ホロライブ・オルタナティブver.IF外伝 ~GM戦隊グレートメンバー~   作:天野空

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ホロメン4人同時に接触してきた第六世代組。
その1人宝鐘マリンの元に向かう事になったレイムは、GMバイクに乗って宝鐘マリンの反応のあった第3の町の近くの海上へと来ていた。
そこでレイムはある人物と共闘する事になる。



第14話 漆黒の闇と船上の戦い

「反応があったのはここよね?」

GMバイクにまたがって【ファンタジー】にある第3の町の近くの海上を空から見下ろすレイム。

しばらく下を見ながら進むと、一隻の船を見つけた。

(あれよね?)

レイムはその船に向かって降りていった。

 

「あれ?

GMさんまで来たんですかぁ?」

船上で椅子にもたれながらジュースを飲んでいる女性がレイムに声をかけてきた。

「はじめまして、私はレイムと言います。

マリン船長」

レイムにそう言われてジュースを置いたマリンがデッキチェアから立ち上がりにこりと笑った。

「それより、GMまでとは?」

レイムはマリンの言い回しが気になり聞く。

レイムの言葉にマリンはにやけながら少し離れたところにあるデッキチェアを指差す。

そこにはゆったりした体勢でジュースを飲むクロヱの姿があった。

「ん?」

ストローを咥えたままレイムを見るクロヱ。

「ん!」

と手を上げてレイムに挨拶した。

「あ、こんにちは」

咄嗟に手を軽く上げて挨拶をかえすレイム。

(あれ?

思ってたのと違いますね)

とレイムは考えながらマリンの方を見た。

「レイムちゃんは何か飲む?」

船内に向かって歩いていくマリンがレイムに聞く。

「あ、お構い無く」

そう言うレイムにマリンは「ほぉ~い」と手を振りながら船内へ入っていった。

甲板に残されるレイムとクロヱ。

「何もしてないんですね」

レイムはクロヱから少し離れて言った。

「ん?

しようとして来たんだけど後回しにされちゃってね」

無視されると思っていたレイムだったが、案外普通に返事が返ってきた。

「どうしたの?」

デッキチェアの背中の部分に寄りかかるようにしてクロヱが顔を出してこちらを見た。

「いえ、普通に答えてくれるんだなって思いまして」

「別に無視する理由ないでしょう」

そう言って笑い、また座り直すクロヱ。

(前に戦った時はもっと暗殺者的な感じかと思いましたが普段はこんな感じなのかな?)

「それより後回しにってどういう事ですか?」

「それは船長が答えてあげよう」

いつの間にか戻って来たマリンが机にオレンジジュースを置く。

「どうぞ」

「あ、ありがとうございます」

「チェアもよかったら、使ってね」

「え?」

そう言われて背後を見ると、いつの間にかデッキチェアが置かれていた。

(いつの間に?)

レイムはジュースを持ってデッキチェアに座る。

(潮風が気持ちいい)

「それで、さっきの事だけど」

マリンもデッキチェアに座り話し始める。

マリンがこの海域で漂っているのは、ミオから連絡がきたからだそうだ。

その内容はと言うと。

この世界とは違う世界【ホロライブENワールド】から連絡があり、あちら側のホロメンである伊那尓栖が魔術の実験に失敗。

その余波がこちら側の【ホロライブワールド】にいくという事でミオが占い、この海域にその余波がくると出たため、近くにいたマリンが観測者として選ばれたらしい。

「それでのんびり船長の船【ふぁんたじぃ】でバカンスしてたらお邪魔虫が来たんですよ」

とクロヱを指差すマリン。

「別にお邪魔虫ってわけじゃないじゃないですか?

きちんと厄介事を手伝うって言ったんですから」

と言った後、クロヱはストローでジュースを勢いよく飲む。

ちょっと怒ったみたいだ。

「分かりました。

この世界に何か影響があるならそれを阻止するのがGMの仕事。

私もお手伝いします」

とレイムがマリンに言うとマリンは嬉しそうに「ありがとうございます」と微笑んだ。

 

「で、いつくるんですかぁ?」

あれから1時間。

マリン達は甲板で日光浴していた。

マリンは涼しそうな格好だったが、上の赤いパーカーは脱いでいる。

クロヱも暑いのだろう上の黒いパーカーを

脱いでいてマリンに対してぼやいていた。

「さぁ、いつくるかは言われてないので」

とマリンはオイルを体に塗っていた。

「沙花叉も塗ってあげましょうかぁ?」

マリンがオイルで塗れた手をぬちゃぬちゃと動かす。

「い、いいです。

遠慮しときます。

なんかマリン先輩、手がいやらしすぎる」

クロヱはあからさまに嫌な顔をして断る。

「ま、ま、そう言わずに誰も見てないですし」

マリンがデッキチェアから立てりクロヱにゆっくりと近づく。

「いや、GMの人も見てるからぁ」

クロヱはレイムの方を見て哀れな子犬のような目をして助けを求めた、が。

「あ、お構い無く」

とレイムは軽く受け流した。

「鬼~!」

「沙花叉ちゃ~~ん」

某三代目のようにクロヱに飛び込みするように飛ぶマリン。

「うわぁ~!」と叫び声の後。

クロヱはマリンに「ここがええのか?」と言われながらオイルを塗られまくっていた。

(こうやって見ると第六世代組も普通に人畜無害に見えるんですけどね)

そんな2人を見てレイムはそう感じた。

しかし、第六世代組は世界征服を掲げそれを成す為にホロメンの絆を集めているのは確かだ。

(はぁ、このまま何も起こしてくれないのが一番なんですけど)

思わず2人を見て笑顔がこぼれてしまうレイム。

しかし、そんなほのぼのな雰囲気は終わりを迎えようとしていた。

「来たかな」

オイルを塗りたくられてぐったりしているクロヱの上で、突然暗くなった空を見上げるマリン。

暗くなった空を覆っているのは真っ黒い雲。

その真ん中に何かがあった。

それはどんどん大きくなって雲に大きな穴があく。

その穴の中には空は見えず、漆黒の闇があった。

「来たみたいですよ」

マリンは赤いパーカーを羽織、胸下までチャックをあげる。

「なんでそんな中途半端に」

マリンを見て言うクロヱ。

「いや、ファンサービスは大事ですからって、沙花叉も上着てないじゃないですか?」

「これはマリン先輩がオイル塗りまくるからですよ。

こんな上から着たらビチャビチャになるじゃないですか」

「お2人とも来ますよ」

そんな2人にスナイパーライフルを構えたレイムが言う。

そんなレイムをジト目で見る2人。

「な、なにか?」

「いや、制服の前開けたら」

「赤いビキニとか」

『どれだけ狙ってるんです?』

「な、別に狙ってません。

暑いから前を開けただけですし、海に来るから海に落ちた場合を考えてですね…」

2人に言われて自分の姿を確認して慌てて弁解するレイム。

「ま、モデルスタイルで出るとこ出てる人がその格好したらそりゃぁねぇ」とマリン。

「今度機会があれば踏ませてあげてもいいですよ」と訳分からない事言うクロヱ。

「もう、2人とも変な風にならないで」

3人がそうやって話している間に、漆黒の闇から何かが這い出してきた。

それはどこかで見たことのある触手。

それが1本ではなく2本、3本とどんどん増えていく。

「あれって」

クロヱが逆刃鎌を構えて言った。

「そう、イナの触手。

魔術が失敗したせいで暴走してる」

マリンはカットラスを構え、もう1つの手にブランダーバスを持った。

「しかし、あんな巨大な物どうするんですか?」

レイムはスナイパーライフルで触手に狙いを定める。

「あれはあそこからは離れない。

船長達が相手するのはまずはあそこから出てくるやつ」

マリンのいう通り穴から何かが下に落ちてくる。

それはガイコツ。

しかし、ただのガイコツではなく。

頭蓋骨から目の部分や頭部の割れた場所から触手が蠢いていた。

「うわ、気持ち悪い」

それを見たクロヱが呟く。

「ま、あれ事態にイナは関与してないんだけどね。

触手がこちらに出てくる時に、作り出すモノみたいだから。

【ふぁんたじぃ】牽引ビーム発射」

マリンの言葉に船から2本のビームが穴へと放たれる。

そのビームの間を引っ張られるようにこちらに来るガイコツ達。

「まずはこれを全滅させるよ」

「分かりました」

「了解」

マリンの合図で海上の戦いが始まった。

ダン、ダン。

と引き寄せられるガイコツをスナイパーライフルで打ち落とすレイム。

マリンに弱点が頭の触手だと聞いたレイムはその場所を的確に撃ち抜いていた。

しかし、相手の数が多すぎる。

撃ち漏らしたガイコツは甲板に降りてきた。

その降りてきたガイコツの頭を一瞬にして真っ二つに切り裂いていくのがクロヱだ。

鎌を唸らせ次々とガイコツをやっつける。

マリンも負けていない。

カットラスとブランダーバスを巧みに操りガイコツを翻弄し倒していく。

「まだ来る?」

クロヱがレイムに聞く。

「まだみたい、穴からどんどん出てきてる」

「今回は盛大に失敗したようですね」

マリンはブランダーバスでガイコツの頭を吹き飛ばしながら失笑する。

「ああ、もぉ~!

次から次へと!」

クロヱは投げナイフや銃を胸元やスカートの下から出して中距離攻撃もしながらガイコツに応戦する。

何故だろう目のないはずのガイコツが、頬を赤らめてクロヱの動きに見とれているような気がする。

「これは今回はセクシー回ですね」

マリンは笑いながら、変な手の動きをして自分に近寄ってくるガイコツを撃ち倒す。

「なんかさっきからいやらしい手の動きするガイコツに変わってきてるんですが!」

レイムも近距離の敵をナイフ付きの靴で蹴りつけてガイコツを倒す。

「ああ、多分実験にそういった物も使ったんじゃないかなぁ」と笑うマリン。

「何使ったらこんなものが出てくるんですか!」

「いやぁ、この前、イナに何を材料にすればいいか聞かれた時に色気を入れてみてはと言ってえげつない同人誌渡したのがいけなかったかなぁ」

クロヱの叫びにそう答えるマリン。

『犯人はお前かぁ!!』

と2人に突っ込まれるマリンは「あはははは」と笑いながらガイコツを倒していた。

「はぁはぁはぁ」

「なんとか全滅しました」

甲板で座り込むクロヱとレイム。

「それじゃ、最後の仕上げといきますか。

【ふぁんたじぃ】主砲準備。

目標空にあいた穴!」

マリンの言葉に【ふぁんたじぃ】の船首がゆっくりと持ち上がり船尾がゆっくりと沈む。

船首が左右に割れて中からどこかで見たことのある砲口が姿を現す。

マリンの前に甲板から一丁の銃が持ち上がってきた。

マリンはその銃を持つ。

そして「ミラクル船長キャノン発射ぁ~!!」と引き金をひくと同時にブヒィィィィ~~~!という発射音の後、凄まじいビームが穴へと向かって発射された。

ビームは穴に命中。

凄い爆発と共に触手と穴ついでに真っ黒な雲を消し飛ばした。

「ふぅ、気持ちいい~」

マリンは銃を話した後、額の汗を手でぬぐいながら言った。

「良い終わりにしようとしてませんか?」

ギクッ

レイムの言葉にマリンが驚く。

「きちんと今回の件は上に報告しててくださいね」

「はい」

レイムの言葉にマリンは素直に返事をした。

「さて、そっちの用件だけど」

マリンはクロヱの方を向く。

「こっちはいつでも」

いつの間にかパーカーを着たクロヱがナイフを構える。

「ま、手伝ってもらったし」

そう言いながらマリンは無防備でクロヱとの間合いを詰めた。

「え?」

ちゅ。

「ええ?」

頬をおさえるクロヱ。

「これで目的のモノはゲットできたでしょ?

今回のお礼という事で」

そう言ってマリンはクロヱから離れた。

「な、いいんですか。

こんなに簡単に」

クロヱが言う。

するとマリンはクロヱに振り返り「もしもの時は船長達がいますから」と笑った。

それを聞いたクロヱは何故か安心したように笑い、機械で作ったワープゲートに入って消えた。

 

「マリン船長は知ってるんですね。

第六世代組の目的を」

クロヱの去った後、【ふぁんたじぃ】の甲板でレイムはマリンに聞いた。

「ええ、知ってますよ。

船長達ホロメンの絆を集めて世界征服するつもりでしょうね。

絆を全て集める事は不可能ではないと前例がいますから」

マリンは夕陽が沈む海を見ながら言った。

「では、なぜ阻止しようとしないんですか?」

レイムは思った。

船長がさっきした事、多分絆を作った事は第六世代組に力を貸した事になる。

「そうですね。

簡単に言ったらこの世界には船長達がいますから」

マリンは振り返りレイムに笑顔で言った。

その笑顔は作り笑顔ではなく、紛れもない自信に満ちた笑顔だった。

レイムはその笑顔の前に軽く息を抜くしかなかった。

そして「その時はお願いします」と笑って言った。

マリンは親指を立ててゆっくりと頷く。

レイムはそれを見てから、マリンに頭を下げてGMバイクに乗りGM基地に帰るのだった。




4人目マリン船長でした。
前回とは違いちょっとシリアス的な部分もありながらのいつもの船長って感じがかけれたらと思い頑張りましたがいけたかな?
クロヱちゃんも素の方が少し出てきた感じをだせれたかな?
やはりオリジナルキャラではない実際の人達の小説は難しい。
では、次回もお楽しみに
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