達は組織的行動をしながら、各国主要都市だけをピンポイントで狙ってきた。侵入方法も、奇襲のやり方も、人間のそれ以上と言っていい」

 

「人類を凌駕した戦闘能力を持ったサルの軍隊・・・・・か」

 

スカリエッティの言葉は重い。事実、サル軍は衛星を何らかの手段で破壊した。皆、後手に回ることがどれだけまずいか理解している。しかし、それの正体、対抗手段が解らない以上どうしようもない。

 

ゴリアックの解析作業は藁にもすがる思いだろう。

 

「それとスネーク、悪い知らせがある」

 

「いつも通りだな」

 

こんな状況では冗談も笑えないというものだ。

 

「日本の首相、総理大臣とやらが拉致された」

 

「人質か」

 

「詳しく説明をする。ーエルズス、あれを」

 

いつの間にか食べ終わっていたエルズスが、足元に置いていたメタルケースをスカリエッティに渡した。

 

慣れた手つきで電子錠を解除、中からノートパソコンと小型端末を取りだし、端末の方をUSBメモリの形に変形させ、パソコンに繋ぐ。

 

元々は自衛隊の備品の1つであったノートパソコンは、既にスカリエッティお手製のソフトウェアをインストールされており、中身は全くの別物になっていた。

 

ピアニストのように両腕をキーボードに踊らせて目当ての動画を出す。

 

そこには予想以上に最悪な光景が映し出されていた。

 

始めに映ったのは、スーツを来た年配の男性で彼の周りにはSPとおぼしき人々が倒れていた。死んでいるのかどうかも定かではない彼らを武装したサル達が何処に連れていく。もう帰っては来ないだろう。

 

「彼が総理大臣か?」

 

「ああそのようだな」

 

しばらく暗がりを映し出していたカメラが暗転し、次にカメラが映したのは大臣の姿ではなく、代わりにマントを羽織った白いサルが椅子にふんぞり返る姿だった。

 

「こいつは・・・・・」

 

『ー人間諸君、ごきげんよう。俺の名はスペクター。ピポサル達のリーダーだ』

 

「サルがしゃべった!?」

 

「驚くのはここからだ」

 

『時間がないから手短に言うが抵抗を止めて欲しい。君たちの不毛な努力虚しく、俺たちピポサル軍は既に世界の半数を支配した。お前達から自由を奪い取ってやったのだ』

 

世界の、半数・・・・!?

 

「今の話、本当か」

 

二人は何も答えなかったが、言葉は不要であり、目は口ほどにものを言う。

 

『映像を見てもらって解ると思うけど、人間の支配者であるコイツらを捕まえたから、余計なことをすればどうなるか・・・それはご想像にお任せしよう』

 

再び画面が暗転し、そこには先ほど映された男性だけではなく、恐らくは世界中の重要人物である人々が沢山集められていた。彼らは目隠しとさるぐつわをされ、その四肢は完全に拘束されていた。

 

『言っておくが俺達の目的は人間とサル達の共存だ。出来ることなら危害を加えたくないが・・・・・では諸君、ごきげんよう』

 

映像はそこで途切れ、事態の重さを体感したスネークは近くの机を叩いていた。

 

「人質というわけか・・・・・・!」

 

机の上に飾っていた花瓶が落ちて割れる。事態は深刻で本当にどうしようもなかった。

 

(何が共存だ。要するにこれは脅迫状じゃないか)

 

空気までもが重く、何か言いたげなスネークだが、それらを噴出させてしまうのを必死で耐えている。

 

「現在、防衛省が人質奪還作戦を立案しているが、正直なところ成功しないだろう」

 

「都市を侵略するだけには飽きたらず、人質までとるとは・・・・・最悪としか言い様がないな。人質は何人だ」

 

「映像に映った人物を含め推定17人、いやもっといるはず」

 

人質が多ければ多いほどに救出作戦は難度を増す。5人ですら今の状況では難しいというのに今回はその倍。出来るか出来ないかはともかく、人質を全員無事で救出するのは諦めたほうが賢明だ。

 

それを承知しているからこそ、スネークの心は陰っていく。

 

「しかしスネーク悪いニュースだけじゃなッス。言いニュースもあるッスよ!さぁさ、皆さんお入りくだせえ!」

 

「?」

 

スカリエッティが入って来た病室の扉がもう一度開き、

 

「・・・・・・・・・・」

 

「・・・・・・・・・・」

 

誰もこない。それに焦りを隠せずにエルズスは端末を動かしながら「あ、あれ?おかしいな。打ち合わせじゃそろそろ」などぶつぶつと言うが、扉からは誰もこない。

 

「なぁ、エルズス。いいニュースって?」

 

痺れを切らしたスネークが訊ねるが、エルズスも首を傾げるばかり。

 

「ほっほっほ。これは便利なものじゃのう」

 

「「「!?」」」

 

虚空から3人のものではない誰かの声が響く。声の位置はエルズスのちょうど横ぐらいのところだ。だが、そこには誰もいない。

 

(いるはずなのにいない・・・・・)

 

いや違う。虚空をよく見るとそこだけが屈折して見えるのが分かる。

 

(ステルス迷彩?しかし、オタコンは)

 

いない。いや待てよ、ステルス迷彩はオタコン1人じゃ作れず、協力者がいた。もしや

 

「出てこい。いるのは分かっている」

 

「おやおや、もうばれてしまったのかのう。もう少しかかるとおもったんじゃが」

 

声の主は残念そうに言い、同時に空間から1人の老人が現れる。

 

スネークの負った怪我は酷いもので、本来なら全治5ヶ月はかかるものだったが、その傷はある人物によって完治に近い状態にまで回復した。

 

魔法と間違う科学技術でスネークの身体を治した人物、それはスネークが知っている人だった。

 

「久しぶりだな博士」

 

「ほっほっほ、久しぶりじゃなスネーク」

 

「ええっ、知り合いなんスか!」

 

「やぁ、ハカセ」

 

「久しぶりじゃなスカリエッティ君」

 

「こっちもかよ!?」

 

エルズス、ボッチなう。

 





あれ?前回に比べて文量少なくね?と思ったそこのあなた!

ぶっちゃけ言うと私には「あ、いいこと思いついた」な日と「何も思いつかねぇ・・・・ゲームしよ(そのまま書くことを忘れる模様)」な日があります。

波が激しいのです。台風並みに。

しかし、書けた時は脳トレしている見たいで気持ちよくいけたりするから不思議です。

え、意味が分からない?大丈夫、自分でもよく分かっていないから(白目)。

次回もハカセとスネーク一行の会話が続きます。ミリオンモンキーズにヒカルとサトルをだしたいなぁ。


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