ホロライブ・オルタナティブver.IF外伝 ~GM戦隊グレートメンバー~ 作:天野空
そして、さくやはそれぞれから今回の事件について話を聞くのであった。
「お、帰ったな」
GM基地のチームαの部屋でさくやは無事に戻ってきた4人を待っていた。
『ただいま、戻りました』
そう言って4人、リィス、ヒーロ、フジ、レイムはさくやに敬礼した。
「お疲れ様。
それでは、それぞれ簡単に報告してくれるかな」
さくやの言葉に「はい」とリィスが一歩前に出る。
そして、【鬼岩城】の報告を始めた。
1通りの説明の後、さくやは頷く。
「それで、なぜ最後に倒れたのだ?」
さくやは不思議そうにリィスに聞いた。
「はい、実はひょうたんに入っていたのが、超鬼殺しと呼ばれるかなり強いお酒だったみたいで。
お酒に対してまだ私耐性が付いていなくて…」
「なるほどな、それで状態異常で倒れたのか。
酒に強い人は酔うが悪酔いしない悪酔い無効のスキルを持っている人もいるからな」
さくやが頷く。
「はい、あの後、あやめちゃんと鬼の女王さんにお城まで運ばれて介抱を受けました」
「分かった。
こちらからも先方には連絡しておくよ」
さくやは笑いながら返事をする。
「酒も練習しないとだな」
フジはそう言って笑った。
リィスは顔を赤らめて恥ずかしそうに照れ笑いをする。
「では、次」
「はい」
さくやに言われて次はヒーロが一歩前に出た。
「報告します」
ヒーロはホロライブ城での出来事を話す。
「そうか、ノエルさんはあれを使ったのか」
「知ってるんですか?」
ヒーロがノエルが使った【ホロライブソード】の話をした時にさくやは深くため息を付いて言った。
「ああ、あれはまさに本当の奥の手なんだ。
使用できるのはノエルさんのみ。
なぜノエルさんが使えるかはこの際は置いておいて、あの【ホロライブソード】がどういう役目をしているかヒーロは知っているか?」
「はい、確かリアルとこの【ホロライブワールド】を繋ぐものだと聞いています」
「そうだ。
この【ホロライブワールド】にログインした人はあの【ホロライブソード】を通ってこの世界に入ってくる。
もちろん出る時も一緒だ。
なので、その【ホロライブソード】を使った場合、この世界にログインもしくはログアウト出来なくなってしまうんだ」
「それでは」
「ああ、突然のログイン、ログアウト不能にリアルではかなり騒がれた。
緊急メンテしていると連絡して何とか今は収まっているがな」
「そうだったんですか」
「こちらからも今回の事は詳しく上に報告しておくので、ノエルさんもそこまで罰則はないだろう」
「そうですか、よかった」
「なのでヒーロは急いで報告書を作成提出するように」
「了解です」
「では、次を」
「わしの番だな」
フジが一歩前に出る。
そして、フジはかなた達との事を話始める。
「リィスの時もそうだったが、第X世代がだいぶ表に出てきているみたいだな」
フジの話を聞いてさくやが呟く。
「ああ、それに資料にあったデビルカードを使用した最終形態にもなれている。
ただし、例の力、コメント集の力は使ってないようだ」
「それなら、まずは一安心か。
まさか第六世代組がコメント集の力から彼女達を解放しているとはな」
「うむ」
さくやの言葉にフジは頷く。
「それより、フジ先輩の妹さんが気になるんですが」
ヒーロが小声で横にいるレイムに聞く。
レイムはニコニコしながらさくやを指差した。
「え?」
「え!」
驚くリィスとヒーロ。
「ん?」
「ん?どうした?」
その言葉にフジは振り向き、さくやは2人を見た。
「え、えっと兄妹だったんですか?」
リィスはぼそぼそっと2人に聞く。
「まぁ、隠す事でもないしわざわざ言う事でもないが、そうだな」
「うむ」
さくやの言葉にフジが頷く。
「まじかぁ」
ヒーロも驚いたように言う。
「おにぃっじゃない。
フジは私がこの職場に引き抜いた」
『おにぃ?』
慌てて言い直すさくやに驚きの声をあげるリィスとヒーロ。
レイムは笑いを堪えている。
「ちょ、ちょっと言い間違えただけだろ」
さくやは少し怒った顔で言う。
「ちなみにリアルのさくやはかなりのおにぃちゃん子だから」
「こら、レイム!!」
レイムの暴露に
「まじで、さくや先輩の見方変わるわぁ」とヒーロ。
「いいなぁ、私も弟このゲームしてますがあまり一緒に話したりしないです」とリィスが寂しそうに呟く。
「と言うかレイムさんは2人を昔から知ってるんですか?」
ヒーロは笑いを必死で堪えているレイムに聞いた。
「え、ええ、そうよ。
いわゆる幼馴染みで、昔は近所に住んでたの。
今は故郷から離れたけどまたこの仕事で一緒になって、リアルも近くに住んでるわよ」
「まじかぁ」
レイムの言葉にヒーロが何故か納得したように頷く。
「も、もうその辺で良いだろう、私達の話は」
照れ隠しで少し怒りながら言うさくやに『は~い』と返事をする3人。
「ま、それより驚いたのはトワ様だな」
4人を微笑みながら見ていたフジが言った。
「ああ、まさかヒーロの戦いを止めに行っていたとは」
さくやも頷く。
「俺もその後、トワ様とラプラスがどうなったかは分かりません」
ヒーロもそう答えた。
「ま、トワ様にも何か考えがあったのだろうな。
では、最後レイム」
「ええ」
さくやに呼ばれてレイムが一歩出る。
そして、【ふぁんたじぃ】で起こった事を話した。
「なるほどEN世界からの影響か」
「ええ、あの規模で影響があるとは思わなかった。
それに、マリン船長の話し方だと今回が初めてではなさそうだったわ」
「分かった、上にも伝えておこう。
ただし、ホロメンに対して行動制限は基本かけられないので、もしかしたら対策チームが組まれるかも知れないな」
さくやは「ふぅ」とため息をつきそう言った。
「それより、マリン船長が今回の第六世代組の動きを知っていると言う事は他のホロメンも知っていると言う事なのか?」
「それはどうかな。
この前のぼたんちゃんの話を聞くとはっきりと分かってはいなかったみたいだったわ。
たぶん全員が知っているのではなく、感づいているホロメンもいるって事かもしれないわね」とレイムは分析した。
「そうだな、ホロメンに対してはこれまで通りに現地協力をお願いして、もし必要なら第六世代組の狙いを伝えて協力してもらうようにしよう」
『了解です』
さくやの言葉に4人は返事をする。
「それでは、それぞれ報告書を製作して提出を頼む。
特にヒーロは早めにな」
「分かりました」
さくやに言われてヒーロは頷く。
「では、解散」
さくやの言葉にそれぞれが行動を始めた。
「それでは、少し出てくる」
さくやはメンバーにそう言って部屋から出る。
そして、ある場所に向かった。
そこには2人の人物が待っていた。
総隊長とウェイだ。
「お待たせしました」
さくやは2人にそう言って近づく。
「おう、俺もさっき来たところだ」
「僕もですよ」
2人はそう笑顔で答える。
「それでどうだった」
総隊長がさくやに聞く。
「ええ、2人とも初戦で第X世代と第六世代組と戦闘。
かなり善戦したみたいです」
さくやはそう答えた。
「試験の結果も2人とも優秀だったし」
ウェイは自分用の端末を使いデータを見ている。
「では、かねてより計画していたアレを実行するか」
総隊長は2人に言う。
「僕は賛成」
ウェイはそう言って手をあげる。
「さくやは?」
総隊長に聞かれて少し考えるさくや。
「この計画を実行に移した方が戦力増強も上に言いやすいから2人の安全も上がる」
総隊長は悩んでいるさくやにそう言った。
「そうですね、分かりました」
さくやは頷く。
「では、ウェイは例の武器開発を進めてくれ」
「了解」
総隊長の言葉に嬉しそうにマッドサイエンティストは微笑む。
「対ホロメン級敵対策計画。
GM戦隊グレートメンバー」
そう、さくやは呟いた。
と言うわけでやっと題名が出てきました。
対ホロメン級敵対策計画とは?
ホロメンのようなチート級の敵が現れた場合に派遣される部隊の事で、今回全員がGMチェンジできるチームαに白羽の矢が立ちました。
さくやが躊躇したのはチート級相手だとリスポーンする可能性が高くなる為、2人をまだ危険に晒したくないと考えていたからです。
ちなみにGMは倒された場合、様々な恩恵を受けているので直ぐにはリスポーン出来ません。
さて、本格始動し始めたGMルート。
これからも楽しんで読んでいただけれるようにがんばります。
では、次回。