勇者であるシリーズの良い所は、守るべき日常を蔑ろにせず、精一杯満喫していることですね。他の作品は学校が舞台だけどだんだん学校関係が空気扱いされていったり、日常を満喫するどころでは無かったりする。…日常を守るために戦っているのにね。でも勇者たちはそんなことない。素晴らしい! 願わくばこの作品も日常と非日常をメリハリつけて描きたいと思っています。
『●●●さんは勇者部に来て活動してくれているけど、●●●なのだろう? そもそもうちの●●なのだろうか? 私のクラスのみんなはもちろん。先生たちも知らない』
大赦書史部・巫女様 検閲済
六月に入り、徐々に雨の日が多くなっていく。香川県もここ最近は雨模様だったが、今日は朝から晴れである。
勇者部のみんなは先日拾った猫を飼ってくれる人を探すため街を歩く。
風たちニ、三年生は一足先に。三日月は部室で待機していると、
「……はあぁ〜」
「ん? どうしたの樹ちゃん」
樹が盛大に溜息をつきながら入ってきた。
「あ、三日月くん、ちょっと歌の授業でうまくいかなかったの……」
樹はもうすぐ歌のテストがあるようだ。しかし、彼女は極度の人見知り、音楽の授業では歌声は震え、掠れてしまう。いっこうに好転しないその状況に辟易していた。
「三日月くんは? 歌のテストどうだったの?」
「……俺のクラスは、昨日だった。別に可も不可もなくって感じだよ」
「すごいなぁ、三日月くんは」
三日月はこういう性格だ。きっと人前で歌うのも授業だから、と割り切って堂々としていたのだろう。
「それに比べて私は……。あがり症で……。はあぁ〜、次はテストなのになぁ。……はあぁ〜」
もう、何度溜息をついただろうか。樹から幸せがどんどん逃げてしまっている。
「樹ちゃんは……、あっ、部長たちが戻ってきたみたいだね」
三日月は何かを言いかけようとしたが扉がガラッと開き、風たちが帰ってきた。
「よしよし、後は予定組んで、改めて仔猫を渡しにって……、あら一年生組、もう授業は終わったのね」
「うん、部長の方は?」
「滞りないわ。里親が見つかったのよ! やっぱり東郷が''修正''してくれたポスターの効力ね〜」
「いえ、私は画像を差し替えただけです」
「ちょっと待ちなさい‼︎ 私の絵の何が不満なのよ!」
何やら夏凛がご立腹のようだ。
風は手に持っていたポスターを三日月と樹に見せる。そのポスターの下には不気味なバケモノが描かれていた。
「なにこれ? 新種のバーテックス……?」
「え〜と? 熊ですか? それとも狸?」
「猫よぉ‼︎」
「猫型のバーテックスか……」
「……三日月ぃ〜? ちょっとおもてでなさいッ!」
夏凛が三日月に突っかかる。
「二人とも、喧嘩はダメですよ?」
「喧嘩じゃねぇよ、東郷さん。コミュニケーションだ」
「喧嘩するほどなんとやら! だよ!」
扉付近で夏凛が三日月に怒っているので、友奈と東郷とオルガは廊下で眺めていた。
「はあぁ〜……」
喧騒の中……といっても怒鳴っているのは夏凛だけだが、樹の何度目かわからない大きなため息に一旦静まる。
「あれ? どうしたの、樹?」
「実はさぁ……」
三日月は風たちに樹が歌のテストのことを説明した。
「……なるほど〜。事情はわかったわ。なら今日は樹が人前で歌えるようになる特訓に変更ね」
風は黒板に議題を書いてメンバーに意見を募る。
「具体的には?」
三日月の問いに東郷がいのいちばんに意見を出す。
「アルファ波を出せるようになれば勝ったも同然ね。歌というものは全てアルファ波で説明がつくの」
「そうだったんですか⁉︎」
「なわけないでしょ‼︎」
東郷は両手を使って弧を描いていると、夏凛からつっこみが入る。
「そう言う夏凛ちゃんは意見無いんですか?」
「良いサプリがあるわ」
夏凛は袋を樹に渡す。
「干し柿、ですか?」
「それ三日月が気に入ってるやつよ。栄養満点だから声の調子も良くなると思うわ」
夏凛は先日のお見舞いで三日月にあげたサプリを渡した。あれから三日月は定期的に夏凛から貰っているようだ。
「い、いえ、その〜」
「……美味しいんですか?」
「味は保証しないわ。……それともこの煮干しを食べる?」
今度は煮干しを樹に渡す。
「いえ、それも結構です……」
「そう、美味しいのに……」
夏凛は煮干しを食べ始める。
「煮干しって……。学校で煮干しを貪り食ってる女子中学生は夏凛ぐらいね〜」
「風にはあげないわよ」
「いや、いらないわよ」
「おーい、どんどん樹ちゃんの歌の話から脱線してるよぉ」
友奈の指摘で話は元に戻る。
「ん〜、樹は一人で歌うとうまいんだけどね。人前だと緊張するってだけじゃないかな?」
「……あ! ならみんなでカラオケ行こう。習うよりなんとやら! だよ」
メンバーはカラオケに向かう。
先頭打者としてまず風が、軽快なリズムでアイドルが歌っていそうな歌を踊りながら歌う。
得点は92点。いきなり高得点を叩き出した。
「次は私だね。……あ、夏凛ちゃん。一緒に歌わない?」
「い、いやよ……」
夏凛は嫌がったが、風が挑発する。
「そうよね〜。私の後だと歌いにくいよね〜?」
「……友奈、そこのマイクを渡しなさい」
またチープな挑発に乗せられ、夏凛は友奈と歌った。風より軽い曲調で少し幼児向けの歌であった。
結果はなんと94点。
「ぐっ……。負けた……」
「フフン! どうよ、これが実力の差ってやつよ」
「夏凛ちゃん、すごい!」
「よっしゃあ! 次は俺たちが歌うぞ‼︎ ミカ!」
「いいよー」
友奈と夏凛のデュエットの後は、オルガと三日月のデュエットが始まった。
「あれ? この歌、どこかで?」
「この曲アレじゃない? ミカの樹海化警報の着信のやつに似てない?」
二人はゆったりとしたテンポの歌を歌っていく。
結果は60点だった……。
「なんでだよ! 壊れてんじゃねぇのか⁉︎」
「アンタたちには似合わない曲だったわね。だからじゃない?」
「そうね、イツカとミカならもうちょっと泥臭くて疾走感のある曲の方が……」
夏凛に同意して風が言っている最中に軍歌のイントロが始まった。
「あ、これ私が入れた歌ですね」
「「「!!?」」」
東郷がマイクを握ると友奈、風、樹は立ち上がり敬礼のポーズを取る。
「……え⁉︎」
夏凛は戸惑っている。
オルガと三日月は三人を見てすぐ、同じように敬礼した。
結果は95点。勇者部メンバーで一番の点数だった。
「ひゃあ〜、さっすが東郷さん‼︎」
「うふふっ、最強は私よ」
「……てゆーか、さっきの敬礼は?」
夏凛の問いに友奈は半笑いを浮かべながら答える。
「あっはっは〜。東郷さんが歌う時は必ずこうしてるんだ」
「私が勇者部に入ったときにもカラオケ行きましたけど、最初は私も驚きました」
「……よくわかんなかったけど自然と……」
「ああ。体が勝手に動いちまった」
そして、最後に樹の番が回ってきた。樹は歌のテストの課題曲を入れていたが、
「……うっ、あっ、……」
樹は言葉が詰まり、歌うことができなかった……。
「ん〜。急には無理だったかぁ」
「ごめんなさい……」
「謝ることはないよっ。……せっかくきたんだからさ、楽しんじゃえばいいよ」
「そうですね友奈さん。ありがとうございます」
友奈が樹を励ましていると、風は携帯を取り出した。……誰かからメールがきたようだ。
「ごめん。トイレ行ってくる。私の番はとばしといて」
風はトイレの扉の前でメールを見た。……それは大赦からだった。
「大赦から?」
「……っ!」
風の後を追いかけていた夏凛が話しかける。
「だいたい予想はつくわ。敵の侵攻には周期があるって大赦は言ってたけど初めて侵攻してきて三日連続、そしたら今の今まで音沙汰なし。明らかに普通じゃないわ」
普通ではない、と夏凛は言うが、そもそもバーテックスにこちらの普通が通用するのか怪しい。
「……最悪の事態を想定して備えておけって……」
「ふうん。私には何の連絡も来てないけどね。まあ、私の連絡役の女性神官、無口で暗い人だしね」
夏凛と風が連絡している人はそれぞれ別人で、夏凛は女性神官。無口で御役目関連以外は一切話さない、連絡も稀。名前も夏凛は知らない。
逆に風の連絡役は男性神官で名前はクジャンと言うハーフ。風自身も一度しか会っていないが、彼は大赦の誇りとハーフとしての振る舞いを重んじているようで、仮面で素顔は見たことないが若干アツイ印象を風は感じている。
「……まさか、怖いの?」
夏凛に指摘されて風の体はビクンとはねた。夏凛はそれを肯定と受け取る。
「アンタはまとめ役に向いてない。私ならスマートにこなせる」
「……何が言いたいの?」
「わかるでしょ? 私が代わってあげるって言ってんの」
風は夏凛をまっすぐ見つめて言い放つ。
「いい。これは私の御役目で、私の理由なのよ」
風は樹たちのところへ戻ろうと夏凛に背を向ける。
「後輩は黙って先輩の背中を見てなさい」
夏凛は何か言いたげであったが、黙って少し経った後、樹たちのところへ戻ったーー。
「あー楽しかった! でも、結局樹ちゃんの特訓にはなれなかったね」
「いいえ、お陰様で少しは肩の力抜けましたよ。友奈さん」
勇者部メンバーは各々別れる。
「お姉ちゃん……」
「ん? どうしたの樹?」
帰り道、樹は細々と呟く。
「ありがと……。勇者部のこととか、今日のこととか、私のために……。お姉ちゃんには大変な思いばかりさせて……」
風は笑顔で樹に向き直る。
「気にしないでいいのっ! これは私なりの理由なんだからね!」
「理由って?」
「え……? ま、まあ、世界を救う勇者としての理由ってやつかなぁ。ま、どんな理由でもいいんだよ。……頑張れるならね……」
二人はそれ以上は何も言わず家に帰った。
ーーそして、樹は歌のテスト当日を迎える。
音楽室へ向かう途中、樹はずっと風に言われた理由について考えていた。
(どんな理由でも頑張れるのなら、か……。私にはあるのかな……?)
勇者になったのも部活に入ったのも、樹は風についていっただけ。そこに樹自身の意思はない……。
「理由なんて何も無い……」
「樹ちゃん? ……あっ」
考えに夢中になって樹は三日月にぶつかってしまった。教科書や筆記用具が廊下に落ちる。
「あっあ、ごめん。三日月くん。ぼーっとしてた」
「いや、俺の方こそごめん。……大丈夫?」
「うん」
大丈夫、それはぶつかったことなのか、これから向かう歌のテストのことなのか……。
三日月は教科書を樹に渡す。
「ありがとう」
「……あのさ。樹ちゃん」
三日月は前に言いかけていたことを話す。
「樹ちゃんはさ。先輩たちの後をいつも追っかけているだけで自分には意思はない、理由なんてない、自分というものを持ってない、みたいな気持ちでいるけどさ……」
誰かに喋っただろうか? 三日月の言葉は今の樹の気持ちを的確に述べていた。
「でも、俺は聞いたよ? 初陣の時、一人で向かっていた部長を、樹ちゃんは追っていったよね。……部長はここにいろって言ったのにさ」
三日月はまっすぐ樹を見つめる。
「その時の樹ちゃんは、確かに意思があったんだよ。理由があったんだよ。部長の助けになりたい。一緒に並んで歩いて行けるようになりたいって。……それが樹ちゃんの明確な理由なんだよ」
「私の理由……」
三日月は樹の背中を押す。もうすぐ授業が始まってしまうからだ。
「大丈夫だよ。俺たちは樹ちゃんを信じてる。今回のテストも乗り切れる。樹ちゃんの目指す道は、''こんな所''で阻まれ、諦めてしまうほど安くはない、だろう?」
樹はその言葉に肯定も否定もせず、音楽室へ向かったーー。
「……ハイ。次は犬吠埼さんね」
音楽の先生はピアノで前奏を弾く。
(できる、きっとできる……。私はっ……、あ!)
気負っていた樹だが、教科書が手から滑り落ちてしまった。前奏は一旦止まる。
「あ、ごめん、なさ……」
拾おうとしたが教科書に紙が挟まっていることに気づいた。教室のときは挟まってなかったはずだが……。
樹は紙を広げる。……そこには……
『終わったらお祝いにケーキ食べよう‼︎ by友奈』
『周りの人はみんなマフティーよ by東郷』
『気合よ by夏凛』
『俺は信じてる by三日月』
『止まるんじゃねぇぞ…… byオルガ』
『周りを気にしないで。樹の歌声は上手だって、お姉ちゃんは知ってるんだから by風』
樹は涙を浮かべながら笑った。
「犬吠埼さん、大丈夫ですか?」
「あっはい。もう大丈夫です!」
樹は涙を拭い立ち上がる。また最初から前奏が始まる。
(うん、大丈夫だよ。私はみんなと一緒にいる。もう不安なんてない!)
樹はそう思い、はっきりと、それでいて美しい歌声を教室中に響き渡らせる。クラスのみんなは先生を含め、感嘆する。
……その様子を廊下で三日月は静かに見守っていた。
「うん、やっぱり問題なかったね。取り越し苦労だった……」
三日月は微笑みながら勇者部へ向かう。……授業はサボった……。
「みなさん! 本当にありがとうございました‼︎ テスト、バッチリです!」
走って部室にやってきた樹は満面の笑顔でVサインする。
「やったぁぁー! 今日はお祝いだね! ケーキ買おう!」
「よっしゃあ‼︎ 張り切っていくぞーッ!」
「ちょ、ちょっと猫の依頼は⁉︎」
「そんなもん、明日でいいわよ‼︎ 向こうには既に連絡済みだから」
「うっ……。風、抜け目ないわね……」
勇者部メンバーは駆け出し樹を連れて校門を出る。
ーー数日後、樹は先日行ったカラオケに三日月と来ていた。
「私ね、三日月くん。小学生の頃に大赦の人たちが家にやってきたの。私はお姉ちゃんの後ろに隠れているだけだったけど、あとでお姉ちゃんがお父さんとお母さんが死んじゃったって教えてくれた……」
樹は悲しげな表情で三日月に自分の過去を話し出した。
「あの日から、お姉ちゃんは私の親代わりで、私はずっとお姉ちゃんの背中が安心できる場所だった。でも、お姉ちゃんにはきっとそういう場所はなかったんだと思う。そのうえ、勇者としての御役目をずっと一人で抱え込んでた」
樹はぐっと拳を握る。
「もしね、私が後ろじゃなくて、隣を一緒に歩いて行ける私だったら……」
三日月はそれを黙って聞いていたが、
「……でも、樹ちゃんは見つけたんでしょ? やりたいことが、部長の隣を歩ける方法が」
「……! うん。三日月くんのおかげだよ。三日月くんが私に勇気をくれた。背中を押してくれたから、私はーー」
「俺だけじゃない。みんなも同じだよ。そして、決めたのは樹ちゃん、でしょ」
三日月は樹が持ってきたノートパソコンの画面を見る。そこには、歌のオーディションのホームページが載ってあった。
「……これはまだ夢なんていえるものじゃない。クラスのみんなに言われて、可能性を感じて、とりあえず飛び込んでみた、ただそれだけ。……でもどんな理由でもいいんだ。頑張る理由があれば私はお姉ちゃんの隣を歩いて行ける……。そんな気がするから……!」
「うん……。樹ちゃんならできるよ。……それに俺はその場所を見てみたいんだ。樹ちゃんが辿り着いたその場所を、景色を。隣でさ……」
樹は照れながらノートパソコンに、自分が歌った歌を編集している。
「いいじゃねーか‼︎ その夢ェ‼︎」
「えっ⁉︎ イツカさん‼︎ いつからそこに……‼︎」
樹はオルガにびっくりし、その反動で隣に置いてあった鞄を落としてしまう。
鞄の中からタロットカードが散らばった。
「もう、オルガ……。驚かせちゃダメだよ」
「あー、わりぃ……。なんか声出せづらい雰囲気に二人が包まれているからよ。タイミングしくったなぁ……」
「〜〜っ‼︎」
オルガが言葉を濁す。その気まずい空気を察したのか、樹はぷしゅ〜と顔を真っ赤にした。
「? まあいいや、樹ちゃんは編集の続きしてて。俺はカード拾うから」
「えっあっ、ありがと……」
三日月は何食わぬ顔でカードを拾っていく。……気付いていないようだ……。
「まあ、ようは俺たちは応援してるってことよ! だからよぉ、叶えようぜ。その夢を」
オルガは人差し指を画面に向ける。
「夢なんて……、合格する確率はほぼゼロだし……」
「ん? 夢はでっかいほうがいいだろぉ? ……夢とか理想ってのはな、簡単に叶えちまったらそれはただ、叶えられた''事実''に成り下がっちまう。だから、人は叶えられるかわかんねぇ大きな夢を見るんだ。自分自身が成長し続けるために」
「イツカさん……」
樹はニッコリと笑う。三日月もカードを拾いながら微笑む。
……彼が最後に拾ったのは、唯一表向きで落ちていた正位置の十三のカードだった……。
ーー風は自宅で大赦からの新たな指示を受けていた。風は机に伏せてメールを見る。
そこには、バーテックスが合計十二種類存在すること、それぞれに黄道十二星座の名が与えられたことか記されていた。
「十二……。ってことはあと七体ってこと? それに、どうして星座の名前を……?」
バーテックスはウイルスから誕生した、と聞いている。ウイルスの名前を付けるのならわかるが、なぜ星座なのだろう……。
「……バーテックス……。人類の天敵。そして両親の仇……」
風の両親は大赦に属していたが二年前、瀬戸大橋の決壊事故に巻き込まれ、亡くなった。……あとで大赦から聞いたのだがそれはバーテックスと神樹との戦いの余波だという。
その時から風は死んだ親のために、生きている妹のために敵を倒すと決めたのだ。
それが、風の理由……。
「もの凄く個人的な理由だけどねぇ」
今思えば、大赦に勇者として樹を加えさせろ、という指示に抗っておけばよかったのだろうか……。それこそ泣いてでも……。
「いまさら、ね……」
……ただこれだけは決めている。
「樹を悲しませる奴は、不幸にさせる奴は……誰であろうと許さないっ」
ーーそのとき、スマホから奇怪なアラーム音が鳴る。
風は、急いで部屋を飛び出す。街は神樹の結界に包まれていった。
「始まったの……⁉︎ 最悪の事態ッ‼︎」
風の隣に犬神が現れスマホを渡す。
ーーほかの勇者たちはこの状況に感付いており、勇者装束に変身する。
「……いこう‼︎ 牛鬼‼︎」
六月十一日、今まで以上の激戦と、試練が彼女たちを待ち受けるーー。
次回予告
『これ勝ってみんなで夏凛の誕生日会ね』
『七体全部来てんじゃないの?』
『音は……みんなを、幸せにするもの!』
『力うどんだよ、オルガ』
『攻撃が引き寄せられる⁉︎』
『後ろのアレが、おそらくリーダー格……』
『生き残るぞッ! 全員でな‼︎』
ーー第九話 試練に立ち向かうーー