ホロライブ・オルタナティブver.IF外伝 ~GM戦隊グレートメンバー~ 作:天野空
Aちゃんの指令により向かった先で、チームαは前回の事件で消えた第X世代組と第六世代組と出会った。
果たして彼女達の目的はいったいなんなのだろうか?
ここは【ホロライブワールド】にあるGM基地内の1室。
「はぁ、飲み過ぎた~」
椅子にもたれながらヒーロは呟く。
「羽目を外し過ぎだ」
そのだらしない姿を見ながらコーヒーを飲むさくや。
「それにゲーム内だからそこまで酔わないだろう」
フジがダンベルを使い筋トレをしながら言う。
「そうですけど」
「ま、ヒーロにしてはいい店を見つけたと思うわよ、料理も美味しかったし、ねリィス」
「はい、美味しかったです」
レイムに言われて笑顔で頷くリィス。
それを見てヒーロは何故か満足そうだった。
「さて、それではこれから前回遭遇した件について話をしようか」
さくやの言葉を聞き5人はテーブルについた。
「まずは前回の第六世代の動きについて、レイム」
さくやに言われレイムが頷いた。
「ええ、前回、特殊な電波を追って私達が【魔界】に行った時に見慣れない槍を発見したわ。
そして、それを調べようとしたら、前回の事件から行方不明になっていた第X世代と遭遇、その後第六世代とも接触した」
レイムの言葉に一同頷く。
「これから考えて、あの槍は第六世代の物で何かの実験を【魔界】で行っていた。
そして、第X世代は今はどういう訳か第六世代と行動を共にしているわ」
「そして、昨日の事だが、GM組織のお偉方からこの件に関しての調査を我々チームαがすることになった。
総指揮にAちゃん。
補佐にのどかちゃんが担当する事になった」
さくやの言葉が終った瞬間的ヴォンと巨大な画面が現れる。
そこには机につくAちゃんとその横にのどかちゃんが立っていた。
『という訳でこれからよろしくお願いします、チームαのみなさん』
Aちゃんがそう言うと横に立っているのどかちゃんも会釈する。
『それで、みなさんにお願いしたい事は3つ。
1つは例の槍の回収、解析です。
次に第X世代の保護。
前回の事件でかなりの力を持っているのは分かっていますので、出来ればこちらで保護しておきたいという話になってます』
「保護ね」
Aちゃんの声を聞きさやかが呟く。
『建前上でしょうね。
この件は私は現場判断に任せるつもりです』
Aちゃんはそうチームαに伝える。
『そして最後にラプラス・ダークネスの再封印』
「ま、封印指定が出てますからな」
フジが答える。
『はい、ただ、この封印にも私的には不思議な事があります。
ホロメンは基本スペックは全員同じにしてある筈なので封印なんて事はしないでよい筈なのですが、ラプラスさんにそれをしないといけないというのが分からないのです』
『私が秘密裏に調べておりますがまだ時間がかかります』
のどかちゃんが少しうつむきながら答えた。
「こんな内容ここで喋ってもいいんですか?」
ヒーロがAちゃんに聞く。
『今話しているのは私の専用回線ですので、他から聞かれる事はありません。
それに私はチームαさんの事を信用していますから』
Aちゃんの言葉にチームαは笑顔で答えた。
『ですので、まずは第六世代があの槍で何をしようとしているのかをまず突き止めてください』
「分かりました」
Aちゃんにさくやはそう答えた。
Aちゃんはそれを聞いて頷き画面が消える。
「という訳だ。
まずはあの槍の回収と解析を最優先とする」
『了解です』
さくやの言葉に残りの4人が返事をした。
「それでどうやって第六世代の動きをつかむんですか?」
「それは前回感知した特殊な電波を追う事になるわね」
リィスの質問にレイムが答える。
「後手になるが今はそれしか方法がないからな。
相手の動きに法則が見つけられたらこちらか動けるのだがな」
そう言ってさやかが椅子にもたれ掛かる。
「ま、まだ始まったばかりだ。
これからいろいろと分かってくるさ」
フジ笑顔でそう言った。
ビービー
「なんだ?」
突然甲高い音が鳴る。
画面が開き、のどかちゃんが現れる。
『チームαのみなさん、お仕事です。
【魔界】で例の槍の信号をキャッチ。
直ちに出動してください』
『了解!』
のどかちゃんの言葉にチームαは立ち上がり敬礼をした。
そして、チームαはGMバイクのところに急ぐ。
これから第六世代とチームαの長い戦いが始まろうとしていた。
GMバイクに乗った5人は直ちに信号をキャッチした【魔界】のある場所に転移した。
そこには地上にルイ達の姿が見える。
「な、なに?」
ルイ達がこちらを見上げている。
「そこまでだ」
さくやがそう言った後、チームαはバイクから飛び降りた。
「来ましたかGM」
ルイとベルがこちらと間合いを取りながら言った。
「大丈夫ですか?」
ヒーロはメルに声をかけた。
「ありがとう」
メルは笑顔で答える。
「また、会ったな」
さくやがルイに言う。
「そうですね。
でも、こちらは名前も知らない方達なんですけど?」
ルイにそう言われさくやは少し笑う。
「確かにな。
たぶんこれから長い付き合いになるだろうから名乗っておこうか。
GM部隊所属、チームα隊長のさくやだ」
さくやはそう言ってルイ達の方に向かって構えた。
「同じくチームα隊員フジ」
フジがさくやの横に並ぶ。
「チームα隊員レイム」
銃を構え、レイムがさくやの横に並んだ。
「俺はチームα隊員ヒーロだ」
「私はチームαのリィスです」
少しおどおどしながらリィスが答えた。
「なるほど、私的にはそう長い付き合いにはしたくないのですけど、よろしくお願いします」
ルイがそう言って笑った。
「では、挨拶代わりにGMの実力見せて貰いましょうね」
ルイは右手を空に掲げる。
「戦闘員のみなさ~ん」
そう言いながら手を勢いよく前に付き出した。
「ホーホー」
と叫びながら、真っ黒な全身タイツを着た人達がどこからともなく現れる。
「な、なんだ!」
ヒーロがそれを見て驚いた。
「簡易大召喚ですよ」
ルイはそう言って笑っている。
「では、やってください」
ルイの号令に戦闘員の皆さんが一斉にさくや達とメルに襲いかかった。
「速攻で方をつける、変身するぞ」
さくやはフジとレイムを見て言った。
2人は強く頷く。
そして、3人とも右手を胸元に持ってくる。
『GMチェンジ!』
その言葉と同時に3人が光輝く。
「な、なに?」
その光にルイは驚いていた。
そして、光が収まったその場所に、赤と黄と青の全身タイツ、いや、戦隊スーツを着た3人が立っていた。
「レッドライオン」
「イエローコング」
「ブルードルフィン」
『我等、GM戦隊チームα』
ドーンと3人の背後に其々の色の爆発が起きる。
「すごい、先輩達って変身できるんですね」
爆発の後ろでリィスが言った。
「ま、俺達も出来るさ、1人前になったらな」
ヒーロは少し元気のない声で答える。
「く、これがGM戦隊!」
ルイは驚き後ろに下がる。
「怯むな、戦闘員の皆さん!」
ルイの号令に戦闘員の皆さんはさくや達に襲いかかる。
迫り来る戦闘員を3人はことごとく吹き飛ばしていった。
「この子をお願いしていい?」
「はい、分かりました」
メルは亜人の子どもをヒーロに預ける。
「ありがとう。
それじゃ、行ってくるね」
メルはそう言って両手に赤い刀身の剣を生み出し、戦闘員の皆さんに突撃する。
メルの向かった先の戦闘員の皆さんがあっという間に光となって消えていった。
「すごい」
「ああ、さすがはホロメン」
その圧倒的な強さにヒーロとリィスは見惚れていた。
戦闘員をあらかた片付けたさくや達3人にベルが襲いかかってきた。
ベルの蹴りがさくやを捉えるが、さくやは防御し耐える。
このレッドライオンスーツのお陰で基本能力は大幅に上がっている。
フジはベルを捕まえようと横から掴みかかるが、ベルにバク転で避けられた。
そこを銃を構えレイムがベルを撃つ。
エネルギー弾はベルに当たるが、ベルは笑顔で当たった場所を撫でると、傷跡が消えてしまった。
「おっと、動かないようにして貰えますか?」
さくや達3人の方に向かおうとしていたメルに、ルイは杖の仕込み刀を向けて言った。
「…」
メルは何も言わず真っ赤な剣を構えたままルイと睨みあった。
「なかなかやりますね」
「そちらもな」
「この変身をした3人相手でほぼ互角とは」
「スリースターズ越えてるわね」
ベルの言葉に3人が答える。
「一応、ホロメンですので」
「や!」
さくやはベルに向かって飛び出した。
そこから拳と蹴りの連続攻撃。
しかし、ベルに軽く受け流された。
だが、「今だ!」
フジの声にさくやがベルの肩に手を置き逆立ちするように飛び上がる。
その後ろから巨大なドリルがついた拳を打ち込むフジ。
さすがに避けきれなかったか、ドリルはベルの体を貫いた。
すぐに離れるフジの横からレイムが中型の銃を撃つ。
さくやも離脱している。
銃から放たれたレーザーはベルに当たりベルを凍らせていった。
「捕獲完了かな」
3人は揃ってベルを見た。
「まさかここまでやれるとは」
ルイがいつの間にか凍ったベルの横にいた。
「そっちの実力も見る事が出来ましたし、今回はここで引かせてもらいます」
ルイはそう言って凍ったベル叩いた。
すると氷と共にベルが砕けた。
「な!」
驚くさくや達。
しかし、ルイは静かに砕けた氷から1枚の羽根を取り出した。
そして、ふっと息を吹き掛け手から放す。
羽根は勢いよく燃え上がり火柱と変わる。
火柱は地面の氷を溶かしながら燃える。
そして、火柱が消えると同時に1匹の鳥が現れ、ルイの肩にとまった。
「では、おつルイルイ」
そう言ってルイは背後に現れたワープホームへと消えた。
「逃がしたか」
「ま、今回はこれくらいでいいさ」
さくやにフジが答える。
「それより、協力ありがとうございました」
さくやはメルにお礼を言った。
「ううん、こちらこそ助けて貰っちゃったね」
そう言ってメルは笑う。
そこにさっきメルが助けた亜人の子どもがやってくる。
「あ、ありがとうございました」
メルにそう亜人の子どもが言った。
「あ、君、よかった無事で」
「はい、GMとメルさんですよね?
皆さんのお陰です」
そう亜人の子どもは言ってメルに握手を求める。
「あ、名前言ってなかったね。
夜空メルです。
よろしくね」
メルは笑顔でロックと握手した。
「それで、狙われた心当たりはあるのかい?」
さくやは変身を解除してその子どもに聞いた。。
「分かりません。
ただ、僕のスキルのせいかなと思います」
「スキル?」
隣からレイムが聞いた。
「はい」
「ちょっと調べてもいいかな?」
レイムの言葉に頷く亜人の子ども。
早速亜人の子どもをスキャンする。
「なるほどね」
「どうした?」
納得そうに頷くレイムにフジが聞く。
「このスキル【等価値交換(運)】のせいね」
「なんなんすかそのスキル」
ヒーロがこちらに来て聞く。
「これは運が良い事が起きるとその代わりに同じくらいの運の悪い事が起きるってスキル」
「そんなスキルあるんですか?」
リィスも来て聞いた。
「ええ、スキル大事典には載っててかなりのレアスキルみたいね」
「はぁ」
それを聞いて亜人の子どもはため息をつく。
「ま、そう落ち込まないで。
これだけ不運だったんだもん。
次は良いことあるよ」
メルにそう言われて亜人の子どもは大きく頷く。
「それでは、僕はこれで」
亜人の子どもはメルとさくや達に頭を下げて森の方に向かって行った。
さくや達はそれを見送る。
「他には何かあった?」
さくやは隣にいるレイムに小さな声で聞く。
「ううん、さっき調べた結果は他に特におかしな所はなかったわ」
「そうか、何かのヒントになるかと思ったんだけど」
「帰ったら少し詳しく調べてみる」
「頼む」
「では、メルさん我々で町まで送ります」
さくやはメル言った。
「ありがとう、お願いします」
その言葉にメルは笑顔で答えた。
【魔界】にあるメルの店。
道中何事もなくさくや達はメルをお店へ送り届ける事ができた。
「ありがとう」
お店のカウンターの中からさくや達にお礼を言うメル。
「品物すごく充実してますね」
リィスが店内を見ながら言った。
「そうなの、この前懐かしい人が訪ねてくれてね。
前みたいに薬の材料取りを手伝ってくれたから、今は材料が豊富にあるのよ」
メルは嬉しそうに言った。
「懐かしい人?」
ヒーロは聞き返す。
「そう、世界の救世主かな」
そう言ってメルは笑った。
そんなメルをさくやは笑顔で見ていた。
「それでは、私達はこれで」
さくやはメルに言う。
「はい、ありがとうね」
メルは笑顔で手を振る。
さくや達は頭を下げ挨拶をした後店を出た。
「では、帰るとするか」
さくやの言葉に頷く4人。
そして、5人はGMバイクに乗り【魔界】を後にした。
第2話更新です。
このお話は前のお話を読んでもらえたらにやっとできるようになっていますので、よかったら読んでみてください。
では、次回は来週の日曜日。
お楽しみに